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【ファンダ編】投信――アクティブ型投信に低コストの波

アクティブ型投信といえば、従来インデックス型投信に比べて信託報酬が高めに設定されているのが特徴だった。
ところが、インターネットを中心に信託報酬が低めに設定されているアクティブ型投信に注目が集まっている。

販売チャンネルをネットに絞り、低コスト化を実現

2015年秋以降、コスト効率のいい投資信託が、インターネットでの販売を中心にじわりじわりと投資家の支持を集めてきました。これまでは低コスト投信といえばシンプルな商品設計のインデックス型が中心でしたが、最近はアクティブ型にもコスト低下の波が押し寄せています

低コストのアクティブ型投 信の先駆けとしては、SBI、カブドットコム、マネックス、楽天のネット証券4社による共同プログラム「資産倍増プロジェクト」の一環として展開されている、ネット証券専用ファンドシリーズの「日本応援株ファンド(日本株)(愛称:スマイル・ジャパン)」(三菱UFJ国際投信)があります。

2011年7月設定の当ファンドは、設定来で参考指数のTOPIX(東証株価指数)を約60ポイント上回る128%の上昇率です。信託報酬率は年1.08%(税込み)と、国内株式アクティブ型の中でも相対的に低く抑えられています。

そして、「スマイル・ジャパン」の設定から約5年の年月を経て今年2月に設定されたのが、ピクテ投信投資顧問の「iTrust(アイトラスト)」シリーズです。シリーズの第1弾として投入されたのが、「世界株式」「バイオ」「ロボ」の3本。

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このうち、世界株式とバイオはいずれも投資対象が同じ既存のファンドと同じマザーファンド(親ファンド)に投資しています。具体的には、世界株式が「ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド」、バイオが「ピクテ・バイオ医薬品ファンド」と同じマザーファンドを投資対象としています。すでに運用実績のあるファンドと同程度の運用成績が期待でき、かつ信託報酬はiTrustシリーズのほうが低いという点がポイントです。

実は、前述の「スマイル・ジャパン」も、既存の「優良日本株ファンド」と同じマザーファンドに投資しています。信託報酬こそ同じですが、ネット証券専用の「スマイル・ジャパン」のほうはノーロード(販売手数料が無料)で展開されています。

ほかには、3月には大和住銀投信投資顧問がJPX日経インデックス400の構成銘柄を投資ユニバースとする「ひとくふう日本株式ファンド」。「たわらノーロード」シリーズでおなじみのDIAMアセットマネジメントは、「たわらノーロードPlus」として「先進国株式低ボラティリティ高配当戦略」「新興国株式低ボラティリティ高配当戦略」「国内株式高配当最小分散戦略」の3ファンドを新たに設定する予定です。iTrustシリーズを含め、これらのファンドは、販売チャンネルをインターネットに絞ることにより、アクティブ型でありながらインデックス型と同程度のコスト水準を実現しています。

世界経済の不確実性が増し、金融資産の期待リターンが低下している中、投資対象のインデックスを超える収益率を期待できるアクティブファンドの存在は今後無視できなくなると思われます。ポートフォリオのスパイス的な要素として、インデックスファンドに追加してみてはいかがでしょうか。

【マンガで押忍! 投信編】
コストを抑えても重要なのは効率の巻

投信の販売方法をインターネットに絞ることによって、信託報酬をインデックス型並みに低く抑えたアクティブ型投信が出てきている。そのことを学校で教わった火原は、今後はコスト削減のために授業を「文通で」と提案するが、先生は…。

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イラスト●オゼキイサム
海外投信動向4330万オンス
世界の主要な金ETF8本の合計金保有量

ロイターによると、世界の金融政策に対する先行き不透明感が高まったことを受け、今年に入ってから金を裏づけとするETF(上場投信)への資金流入が増加しています。金保有量は昨年7月以来、資金流入のペースは2011年以来となる高水準を記録しています。

今月のファンダ先生

篠田尚子
楽天証券経済研究所 ファンドアナリスト。慶應義塾大学法学部卒業。国内銀行、リッパー・ジャパンを経て、2013年11月より現職。情報収集力と分析力は天下一品!

【ニューフェース編】投信――圧倒的な低コストのインデックス型投信が登場

ノーロード投信で信託報酬は最安値。初心者にも使いやすい

誰も予想しえなかった大荒れの相場が続く株式市場ですが、いよいよ日銀がマイナス金利を導入するなど、さらに不透明感が増してきました。

相場が落ち着きを取り戻すには、かなりの時間を要するものと思われ、為替レート、原油相場、中国の景気などには、より敏感になっておく必要があります。

今回ご紹介するファンドは、「日経225インデックスe」です。これは、「インデックスeシリーズ」と呼ばれるインデックス型投信のひとつで、低コストを売りにしたファンドです。

これまで「日本株式」「日本債券」「外国株式」「外国債券」と4つの資産クラスがありましたが、新たに日経225(日経平均株価)に連動するファンドが登場しました。

最近、同じようなファンドで信託報酬の引き下げ合戦が起こっています。

同じカテゴリーの信託報酬を比較すると、「ニッセイ日経225インデックスファンド」が年0.27%(税込み、以下同)、「たわらノーロード日経225」が年0.2106%と続き、当ファンドはさらに低い年0.2052%です。

ノーロード投信なので、購入時手数料が無料な点もうれしいですね。

年初から続く大きな株価下落で、日経平均株価が1万5000円割れを経験した今、絶好の購入チャンスが近づいているように思います。

まだ新規設定されたばかりなので、純資産総額が6億5000万円(2月18日現在)と少ないです。

運用の安定性としては、これからですが、この低コストであれば、資産形成のために長い時間をかけて毎月コツコツ買っていく「積立投資」にも向いている、注目のファンドといえます。

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竹内弘樹
ライフパートナーズ。ウェブサイト「やさしい投資信託の はじめ方」を運営。著書に『はじめての積立て投資1年生』(明日香出版社)など。

【復活の老舗!編】投信――下げにめっぽう強いディフェンシブ投信

リスクを抑えた運用の徹底で相場の下落に耐える

株だけでなく債券や商品市場などが年初から乱高下を続けていることから、リスクを抑えた運用を心がけることが重要になりそうです。とはいえ、個人が機動的に資産配分を変更するのは至難の業。

「クルーズ・コントロール」は、国内外の株式と公社債で分散投資を行ないながら下値抑制を図るバランスファンドです。資産価値上昇時には現金等の比率を減少させることでより大きな値上がり益を狙う半面、資産価値価額の下落局面では機動的に現金等の比率を増加させることで基準価額の下落の抑制を目指しています

昨年末から2月18日までの騰落率はマイナス2.5%。機動的な資産配分の変更が功を奏しているようです。高い収益は期待しづらいものの、投資対象が一気に下落することによるストレスを感じたくない投資家は一考の価値があるファンドといえるでしょう。

深野康彦
ファイナンシャルリサーチ。中堅クレジット会社勤務などを経て独立。独立系ファイナンシャル・プランナーとして個人のコンサルティングを行なう。メディアへの出演も多数。
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【月替わり番付編】投信――投信最新番付!今月のランキング

日本市場は乱高下。内需関連の中小型株が上位にランクイン

2016年2月の世界の株式市場は、米国の追加利上げ観測の後退、月半ばまで続いた原油価格の下落、銀のマイナス金利導入など、複数の要因に振り回される展開となりました。

リスク回避姿勢の強まりから為替市場では急激に円高が進み、日本の株式市場も上げ下げを繰り返しました。最終的に円は対米ドルで7%の円高となり、日経平均株価は8.5%の下落。

こうした中、ランキングの「ベスト」は、国内の中小型株に投資するタイプが上位を占めました。中小型株や新興市場銘柄を主要投資対象とするファンドは、外的要因に左右されにくい内需関連銘柄を中心に組み入れるケースが多く、世界的な株価下落の影響を受けずにすみました。

他方、「ワースト」の上位に名を連ねたのは、前月に引き続いて資源関連のファンドでした。

ブラジルレアルのほか、米国のMLP(エネルギー関連インフラへの投資促進を目的とした投資事業形態)を投資対象とするファンドは2月に入り、為替ヘッジ機能の付いた一部の銘柄でようやく基準価額の下落が止まりました。しかし、1年間の騰落率でみるとまだ下位に沈んでいる状態です。

チャートも見たい1本
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「ベスト」で10位につけた「Jオープン(店頭・小型株)」は、小型株の中でも、独自のサービスや技術等を持ち、今後一段の成長が期待される銘柄を選定し、投資を行なうファンドです。すでに20年以上の運用実績を誇る同ファンドは、2015年12月にマザーズから東証一部へ市場変更された、 中古カメラECのシュッピンなど、珍しい銘柄も組み入れています。
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【住宅ローン編】商品対決――低金利と控除活用で当初10年固定金利型

当初10年固定金利型vs.全期間固定金利型

2月16日、日銀のマイナス金利政策がスタートした。さすがに私たちの預金にマイナス金利はなさそうだが、下手に預けると損、タンス預金のほうがマシという声も…。そんなときこその有利な住宅ローンの選び方を考えてみた。

引き下げ余地の少ない変動金利型より固定金利型に注目を

2月16日から実施されている日銀のマイナス金利政策は、民間金融機関が日銀当座預金に預けている資金の一部にマイナス金利を適用して世の中にお金を回し、景気浮揚や物価上昇を狙うものです。

私たちの預金の金利も引き下げられましたが、マイナス金利にすると一斉に引き出される可能性があるため、現実にはならないでしょう。一方、金利低下には住宅ローン金利の引き下げというプラス面もあります。今回は有利な住宅ローンの選び方です。まずは金利の決まり方から。

変動金利(半年型)は、「短期プライムレート」を基準に各金融機関が毎年4月1日、10月1日に決定しています。短期プライムレートは、銀行が優良企業に融資をする際の貸出金利のうち期間が1年以内のもので、金融機関同士が資金の貸し借りをする際に適用される「市中金利」に連動します。市中金利に影響を与えているのが日銀の政策金利なので、変動金利(半年型)は、日銀の政策金利にほぼ連動するといえます。

固定金利には、一定期間金利を固定する「固定金利期間選択型」と「全期間固定金利型」の2つのタイプがあります。いずれも「長期金利」に連動します。長期金利は満期までの期間が1年超の債券などに用いられる金利で、代表的なものは「新発10年国債利回り」。一般的に、住宅ローンの固定金利はこの新発10年国債利回りの動きに影響を受けます。

日銀のマイナス金利政策の導入を受けて、少しでも利回りが確保できる債券に資金が向かい、新発10年国債利回りは3月1日終値でマイナス0.04%まで低下しました。

すでに金利が最低水準である変動金利(半年型)は引き下げの余地があまりないため、いま注目すべきなのは、長期金利に連動し10年以上金利が固定されるものや「フラット35」を中心とする全期間固定金利型です。ただし、金融機関は融資の利ザヤが縮小するので信用リスクに敏感になって、融資基準を従来より厳しくする可能性がある点は要注意ですが……。

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「一部の金融機関では当初10年固定金利型で年0.59%と非常に低い金利となっています。住宅ローン控除や消費税率引き上げによる負担を緩和するすまい給付金を活用すれば、住宅ローンを組むことで支払う利息負担額より、控除と給付金で戻る金額のほうが多くなるケースもあります」と話すのはFPの金子千春さん。実際、当初10年間だけを試算すると、当初10年固定金利型の実質負担額はマイナス91万円強、つまり利息より91万円強多く戻ります(表参照)。また、団体信用生命保険の負担もありません。

マイナス金利状況下で注目の固定金利型を選ぶポイント

こうした試算結果も踏まえ て、マイナス金利状況下で注 目の固定金利型を選ぶ際のポ イントをまとめてみました。

①手元資金に余裕があり、繰り上げ返済で実質15年程度で完済できるのであれば、当初10年固定金利型で借り入れる。10年間は繰り上げ返済をせずに住宅ローン控除の恩恵を最大限に受け、10年経過後に繰り上げ返済をして短期間で返済する。

②繰り上げ返済は当面せず、長期での返済を考えるのであれば、長期金利が史上最低水準まで低下し、金利上昇による返済負担増の心配がない全期間固定金利型で借り入れる。そして、繰り上げ返済ができるときに行ない、利息負担を軽減する。

③長期優良住宅などで「フラット35S(金利Aプラン)」を活用できれば、期間20年(融資率9割以下)で借り入れると当初10年間の金利は0.72%まで低下する。教育費の増加、家族構成の変化など、将来の家計に不安定な要素が多いケースでは有効。

「史上最低水準の固定金利型でも自分に一番メリットのある住宅ローンはどれなのか、しっかり検討すべき時代になったといえます」(金子さん)

というわけで、今回は実質負担の少なさで当初10年固定金利型に軍配!

【マンガで押忍! 商品対決編】
タンスよりもっといいお金の隠し場所の巻

長らく続く超低金利でも、マイナス金利と聞くと「チョ~低金利」といいたくなります。こんなときはお金を借りてうまく生かす手を考えることも必要。日銀も望んでいます。返せるアテがあればの話ですが。

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イラスト●木村 豪

今月のジャッジ先生

金子千春
ファイナンシャル・プランナー。日本長期信用銀行(現・新生銀行)を経て、2003年に独立。保険の見直しや住宅ローン、資産運用の相談、セミナー講師として活躍中。