なるべく多くのお金を借りたいという理由で、同時に複数のカードローンへの申し込みを考える人もいるでしょう。しかし複数のカードローンを同時に申し込むことは、あまりおすすめできません。その理由とデメリットについて説明します。

カードローン複数持ちはデメリットが多い?

カードローン,複数
(画像=PIXTA)

複数の会社にカードローンの利用申し込みをして、すべての審査を通過することは不可能ではありません。通過するかどうかは、カードローンを提供する会社の判断次第です。

「同じ日に複数の会社に申し込むと、その事実は各申込先に分からないので審査に通りやすいかもしれない」という噂もあります。しかし、同じ日に複数の会社に利用申し込みをした場合でも、各社で審査業務や審査までにかかる時間が異なるため、状況次第で他社への申請を確認できる場合があります。

複数の会社に申請することで、借入金を多くできる可能性があるメリットはありますが、多くのデメリットもあるのです。

信用情報にとってマイナスになる

複数の申し込みは、申請者にとってマイナスになるおそれがあります。主な理由を解説します。

・新たな借り入れの審査が通りにくくなる

複数の会社へのカードローン申し込みの履歴は、信用情報に登録されます。これは信用情報機関と呼ばれる第三者が管理する情報です。

カードローンを提供する会社は、新規契約の申請や利用限度額の引き上げを行う際に、申請者の信用情報を信用情報機関に照会します。誰がいつ、どの会社に契約を申請したかなどの申請履歴は、6ヵ月間保存されます。

この情報は、審査中に常に参照されます。過去にカードローンに申し込んだ履歴が多いからといって、マイナス要因になって審査に通過できないわけではありません。しかし、短期間に複数の申請をしていることが審査で不利に働く可能性はあるのです。

・複数の会社に履歴が残る

カードローンを提供する会社は、個人の信用情報とは別に、独自の申請情報を残しています。

信用情報機関に登録されている信用情報の保管期間は決まっていますが、カードローンを提供する会社の中には、情報を半永久的に保管しているところもあるといわれています。過去に延滞が繰り返されるなど、利用状況が悪い場合は、同じ会社に申し込んでも審査を通過しにくいケースがあります。

複数の会社で延滞をしていた場合も、各社が独自に登録した情報から判断されるため、やはり通過しにくいケースがあります。

返済の管理面でマイナスになる

複数のカードローンを利用する場合、以下の3点に注意する必要があります。

・返済期日がバラバラなためミスが起こりやすい

一部のカードローンでは返済日を選択できますが、多くのカードローンは変更不可です。その場合、返済日が複数になり、うっかり忘れると、延滞してしまうことになります。これでは毎月返済日が決まっていて管理しやすい、カードローン本来の魅力が失われてしまいます。

・月々の返済額が増える

複数の会社から借り入れする場合、1社だけの場合に比べて、当然月々の返済総額は増えます。例えば、1社だけで1万5000円だったものが、2社目が1万円、3社目が5000円などとなり、合計3万円を返済しなければなりません。

こうなると、毎月の返済額を妥当な範囲内に抑えながら利用できるというカードローンのメリットがなくなります。

・延滞すると返済総額が膨れ上がる

返済の管理の難しさとも関係していますが、うっかりミスの延滞があるたびに、遅延損害金が追加され、支払総額が増加します。遅延損害金は、通常の返済金利よりも高いため、負担が増える一方です。

複数カードローンをまとめる方法とは?

複数のカードローンを利用していて先に挙げたようなデメリットを感じている場合、それらを1つにまとめる方法があります。それは「おまとめローン」です。

このサービスは、複数の借り入れを一本化するためにできたカードローンです。商品によって呼び方は異なりますが、主に消費者金融などで提供しています。

複数の会社からお金を借りている場合、まずは総額をカバーできる別のカードローンを利用してお金を借ります。次に他社の借入金を一括で返済し、1社だけの返済にまとめます。これによって、複数社からの借り入れによるデメリットを解消することが可能になります。

おまとめローンは総量規制の対象外!

消費者金融カードローンで借りられる金額は、「総量規制」で制限されています。総量規制とは、貸金業法で定められた年収の1/3以上の借り入れを禁止する規則で、年収600万円の人は200万円までしか借りることができません。

この規則は、消費者を複数の借金や自己破産から保護するために作成されました。ただし、総量規制にはいくつかの例外があります。その1つがおまとめローンです。

また銀行は貸金業法ではなく銀行法で規制されているため、銀行カードローンに総量規制はありません。ただし各銀行には自主規制があり、実質的に総量規制と同じような状況です。

よって、速やかに高額の借り入れを行い、既存の借り入れを一括返済するためには、消費者金融のおまとめローンが向いていると言えます。

おまとめローンのメリット

ここでは複数のカードローンを、おまとめローンで一本化することのメリットを解説します。

・返済の管理がしやすい

カードローンの返済方法は、毎月決まった日にATMから入金するか、口座振替、振り込みなどです。1社だけなら忘れにくく、煩わしくもないですが、複数社になると煩雑になります。

引き落としが可能な銀行口座が指定されていることも多く、返済金を用意する銀行口座がすべて異なる場合もあります。この場合、事前に複数の口座に入金する手間がかかります。銀行口座のお金が足りない場合や金融機関への振り込みを忘れた場合は、延滞として扱われます。

1社にまとめることで、返済の管理が非常に簡単になります。1社なので無理がない返済計画を立てやすいと言えるでしょう。

・金利負担が抑えられる

そもそもカードローンは、利用限度額が大きくなるほど金利は下がります。カードローンをおまとめローンの利用で一本化する場合、高額の借り入れになるので、多くの場合、金利はそれまでよりも下がります。

金利が下がることで、月々の返済額を減らせます。また今までと同じ額を返済しても、完済までの期間が短くなるなど、いずれにせよメリットがあります。

借金をできるだけ早く完済するためには、金利は少しでも低いに越したことはないでしょう。

おまとめローン利用の注意点とは?

メリットの大きいおまとめローンですが、実際に利用するときには注意すべきポイントがいくつかあります。

・総額が増える場合もある

おまとめローンで借り入れを一本化しても、まとめただけであり、元金は減っていないという事実を忘れてはいけません。金利と返済期間に注意して計画的に返さなければ、元の状態よりも返済総額が増えてしまうケースも考えられます。

まとめた安心感で月々の返済額を最小限に減らすと、結果的に返済期間が長くなり、トータルの利息額は増えていたということも起こり得るのです。

・審査が厳しい

複数のカードローンをまとめることになるため、利用限度額が通常の借り入れよりも高くなる可能性があります。当然その分だけ、審査は厳しくなるのは否めません。

・おまとめをシミュレーションしてみよう

おまとめローンを選ぶ際に、金利タイプは固定か変動か、返済期間は短いか長いかなど、迷いがちです。

複数の条件を指定して比較できる、便利なシミュレーションツールもあるので利用するとよいでしょう。

おまとめした後に行うべきこととは?

おまとめローンを利用する際の条件は、会社によってさまざまです。他社の解約が条件とされている場合は、契約後に他社を完済して、解約をしなくてはいけません。

ただし銀行カードローンなど、限度額が大きくて金利が低いものをおまとめ目的で利用する場合は、そのような条件はありません。完済後も限度額の範囲であれば、他社を利用できます。

しかし、信用情報などを考えると、完済した会社の契約は解約しておくほうが有利になります。逆に言えば、いくら完済しても契約が続いていれば、住宅ローンなどで新たに高額のローンを組む際に、借入枠を持っていることがマイナスになるおそれがあるのです。

少なくともおまとめの枠を持っているのだから、完済した他社の契約は解約して、信用情報にプラスの要素を作っておくほうがよいでしょう。

おまとめローンの審査に落ちた場合の選択肢

あくまで参考としての情報ですが、おまとめローンの審査に落ちて深刻な状況になった場合に、選択肢として「債務整理」があります。

債務整理とは、借入残高を減額したり、返済計画を仕切り直したりすることで返済できずに困っている状態を解決する手続きです。法律で認められた制度で、弁護士に依頼することにより、誰でも借金を減額できます。

債務整理には「任意整理」や「個人再生」、そして「自己破産」があります。とりわけ検討したいのが「任意整理」です。借入先に弁護士が交渉して、将来の利息をカットする手続きを行います。

減額された借金を3〜5年かけて、生活に支障のない範囲で返済できるのが特徴です。手続きは意外に手軽で、裁判などの必要はなく、周囲に内緒でも進められます。

任意整理をした後は、5年間ほどお金が借りられなくなりますが、借金減額には有効です。

複数カードローンはおまとめで数を減らそう

複数のカードローンの利用に関して、デメリットと解消するためのおまとめローンについて解説しました。

最終手段の任意整理にも触れましたが、できることなら金利を下げて短期間で完済が可能なおまとめローンの利用がおすすめです。もしも複数のカードローンの利用を検討している場合は、他の方法を検討したほうがよいでしょう。