今月の沸騰 10期連続増配へ。世界トップを走るリンナイ製品の実力

リンナイといえば湯沸かし器の老舗。国内市場が飽和気味なので、同社が銘柄探しの際には眼中に入らない投資家も少なくなさそうだが、実は10期連続増配が現実味を帯びてきた成長株なのだ。

国内では給湯器やコンロで首位。一方、海外事業は年15%の高成長を続け、今では売上高の3分の1を占めるまでに育っている。日本で売れた商品を輸出するのではなく、現地工場で作った独自製品を現地で売るスタイルを守ってきた成果が花開いた形だ。

海外では大型タンクに熱湯を貯めるタンク式給湯器が一般的。住宅の狭い日本で開発されたタンク不要の連続給湯器の需要が海外でも高まっており、買い替え需要のかなりの部分をコンパクトなリンナイ製品が奪うことになりそうだ。

2011年3月期も前期に続き増配予定。利益が増えているため、増配しても、配当性向は今期で15%強と、他の上場企業に比べて低めにとどまっている。2012年3月期も海外販売の伸びが期待できるので、設備投資や研究開発費を削らなくても、自然体で配当アップが可能だろう。売上高でも営業利益でも利益率でも、世界のトップを走るリンナイ。株価は沸騰せず、ジリジリと〝温度〞を上げている。長期保有銘柄として狙いたい。 (伊地知慶介)

今月の沸騰
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今月のエキスパート 小粒ながら実力派。新薬投入予定の日本新薬が増収増益態勢!

日本の大手医薬品メーカーが看板商品の特許切れで苦戦する中、日本新薬は今年から新薬の連続投入を予定し、増収増益態勢に入る可能性が高い。

医薬品セクターは最大手の武田薬品工業を筆頭に、好採算の大型薬が特許切れを迎え、後発薬に販売シェアを奪われている。ただ、業種別株価指数でも、医薬品業は昨年までに4年連続で値下がりしており、そろそろ反転の動きが出てくるタイミングだろう。

日本新薬は売上高こそ600億円台と小粒だが、その名の通り新薬開発のエキスパート。医療機関向けの尿器科疾患の薬が経営の土台を支える。今年3月発売の血液ガン治療薬を皮切りに、アルコール依存症や肺動脈高血圧症といった、これまで有効な薬の少なかった新規分野に本格的に乗り出していく。

2012年3月期の業績予想は4月下旬から5月中旬にかけて公表される予定である。 (木島 隆)

今月の電車でGO!駅の安全強化でホームドア・トリオ株に一大特需が!

駅のホームが〝安全仕様〞へと切り替わりそうである。現状、駅のホームは安全とはいえない。線路に出ないようにホーム上に線が引いてあるだけの駅が大半で、人身事故は非常に多いのだ。転落を防ぐためのバリアフリー整備が急務だ。

対策としては、ホームから線路に進入できないようホームドアを設置すること。都内ではゆりかもめや南北線のホームに設置されているが、これをJR東海でも今年度から開発する方針。

一部では、設置喚起で補助金が割り振られるとの見方も。日本全国で駅は9500程度あるが、ホームドア設置済みはわずかに500駅程度。関連企業には、数年にわたって特需が発生しそうだ。

関連株で、ゆりかもめのホームドアも手がけたナブテスコ、東京メトロで実績がある京三製作所、日本信号の3社が〝ホームドア・トリオ〞。これまでの実績がものをいうだけに、この3社で特需を占拠する可能性大。 (真行寺知也)

今月の沸騰
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今月の忘れられない株台詞 いずれ手を携えて共同作業につながると思っていた

フマキラー株をエステーに売却したアース製薬の大塚達也社長

今月の沸騰
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大塚社長は2月14日の決算会見で、フマキラー株を買ったのは「純 粋な投資」と説明。フマキラー株は売却発表直前に値上がりし、9日・ 10日は404円の年初来高値をつけたが、14日は395円まで売られた。 一方、アースの14日終値は前営業日(10日)比11円高の2790円と 上がった。

今月の忘れられない株台詞 大手企業との提携で成長率を伸ばしたい

売上高、営業利益とも過去最高となった、楽天の小林正忠取締役

今月の沸騰
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楽天は2月15日、2010年12月期連結決算を発表。小林取締役は楽天市場の成長エンジンを大企業に求めた。しかし市場は冷静で15日終値は前日比200円安の7万6900円、16日は7万5300円と低調。

今月の忘れられない株台詞 大規模な開発や資金力を補完できる

三菱地所との提携を決めた平和不動産の吉野貞雄社長

平和不動産は2月17日、三菱地所との資本・業務提携を発表した。翌18日の出来高は10倍以上に膨れ上がったが、終値は前日比15円安の249円と不調。市場は提携を売り材料と捉えたようだ。

はみだしピタピタ

その4●関東の私鉄最大手の東武鉄道(9001)が公募増資などで900億円超を調達する計画を発表。小田急電鉄(9007)にも増資観測が出ている。昨年12月末の株主資本比率は増資前の東武が13・3%だったが、資金調達で2割近くまで上昇しそうだ。一方、小田急は16・7%しかなく、東武の増資後は最も財務体質の弱い大手私鉄になってしまう。東武はスカイツリー建設という名目が立つが、小田急は増資の理由を説明しにくいかも。

MONTHLY 怪情報&兜町の噂 株ピタッBLACK

「一運、二金、三度胸」を持つ大人向けR指定!?コーナー。ここでは思惑株、裏ネタなどハイリスクな情報を凝縮した。兜町をさまよう黒い噂、その真相は…。株ビギナーと心臓の悪い人は読まないでね!

今月の不透明材料 レオパレス21、1〜3月期の大幅利益復活は本当なの!?

ネットの某掲示板では、レオパレス21のアパートの壁の薄さで盛り上がるのが定番。ネタにされているうちはいいが、業績悪化はいただけない。

今3四半期(4〜12月期)に204億円の営業赤字を計上したが、3月期末の見通しは中間決算時点の今社予想の赤字100億円を据え置いている。ということは、1〜3月期の第4四半期で一気に104億円超の利益を稼ぎ出す計算だ。しかし、自慢の月次資料では、1月の建築受注数は25棟と、前年同月の181棟から急減。昨年4 -12月の月間平均の85棟と比べても、受注低迷の加速は否定しにくく、3月末前後に業績予想がさらに下方修正されるリスクは意識しておきたいところ。

損益改善の秘策があるとすれば、赤字の続くリゾート事業からの撤退。アパート建築の請負事業では黒字を続けていると推測されるだけに、〝選択と集中〞を急ぐようにと株主の圧力が高まるのは必至だ。あとは社長がどう判断するかの問題だろう。

今月の災難説!? 大手銀行に2000億円の損失が発生したという説が…

某大手銀行に2つの災難が降りかかっているもようだ。ひとつはデリバティブで2000億円の含み損を抱えているというもの。株式なのか為替や金利なのかは不明。

もうひとつは仕組み債の販売をめぐって金融庁が調査に乗り出すとの噂。損失を被った投資家が、 「説明が不十分だった」として金融庁など監督当局にクレームをつける例が珍しくない。

今月の担保消滅 信用取引の失敗で社長保有株が強制売却。出来高が急増し、株価も乱高下

ジパング・ホールディングス(2684)は、2月以降、出来高が急増するとともに株価の乱高下に見舞われた。原因はM社長保有株の強制売却だった。

社長はこれまで株式売買で得た利益の一部を会社に貸し付けるなどしていたが、今回は信用取引で大失敗。担保として差し出していた自社株は証券会社のルール通り市場に売却されてしまった。

社長が発言権を維持するため、自社株を再び買い集める可能性がある。

若林史江の単株ゼミナール 今月の注目!株の言葉「MBO」

今月の絶好調すき家のゼンショー、海外出店拡大で年商倍増計画!
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東証の斉藤社長がご立腹です! 最近増えた企業によるMBOを「投資に対する愚弄だ」と一喝。不快感を隠しきれないご様子……。

そもそもMBOとは「Management Buy-Out(マネジメント・バイ・アウト)」の頭文字をとった略語で、「株式取得などによって行なわれる経営陣の自社企業買収」のこと。基本的にはTOB(株式公開買い付け)で株式募集をかけ、上場廃止を目指すのが目的です。「なんで、わざわざ上昇廃止を目指すの?」と思われるかもしれませんが、資金が潤沢にあったり、株式市場での資金調達をする必要がない場合、「上場していることで敵対的買収などの危険にさらされるため、上場廃止を目指す」というのが企業側のもっかの理由。

最近では「TSUTAYA」のカルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下CCC)が、同社の増田社 長の保有企業、MMホールディングスを引受先として、TOB価格600円でMBOを行なうということで話題となりました。でもこれは、実はちょっと異例のケースでした。通常であればTOBをかけ、既存株主に「私たち上場廃止ですよ! 早く株を売ってください!」と強く推奨するのですが、売り手側でもあるCCCは「株主判断に任せる」という中立の立場をとったのです。

なぜか? 実はこのTOB価格に問題があったんです。通常、TOB価格は現在の企業価値や株価、将来性などを加味した細かい計算によって出されるのですが、今回の買い手であるMMホールディングスが出したTOB価格は600円。ところが、CCCの取締役会(増田社長除く)と独立委員会が算出したTOB価格は600円よりはるかに高い値段だったのです。この状況でTOBに応じるべきか否か、真の株主判断が問われる国内初のケースとなりそうです!

株価が落ちてしまったことを騒ぐ投資家を排除するためにMBOを実施する企業が後を絶たないようだとしたうえで、「リスクマネーを取ってきた投資家に対する冒涜(ぼうとく)だ」と斉藤社長。この怒り、当分は収まりそうにないかも……。

今月の絶好調すき家のゼンショー、海外出店拡大で年商倍増計画!
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はみだしピタピタ

その5●セーラー万年筆(7992)が今年3月、Oak キャピタルから5億円を資金調達。昨年11月にもほぼ同額を調達したばかり。経営再建がうまくいかず、新株だけが増えていくのは危険信号だが、今回は音声操作ペンの商品化に伴う資金需要だ。設備投資の資金を調達するというのはわかりやすいが、銀行から借りられなかったのだろうか。それとも、セーラーに新株予約権の発行を指南している人物でもいるのだろうか?