一般的にカードローンでは、希望する金額の融資を受けて、毎月一定額を返済していきます。もしもローンで借りた金額を全額返済できる資金が貯まった場合、一括で返済したほうがよいのでしょうか?それとも、今までどおり毎月一定の額を払い続けるほうがよいのでしょうか?

この記事では、カードローンの返済について詳しく解説します。特に一括返済を行う場合のメリットやデメリット、その手順について説明していきます。

カードローンを一括返済するメリットは何?

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(画像=PIXTA)

まずは、カードローンを一括返済するメリットを解説します。

・支払う利息総額が少なくなる

最も大きなメリットは、総返済額が減ることです。その要因は利息が減ることにあります。

カードローンを返済する場合、毎月の返済額の内訳は「元金+利息」となっており、利息には「借入金総額」「金利」「借入期間」が大きく影響します。「借入金総額」が大きくなると、当然利息も増えますが、「金利」が高くなったり、「借入期間」が長くったりする場合も利息が増えます。

つまり一括返済するということは、返済期間が短くなることによって払うべき利息を再計算することになり、その結果、返済総額を減らすことができるのです。

カードローンの利息計算は、一般的に日割りです。1日でも完済日が変わると支払う利息の金額も変わります。返済総額を減らすことのできる一括返済は、メリットが非常に大きいことが分かるでしょう。

・利用枠が増えカードローンが利用しやすい

カードローンの利用可能枠は、誰でも同じではありません。年齢や職業、年収などによって大きく異なります。

例えば、カードローン利用枠が50万円だと仮定しましょう。そのうち30万円を利用していたとすると、急な出費でさらに利用したいと思っても20万円分しか借りることができません。

しかし懐に余裕のあるときに一括返済で完済していると、利用できる枠が50万円に戻っているので、その範囲までなら借り入れが可能なのです。できるときに一括返済していれば、急に大きな出費が必要になった場合も対応しやすいでしょう。

・カーローンや住宅ローンに通りやすくなる

一括返済を行えば、ほかのローンの融資審査にも通りやすくなる可能性が高いといわれています。カードローンの返済履歴は、すべてて信用情報機関で管理されています。一括返済や滞納情報などがすべて信用情報として管理され、さまざまな金融業者がローン審査を行う際に情報共有されているのです。

一括返済は、信用面において大きなプラスとなります。新たにカードローンを申し込みたい場合や、カーローン、住宅ローンなどの審査に通りやすくなるのです。年収や収支のバランスなど、さまざまな要因によって借入可能金額が決まります。信用が高まったからといって、どんな金額でも借り入れできるというわけでもありません。

とはいえ、一括返済を行っている履歴は、別の借り入れが必要になった場合にメリットとして作用する可能性が高いでしょう。

カードローンを一括返済するデメリットは?

前述したように、カードローンの一括返済には、メリットがあります。メリットだけを見ると、一括返済のほうがお得だと考える人も多いでしょう。しかし、カードローンの一括返済にはいくつかのデメリットも考えられます。

・無理しすぎると家計に大きな影響が出る

あまり自己資金に余裕がない状態で一括返済すると、その後の家計に大きな影響を及ぼす可能性があります。

一括返済とは、金融業者からの借入金の残額を一気に返済することです。借入総額にもよりますが、ある程度まとまったお金が出ていくことになります。月の家計の一部をその返済分に回すとすれば、その月の家計は当然圧迫されることになるでしょう。

ある程度まとまったお金ができて、通常の生活を送るのに支障がないのであれば、一括返済を行う利点は十分ありますが、家計を圧迫してまで行うべきものではないと考えられます。

・貯蓄が少なくなるので急な出費の対応が困難

一括返済を行う場合、その方法によっては貯蓄が少なくなってしまったり、完全になくなったりすることも考えられるでしょう。蓄えがなければ、急な出費への対応が困難になります。そうなれば、結局またカードローンを利用してしまうことにもなりかねません。

一括返済できるだけの資金があったとしても、それを行ってもなお余力を残せるのか、自身の収支バランスをよく考えて行動することが重要です。

・利息の計算・支払いなど手間がかかる

利息分を組み込んだ支払いの計算に手間がかかる点は、デメリットと言えるでしょう。

前述のとおり、ほとんどの金融業者の利息は日割りで計算されるので、今日返済する場合の返済金額と1週間後に返済する場合の返済金額は異なります。これを自分で計算してみようとすると、元金を正確に割り出したり、借りた日数を改めて計算したりすることになるので、大変な手間がかかります。

ただし多くの場合、返済できる日さえ確定していれば、金融業者に伝えるとその日に返済すべき金額を割り出してくれます。

また一括返済は、支払いにも手間がかかるケースがあります。

例えば、最寄りの金融機関にあるATMで返済が可能だったとしましょう。カードローンの利息は日割り計算なので、支払額が1円単位に至ることがほとんどです。そうなると、硬貨に対応していないATMでは完済できないので、窓口に出向いて支払う必要が出てきます。

利用している金融業者が遠方にある場合などは、そこに行くだけでも手間になってしまいます。この点は、一括返済のデメリットとして挙げられます。

カードローンを一括返済するための方法は?

ここまでは、カードローンの一括返済におけるメリットやデメリットについて解説してきました。特にデメリットと言える部分は、しっかり理解しておかないと、良かれと思って一括返済をしたのに、かえって生活に支障をきたすことにもなりかねないので注意が必要です。

ここからは、カードローンを一括返済する場合の手順について解説しましょう。

・返済時の支払総額をチェックする

まずは、返済金額の合計を確認することから始めましょう。確認には、ネットか電話を利用することが可能です。

ネット上で金融業者の公式ホームページにログインして利用状況を確認するか、窓口に連絡して担当者に返済期日での返済額を確認するのが一般的な方法と言えるでしょう。

・返済方法を金融機関へ確認する

カードローンを一括返済する場合、以下の方法があります。

● 銀行振り込み
● ATM振り込み
● 店舗で手渡し入金
● インターネットバンキング

ただし金融業者によって一括返済の方法は異なります。利用している金融業者のホームページに掲載されている場合が多いので、確認してみることをおすすめします。ホームページに掲載されていない場合は、窓口に電話して確認してみましょう。

・返済の手続きをとる

返済方法や返済額が分かれば、あとは入金するだけです。

ここで注意すべき点は、金融業者によっては、振り込む際の手数料を利用者に負担させる場合があることです。振込手数料などがかかるのかどうかも確認しておく必要があります。

・完済証明書を発行してもらう

カードローンを一括返済したら、カードローン会社に完済状況を確認してもらったうえで完済証明書を発行してもらいましょう。振込金額の勘違いや、振込手数料を忘れるなどといったことが原因で、完済とならずに少しだけ借入金が残っていることもあり得ます。

完済証明書で、借入金すべてを返済したことが確認できますので、必ず取得しましょう。

カードの一括返済で注意する点は何?

カードローンの一括返済には、注意点もあります。ここからは、カードローンで一括返済する場合の注意点を2つ解説します。

・貸出残高を残さない

貸出残高を残さないようにしましょう。前述したとおり、利息は日割り計算なので、返済金額は1円単位に至ることがほとんどです。数円でも数十円でも残額があれば完済したことにはなりません。

借入金が少しだけ残っている状態では、一般的にカードローン会社からそれを請求されることがなく、少額ながらも借入金が残ったままの状態になります。これがどういうことかというと、信用情報に「完済」の履歴が記載されないことになるのです。

複数社に借り入れがあり、すべてに残額がある状態だと、新たにローンを契約したいとしたときに審査で不利になる可能性も否めません。貸出残高を残さないようにすること、また先に説明した完済証明書は必ず取得するようにしましょう。

・ATM振り込みだと利息以上の支払いになる可能性がある

最近のATMは硬貨に対応していない場合が多く、100円単位以下の返済残高を完済するためには、返済金額以上の額を入金しなければいけません。数百円とはいえども必要以上に支払うことになるのは避けたいものです。カードローンを一括返済する場合には、ATMの利用は避けるべきでしょう。

一括返済まではできないときは?

カードローンを一括返済すれば、利息の支払い額が少なくなるので、支払総額を減らすことができます。 一括で返済するだけの余裕がない場合は、利息を減らせる方法はないのでしょうか?

・繰り上げ返済で利息負担をなくす

一括返済できるほどのお金は持っていないものの、利息を少しでも減らしたいという人には、繰り上げ返済がおすすめです。

毎月の返済とは別に、そのとき返済できる分の支払いを行います。こうすることで元金が減り、結果的に利息を減らすことにつながって早期返済が可能となるのです。元金が減るということは、その分の利息が再計算されることになるので、一定額を支払い続ける場合よりも返済総額を下げることができます。少しでもお金に余裕があるときは、繰り上げ返済を検討してみましょう。

・多重債務の場合はおまとめローンも有効

複数のカードローン会社から借り入れしている場合は、おまとめローンを活用してはいかがでしょうか。 おまとめローンとは、複数ある借入先を1つにまとめるために、別の金融業者から現在の借入総額分のお金を借りることです。基本的にどの金融業者でも、借入額が大きくなるほど金利が低くなります。高い金利のまま複数の会社から借り入れた状態を続けて、万が一返済が滞るようなことがあっては、信用情報に傷がついたり、最悪の場合自己破産などの債務整理を行ったりすることにもなりかねません。

おまとめローンによって金利が低くなり、返済総額を下げられて月々の返済額も減らせるのなら、検討しない手はないでしょう。

もしも今、そのような状況に陥りそうになっているならば、すぐにでもおまとめローンを検討することをおすすめします。

支払総額が安くなる一括返済はおすすめ

カードローンの一括返済は、支払総額を減らすことができるおすすめの返済方法です。

しかしこの記事で紹介したように、いくつかのデメリットや注意点もあるので、しっかりと理解したうえで行動に移すべきです。一括返済するほどの余裕がない場合は、繰り上げ返済を検討するのもよいでしょう。

生活が苦しくならないように、まずは返済計画をしっかり立ててカードローンを利用することが大切です。