今月の水面下 息の長いテーマ登場!チタン株急騰の陰の主役は海水淡水化プラント

年初からチタン関連株が大暴れしている。その代表格が大阪チタニウムテクノロジーズ。同社の株価は1月中旬から動意づき、昨年末の終値3835円から2月1日の4950円まで短期間で約29%も上昇した。

チタンは加工が難しい金属で、〝日本のお家芸〟技術のひとつでもある。チタンは航空機に多く使われる材料なので、その関連株が一喜一憂する。しかし、今回のチタン関連株の人気は、航空機だけでなく、さまざまな補強材料が登場してきたことが背景にある。

今月の水面下 息の長いテーマ登場!チタン株急騰の陰の主役は海水淡水化プラント
(画像=ネットマネー)

そのひとつが海水淡水化プラント向け需要の高まりだ。現在、サウジアラビアで計画されている発電・海水淡水化プラントでは、銅とニッケルの合金であるキュプロニッケルに代わってチタンのパイプが大量に使用される。これまでの海水淡水化プラントのパイプにはキュプロニッケルが主に採用されていたが、銅とニッケルの価格高騰によって、チタン製のものとコストが変わらなくなってきたのだ。チタンのほうが耐食性が高く、品質的には優れているため、銅・ニッケル合金の代替用にチタン製パイプを使用するケースも増加中だ。最近はプラント1基当たりに数百トンのチタンが使われているが、サウジアラビアの新プロジェクトでは、1基当たり6000トン規模のチタン使用が見込まれている。

さらに、チタン酸リチウムは電気自動車や高性能電力貯蔵用のリチウムイオン2次電池用部材として将来的な成長期待が高い。1月の米国オバマ大統領による一般教書演説によれば、2035年までに電力供給の8割をクリーンエネルギーでまかない、2015年までに電気自動車の利用を100万台に拡大するとの目標が示された。チタン価格も上昇している。1月18日には、航空機エンジン向けスポンジチタンの2011年の輸出価格が前年比5%前後高い、1キロ=13〜16ドル台になったと報道された。レアアース問題の一方で浮上したチタン関連人気。この人気は長期化が見込まれる。 (竹中博文)

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今月の浮上株 新規上場ビジネスもいよいよ盛り返し。予想非開示のジャフコ、黒字復帰の観測!

野村証券系の投資会社ジャフコは業績予想を開示していないが、今期は金融マーケット混乱の沈静化を反映し、3期ぶりに黒字転換しそうだ。ジャフコはベンチャーキャピタルの草分け的存在として知られる。国内では新規上場銘柄の低迷が直撃し、未公開株投資ビジネスはさえない業績が続いてきた。前期までの2年で143億円を超える営業赤字を計上し、株価も大きく値下がりしている。  現在のところ、国内の新規公開ビジネスは相変わらず低調だが、アジア各国での投資事業は順調に拡大している。さらに、本社移転など地道なコスト削減の積み重ねにより損益が大幅に改善している。  来期以降は国内の新規上場案件が盛り返してくるだろう。2008年度はサブプライム・ショックの影響で赤字になり、上場申請を見送った投資先が多かったようだが、2009年度、2010年度が連続黒字であれば上場がすぐそこに見えてくる。(森田陽二郎)

好評長期連載 株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ

第34話 東証新システムが進化中

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ハックション!猫も花粉症になるけど、肉球だと鼻が上手にかめにゃいの。都会に住んでると進化して、人間に近づいているのかにゃ?

進化っていえば、東証の高速売買システム「アローヘッド」は世界最高性能。それも、ちょっとずつバージョンアップを続けているんだにゃ。今年1月には、注文したら瞬時に約定して、そのとき売買が成立しなかった注文を自動的に取り消す「IOC注文」がスタートしたばかり。海外投資ファンドには評判がいいんだって。

早ければ来年後半には、ドロップコピーっていって、注文の受付通知データを発注した証券会社以外にも同時伝達するシステムを導入するみたい。コンピューターで高速売買する海外の機関投資家には役立ちそうだと思うのよね。

中国の上海やシンガポールとかの証券取引所に“アジア代表の座”を奪われまいと、東証も必死。アローヘッドも、つくっただけで完成ではないから、コツコツ改良を続けるらしいの。いつでも猫の手を貸すから、忙しいときは声をかけてほしいにゃ。

それにしてもアタシ、詳しいでしょ? 三角形の猫耳にはいろんな情報が入ってくるから、情報収集のために記者さんがカツオ節を持って取材に来るのよ♪

はみだしピタ

その2●グリー向けのネット掲示板などの監視サービスを展開するイー・ガーディアン(6050)は、某民放アナウンサーNさんの親族が株式を大量保有している。金額にするとざっとウン億円を超えるとか......。グリーが中国ネット企業との業務提携を発表した際にイー・ガーディアンの株価も上昇したことから、ペアトレードにも使えそう。有利子負債ゼロの健全財務も魅力。ネット監視以外の事業が軌道に乗れば、株価はもう一段高へ。

今月のタナボタインフラ整備特需!カタールW杯内定で千代田化工に大口受注の思惑

かなり先のようで、そうでもない話。2020年のサッカー・ワールドカップである。東京など他の都市を下して開催地に内定したのは、中東のカタール。当地では今後、インフラ整備が急ピッチで進められる。

中東各国には、昔から日本の商社やプラントメーカーがパイプを築いている。油田開発や海水淡水化プラントの導入など、時に1000億円単位になる巨大事業だが、必ず日本企業が参加している。カタールでも2020年に向けて発電所や送電線からなる電力システムや交通機関の整備、イベント会場建設などが活発に展開される見通しだ。千代田化工建設の筆頭株主である三菱商事も伝統的に中東ビジネスに強い。三菱商事の営業力で仕事をもぎ取ってきた場合、千代田化工の出番だ。(東亮)

河合ウォッチャー達徳の そのとき株は動いた!

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●かわい・たつのり カブドットコム証券チーフストラテジスト。全マネー誌対象の『月刊宝島』による「年間アナリストラ ンキング」で2006年1位、2007年2位、2009年上半期2位。相場診断力と銘柄選定力は抜群!

大日本スクリーン製造は、昨年8月27日の安値366円を底に約5カ月間、ほぼ一貫して下値を切り上げてきた。今年1月26日の高値772円まででほぼ2倍高。ただ、長期上昇トレンドが続いたため押し目が少なかったのが難点だ。

25日移動平均線が明確な下値支持線として作用している。昨年までは25日線からプラス10%カイ離すると頭打ちになる傾向があったが、年明け以降はその水準がプラス20%と、やや過熱感を伴う。

同社はシリコンウエハー洗浄装置が主力の半導体製造装置メーカー。海外売上高比率は74%に達し、なかでもアジア向けが急速に拡大している。タブレット型やスマートフォン、液晶では薄型テレビなどの最終製品需要が活性化していることから、アジア諸国の半導体メーカーは設備投資を拡大させており、大日本スクリーンにはその恩恵が。特に、主力のシリコンウエハー洗浄装置や液晶装置が伸長している。生産ラインの稼働率向上で利益率 も急改善中だ。

前期まで連続2ケタ減収で、2期連続の営業赤字だった。2011年3月期は売上高56%増、営業利益の黒字転換が見込まれ、2012年3月期も12%増収、13%営業増益の予想である。

それでも株価水準は割安。今期予想PER(株価収益率)は8.9倍と1ケタ台だ。リーマン・ショック前の高値(2006年1月の1311円)を上回る水準が想定される。

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野村の中・小型株レポートが大当たり!2匹目のドジョウは?

新春相場の兜町で、昨年12月14日に野村証券が発表した「中小型株マンスリー(12月後半号)」が話題となった。その中で取り上げられた、アナリストが2011年に注目する中小型株のレポートである。ここでピックアップされた銘柄が、不思議なくらい次々と上昇したからだ。

このレポートでは「長い助走期間を経て離陸へ」というタイトルが掲げられている。「2011年は2年近くの長い助走期間を経て中小型株が離陸する年となるだろう」という趣旨の下で、各アナリストが21銘柄を選定している。いずれもレポート発行時点で、野村がレーティング最高位の「1」を付与している銘柄だ。カテゴリー別に「情報・通信関連」でアンリツ、メルコHD(ホールディングス)、ドワンゴ、ニフティ、朝日ネット、「環境・省エネ関連」でユニプレス、新神戸電機、ケーヒン、旭ダイヤモンド工業、シチズンHD、「アジア・新興国の需要を取り込む企業」で新東工業、大阪チタニウムテクノロジーズ、シチズンHD、「M&A(企業の合併・買収)、新規出店による事業拡大」でゼンショー、F&AアクアHD、エフピコ、「バリュエーションの割安感」でアルペン、島忠、ニッセンHD、日神不動産、東映、野村不動産レジデンシャル投資法人。シチズンは重複して登場している。

レポート発行時点から1月下旬まででニフティは30%の上昇率。相場的に出遅れているアルペン、シチズン、島忠などが今後もマークされそうだ。(竹中博文)

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今月の噴火目前株3連発! 1.安川電機(東1・6506)

物色テーマの一番人気は「EV(電気自動車)」関連。同業の高岳製作所の株価急騰から疑う余地はなさそうだ。このEV関連の〝盲点株〟で安川電機に注目!1月中旬に車載電池用の急速充電器参入を表明、得意とする電力変換技術を応用しており、EV普及の黒子役としての躍進に期待。

今月の噴火目前株3連発! 2.日本車輌製造(東1・7102)

世界的に「鉄道」が見直される中、米国や台湾で鉄道車両を立て続けに受注。住友商事とタッグを組んだことによる営業力は絶大だ。国内でもJR東海の初代リニアモーターカーにおける最初の発注先に内定。リニアモーターカー実現への夢を乗せ、株価もトップスピードへ。

今月の噴火目前株3連発! 3.住江織物(東1・3501)

低PBRの低位材料株として掘り出し物的存在。自動車内装材が伸びており、増収効果で業績は好調だ。中国やインドで新会社を設立、これを足がかりとした飛躍に期待したい。昨年の高値247円近辺まで狙うファンド筋がいるとも......。

はみだしピタピタ

その3●ジェネリック(後発医薬品)大手の沢井薬品(4555)は、病院向け薬品のキョーリン製薬ホールディングス(4569)の買収を狙っているようだが、キョーリンの取締役会は統合拒否を決議。一方、沢井に引き下がる様子はなく、交渉は簡単にまとまりそうにない。沢井はキョーリン株を大量保有報告が不要な4%台後半まで取得しており、キョーリン側からすれば〝だまし討ち〟にあった格好で態度を硬化させたか。