物流のトランコム、11期連続増益と好調。経営統合観測も!

総合物流サービスのトランコムは、2011年3月期の営業利益で過去最高を更新するもよう。2012年3月期は11期連続増益が見えてきた。アジア地域の物流請負にも本格的に乗り出す方針で、大証2部銘柄のトレーディアとの経営統合観測も出ている。知名度は決して高くはないが、「最高益更新」「アジア関連」「M&A期待」という3つの切り口があり、動意づく場面がありそうだ。

トランコムは物流の情報化、つまり貨物と空いているトラックを突き合わせ、最低コストで荷物を運送する「求貨求車」サービスで伸びてきた会社だ。さらに、物流業務の一括請負事業にも強い。有利子負債は50億円にも満たず、利益の増加分はそのまま配当積み増しに回せる財務構造である。

今期以降の成長エンジンはアジアをはじめとする海外部門だろう。中国の上海では子会社が6月から稼働予定。タイやインドネシアでも日本企業の進出が増えるに従って、仕事が増える方向にある。

港湾業務に強いトレーディアにも9・7%出資し、中国やタイとの物流ネットを強化している。売上高ではトランコムがトレーディアの約5倍と大きな開きがあるため、気の早い向きは「トランコムの出資には系列化の意図がある」と、出資比率アップを予想している。 (伊地知慶介)

今月の「三拍子そろった」
(画像=ネットマネー)

今月の「あと1つ!」地デジ化関連、最後のお宝株はイエローハット

アナログ放送が7月24日に終了、地上波のデジタル化が完了する。大型テレビの買い替えや衛星テレビの契約増加など株式市場ではひと通りの材料を織り込んできたが、まだ消化しきれていない材料がある。それはカーナビだ。地デジ化に伴い、カーナビも完全デジタル化する。このため、7月が近づくにつれて買い替えに走るドライバーが増えるだろう。カーナビはエンジンオイルなどの消耗品に比べて単価が高い。短時間の取り付け工事で手数料が入るため、店舗側の利益も大きい商品だ。

イエローハットはオートバックスと並ぶカー用品チェーン大手。2008年3月期の赤字転落を機に薄利多売型の社風が一変し、徹底したコスト管理で利益率を高めた結果、利益率は右肩上がりで増えている。株主からの増配圧力も高まりそうだ。そして2011年度は20〜50店規模の新規出店が予想され、4年ぶりの売上高1000億円奪回が射程内に入ってくるだろう。 (木島 隆)

今月の用意周到〝ハイパー・クールビズ〟到来。麦わら帽子を買うなら今のうち!?

大地震による原発問題の発生で、東京電力管轄地域では計画停電が行なわれている。都内は節電ムード一色だが、東京電力では、「夏場も計画停電は実施せざるをえない」との認識を示している。

電力需要は、年間でも真夏がピークとなる。そのうちの半分は、工場やオフィスビル、商業施設向 けだ。これは、夏場に冷房用需要が跳ね上がることが主因である。今夏はその冷房の使用を抑える動きが想定され、冷房設定は「30度・微風」が常識となるのではないだろうか。これを“ハイパー・クールビズ”で乗り切ることが一大テーマとなりそうだ。

2005年から始まった〝クールビズ〟(衣服の軽量化キャンペーン)だが、今年は節電の影響で最高潮の盛り上がりとなりそうだ。関連銘柄といえば、紳士肌着首位のグンゼ、紳士服首位の青山商事、機能性肌着に力を入れるファーストリテイリングなどが挙がる。最後に相場格言、「麦わら帽子は冬」に買え」。準備はお早めに。 (真行寺知也)

今月の「三拍子そろった」
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今月の忘れられない株台詞 通常の環境で見られる水準と同程度であり、人体に影響はない

今月の「三拍子そろった」
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原発敷地内からプルトニウムを検出したことに対して、東電の武藤栄取締役副社長 武藤副社長が3月28日深夜に会見して「人体に影響はない」と説明。しかし翌29日の全国紙に一時国有化して株主責任を問う可能性があるという記事まで掲載されたことで、株価はさらに下がり、4月6日には上場来安値となる337円で引けている。 ## 今月の忘れられない株台詞 特に東京方面に向かう上り線の利用者が減っている
今月の「三拍子そろった」
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東海道新幹線の利用者減少を明らかにした、JR東海の山田佳臣社長

3月18日、震災後の11〜17日の7日間の利用者数が前年同期比27%減少したことを発表。しかし震災の被害を受けていないためか翌営業日22日の終値は18日比5万円高の67万7000円に。

今月の忘れられない株台詞全工場が再稼働できる見通しとなった

震災で被害を受けた工場再開を7月とした、ルネサスエレクトロニクスの赤尾泰社長は3月25日、被害を受けた那珂工場が7月から再開できる見通しを発表。事業構造の改革も進めるという。市場はこれを好感して翌営業日の28日の終値は25日比21円高の660円に。

はみだしピタピタ

その4●2011年3月期決算発表が始まった。開示レースはアドヴァンとあみやき亭が同着。両社は昨年10ー12月期でも同着だった。両社ともスピード開示にこだわっている様子。7月は4月とカレンダーの並びが同じであるため、4ー6月期決算発表は7月4日月曜でまたもや同着になる可能性がある。日曜の決算発表も制度的には可能だが、取材する経済担当記者からは「休日発表は止めてほしい」との声も。

MONTHLY 怪情報&兜町の噂 株ピタッBLACK

「一運、二金、三度胸」を持つ大人向けR指定!?コーナー。ここでは思惑株、裏ネタなどハイリスクな情報を凝縮した。兜町をさまよう黒い噂、その真相は…。株ビギナーと心配性の人は読まないでね!

今月の不透明材料 飛島建設に連続赤字懸念。あのゼネコンが救済合併?

飛島建設は2011年3月期、3期ぶりの営業赤字転落が濃厚になってきた。2012年3月期も黒字浮上の手がかりに乏しく、苦しい経営が続くという予測が出ている。

同社はこれまで3度の金融支援を受け、再生に取り組んできた。メインバンクのみずほコーポレー ト銀行が手を貸さなければ、現在の姿で存続できなかった⋮⋮ともいわれる。

こうした中、建設業界では「大成建設が飛島建設を救済合併する」との噂がくすぶっている。両社とも旧・富士銀行系なので、銀行側のスイッチが入れば、当事者が多少乗り気でなくても統合に突き進む可能性はある。

もっとも、建設業は規模が大きければいいわけではない。株式市場から見れば、どこかに救済してもらうのが手っ取り早い!?

今月の災難説!?東京電力に株主責任論が浮上。損害額未確定で増資も困難…

東京電力の国有化が議論されている。当座の資金不足には、国内金融機関が融資に応じ、資金繰りは万全。しかし、設備の復旧や周辺住民への補償などに必要な額は確定に時間がかかるとみられ、公募増資を強行しても不人気は必至だ。ひと昔前なら日本政策投資銀行が筆頭株主になり、ほかの電力会社や重電メーカーに“奉加帳方式”で資金拠出を半ば強制的に求めることもできたが、株主への説明責任の観点から現実味に乏しい。「株主にとって最悪のケースとして、減資↓国有化も意識しておくべきだ」とは電力業界担当記者の弁。一方、電力会社を監督する立場の経産省は国有化案には難色を示している様子。国有化後に損害賠償額が増えれば、全額が国家予算からの持ち出しとなる。「まずは東電が事故の張本人として最善を尽くし、安易に税金に頼るべきではない」という考えだ。

今月の担保消滅 ルーデンHD、元社長を不正経理で提訴。被告企業は休眠中の噂も…

ルーデン・ホルディングスの現経営陣が、不正経理問題をめぐって元社長と取引先企業を提訴した。裁判に勝てば特別利益が発生するのだが、訴えた取引先企業は、今の営業実態さえ不明……。

若林史江の株単ゼミナール 今月の注目!株の言葉 サーキットブレーカー

今月の「三拍子そろった」
(画像=ネットマネー)

3月11日の終値から3月15日の安値まで、日経平均株価は2027円も下落しました。証券会社にも莫大な「不足金」が発生……。当然ながら投資家も強烈な損失を被ったことになります。 もちろん震災における経済の一時的な低迷や原発への不安が株価を押し下げたのは間違いありません。でも、特に3月15日の記録的な下げは人為的と言っても過言ではありません。

その原因となったのは「菅首相の会見」だったように思います。取引所の昼休みに行なわれた会見の第一声は「冷静にお聞きください」と、不安心理をあおるものから始まり、最後は「冷静に行 動してください」で締めくくられたこの会見の、どこを取れば“冷静”になれるのでしょうか……。

敏感なマーケットは先物主導で大きく値を下げ、「サーキットブレーカー」が日経225先物(大証)、TOPIX先物(東証)のそれぞれで発動される異常事態となったのです。このサーキットブレーカーとは、東証・大証ともに1994年2月に導入された、市場安定化策のひとつ。具体的には、指数先物や指数オプションにおいて、先物が一定の価格を超えて上昇または下落した場合に取引を15分間中断する措置です。また債券先物・オプションにおいては、先物の価格が基準値から2円を超えて変動した場合に、取引を15分間ストップします。パニックになっている市場を一度休ませることで投資家に冷静な判断を促すのが目的ですが……。今回はTOPIX先物では、大震災の翌営業日3月14日の寄り付き直後の午前9時4分からサーキットブレーカーが発動。また日経225先物は翌15日の菅総理の会見の直後である、午前11時8分に発動しました。特に15日の発動は、会見からほぼ間髪入れずに発動されていることからも、非常事態であることがわかります。米国同時多発テロやライブドア・ショック、リーマン・ショックもそうでしたが、大底は総悲観の中で生まれるものだと思います。今回はその“総悲観”を首相自らがつくり出してしまったことは悲しい限りです。被災地復興を最重要課題とし、経済・マーケットのいち早い復活を望みます!

今月の「三拍子そろった」
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はみだしピタピタ

その5●東京ドームが5年後の営業利益100億円、配当性向30%などを目標とする中期経営計画を発表した。買収防衛策の打ち切りも決めるなど強気だ。M&A(合併・買収)による外部進出やカジノの研究も盛り込まれており、早くも中国進出観測が出ている。計画発表は3月16日と震災直後だった。計画停電や消費手控えの影響は完全に反映されていない可能性がある。