欧州炎上。イタリア国債の利回りは危険水域の7%を超え、ECBが買い支えに走る事態に…。 世界的株安で日本株も年初来安値を更新する中、がんばっているのが小型材料株だ。ここは腹をくくって短期勝負の銘柄一本釣りでどうだ!

今月の「規制緩和」 24時間ヘルパー解禁!介護保険法改正で“福祉株”に福来る

 改正介護保険法が2012年4月に施行される。介護には施設型と在宅型があり、今回は24時間の訪問看護が可能になるなど〝在宅〟の充実に力が入る。人材獲得で有利な大手業者を中心に、上場福祉企業の業績を押し上げることになりそうだ。

 今回の改正の趣旨は「住み慣れた地域で」と「能力に応じて自立」。施設に入って生活のすべてを介護職員任せにするのではなく、できることは可能な限り自分でやり、居心地のよい自宅で過ごす〝元気な高齢者〟を増やすのが目的だ。

 ただ、ここまでは建前。法改正の本当の動機は、政府や地方自治体の財源難を背景としている。高齢化が急速に進む中、このままでは施設の整備が追いつかない。そこで、在宅介護を増やせば施設の空きを待つ「待機高齢者」を減らせるし、予算の伸びもある程度は抑制できるというわけだ。

 今後は24時間対応のヘルパーによる定期巡回サービスが可能になる。また、縦割り行政の弊害で介護保険の対象外とされている在宅介護とほかのサービスを組み合わせた〝複合サービス〟も解禁される。地域のニーズに応じて、たいていのサービスが提供できるようになる。痰の吸引などの医療行為を訪問先でできるよう規制も緩和される。

 一方、有料老人ホームを途中退去する際の前払い金の一部返還を契約として明文化する規定も盛り込まれた。老人ホームは社会福祉法人格を取得していても、実態は個人経営に近い施設が多く、施設と入居者とのトラブルも珍しくない。

 しかし、法整備が進めば高齢者や家族にも入居先の経営状態や法令順守体制を吟味する風潮が広がり、社会的信用力の高い上場企業が運営する施設の人気が高まりそうだ。

 ただ、今回の法改正の議論で抜け落ちた問題がある。介護従事者の待遇改善だ。一般に介護従事者はほかの産業の労働者と比べて賃金が低いため、慢性的な人材不足に悩んでいる。法改正の議論が始まった当初は待遇改善も課題に上がっていたが、今年6月に国会を通過するころには震災復興などの議論に埋もれる形で消えていた。介護報酬のアップは消費税率引き上げ後に持ち越されるだろう。そのときにはまた介護関連銘柄に投資家の目が向くはずだ。(植草まさし)

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今月の「ザ・日本」 キャラクターに不祥事ナシ。MSCIに新採用のサンリオに続くのは?

 2011年11月4日、都内で開催されたサンリオの決算説明会。好調な業績を背景に説明に立った辻信太郎社長は「現在のように、企業間競争が激しくなると差別化と付加価値を求めてキャラクタービジネスがはやる」と力強く語った。サンリオが世に送り出した「ハローキティ」は、今や世界中に知られる存在だ。

 同社はこうしたキャラクターたちを使った版権ビジネスを強化し、全世界に通用する事業モデルを構築した。その成功は、1年半以上も大きく崩れることなく右肩上がりが続く株価が証明している。この11月には、世界的な指数のベンチマークであるMSCI指数の定期入れ替えで新規採用となった。日本株では現在サンリオのみだ。

 こうなれば、株式市場では「第2のサンリオ」を探す動きが出てくる。すでに証券アナリストのレポートには、このような版権ビジネスの話題が登場するケースが増えてきた。

 キャラクタービジネスには一過性のブームで終わらせない“持続性”が求められるが、キャラクターは生身の人間と違って、スキャンダルがないし、年もとらない。自動車や菓子などのさまざまな商品で活用が可能という拡張性、コスト面での優位性などが挙げられる。

 直近では驚異的なコミックの売り上げが続く「ワンピース」、テレビ放映が続く「ポケモン」や「機動戦士ガンダム」シリーズなどが大手コンビニ、ハンバーガーチェーン、イベントなどで採用されている。

 ほかに、「ウルトラマン」「仮面ライダー」、戦隊物といった昭和時代のキャラクターをリニューアルして〝親子2世代の需要を取り込む〟といった戦略をバンダイナムコホールディングスなどが推進し始めている。

 パチンコ・パチスロ業界では中高年世代の取り込みを狙って、演歌歌手や昭和のアイドル、昭和のアニメを採用した製品づくりが主流だ。 特異なビジネスだけに、版権取得メリットを享受する企業は限られそうである。(竹中博文)

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今月の「アクセル」 中国宅配も拡大!ヤマトHD、計画上ブレで過去最高益をお届け

「宅急便」のヤマトホールディングスは今期、最高益更新の可能性が高い。さらに、海外事業の拡大が急ピッチで進んでおり、来期の増益も視野に入ってきた。

 2011年9月中間期は当初、営業利益135億円を見込んでいたが、7月に220億円に上方修正。実績値は226億円だった。2012年3月期予想は670億円だが、木川眞社長は決算説明会で「過去最高益(2005年度の687億円)がターゲット」と発言している。中間期の保守的な予想を考えると、17億円の上ブレは十分期待できる。東日本大震災後は機械部品の輸送にも活躍したという。さらに、「国際宅急便」を始めた上海、シンガポール、香港では、まだ3拠点合計で年20億円規模の赤字ではあるが、取扱荷物数が計画を上回って増えている。しかも、中国の深センや広州へのエリア拡大も計画しているという。中国事業が軌道に乗れば、業績も株価も大化けする可能性を秘めている。(東 亮)

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今月の異変 マンションが供給不足気味?住友不動産販売に勝機アリ!

 マンション業界で〝異変〟が起きている。投げ売りの反動で大手から中堅までが新築を控えていたため、今では供給不足気味になっているのだ。住友不動産販売は今秋以降の販売増加が見込まれる。2012年3月期は、売上高はほぼ前年並みながら、営業利益で16%、純利益で18%の増益を予想する。今9月中間決算は前年同期比で減収だったので、下半期に限れば2割超の増収を見込んでいることになる。

 マンション購入を先延ばししてきた1次取得者層の動きが活発になっているとされる。新年度に向けて消費税率引き上げの議論が熱を帯びてくるのは必至。となれば、金額の大きな不動産には駆け込み的な需要増加が徐々に起こってくる。来期はさらに調子がいいだろう。 (伊地知慶介)

今月の「縁起かつぎ」 新春大河ドラマとK氏と証券取引所。これらの共通点は「”広島”銘柄」

 新春、2012年1月8日にスタートする松山ケンイチ主演のNHK大河ドラマ「平清盛」。その主要舞台は、広島と神戸だ。日本銀行神戸支店では平清盛放映による兵庫県内への経済波及効果が150億円と試算。ちなみに、今年の大河ドラマ「江」による滋賀県の経済効果は約162億円とされていた。平家のシンボルともなっている「厳島(いつくしま)神社」を抱える広島県の経済効果も、これと肩を並べる以上の数字が期待できるだろう。

 観光業などがメリットを受ける。マツダなど広島に本社を置く企業に直接メリットが生まれることは考えにくいが、本店所在地である〝お膝元〟の景況感がよくなることはマイナス材料にはならない。

 また、マーケットではひと味違った視点から広島関連企業が注目されている。2011年11月から個人投資家の関心を引きつけているカリスマ・K氏の出身地が広島であり、これをネタに、北川鉄工所を狙っているという噂が流れた。真偽のほどはどうあれ、広島には2000年2月末まで証券取引所があり(神戸にも1967年まで証券取引所が存在)、マーケットともつながりが深い地域だ。山口県本社の、ユニクロを経営するファーストリテイリングも、最初は広島証券取引所に上場していた。

 広島が注目されることで、同県に本社を置く放射能除染関連のリョービ、リチウムイオン電池関連の戸田工業、業績好調なアヲハタ、ヤスハラケミカルなどの出遅れ銘柄に関心が向く? (大庭貴明)

今月の進化系 光回線並みの高速通信、「LTE」の台頭でアンリツに追い風!

 携帯電話の次世代規格「LTE(Long Term Evolution)」が2013年にかけて急速に普及しそうだ。スマホなどの携帯端末類もLTE対応機が主流になるのは確実とみられ、スマホなどの機器製造ラインに必要な精密測定機器の専業メーカーであるアンリツにとっては絶好の株高材料になる。

 LTEはモバイル端末で光回線並みの超高速大容量通信を可能にする。スマホの売り上げ増加に伴い、動画やゲームなど大容量データのスムーズな送受信が要求されており、通信事業者にとってLTE化は他社との顧客争奪戦に勝つために欠かせない。

 すでにNTTドコモが大都市部でLTE対応を開始。2012年にはソフトバンクとKDDI・auもLTE化に着手する見通しだ。LTE投資の拡大で、アンリツはフル操業状態が予想される。

 LTEは海外の通信事業者も導入を計画している。ひと足早くLTE対応に乗り出したアンリツは、主にNTTドコモ対応で9月中間期までに利益増を達成しており、他キャリアや海外通信業者のLTE化でビジネスのチャンスはさらに拡大しそう。 ネットワンシステムズのようなネットワーク設備業者もLTE拡大で潤う。円高でも買える内需のハイテク成長株として、運用難の機関投資家の注目度も高い。 (森田陽二郎)

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今月の新局面 農産物だけじゃない!金融TPP関連でソニーFHD、UBIC…

 昨年の今ごろ、TPP(環太平洋経済連携協定)はコメや牛肉など農産物貿易の自由化問題として語られることが多かった。しかし、米国ではサービスや投資など24分野で交渉を用意している。なかでも保険と自動車に力を入れている。米国が問題視しているのはかんぽ生命の簡易保険と都道府県民共済。非営利組織のような形態で、安い掛け金で加入できるため人気だが、日本市場に食い込みたい米国からすれば存在そのものが参入障壁に。注目はソニーフィナンシャルホールディングス。日本人は外資系金融機関との契約に抵抗感が強い。米国が簡保などから顧客をあぶり出したとしても、ソニー生命やオリックス生命といった国内資本の新興保険会社に流れそうだ。

 また、貿易の拡大に伴う法的トラブル増加で、訴訟支援サービスのUBICも要注目。TPP加盟国の間で、国境を越えた企業買収が簡単になるため、日本M&Aセンターも仕事が忙しくなりそうだ。 (木島 隆)

今月の「まさに冬」 家電が売れない!「劣敗」側を狙うならエディオン、コジマ、上新電機…

 家電量販店の売り上げの落ち込みが尋常ではない。足元の月次売上高は、どこも前年同月比で4割程度の減少。エコポイントや地デジ特需の終了で薄型テレビが売れないうえ、タイの洪水でプリンターや洗濯機が品不足になってきた。年末商戦では「売りたいのに売るものがない」といったジレンマも抱えている。

 家電量販店の冬の時代―。この先に待つのは「業界再編と淘汰の嵐」と某外資系証券の小売りアナリストは指摘する。利益率は悪化し、業績は下方修正と、優勝劣敗が徐々に明らかに。最大手のヤマダ電機は独立独歩で拡大できたとしても、淘汰の嵐をどうしのぐかが課題になりそうだ。そうなると、中堅どころは「連合軍」を組み始める可能性が高い。業界再編は買う側より買われる側の株価が上がるが、その意味で、優勝劣敗の"劣敗"を狙うのもひとつの手だろう。業績低迷で売り込まれた局面で、エディオンやコジマ、上新電機などに注目。(真行寺知也)

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MONTHLY 怪情報&兜町の噂株 株ピタッBLACK

「一運、二金、三度胸」を持つ大人向けR指定!?コーナー。 ここでは思惑株、裏ネタなどハイリスクな情報を凝縮した。 兜町をさまよう黒い噂、その真相は…。 株ビギナーと心配性の人は読まないでね!

久々の思惑株、新日本理化。K氏の1300円目標は本当か?

 K氏といえば、1976年ごろから大物本尊として知られ、株式市場でもアルファベットだけで通じるほどの有名人。そのK氏が主宰する投資グループ「般若の会」が現在、大証2部の新日本理化をテコ入れ中のようだ。93ページでも業績面から紹介しているが、ここでは思惑絡みの話をしておこう。

 K氏は2005年以降、表舞台から姿を消し、兜町では「入院した」「闇社会とのトラブルにより雲隠れした」などと噂された。しかし、今年8月ごろ、どこからともなく復活説が浮上。この11月にはホームページを6年4カ月ぶりに更新し、再始動の名乗りを上げた。

 ネットでは具体的な銘柄名は公表していないが、初動200円台で今期復配予定などと細かなヒントを出している。こうした条件と値動きを重ね合わせた結果、市場関係者の一致した本命株が新日本理化というわけだ。K氏は小幅の利食いで売り逃げようとする投資家に対して不快感を示し、「1300円で売れる者が勝利を収める」としている。

 ただ、証券取引等監視委員会が個別銘柄の集中売買に対して非常に厳しい姿勢を示している。東証の新システムは注文処理だけでなく、過去の売買調査も瞬時にできるといわれ、これまでのような派手な右肩上がりチャートを演出すると、すぐに摘発されかねない。

 ちなみにK氏が過去に手がけたと噂される代表格は兼松日産農林。さらにルック、丸山製作所、北川鉄工所、日東紡、沖電線など……。新日本理化の株価上昇に刺激されて動くかもしれない。

12月期末決算で1億円の債務超過?陽光都市開発の苦難は続く…

 横浜市に本社を置く陽光都市開発は9月末の純資産がゼロ円になってしまった。10~12月期も赤字が見込まれ、このままでは12月期末決算で約1億円の債務超過に陥ると会社側予想も認めている。  会社資料によれば、販売用不動産の投げ売りで損失が発生したが、現金を手にしたことで、資金繰りには問題がないという。取引所のルールでは、2期連続債務超過なら上場廃止。「できるだけ早く資本増強できるよう鋭意努力する」としているが、増資の引き受け手は現れるのか。悪質な電話勧誘によるマンション販売で国土交通省から行政処分を受けた後遺症もあり、立て直しは簡単には進まない。

株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ

第44話 東証・大証交渉の舞台裏

 年末年始は猫もシャクシも忙しそう。誰か手を借りに来ないかにゃ。特に東証と大証の人は2013年1月の経営統合まであと1年だから大わらわみたい。

 統合交渉の過程で東証の人たちが一番気を使ったのは、東証株の評価額と大証との合併比率を絶対に漏らさないこと。だって、情報が漏れて某経済新聞に載ったら、上場企業に「公平な情報開示を」なんて言っても聞いてもらえなくなるにゃ。だから、金融庁に出す書類にも、東証株の評価額と合併比率はギリギリまで書かなかったんだって。

 兜町生活は長いけど、霞が関で知り合いの役人さんに「統合比率がどうなるか聞いてない?」って質問されたときは、「知らにゃい」って答えるしかなかったの。それにしても、猫に頼られても……。

 東証が情報漏れに神経を尖らせた理由がもうひとつ。天下り阻止なんだにゃ。財務省や金融庁は統合後の「日本取引所グループ」の重要ポストを狙ってツメを研いでいるみたい。「東証の斉藤・社長降ろし」の動きもあったとか。そんな危ないタイミングで統合に関する重要情報が漏れたら、「やっぱり東証・大証だけに任せておけない」って文句をつけられて、役所が人事に公然と介入してくることに。東証・大証は縄張りを守ったんだにゃ。

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

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●かわい・たつのり カブドットコム証券チーフストラテジスト。『夕刊フジ』と『ネットマネー』の共同企画、推奨銘柄の上昇力を競う「株-1グランプリ」第1回で、みごと優勝。相場診断力と銘柄選定力は抜群!

高級アルコールなどの油脂製品大手の新日本理化が思惑含みで急騰した。6月29日の安値130円を底に、夏場にかけてジリジリと上がり、11月1日には高値289円と約2倍高。約4カ月かけて2倍高なら低位株にはよくある話だが、同社はそこから本番の動きを示した。なんと11月29日には高値833円まで伸びたのだ。わずか3週間ほどで289円から3倍高である。ちなみにこの銘柄、今年の3月の底値は66円だった。驚異的な上昇率といえるだろう。

 当然、マーケットでは某思惑筋介入の噂が広がったのだが、実は業績も決して悪くない。2011年3月期に黒字転換したのだが、前期実績は経常利益5億6500万円、今期予想は12億2000万円と利益倍増ペースだ。メインの高級アルコールだけでなく、界面活性剤や医薬中間体にも業容を拡大している。特に震災の復興需要で塩化ビニール向けの安定剤などが好調。さらにアジア向けの界面活性剤が伸びているようだ。

 経常の過去最高益は1991年3月期の19億円なのだが、これと今期予想水準を比較すると約64%の回復率である。

 この利益回復ペースが続けば来期には22期ぶりの最高益更新も射程に入る。目標株価は前回の過去最高益を更新した時期(1990年度)にあたる1989年12月の高値1226円と今期予想の回復率から試算しつつ現状の勢いを加味して1000円台と想定。

今月の 噴火目前株3連発!

①テルモ(東証1部・4543)

オリンパスの内視鏡事業に対する評価は高く、これだけで5000億円の価値との試算も。同事業を狙う海外ファンドは存在しそうだが、国内勢では大株主のテルモに注目!11月末に800億円の社債の発行登録を実施。借入金の返済に充てるとしているが、真の狙いは別に?

②東映(東証1部)

1年で株価が2倍になった「サンリオ」を彷彿させる銘柄。映画業界では大手3社中、東映だけが上半期に増収増益。業績を引っ張るのが「仮面ライダー」や「ワンピース」などの版権収入だ。キティちゃんが稼ぐサンリオに近い状態で、低PBR(株価純資産倍率)の出遅れ優良コンテンツ株として注目!

③エス・バイ・エル(東証1部・1919)

ヤマダ電機の子会社になった中堅住宅メーカー。低位材料株の色合いが濃いが、中身も充実。ヤマダとともに次世代省エネ住宅「スマートハウス」の拡販に乗り出しており、3年後をメドに「業績水準も株価水準も姿を変える」との見方も。

今月の忘れられない株台詞

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写真フィルムで培った生産技術を生かせる

協和発酵キリンとの提携を発表した富士フイルムの古森重隆社長

両社は11月16日、バイオ医薬品製造の合弁会社設立を発表。 協和発酵キリンのバイオ技術と富士フイルムの生産技術の相乗効果が期待できる。市場が評価したのは富士フイルムHDのほうで16日終値は前日同比34円高の1794円に。

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国内シェアでどうこういう時代じゃない

日本金属工業との経営統合を発表した日新製鋼の三喜俊典社長

2012年10月の経営統合によりステンレス鋼生産で国内最大級に。発表前日に噂が流れ、祭りは終了。11月15日終値は日新製鋼が前日比8円安の108円、日本金属工業が5円安の73円。

長ければ1年半から2年かかることも覚悟している

ドイツのフォルクスワーゲン(VW)と国際仲裁裁判所で争う姿勢を見せたスズキの原山保人副社長の台詞。VWとの提携を解消し株の買い戻しを求めていたスズキの原山副社長は11月18日、返す意思がなければ国際仲裁裁判所に調停を求めることを明らかにした。

若林史江の株単ゼミナール

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●わかばやし・ふみえ 株式アドバイザー、徳山大学経済学部特任講師。この連載では経済を背景に移り変わる金融用語を、できるだけわかりやすく紹介していきます♪

今月注目!株の言葉 東証と大証の合併

11月22日、投資家の目から見ると対立意識が強そうに見えた東京証券取引所(以下、東証)と大阪証券取引所(以下、大証)が2013年1月1日に経営統合することが決定しました。

 ここまでには長い道のりがあったようです。大証は株式交換を強く望んでいましたが、東証は大証をTOB(株式公開買い付け)で傘下にする形を主張していたといいます。両社の希望が食い違う中、世界の金融は混迷の一途をたどり、日本では東日本大震災や強烈な円高に見舞われました。市場の縮小傾向に歯止めがかからないばかりか、NYSEユーロネクスト(ニューヨーク証券取引所や欧州のパリ証券取引所などを運営)とドイツ取引所の合併合意など、海外では国境を越えた再編が発表されたり……。出遅れた日本としては東証・大証の合併が急務ということになったのかもしれません。

 結局、東証が大証の株式の66.6%を上限に1株当たり48万円でTOBすることになりました。ジャスダック市場で上場している大証を存続会社として、共同持ち株会社「日本取引所グループ」を設立。その傘下に東証と大証が入る形で決まり、統合比率は東証株1 株に対して大証株0.2019株を割り当てると発表されています。国内取引シェア9割を誇る東証、そしてデリバティブ(金融派生商品)で存在感を強めてきた大証の統合により、上場銘柄時価総額は世界3位まで回復することに。

 今回の統合により見込める合理化効果は70億円ともいわれています。私たち投資家にとっても、サービス向上や取引の利便性、流動性の向上などメリットは大きそうです♪

 一方で地方取引所はいっそう厳しい状況に立たされています。以前から地方取引所は赤字経営が目立ち、2001年3月までに新潟、広島、京都の取引所が東証・大証に吸収されました。次は、名古屋・札幌・福岡、また金や原油など商品先物を扱う東京工業品取引所なども含めた、総合取引所への移行が検討されています。

はみだしピタピタ

その1●IPO(新規株式公開)銘柄のうち、上場後に急落した銘柄はおよそ1カ月経過した後に反転する傾向がある。2011年9月上場のイーピーミントなどが好例。同年12月は7日のリブセンスに始まり、22日のミサワとアイセイ薬局まで、合計10社が上場する。韓国系のゲーム大手ネクソンの初値が好調なら、来年は外国企業の上場が増えそう。上場日の価格がさえない銘柄は、その後の株価を注視しよう。

その2●パソナグループ(2168)がアジアで人材派遣事業を拡大中。アジアに進出する日本企業が急増する中、最大の悩みは現地での人材集め。たとえば、ベトナムでは2008年3月からソフト開発や設計業務を展開。ほかにも上海、香港、インドなどに拠点を増やし、日系企業への人材派遣や現地駐在員の労務管理、現地法人の給与体系策定などの相談に乗っている。韓国やインドネシアにも進出を予定。隠れた円高メリット株かも。

その3●マツダ(7261)を保有する米国系投資ファンドのアライアンス・バーンスタインとフランクリン・テンプルトン。両社の保有株式を合計すると約13%。マツダはかつてフォード傘下だったが、今は影響力が希薄。一方、中国の長安汽車集団と親密だ。アライアンスなど2ファンドの保有株がそのまま長安汽車に渡れば、長安汽車はマツダの経営にも口出しができるようになる。円高で株価が低迷しているだけに、買収する側には好都合。

その4●信用不安に揺れる欧州で、金融機関の身売りが相次いでいる。英国HSBC系の損保会社の入札には、日本から複数の保険会社が応募したようだ。注目は東京海上ホールディングス(8766)。銀行業界では三菱UFJフィナンシャル・グループがサブプライム問題で傾いたモルガン・スタンレーに出資して成功を収めている。東京海上は海外事業の拡大を志向しており、業界首位の資金量を武器に買収を積極化させることになりそうだ。

その5●オリンパスの損失隠し問題は、全容解明までには時間がかかりそうだ。仮に上場廃止を回避したとしても、粉飾企業としての汚名は半永久的に残る。そこで、テルモ(4543)とオリンパスの経営統合観測が浮上してきた。オリンパスとテルモは株式を互いに持ち合い、業務提携する親しい関係。株価の下がったオリンパスをめぐっては、競争力の高い内視鏡事業欲しさの海外企業による買収観測も出ている。