9000円をめぐる一進一退が続いている日経平均。3月期決算企業の業績発表を迎える直前、新日本理化に続く「思惑系」が急騰…。イマイチ読みづらい展開だが、材料株で爆騰を狙うか、仕込み時とするか、あなた次第。

イラスト●ナンシー小関 チャート協力●楽天証券

今月の進化株 繊維の東レが大復活、製造業全体で話題に!本業主導の最高益株は

 東レの好業績が繊維業界だけでなく、製造業全体で話題になっている。2012年3月期に過去最高益を更新しただけでも立派だが、利益アップの原動力がオールド産業といわれた繊維事業だったためである。

 東レといえば、炭素繊維では世界トップ。飲料水や工業用の純水を製造するのに不可欠な浸透膜や電子材料にも強さを発揮している。しかし、これらの高付加価値事業は元をたどれば繊維部門の長期低迷に端を発した苦肉の生き残り策だった。

 繊維業界は高度成長の前期に日本経済を支えた基幹産業。東レも合成繊維大手の超名門企業である。しかし、新興国との価格競争に巻き込まれるうちに、繊維事業は看板だけで、収益は他の部門で確保する企業が常態化していった。

 しかし、東レは繊維を捨てず、「ユニクロ」と組んで高機能素材を開発し、劇的な復活にこぎ着けた。炭素繊維など従来の高付加価値分野も継続的な成長を見込めるので、今後は過去最高益を連続して更新していく可能性がある。

 ジーエス・ユアサ コーポレーションも最高益更新企業のひとつだ。こちらは高性能リチウムイオン電池が脚光を浴び、電気自動車関連の超本命銘柄として何年も前から相場を盛り上げている。今夏の電力不足対策として蓄電池を導入する企業が増えていることも、最近の株価材料だ。

 ただし、業績となると話は別で減益だが、本業である自動車向けバッテリーが海外向け自動車生産の増加を受けて回復し、今期の業績を引っ張っていく。

 非製造業でも、本業が主導する最高益企業は多い。典型的なのが全日本空輸。リゾート開発や物品販売など多角化事業ではなく、旅客輸送部門の採算向上で最高益を更新した。2013年3月期に過去最高益を更新する企業は200社を超える見通しだ。

 成長分野を求めて多角化を進めることも重要だが、やはり主力事業の増収増益が何より強い。牛丼店なら、季節メニューのヒットよりも牛丼の売上数量増加がはるかに強力な株価材料になるのだ。これは他の業態にも当てはまる。3月期決算発表が一巡した今、本業の安定成長ぶりを基準に銘柄を選別してみてはどうだろうか。(植草まさし)

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(画像=ネットマネー)
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今月の「二度あることは…」 JTは10回連続パーフェクト、デンソー、JR東海は9回の上ブレ。業績グセに注目

 大和証券投資戦略部が4月18日付で「会社計画のクセを踏まえた投資アイデア」という一風変わったタイトルの資料を作成した。期初に発表される会社計画が保守的で、今後の上方修正期待が高い好業績銘柄を探り出そうというものだ。その条件は①過去10期中8回以上、経常利益の実績が会社計画を上回る、②2013年3月期に2ケタ経常増益が期待されるという2つの要因で、これを満たした比較的大型の13銘柄を紹介。具体的には10期中10回、実績が予想を上回ったパーフェクト企業はJTだった。以下、9回がデンソー、アイシン精機、スズキ、JR東海。8回がホンダ、ベネッセホールディングス、大阪ガス、日立金属、東急不動産、日本テレビ放送網、ダイハツ工業、豊田通商。

 JTは内需関連株の中でも、比較的外部環境の影響を受けにくく、収益への影響が大きい税制などは事前に把握できることから、収益計画の下ブレ懸念が小さいことは理解できる。このほかでは、自動車関連、それもトヨタ系が多いことが特徴だ。為替相場の影響が大きい自動車業界だが、収益計画以上での着地を可能とする「企業としての“懐の深さ”」がある。もちろん、アナリスト予想が早めに株価に織り込まれた場合は、会社側の増額修正発表もプラス材料とはなりにくい。しかし今年から東証は業績予想の開示を柔軟な方針に切り替えた。実際、ジェイ エフ イー ホールディングスは今回から通期予想を非開示に。

 保守的な計画発表は、株価の下支え要因として働く。前述の13銘柄のうち、日経225に採用されていない銘柄(アイシン、ベネッセ、日立金属、日本テレビ、ダイハツ)は、今後、新規組み入れ期待などで注目される可能性が高い。特にアイシンは業績V字回復の見込みが濃厚で、ガスヒートポンプやコージェネレーション(熱電供給)のエネルギー事業を展開。材料株的な資質も備えていることが魅力といえる。(竹中博文)

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今月の「前へ前へ」 鉄鋼のJFE、攻めの姿勢満点。1兆円投資で業界トップへ!

 鉄鋼大手のジェイ エフ イー ホールディングスの中期経営計画は、攻めの姿勢が前面に出ている。2015年3月期までに1兆円の設備投資を予定し、このうち半分をアジアに振り向ける予定だ。

 製鉄会社といえば、インドや中国、韓国などの新興国がライバル。国内では新日鉄とJFEの2大グループの再編が進んでいる。両グループともに高付加価値品の強化で新興国の追い上げと戦いながら、多少の円高でも赤字転落しない体質に生まれ変わっている。新興国企業とのバトルでは、電機や自動車業界の先を行く業種だ。

 JFEの2015年3月期目標は売上高で4兆円、経常利益で4000億円と、規模拡大および過去最高益更新の両立を目指す。アジアの経済成長を収益源に変えるため、ライバル企業の本拠地であるベトナムやインドで製鉄所も建設する計画だ。新興国の製鉄所が業績にフルに寄与すると、さらに利益は膨らんでいく。(伊地知慶介)

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今月の「二匹目の…」 1対200の分割で値上がり中のJT。次なる候補はJR東海

 JTが4月、1対200の大幅株式分割を7月1日付で実施したことが買い材料になった。当然、市場は次の分割候補銘柄を探す。最有力はJR東海だろう。

 売買単位は1株から2000株まで8種類もあり、東証は100株と1000株に集約する考え。今年1月には、2014年4月1日までという期限を設定し、上場企業に対応を急がせている。1株銘柄のJTも、100株に変更となるわけだ。

 JR東海は単元株数1株銘柄。東証は「5万円以上50万円以下」の最低売買金額が好ましいとしているが、JR東海は60万円を超えており、売買単位の引き下げとともに売買金額の引き下げも必要だ。今期中に、100倍規模の株式分割を実施する公算が大きい。 (東 亮)

今月の「駆け込み」 消費税増税で「百均」…生活防衛関連株の人気は持続する!

 100円ショップ関連株の物色人気が中長期的に持続しそうだ。消費税増税論議の方向性は不透明となっているが、増税となれば意識的に「増税前の駆け込み需要」とともに「生活防衛意識」が強まることになる。〝生活防衛関連〟となれば外食の「牛丼チェーン」やユニクロ、しまむらといった「低価格カジュアル」が注目されるが、100円ショップもこのグループに入る。

 消費税率が3%から5%に引き上げられたのは1997年4月1日(橋本内閣時)からだったが、業界大手キャンドゥの株式上場は2001年6月で、他の100円ショップ関連銘柄の株式公開はこれ以降。つまり百均銘柄が「増税」を株価材料とするのは今回が初めてなのだ。4月中旬に発表されたキャンドゥの今11月期第1四半期(昨年12月から今年2月)決算は、営業利益が前年同期比52%増の9億円で、通期の営業利益予想(25億7000万円)に対しても高い進捗率だった。つまりマーケットは百均を、好業績銘柄群として見始めている。

 ストレートな100円ショップ銘柄以外に、その取引先の業績好調企業まで注目。さらに、100円ショップやコンビニの陳列棚に並ぶ、文房具や日用雑貨など消耗品を包んだヘッダー付きつり下げ袋が主力のショーエイコーポレーションは “穴株”として有効だ。増税シナリオを逆手に取ることができるこれらの100円ショップ関連株は、株価の動きが軽いことも魅力である。(大庭貴明)

今月の「さらに盤石」 強固なコア事業あり。ルネサスエレクトロニクスにトヨタが出資?

 国策半導体会社のエルピーダメモリが経営破綻。もうひとつの〝日の丸ファウンドリー(半導体メーカー)〟であるルネサスエレクトロニクスも経営環境は決して順調ではないが、トヨタ自動車による出資説が出ているほか、日立製作所が追加出資して乗り出すとの観測も浮上している。

 ルネサスは半導体で世界5位。半導体といえば倒産したエルピーダが連想され、買いの手が出にくい投資家も多そうだ。

 しかし、ルネサスにはエルピーダと違って強固なコア事業がある。自動車メーカー向けでは世界シェア首位を誇り、アジア企業の安値攻勢を前に、競争優位を保っている。

 前期は茨城県・那珂工場の被災や円高による自動車輸出の不振などが業績の足を引っ張ったが、同工場の復旧や円高一服で今年は反転の年になりそうだ。

 生産品目の絞り込みや青森県・津軽工場の売却などで生産効率アップも加速しており、控えめになりがちな年度当初の業績予想よりも好調な業績推移が見込まれる。

 筆頭株主は日立で、三菱電機とNECも合計すると72%余りの出資比率になる。そこに市場の噂通りに超大口ユーザーであるトヨタが資本参加するとなれば、株価には開発資金の確保を越えるインパクトがありそうだ。 (森田陽二郎)

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今月のイチオシ! 出物発見、今月の勝負は東証2部のFPG。行ってみよう!

 東証2部のFPGは貨物船や貨物船用コンテナのリース組成を手がける、海運業とリース業のノウハウを持ったノンバンクだ。航空機リースや保険業など新規事業にも進出したばかりで、業績成長はこれから本番を迎えることになる。

 FPGはリース案件ごとに出資金を証券化して販売し、手数料収入を得ている。証券化商品には節税効果があるため、中小企業経営者に人気があるという。

 FPGに限らず、ビジネス形態のわかりにくい企業ほど投資家の手が伸びない。このため、株価が企業価値を織り込むまでに時間がかかる傾向がある。

 売上高は20億円規模と小さいため、わずかな業績向上でも成長率に直せばかなりの急伸に相当し、株価も上昇しやすい。規模は小さいが、みずほ銀行や三井住友銀行など複数の大手金融機関から借り入れ枠を設定してもらい、機動的に事業資金を調達しており、信用力も高い。(木島 隆)

今月の明暗クッキリ “グッバイソニー”マネーは日立へ!? 目標株価は800円

 海外勢のソニー離れが止まらない。現状打破で打ち出した中期経営計画にも市場関係者は失望。そんなソニー株の低迷を横目に、海外勢の評価を高めたのが日立製作所である。とりわけ4月以降、同じ電機セクターとして比べたパフォーマンスの差は歴然だ。

 日立の評価が高まる背景に「そもそもほかがダメ」との声が聞かれる。「海外勢はソニー売り、日立買いに回った」との見方も浮上。日立はすでに構造改革の効果が業績に出ている。これから改革を進めるソニーより買いやすいのは間違いないだろう。

 2月下旬、米国の投資情報誌『バロンズ』に「3年のうちに日立のADR(米国預託証券)が100ドルに到達する」という強気の見方が掲載されて話題になった。これは日本の株価に洗い直すと、今より6割高い800円以上に相当する。かつて外国人投資家が最も好む株といわれたソニー。流失した資金が日立に回るなら、無理な話ではないかもしれない。(真行寺知也)

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MONTHLY 怪情報&兜町の噂株 株ピタッBLACK

「一運、二金、三度胸」を持つ大人向けR指定!?コーナー。 ここでは思惑株、裏ネタなどハイリスクな情報を凝縮した。 兜町をさまよう黒い噂、その真相は…。 株ビギナーと心配性の人は読まないでね!

年金が2兆円売り?投資家別売買で信託銀行の売りが増えたら換金かも

 株式市場の需給動向を予測する上で、海外投資家と並んで目が離せないのが公的年金の動向だ。今年は最大で2兆円を超える売りを出す可能性があり、東証1部の大型株を中心に年金の動きが上値を決定づけそうだ。

 厚生年金や国民年金の資金はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が管理している。GPIFの計画では、国庫に納める金額は8兆8711億円となっている。運用資産の11%が株式なので、単純に1兆円近い換金需要が出てくる。株価が上がれば売却株数が少なくて済み、需給への影響も小さいが、下がれば売却株数が増える悪循環に陥るリスクがある。

 年金資金による株売りは信託銀行を通じて行なわれる。毎週木曜午後3時に東証サイトで更新される「投資部門別売買状況」で、信託銀行の売りが増えたら、年金資金が換金を急いでいるかも。

民主党主導で決定、元会長は激怒!?東電新会長は「保全人」なのか

 東電の新会長に原子力損害賠償支援機構運営委員長の下河辺和彦弁護士が就任する。原発事故の責任はさておき、金融業界ではひとつの疑念が生まれている。弁護士の下河辺氏は経営者ではなく「保全人」ではないか、と。

 もし保全人ということになれば、東電は形式的に「倒産」したことになる。倒産リスクの増減が損益につながるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)で倒産条項にヒットし、CDSの売り手になっている機関投資家に巨額の支払い義務が課される可能性も。

 ちなみに下河辺氏の起用は民主党主導で決まり、某ホテルで事後報告の形で聞かされた現東電会長の勝俣氏が激怒したとか……。

ホントにK氏かどうかはさておき、般若の会サイトに明和産業あり

 新日本理化やMUTOHホールディングスの株価急騰の背後には、大物相場師K氏がいるといわれる。彼……が書いたかどうかはわからないが、4月に自ら主宰する「般若の会」サイトで公表した注目銘柄は明和産業。

 三菱グループに属し、中国関連取引に特色を持つ企業だと紹介し、「大いに上昇余地のある優れた出遅れ銘柄であることは確かです」と持ち上げまくっている。

株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ

第49話 会計改革は企業側ペース

猫の目のようにっていうのは、物事がすぐに変わることの例え。会計制度も猫の目以上に頻繁に変わっているんだにゃ。

 会計ルールの大枠を決めるのは、有識者を集めて審議する企業会計審議会。最近は国際会計基準に沿って、退職金の積み立て不足を即時計上するかどうかで議論が分かれているんだにゃ。ユーロ危機とか東日本大震災で国際会計基準の義務化が忘れられているみたいだけど、見えないところでは議論が進んでいるの。

 東証やアナリスト、機関投資家はとにかく積極開示派。損失に砂をかけてごまかす企業が多かったから、情報は少しでも多く、早くって立場。

 でも企業側代表は反対。というか、いかにもやりたくないって感じ。事務負担が増えるからなんだって。

 ただ、これって企業の側にも言い分があるの。四半期決算も内部統制もやって、さらに国際会計基準となったら、そこまで義務化されているのは日本の企業だけになってしまうでしょ、だから。

 企業の経理とか総務担当者は、忙しくて猫の手を借りても間に合わなくなる。情報開示がせっかく強化されても、得するのは監査法人だけってことになりかねない。困ったもんだにゃ。

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

今月の「身動き自由」
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●かわい・たつのり カブドットコム証券チーフストラテジスト。『夕刊フジ』と『ネットマネー』の共同企画、推奨銘柄の上昇力を競う「株-1グランプリ」第1回で、みごと優勝。相場診断力と銘柄選定力は抜群!

今年1月下旬の398円を底に、一貫して下値切り上げ型の推移しているメディカルシステムネットワーク。そこから4月10日の1437円まで、約3カ月で3.6倍高だ。3月末株主に対する1:2の株式分割も好感され、上昇ピッチは高まった。

 同社は札幌に本社を置き、地盤の北海道を中心に、調剤薬局関連事業を展開。受発注システム販売も手がけている。

 2012年3月期は変則決算で6カ月決算だが、12カ月に換算すると、売上高は6%増、経常利益は12%増と2ケタ増益ペースを持続。しかも、4期連続で過去最高益更新が予想される。調剤薬局が堅調に推移し、医薬品卸のネットワーク事業も加盟件数が増加したことが、業績好調の背景だ。

 今期はM&A(企業の合併・買収)や新規出店を加速させ、調剤薬局の店舗数を拡大させる計画。加えて、医師と連携して生活習慣病予防などの健康相談会の実施店舗を増やす戦略だ。これまでは10店舗で開催していたが、競合店がある薬局などにも広げて15店舗に増やす。管理栄養士も現在の4名から10名に、2.5倍増の予定だ。現在は1300円前後で推移しているが、2013年3月期予想ベースでPERは12倍程度。PER15倍まで買われるとすれば1600円超が目標株価として計算できる。また、J Pモルガン・アセット・マネジメントが同社株を4月19日付で5.98%の大量保有報告を発表した。需給面での期待感も大。

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今月の 噴火目前株3連発!

①ソネット(東1・3789)

“脱テレビ”を掲げるソニーの超優良子会社。親会社とは対照的に、業績は売り上げ、利益とも過去最高の見通し。保有するソネットとDeNAの持ち株分だけで含み資産は1300億円以上。一方で同社の時価総額は860億円にすぎず、再編の動きがあれば相当なプレミアムも?

②西尾レントオール(大1・9699)

一部ヘッジファンドが買いポジションを維持との噂。「ファンダメンタルズで買える!」を強気の理由としているようで、復興用の建機レンタル需要は「最低でもここから2年は堅い」と。株価は年初から2倍高で、PBR1倍メドの1670円近辺まで到達しても不思議ではない。

③セプテーニHD(JQ・4293

米国ネット企業最大のIPO(新規株式公開)「フェイスブック」の話題で持ちきりの中、日本国内で数少ない関連株がクックパッドと同社。クックパッドが予想PER40倍近い水準まで買い上げられた一方、同社はいまだ予想PER18倍の水準と出遅れ感が相当にある。

WEB連動企画 向後はるみの7日間で上がる株!+1

●こうご・はるみ 黒岩アセットマネジメント所属。値動きのいい中小型株の情報&分析に強い。テクニカルアナリストでもある。

【この連載は…】 現在「WEBネットマネー」では、向後はるみが毎日1銘柄、“1週間で上がる株”というテーマで紹介中。その成績を誌面で公開します! さらに毎月1銘柄、“1カ月で上がる株”をガツンと掲載!!! WEBネットマネー www.netmoney-web.com

コレで上がります!!! 業績好調な低位株として、不二サッシに注目。4月23日、2012年3月期通期連結業績を上方修正。震災復旧需要への対応や生産合理化等が寄与したためです。注目材料は、熊本大学の河村教授が不燃性の高強度マグネシウム合金「熊大不燃Mg」の開発に成功したこと。同社の子会社である不二ライトメタルがその量産工場を建設中!

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若林史江の株単ゼミナール

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●わかばやし・ふみえ 株式アドバイザー、徳山大学経済学部特任講師。この連載では経済を背景に移り変わる金融用語を、できるだけわかりやすく紹介していきます♪

今月注目!株の言葉 想定為替レート

決算時期になると「想定為替レート」って言葉をよく耳にしますよね。「為替がこれよりも1円円高に動くと何億円、何十億円って企業の損失が増えるっていうアレでしょ!」って方も多いと思いますが、厳密には違うんです。

 企業は決算の際、前期の結果と、今期の「業績予想」を発表しますよね。たとえば3月本決算企業なら、2011年4月~2012年3月(前期)の結果と、2012年4月~2013年3月(今期)の業績予想を発表します。業績予想をするからには“予想数字”を出さなければなりませんが、特に輸出企業の業績は、為替の影響を大きく受けてしまいます。

 でも、誰もこれからの為替がどうなるのかなんて、わかりませんよね。“神のみぞ知る”為替なのに、企業は為替を加味して業績予想をしなければならないのです。そこで登場するのが「想定為替レート」です。「当社は今回、業績予想を立てる際に為替は○円と仮定し、計算して業績を出しましたよ~」というのが「想定為替レート」の役割なんです。あくまで、業績の見通しや事業計画を策定するための“想定”でしかなくて、別に企業が「想定為替レート」で大量に通貨を保有しているとかではないんですね。

 株価もこの想定為替レートに大きく左右されます。なぜかというと、たとえば来期売上高の予想が「想定為替レートを80円で計算したら、ものすごく業績がいいです!」って言われれば、株価はその適正水準まで上昇しますよね。でも、為替が70円になってしまったら、「円高のせいで予想していたほど業績はよくなさそう……」ってことで、株価も下落します。

 4月2日に日銀が発表した日銀短観によると、(暫定的な数値も含まれますが)主な大企業・製造業の2012年度想定為替レートは、77~80円程度でした。決算発表の際には、想定為替レートが何円で業績予想の数字に至ったのか、目線を変えて見るとおもしろいかもしれません♪

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その1●円高懸念がくすぶる中、医療や食品、ITなどディフェンシブ銘柄が注目を集める。安定性が高い代わりに、ハイテクセクターのような成長性に欠ける企業が多いのが難点だ。しかし、東証1部のみらかホールディングス(4544)は安定性と成長性を兼ね備えている。臨床検査受託と臨床検査薬を事業の2本柱に据え、円高耐性が強いうえ、海外企業の買収で拡大を狙っている成長株だ。

その2●国土交通省は、自動車のナンバープレートの横長化を検討している。現行ナンバーは運輸支局(旧・陸運局)のある地域名とひらがなと数字の組み合わせだが、新ナンバーは運輸支局名をアルファベット略称に置き換え、これとは別に漢字で地域名を表示できるようにする。実現するとオートバックスセブン(9832)などカー用品店にプラスか。現在、日本と同一形式のナンバー表示を使っているのは米国と中国だけだという。

その3●昨年秋のタイ洪水は現地の進出企業向け工業団地を直撃し、損失計上を強いられた大企業は少なくない。HDD(ハードディスク駆動装置)部品大手の米国ウエスタンデジタルも被災企業のひとつ。短期間で復旧できるとみられていたが、思いのほか難航し、HDD部品は世界的に品薄感の強い状態が続いている。TDK(6762)はライバル企業がつまずいている間に、HDDヘッドの世界シェアを高めている。

その4●総合物流業者のエーアイテイー(9381)は中国からの輸入拡大で急成長中。特に衣料品輸送の伸びが収益に大きく貢献している。昨年10 月に成田営業所を開設したことで、航空事業も軌道に乗ってきた。今後は通関業務を併営している利点を顧客にアピールし、ドル箱である中国関連をさらに拡大していくとみられている。人民元切り上げとなれば、中国からの輸入も増えるとみられ、メリットは大きい。

その5●東証1部で売買代金トップになるなど短期投資家を中心に人気のグリー(3632)だが、株価は急騰・急落を繰り返している。一説には、カラ売り専門の海外ファンドが値上がり局面になると、売りをぶつけてくるとか。好業績ながら株価上昇を阻んでいるのは、ネットなどに広がる行政当局による規制強化説。この噂が現実となって5月上旬に大暴落しているが、これが悪材料出尽くしの買い場かも。