再編で完全子会社化?トヨタグループの最割安、トリニティ工業

トヨタ自動車が系列のトヨタ車体と関東自動車工業の買収を正式発表し、グループ再編に動きだした。トヨタ系上場企業といえばダイハツ工業や豊田通商、アイシン精機など膨大な数だが、注目はトリニティ工業と大豊工業。ともにトヨタが筆頭株主で、PBRはグループ最低水準の0・5倍以下と超割安水準にある。

特に自動車部品の表面処理などを得意とするトリニティ工業は、PBRが0・3倍台にとどまる。トヨタの持ち株比率は41・6%を占め、TOB(株式公開買い付け)や株式交換での完全子会社化は比較的容易だ。時価の3割増しで株を買い取っても、資産価値の半分程度の価格。このため、次の完全子会社化の有力候補といえそうだ。

前期は営業黒字に復帰したばかりのトリニティ工業。今期の業績予想は未定だが、部品供給網の回復で自動車関連企業は総じて急ピッチの回復を見せており、同社も営業増益の可能性が濃厚に漂う。

また、エンジン用の軸受けを生産する大豊工業は売上高の7割をトヨタ系企業向けが占め、トヨタが約34 %の株式を保有する持分法適用会社だ。しかし、PBRは非常に低い状態が続いている。トヨタ株の割安修正が一段落すれば、グループ会社株にも水準訂正の買いが向かってくるだろう。 (森田陽二郎)

今月の「水準訂正間近」
(画像=ネットマネー)

今月の「リーダーシップ株」その2 同世代の新社長は横浜ゴム&住友ゴム、報酬超アップは日本調剤

85ページでレポートベースのまっすぐな新社長銘柄を掲載したが、こちらは市場関係者の生の声から銘柄をピックアップ。こんなときほど経営トップの期待と責任は増すから〝しつこく追跡取材〞なのである。

やり手として評価が高いのは、6月末の株主総会において52歳の若さで横浜ゴム社長に就いた野地彦ひこ旬みつ社長。同業他社よりタイヤの値上げを少し遅らせることで駆け込み需要を取り込む作戦に出た。6月に54歳で住友ゴム工業社長に就任した池田育嗣いくじ氏とは年齢が近く、ライバル意識も強そう。また、前ネタ表内と銘柄がかぶるが昭和電工の新社長、市川秀夫氏も注目の一人。黒鉛電極の増産体制構築など高付加価値品を中心に攻めの経営を進めてきた人物だ。量産品の国際市況に左右されにくい体質への転換が急速に進むだろう。役員報酬が大幅増となった日本調剤の三津原博社長は前期の報酬が1億円近くアップ。高額報酬に見合った業績拡大に期待。 (木島 隆)

今月の「二匹目のドジョウ」 ラウンドワンが猛暑の大相場。ラウンド〝2〞はトリドール?

初夏の株式市場で大ブレイクしたのが、ボウリング場で有名なラウンドワンだ。震災直後に一時300円を割り込んだが、7月には高値743円まで上昇した。国内証券のレーティング格上げもあり、安近短レジャーブームを追い風に大爆騰!時価総額約600億円のラウンドワンが、売買代金で東証1部のトップ3に名を連ねることもあった。

このラウンドワンの大相場、背景には好業績の裏づけがあった。初動時に評価されたのが、毎月公表される月次売り上げだ。直近の売り上げ好調を引き金に「第2のラウンドワンは出てくるはず!」との声が兜町界隈でも聞かれる。たとえば、前年同月比でプラスに転換した後に、プラス成長をキープすると株も買われるケースは多い。この〝変化〞に着目するなら2006年3月以来の既存店売り上げプラス転換を果たしたマルシェ、2009年1月以来の大戸屋ホールディングス、大穴は2010年7月以来のトリドールがイイ!(真行寺知也)

今月の「水準訂正間近」
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今月の忘れられない株台詞 今後は成田がLCCの主戦場になる

今月の「水準訂正間近」
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大手LCCと共同出資会社を設立する全日本空輸の伊東信一郎社長

全日空は7月21日、LCC(格安航空会社)大手のエアアジアと「エアアジア・ジャパン」を設立し、成田空港を拠点に国内線と国際線を就航させると発表。“今さら感”があるのか、22日の終値は前日と同じ271円。

今月の忘れられない株台詞 これから復興需要が本格的に出てきそう

今月の「水準訂正間近」
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経常利益36%減を発表したパソナグループの南部靖之代表

パソナは7月20日、2011年5月期の連結決算を発表。売上高は前期比3%減、経常利益は36%減。しかし市場は復興需要に期待したのか、21日の終値は前日比100円高の7万4200円に。

今月の忘れられない株台詞 日本のものづくりを簡単に諦めるわけにはいかない

関連会社の完全子会社化を発表したトヨタ自動車の豊田章男社長の台詞。7月13日にトヨタ車体と関東自動車工業の完全子会社化を発表した。円高や電力不足、労働規制にさらされる国内工場を守るためだ。トヨタ車体、関東自動車とも翌日上昇。

はみだしピタピタ

その4●森電機(6993)が「反社会的勢力・反市場的勢力とのつながりがあるとする過去の一部報道に基づく風評」について外部機関に調査を依頼したところ、正確な事実によるものではないとの結論を得たという。何年も前から流れている悪い噂をキッパリ断ち切った格好で、あとはマーケットが調査結果をどう判断するかの問題だろう。株価にとってはプラス材料であり、今後は合併や業務提携もやりやすくなりそうだ。