イラスト●ナンシー小関 チャート協力●楽天証券

今月の〝好業績〟織り込み上昇 海運や小売りが元気。震災後に増収増益の中期経営計画!

東日本大震災後、主要企業の操業再開が急ピッチで進んでいる。通期の業績予想の開示を見送るなど、先行きに対して慎重な姿勢を崩さない企業は依然として多い。しかし、中期経営計画で大幅な増収増益をぶち上げる企業もあり、株価もこれを織り込んで上がっていきそうだ。

震災発生が3月11日。年度末を控え、決算集計がスタートするとともに、中期経営計画策定に向けた社内論議が熱を帯びてくる時期だった。震災直後こそ経営者マインドが総悲観に傾いた時期もあったが、最悪ともいえる環境下で打ち出された中期経営計画には、業績向上への強い自信と決意があふれている。

海運業や小売業を中心に、2011年3月期決算発表を前に中期経営計画を公表した企業が多い。個人消費や外需の動向が読みにくい中ではあるが、左の表に挙げた企業は拡大姿勢を明確にしている。個別に見ていくと「業務用だけでなく一般消費者向け独自商品も開発。他社買収も」(米久)、「イオングループのドラッグストアが空白の東海3県を強化」(CFSコーポレーション)、「売上高1100億円」(ダイソー)などと、計画達成に向けた具体的な戦略が並んでいることがわかる。

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(画像=ネットマネー)

計画公表後のアナリスト説明会では、どの企業でも震災の影響についてお決まりの質問が出てきたが、企業側は「業績拡大を左右するのはアジア需要増加や国内の店舗網拡大」と判断している。震災の打撃は決して軽くはないが、早ければ今年度4〜6月期で最悪期を脱し、同下半期から反転攻勢に入ると判断している企業が多いようだ。

一方、震災後に中期経営計画の発表を取りやめてしまった企業も少なくない。ミサワホームは5月の決算発表時に予定していた計画の公表を半年後の秋に変更した。資生堂は2013年度までの中期経営計画にネット通販参入などの強化分野を盛り込んだものの、売上高などの数値目標の公表は見送った。本稿執筆時点で、態度未定の企業もいくつかある。

延期組の計画発表は10月下旬から11月中旬の中間決算期に集中しそうだ。業績に不安がなくても、投資家をミスリードしないよう年度予想の非開示や中期経営計画の発表延期を決めた企業もある。「発表延期=業績悪化」ではないので安心してほしい。 (植草まさし)

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はみだしピタピタ

その1●大株主の森トラスト・イオン連合軍から経営陣刷新などの要求を突き付けられていたパルコ(8251)。そんな中、中国系企業と業務提携し、中期経営計画に沿って中国展開を進める方針を明らかにした。イオンが中国事業強化を提案していたため、パルコが自らの手でビジネス展開できるよう提携を急いだとの観測が出ている。「イオンの株主提案を無力化するのが狙い」と解釈できなくもない。先の要求は、社長退任発表で決着した。