強気の経営目標に無借金体質。上組の増収計画はM&A前提?

上組かみぐみは、貨物船からの荷揚げ・積み込みや倉庫への輸送といった港湾物流業務の最大手。国内では企業の物流コスト削減ニーズに応えて業績拡大に成功。また、強気な経営目標も注目されている。

2015年3月期の目標売上高は前期実績の36%増の3000億円だが、国内の物流需要の伸びはほぼ横ばいと推定される。このため、国内の同業他社買収が事業拡大の大前提になっている公算が大きい。

有利子負債ゼロの無借金体質であることに加え、利益剰余金が現在の売上高とほぼ同水準の2000億円と、いつでも買収に動ける財務状況だ。今期は営業利益がリーマン・ショック前の水準を上回る見込みだが、PBRは0・8倍割れと割安。増配や自社株買いの余地も大。 (東 亮)

今月の「リーダーシップ株」その1 2011年新社長銘柄!若さを買われるオムロン、買収絡みで昭和電工

3月決算企業は総じて、2012年度下半期( 10 月から来年3月)の業績V字回復期待が高まっている。それだけに企業のトップの経営手腕が注目されるところ。上場企業のトップといえば、最近では役員報酬の開示。報酬額1億円以上の社長の名前がマスコミに取り上げられて話題になった。むしろ、経営手腕が未知数の新社長のほうが期待も膨らみ、株価への影響もこれからなのではないだろうか。

こうした中、メリルリンチ日本証券が7月12日付で発表した「2011年の社長交代とコーポレート・ガバナンス」という34ページの日本株投資戦略レポートが注目されている。昨年に続く恒例レポートだが、前回は日立製作所や伊藤忠商事が取り上げられた。9月13日には「メリルリンチ・ジャパン・コンファレンス」を開催し、ここで先のレポートに関するセッションを開催する予定でもある。

今回、「新社長の経営手腕が期待できる企業」として選ばれたのは、大和ハウス工業、日揮、昭和電工、日本触媒、電通、横浜ゴム、オムロン、JSPの8社だ。オムロンの山田義仁新社長は40歳代という若さが目立つ。日揮、横浜ゴムの新トップは海外経験が豊富。一層のグローバル化を目指しているのだろう。異彩なのはM&A(企業の合併・買収)実績が多い昭和電工の市川新社長。投資銀行からはタフ・ネゴシエーターと評価されてきた。低位に甘んじる株価水準を高める秘策を持つかどうかが見どころだ。 (大庭貴明)

今月の「身動き自由」
(画像=ネットマネー)

河合ウオッチャー達憲の そのとき株は動いた!

今月の「身動き自由」
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●かわい・たつのり カブドットコム証券チーフストラテジスト。夕刊フジ×ネットマネー共同企画の、推奨銘柄の上昇力を競う「株-1(カブワン)グランプリ」第1回で見事優勝。相場診断力と銘柄選定力は抜群!

直近の株価が東日本大震災直前の株価を上回っている銘柄群に注目すると、“3.11後”の相場を分析するうえで多くの示唆が含まれていることがわかる。日経平均採用銘柄のうち大震災前の株価を上回っているのは59社。つまり、この全体の4分の1の銘柄が日本株市場のリード役だ。

そのひとつ、日揮の株価は7月22日現在、2448円。震災直前の1778円から約38%もの値上がりだ。日経平均が震災前の1万434円からマイナス3%の水準に位置しているのを見れば、すでにまったく異なるステージでの株価推移となっていることが一目瞭然。

日揮の株価上昇の安心感の背景にあるのは、やはり業績の好調さだろう。2011年3月期の経常利益は過去最高の634億円。続く今期・来期ともに連続2ケタ増益が続く予想で、連続最高益更新となる見込みだ。

この好調継続を支えているのは、主力事業が石油精製関連であること。特に、中東や東南アジアを中心にプラント建設受注が好調で前期末の受注残は過去最高を更新したもよう。世界的な原子力エネルギーの見直しも大きな追い風だろう。また、労務費や資材費などコスト管理も徹底し、筋肉質な財務体質になっていることも評価できる。

株価は2008年来の高値をクリアし、2006年2月の2768円も射程圏内だ。過去最高益をもってすれば、1990年7月の過去最高値3220円を最終目標にできそうだ。

今月の「身動き自由」
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今月の噴火目前株3連発 1 東京都競馬(東証1部・9672)

夏休みのレジャーといえば〝海〞だが、放射能への警戒で客足は鈍い。その代替として注目されるのが大型プールで、本命は東京サマーランドとの見方が多い。株価の動きは小さく、震災前の120円台を下回っている。低PBRの低位株で、値動きは軽い。

今月の噴火目前株3連発 2 日本鋳造(東証2部・5609)

一部の市場関係者の間で「放射性物質による汚染物を入れる容器が、日本鋳造の業績を長期的に押し上げる」との噂がある。原発事故の収束まで、年間ベースの売り上げインパクトは20億円以上に及ぶとも。今年6月の高値226円を上回れば、本格上昇に発展か。

今月の噴火目前株3連発 3 スタートトゥデイ(東証マザーズ・3092)

第1四半期分の「ZOZOTOWN」の商品取扱高は、伸び率が前期比5割超に!会社予想の今期末売上高は35%増にすぎず、上方修正は高確率といえそう。マザーズを代表する銘柄に成長しており、条件的にも東証1部昇格はいつでも可能だ!!

はみだしピタピタ

その3●東大発バイオベンチャーとして話題をさらったECI(4567)。2011年5月期末時点で債務超過に転落しただけでなく、今期の業績予想も赤字と発表した。会社の想定通りに今期も赤字なら2期連続で債務超過となり、増資しない限り上場廃止となる。ただ、明確な黒字化シナリオがない状態では新株の引き受け手は見つけにくい。最終的に、身売りか、経営陣が自腹で増資新株を買い取るかの選択になるということか……。