ご存じの通り、日本株市場は混乱しているが、“ ここでひるんではいけない”と本誌は考える。日本人投資家が株式市場への資金投入をやめては、さらに経済環境は冷え込むばかり。現に外国人投資家は史上最大級の買いを入れている。

イラスト●ナンシー小関 チャート協力●楽天証券

今月の独り立ち親子上場解消の新手。大企業の出資5%以下、自立できる銘柄を買え!

昨年度は親子上場解消を目的とした子会社の買収が相次いだ。しかし親会社の本業との関連が薄く、依存度も低い企業の場合は、出資関係を解消して自立を選ぶほうが好ましいケースが多々ある。

NECが今年2月、退職給付信託口座を通じて間接保有していたアンリツ株式の大半を売却すると発表した。出資比率は22%から7%弱に低下し、事実上、アンリツはNECグループから離脱したことになる。株式売却の理由はNECとの事業面での相乗効果が低いこと。NECは、クラウドコンピューティングなどITサービスへの傾斜を強めている。一方、アンリツは携帯電話向け計測器など機器類に経営資源を集中させている。独立してNECグループの看板が外れても事業に支障はない。

日立製作所やパナソニックがグループ企業の完全子会社化を急いだが、NECは買収だけが手段ではないことを示した。そもそもNECがアンリツに出資した1963年当時と今とでは社会環境が大きく変わっているので、グループ離脱は当然だったのかもしれない。

大企業がたとえ1%でも出資すると社会的信用度はアップする半面、出資を受け入れた側は常に株主企業の顔色をうかがうことになる。そのため、今回のような株式売却では、NEC傘下にある安心感を捨てるデメリットより、経営のスピード化というメリットのほうが大きい。株価は発表直後こそ市場に出回る株数の増加を嫌気して下げたものの2営業日後にはほぼ同水準まで戻った経緯 がある。グループ離脱は〝企業の変身を買う〟チャンスといえそうだ。

左上の表には、大企業が微妙な比率で出資する企業を取り上げた。出資元企業の保護がなくとも自活できる点で共通している。

たとえば日本光電は脳波計や心電図が一体となった生体モニターで圧倒的な強みを持つ。富士通が出資してはいるが、NECとアンリツの組み合わせと同じく、富士通と日本光電の目指す方向は違う。仮に全株を買収したところで相乗効果は薄く、株主への説明も難しい。

東日本大震災で生産拠点が打撃を受け、特別損失を計上する企業が増えそうだ。関係の薄いグループ会社株は復興資金を手当てするための保有資産売却の候補でもある。(植草まさし)

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はみだしピタピタ

その1●タカラトミー(7867)にサンリオとの業務提携や経営統合の観測が出ている。少子化が止まらず、玩具マーケット自体が縮小している中、両社ともにアジアなど海外に活路を求める点では、目指す方向性は同じ。このため、ライバル同士の合従連衡は十分ありうる話だ。ただ、タカラトミー自体が合併会社であることから、そこにサンリオが合流するとなれば、社内融和が大変そう。キティちゃんのベイブレード、売れるかな……