ようやく底を打ったかに見えるが、まったく油断できない日本株。悲しいことに 世界景気敏感株の代表として振り回される毎日…。 そんな中でも材料株はちゃんと爆上げし、優良株は絶好の仕込み時。今月も買いまくろう!

イラスト●ナンシー小関 チャート協力●楽天証券

今月の「いい塩梅」 ユニクロでもなく、ヴィトンやプラダでもない。“普通の上質”勝ち組株

 消費セクターの業績回復が続いている。衣料品や外食といった業種が回復の主役で、なかでも低価格路線とは一線を画した企業が勢いを増している。円高再燃に対する警戒感を下地として、機関投資家の内需株志向は根強いため、中長期的な株価上昇が期待できそうだ。

 特に、三陽商会の回復ピッチが速い。「バーバリー」ブランドは高い知名度を誇るが、「高額品離れ」「価格破壊」に巻き込まれ、苦戦が続いた時期もあった。しかし、今12月期は第1四半期(1~3月)からすでに会社計画比で4倍の営業利益を達成しており、早々に再度の業績見通しの上方修正が期待される。三陽商会と同じアパレル業界では、オンワードホールディングスも営業利益を順調に伸ばしている。現行の中期経営計画では、2015年2月期には売上高を3500億円と昨年度比で4割以上増やし、営業利益は265億円と2・4倍に伸ばすとしている。足元の業績改善も計画に沿ったもので、合理化徹底と国内外での販売拡大の二方面作戦による成果だ。

 また、ファミレスチェーン「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルホールディングスも会社計画を上回るペースで営業利益を伸ばしている。コロワイドも、激安でも高級でもない戦略が当たった。他社買収に前向きな姿勢を示しているため、注目したい企業のひとつである。

 こうした企業には共通点がある。低価格路線でも超高級路線でもないことだ。低価格を追求した場合、勝者は少数になり、勝ち残るまでは苛烈な体力戦を強いられる。デフレが進行中の今の日本で、超高級路線に走っても勝ち目は薄い。三陽商会などは低価格でも超高級でもなく、かつての“普通”ランクの消費スタイルを提示する企業と呼んでいい。

 低価格戦略をとらない場合、経営上、ヒット商品の読み筋やコスト管理など難しい面が多いのは確かだ。しかし、成功を収めているということは、経営陣が今の消費トレンドを正しく把握している証拠でもある。チャートを見れば明らかだが、こうした内需の好業績銘柄は日経平均株価の急落局面でも強い下値抵抗力を発揮している。相場が本格復調する前に仕込んでおくと、投資効果は高いだろう。(植草まさし)

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(画像=ネットマネー)
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今月の定番テーマ 機関投資家も買いやすくファンド組み入れも!?復配株の買い時は7~8月

 株式市場では毎年、新旧さまざまな相場テーマが登場するが、最もポピュラーで好パフォーマンスを出しやすいテーマに「復配予定」がある。前2012年3月期決算における復配銘柄の実績をひもとくだけでも、その強烈な上昇率が見て取れる。

 代表格は中堅ゼネコンのハザマだ。昨年8月の安値は84円だったが、今年2月に高値275円をマークし、約半年で株価3・2倍になった。昨年5月公表の決算短信で示された3期ぶりの復配では年1円50銭だったが、今2013年3月期は早くも年3円への増配予定が打ち出されている。トヨタグループの資本参加を得て業績急回復中のミサワホームも、昨年11月の安値456円から今年4月の高値1118円までで株価2・4倍に。その材料のひとつはもちろん、10期ぶりの年10円への復配なのである。

 復配は需給的なインパクトが大きいので株価上昇につながる。機関投資家の運用にあたっては無配株への投資を運用ルール上で規制しているところが多い。また、最近の新規設定ファンド(投資信託)は「高配当利回り」「好配当」など配当に着目した金融商品設計が目立って増加している。

 また、ハザマ、ミサワホームが実証しているように、復配予定株のパフォーマンスは年度後半に高まる確率が高い。それは、第1四半期、第2四半期の業績動向を確認し、復配の実現性が高まることを確認したうえで、機関投資家などが本格的な買い対象としてくるためだ。その結果として、復配予定株は7月、8月に底値買いのチャンスが到来するというカラクリなのだ。

 今年の場合、3期ぶりの復配を見込むNECが大物復配銘柄として関心を集めている。このほか、光製品事業で世界的な金型技術を持つ精工技研が4期ぶり年5円の復配予定銘柄として注目できる。スマホ関連銘柄の側面を持ち、高技術、無借金経営の中小型株として、マーケットでの見直しが進むだろう。 (竹中博文)

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(画像=ネットマネー)
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今月の「空席埋め」 10月に日経平均の銘柄入れ替え。本命は日東電工、大穴はトクヤマ

 住友金属工業が今年10月、新日本製鉄と経営統合するため、日経225銘柄に“空席”が1つできる。住友金属工業と同じ素材業界からの補充が見込まれ、本命は日東電工、次いで有力なのは三菱ガス化学とみられ、大穴として化学大手のトクヤマの名も挙がっている。採用が決まれば、ETF(上場投資信託)やオープン型の投資信託などに組み込まれるため、数百万株単位の買い需要が発生することになる。

 新日鉄・住金の統合とは別に、毎年10月には日経平均構成銘柄の定期見直しが実施される予定だ。ただ、日経平均の継続性を重視する観点から、算出元である日本経済新聞社は銘柄入れ替えは最小限にとどめる方針と推測される。このため、今秋は住友金属工業の空席を埋めるだけで、入れ替えが終わる公算が大きい。

 もしほかに入れ替えがあるとすれば、東京ドーム株が除外される可能性が高い。補充銘柄はヤマダ電機やオリックスなどが予想される。(伊地知慶介)

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今月の「材料インパクト大」 リチウムイオンのステラ ケミファ、生産能力引き上げで一段高へ!

 ステラ ケミファはリチウムイオン電池の中身となる電解質を製造し、世界シェアのトップを独走中。単価の高い自動車向けを中心に高水準の生産が続いている。

 リチウムイオン電池は自動車向けのほか、スマホ向けも世界的に伸びている。主力の半導体向けの特殊薬品も、アジア系メーカーへの出荷が堅調に推移している。

 アナリストや機関投資家の注目は生産能力の引き上げ。フル操業状態が続いているが、さらに設備増強が決まれば増収増益の幅の拡大を織り込む形で株価は一段高が期待される。売上高300億円台と東証1部の中でも小粒の銘柄のため、業績にインパクトのある材料が出たときは株価は急上昇する習性がある。(森田陽二郎)

今月の「注目業界」 ポータルサイト株が熱い。買収しまくりの王者・ヤフーに続け!

 証券会社のIT担当アナリストの間で、ポータルサイトを運営する企業が話題の的だ。ポータルサイトとは、検索エンジンや時事ニュースなどをトップページに持ち、各サイトに誘導する玄関のような役割を持つ。その収益は主に広告に支えられ、広告需要の回復からエキサイトが5期ぶりの復配を見込むなど、総じて業績は堅調。そして、株価も回復基調にある。そうした中で、各ポータルサイト企業の事業展開のスピードがアップしている。

 特に1996年の創業からトップを務めた井上雅博氏が退任し、44歳の宮坂学氏が新CEOとなったヤフーの動きはめざましい。今年に入ってオフィス用品宅配サービスのアスクルを傘下としたほか、クックパッド、カルチュア・コンビニエンス・クラブと提携するなど、自前コンテンツ主義から脱して、外部の企業の成長力を取り込む方針に大きく舵を切った。このヤフーの動きと前後して、ほかのポータルサイト企業も事実上の親会社との連帯を生かした戦略をそれぞれ打ち出している。

 各社の成長キーワードを見ると、「スマホ」「アジア」「クラウド」「ゲーム」が浮かび上がる。海外事業に制約を持つ国内トップのヤフーが国内で全方位的な戦略を急いでいることを受けて、同業他社の動きも激しくなってきた。今までのポータルサイトの歴史がそうだったように、成長戦略から外れれば将来的に業界再編の対象になってしまう。株価の動きにも目が離せない。(大庭貴明)

今月の「V字回復」 久芳徹夫社長も断言!円高直撃の京セラ、全事業で増収増益へ

 京セラの前期決算は円高に直撃され、減収減益を余儀なくされた。しかし決算発表後のアナリスト説明会によれば、今期は全事業分野で増収増益の計画だ。実際に4~6月期はLED(発光ダイオード)材料などが順調に拡大しているとみられ、会社計画の達成に向けて着実に前進している。フィードインタリフ(再生可能エネルギーの全量買い取り制度)開始も追い風である。

 今期の売上高は1兆3700億円と、過去最高に達する見通し。久芳徹夫社長は前3月期決算後の説明会で、スマホ部品の受注獲得や太陽電池市場の急拡大などにより業績は伸長すると宣言している。

 業績を大きく左右する半導体部品事業では、デジカメやスマホ向けの拡大が予想され、夏から秋にかけて1~3月期比で2割の売り上げ増を見込んでいる。また、大規模ソーラー発電事業については鹿児島市の1号案件以外にも「チャンスがあれば積極的にやっていきたい」(久芳社長)としている。

 京セラは、日経平均の寄与度がファーストリテイリング、ファナックに次いで3番目に大きいという特徴がある。このため、相場回復局面では、値幅だけを追求する海外投資ファンドによる買いが集中しやすく、株価が急速に値上がりする習性がある。(木島隆)

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今月の「季節モノ」 オリンピック関連株、今回はセントラルスポーツ。ゴールドウィンは短期決戦

 ロンドン五輪は7月27日に開会し、8月12日に閉会の予定。オリンピックやサッカー・ワールドカップといった大型イベントでは必ず、スポーツ用品など関連銘柄がにぎわうものだ。今回は競泳選手を3人も送り込んでいるセントラルスポーツに注目しておきたい。

 セントラルスポーツは全国160カ所でスポーツ施設を展開している。出場を決めた競泳の伊藤華英選手らがメダルを獲得すれば、それだけで強力な広告効果を発揮するだろう。みごとメダルを獲得したら、テレビCMなどのメディア露出が大幅に増えるため、長期にわたって同社のスポーツクラブの会員集めに絶大な威力を見せることになりそうだ。

 ただ、これまでの五輪前後の株価を見ると、スポーツ用品のゴールドウィンが夏冬両方の五輪にかけてよく動いている。こちらは業績改善期待よりも雰囲気で上がっていく傾向があり、株式投資としては短期決戦になるだろう。(東亮)

今月の「まだ元気」 あのタワー投資顧問、大量保有報告書を次々提出…の後の株価爆騰がスゴイ

 2005年度の所得番付で、運用部長が推定年収100億円稼いだと話題になった、タワー投資顧問。その後の相場悪化で「あの人は今?」になりつつあったが、バッチリ健在のようである。タワー投資顧問といえば、売り込まれた銘柄を突然大量買いするのが特徴。6月の大量保有報告で富士通フロンテック、ACCESS、アイ・ティー・シーネットワークと立て続けに5%ルールに登場した。この時期はTOPIX(東証株価指数)がバブル後の最安値を更新。ここで逆張り参戦していた。しかも、「大量保有報告した後の上昇がスゴイ」と話題だ。ACCESSは6月だけで株価2倍に急騰。タワー投資顧問の保有を知ってちょうちん買いする動きがあるようだ。これについて「タワーは東電、オリンパスの下落場面でも5%ルールに登場した。銘柄に関係なく安値を買う姿勢にファンがついたのでは?」との声も聞かれる。”タワー投資顧問につけ”の戦略が再ブレイク?(真行寺知也)

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MONTHLY 怪情報&兜町の噂株 株ピタッBLACK

「一運、二金、三度胸」を持つ大人向けR指定!?コーナー。 ここでは思惑株、裏ネタなどハイリスクな情報を凝縮した。 兜町をさまよう黒い噂、その真相は…。 株ビギナーと心配性の人は読まないでね!

仏ダノンが触手のヤクルト本社。キリンHDが守るか、それとも…

 フランスのダノンがヤクルト本社に株式の買い増しを提案しているが、ヤクルト側は経営の自主権維持のため難色を示している。場合によってはダノンがヤクルト経営陣の意向を無視して、敵対的TOB(株式公開買い付け)に動く可能性も出てきた。食品業界では、ヤクルトとキリンホールディングスとの株式持ち合い説が浮上。キリンに安定株主になってもらい、ダノンが経営権を取得できないようにするためだ。

 ただ、キリンはダノンからミネラルウォーター「エビアン」を輸入している。ヤクルトに肩入れすることで重要な取引先を刺激しかねず、実際にキリンがヤクルトを守る防波堤になってくれるかは微妙な状況だ。円高・ユーロ安が幸いして、欧州企業による日本企業買収のハードルが上がっている今のうちに、ヤクルトはダノン対策をまとめる必要がある。

偽K氏銘柄が乱高下。北川鉄工所、イチケン、ルックは本当?

 新日本理化や明和産業といった思惑系銘柄が派手に動き、値幅取り重視の個人投資家にはおもしろい相場になっている。

 これらの銘柄の背後には、大物個人投資家のK氏こと加藤某氏がいるといわれるが、株式市場でK氏銘柄とされる銘柄の多いこと多いこと。「偽K氏銘柄のほうが多い」という古参証券マンの声もチラホラ聞こえてくる。その証券マンに言わせれば、「北川鉄工所やイチケンはK氏銘柄といわれるが、実際はK氏側近を名乗る人物が動かしている」「ルックもK氏側近ではなく、K氏の買いだった」とか。

プリンシバル、夜10時に第三者割当を発表。転換価格は低め、株主には不利

 深夜の情報開示には、普通ではない理由があるケースが多い。プリンシバル・コーポレーションも夜10 時過ぎに新株予約権の第三者割当を発表した。資本増強にはプラスなのだが、転換価格はかなり低めで、既存株主には不利な面もある。

 聞き慣れない社名かもしれないが、昨年8月までの名はアイビーダイワ。かつて社長交代をめぐる情報公開が混乱し、監理ポストに割り当てられた企業だ。それだけに、情報開示については神経を使っていると思いたいが……。

株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ

第51話 金融庁、外銀規制に意欲

日本では、あたひみたいな三毛猫がいっぱいいるけど、海外では珍しいんだにゃ。トライカラー(3色)って見たまんまの呼び方だけじゃなくて、「MIKE(ミケ)」でも通じるんだって。大事にされてそうで、いいにゃあ。

 よその国から来て特別扱いされるのは猫だけじゃなくて、金融機関も同じ。日本で預金を集めても、預金保険に加入していない外国銀行があるんだにゃ。

 でも、金融庁は6月の金融審議会で「たとえばの話です」と断ってから、外国銀行の預金保険加入を議題にしてはどうかと出席した委員の皆さんに水を向けていたの。

 欧米では、外国銀行にも遠慮せず規制をかけていて、外資を特別扱いしてきた日本が異例ともいえるんだにゃあ~。

 欧米金融機関から見れば、預金保険の加入が猫よけのペットボトルみたいに思えて、「日本市場への新たな参入障壁」と解釈されてしまうかもしれないの。

 米国がTPP(環太平洋経済連携協定)で貿易に国境をなくそうとしている中で、外銀に規制をかけようとすると、ちょっといろいろ面倒なことになるかもしれにゃい。縄張りの問題だからにゃあ。

 それとも急いで規制を設ける別の理由でもあるのかにゃ?

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

今月の「身動き自由」
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●かわい・たつのり カブドットコム証券チーフストラテジスト。『夕刊フジ』と『ネットマネー』の共同企画、推奨銘柄の上昇力を競う「株-1グランプリ」第1回で、みごと優勝。相場診断力と銘柄選定力は抜群!

日本CMK の株価は日経平均が底を打った6月4日に、同じく底値255円をつけて急伸。7 月5 日の347円まで約36%も上昇した。長期の200日移動平均線もクリアしている。値固めの後、次の再騰が待たれる状況だ。

 上昇の背景としては今期・来期の業績変化率の高さが挙げられる。前2012年3月期は経常利益が4期ぶりに黒字となり、最終利益は4期連続赤字ながら縮小傾向だ。今期は経常利益5.8倍、最終利益は大幅な黒字転換となる見通し。プリント配線板専業なので、自動車向けが回復し、大幅に収益が改善している。

 そもそも日本CMKは、2009年3月期にリーマン・ショックのあおりを受けて全利益ステージがマイナスになり、それ以降ずっと赤字だった。前期は東日本大震災やタイ洪水被害などの逆風の外的要因があったにもかかわらず、経常利益の黒字転換、最終利益の赤字幅を縮小させたことは、赤字ながら評価できる。収益構造の変革を進めていたので、ある意味、筋肉質な収益構造に変わった可能性が高い。

 株価水準は今期のアナリストコンセンサス予想のEPS(1株当たり利益)30.13円から起算すると、連結PER(株価収益率)は10倍程度と割安圏だ。目標株価は今回の調整波動の半値戻しという計算で、まず362円、さらに0.618倍戻しの387円を想定している。

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今月の 噴火目前株3連発!

①日産車体(東証1部・7222)

モノ言う株主、さらには村上ファンドの元運用者による投資ファンドで知られるエフィッシモの買い増しが判明。保有比率は3割と、「信用で買って現引きした可能性大」と聞かれるほど本気モードだ。筆頭株主で親会社には日産がおり、何らかの株価プレッシャーを加えるかも。

②エレコム(ジャスダック・6750)

スマホ関連の周辺機器が好調な、好業績のバリュー株。ただ、6月後半に「株価1300円前後」で機械による売り注文が断続的に出ていたもようだ。一部の大株主の持ち分をアルゴリズムで売っていた可能性が高く、この時期に起きたリバウンド局面での出遅れ銘柄として注目。

③北の達人(札証アンビシャス・2930)

直近IPO(新規株式公開)株だが、新規上場は4年ぶりとなる札証アンビシャス。アンビシャスでは今年、株価が30倍に大化けしたアキナジスタという銘柄が話題に。業績面は申し分なく、需給逼迫感から同様の急騰を演じてもおかしくない銘柄。

WEB連動企画 向後はるみの7日間で上がる株!+1

●こうご・はるみ 黒岩アセットマネジメント所属。値動きのいい中小型株の情報&分析に強い。テクニカルアナリストでもある。

【この連載は…】 現在「WEBネットマネー」では、向後はるみが毎日1銘柄、“1週間で上がる株”というテーマで紹介中。その成績を誌面で公開します! さらに毎月1銘柄、“1カ月で上がる株”をガツンと掲載!!! WEBネットマネー www.netmoney-web.com

コレで上がります!!!

本業の回復を評価して注目します。携帯電話の液晶部品組立事業からの撤退などのリストラ効果に加え、主力の腕時計事業では、「グランドセイコー」など高級時計の販売が国内外で伸びる見通しです。なお、GPS(全地球測位システム)衛星と通信して現在地を割り出す腕時計「アストロン」を9月に発売予定。これが今後の期待材料です。

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若林史江の株単ゼミナール

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●わかばやし・ふみえ 株式アドバイザー、徳山大学経済学部特任講師。この連載では経済を背景に移り変わる金融用語を、できるだけわかりやすく紹介していきます♪

今月注目!株の言葉 FOMC

日本時間の6月21日未明に行なわれた米国のFOMCでは、長期金利上昇を抑えるために行なわれてきたツイストオペの延長や、実質ゼロ金利政策の行方、さらなる量的緩和発表への期待から、久々に注目が集まりました。

 そもそもFOMCとは何なのでしょうか?

 連邦公開市場委員会のことで、日本でいう日銀金融政策決定会合、EU(欧州連合)ならEBC(欧州中央銀行)政策理事会と同じです。マネーサプライ(市中に出回っている通貨供給量)の調整や金利・為替レートの誘導など、重要な金融政策を決定します。各国それぞれ注目度は高いのですが、基軸通貨である米国のFOMCは、世界中のマーケットが注目する行事と言ってもいいかもしれません。FOMCで中心的な役割を果たすのが、FRB(連邦準備制度理事会)。金融政策における最高意思決定機関で、日本でいうところの日銀です。このFRBの理事7名、各地区の連邦準備銀行総裁から4名が選出され、年8回(6週間ごとの火曜日・必要があれば随時)、FOMCが開かれます。FOMCでの最大の決定事項は、やはり政策金利でしょう。インフレ懸念がある場合は利上げ、景気が悪い場合は利下げが行なわれ、景気がいいのか悪いのかを判断します。でも現在のように景気が悪いのは当たり前、実質ゼロ金利も当たり前になると、最大の関心は金融緩和に向かいます。今回はその金融緩和への期待でFOMC開催前からドル安傾向に向かいました。

 このように、ある程度の予想のもとで、FOMC開催前に相場が動くことも多々あります。このあたりは株式市場と同じで、決定内容が予想以上のものであればさらに動きますし、予想通りならその前に織り込んだ分だけ修正が入り、失望すれば過剰に反応します。市場の性質上「サプライズ」を好むのはどんな状況でも変わりはないようですね。FOMCの会合後に出る「声明文」にもかなり注目が集まりますから、トータルでチェックしてみてくださいね♪

はみだしピタピタ

その1●学習塾の早稲田アカデミー(4718)は少子化の逆風に負けずに生徒を増やしている。「普通の成績の子を難関校へ」を合言葉に、首都圏の受験業界で激戦を勝ち抜き、特に高校受験では強力な地位を築いてきた。こうなると合格実績が最良の広告となり、優秀な生徒が自然に集まってくるという好循環が生まれることになる。今期は増収増益の加速が見込まれるだけでなく、来期以降の収益アップにも期待が高まる。

その2●消費者金融やクレジットカード会社を圧迫するのが、利息返還請求への対応費用。これに耐え切れずに武富士は倒産し、プロミスは三井住友銀行の完全子会社として再生を図った。ポケットカード(8519)も冬の時代を耐えてきたが、今期は利息返還費がゼロになる見通し。カード業界は普通にやれば儲かるビジネスといわれ、今期は大幅増益が濃厚。株価の立ち直りが遅れ気味な今がチャンス?

その3●情報開示の不手際などが重なって上場廃止となった西武ホールディングスが、社内体制の全面刷新を終え、年内にも東証1部に再上場する見通し。日本航空の再上場と並ぶ大型案件になりそうだ。株式市場関係者の間では、関連銘柄探しが始まっているが、大型上場のわりに該当企業は限られる。本命は京浜急行電鉄(9006)。西武と共同で、東京・高輪の再開発に動くとの観測が出ている。

その4●大泉製作所(6618)は6月に東証マザーズに上場したばかり。SBI証券が主幹事という珍しいケースだが、自動車やエアコンに必要な熱・温度制御システム用の特殊センサーなどを製造する手堅い企業だ。投資ファンドが株式を持ったままなので、売却のタイミングに関心が集まっている。ファンドの利益確定売りで一時的に緩んだ場面が買い場になりそうだ。

その5●東大や京大など全国の有力国立大学が秋入学の導入に向けて検討を進めている。ただ、秋入学が実現しても、高校卒業は従来通りの3月であるため、入学までの約半年の過ごし方が問題に。大学はボランティアなど人生経験を広めることを希望しているが、就職難とあって資格取得に走る学生は少なくないだろう。資格学校を経営するTAC(4319)などに追い風が吹きそうだ。