何が変わり、どう動く?東証・大証の合併なら大証単独上場株がおもしろい

この秋、東京証券取引所と大阪証券取引所の統合構想が佳境を迎えようとしている。日本の取引所も国際競争力を蓄えなければならないが、統合には紆余曲折があるだろう。歴史的に、証券界が大きな転換点に差しかかっていることは確かだ。

投資家にとって東証と大証の統合により物色面でどのような変化が生じるかは未知数。しかし、過去の例から考えて、投資の手がかりになるポイントは2つある。1つ目は現物株マーケットの統合だ。

東証と大証の統合には、膨らむシステム投資を統合取引所に集約させて、システム投資の分散化を防ぐという目的もある。現物株の場合、現在ある東証1部・2部、大証1部・2部、東証マザーズとジャスダックという市場の区分け整理が必要となってくるだろう。その場合、東証1部と大証1部市場が統合され、新東証1部もしくは日本1部などという現物マーケット市場が誕生する可能性もある。その場合、TOPIX(東証株価指数)の水準も大幅に変わってしまう。そうなれば、大証1部に単独上場する銘柄には、指数組み入れによる機関投資家の新規の買い需要が生まれるというわけだ。

大証1部単独上場銘柄で時価総額上位はアプラスフィナンシャル(約700億円)、近鉄百貨店(約500億円)、王将フードサービス(約440億円)、山陽電気鉄道(約320億円)、ワキタ(約210億円)と続く。大証2部だとハイレックスコーポレーション(約480億円)がトップだ。王将フードのような、知名度も高く業績にも安定感があり、株主還元にも積極的な企業はあらためて全国区人気を浴びるだろう。

今月のご成婚系
(画像=ネットマネー)

2つ目は日経平均採用銘柄の問題。任天堂など大証が主市場の銘柄は日経平均には入っていないが、おそらく入ることになるだろう。やはり、大証単独上場で時価総額上位の銘柄は将来の225採用候補となりそうなのだ。TOPIX組み入れ、225採用と2つ重なれば、大型株でも株価は上昇しやすい。 (竹中博文)

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今月の円高株アサヒHDがNZ企業買収。円高メリットでM&A続々か!?

円高メリット株といえば、輸入価格の低下から原料を海外に頼る石油や食品、電力・ガスを思い浮かべる投資家が多いだろう。しかし、忘れてはならないのがM&A(企業の合併・買収)だ。困るほど強くなった日本円だが、海外企業の買収には、円は高いほど有利になる。

ビール大手のアサヒグループホールディングスは、海外企業買収に意欲的な企業のひとつ。8月にニュージーランドの酒類大手、インディペンデント・リカーを約1000億円で買収すると表明し、豪州市場の攻略を進めるキリンに対抗するスタンスを示した。それでも、買収用の軍資金は推定7000億円も余っていると見られ、まだまだ日本最多レベルを誇っている。

M&Aを抜きにしても、円高による小麦などの輸入原料価格の低下はアサヒには大きなメリットだ。震災後の買い控えムードは着実に解消しつつあるほか、復興財源確保のための増税対象から酒類が外れたことも明るい話題だ。(東 亮)

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好評長期連載 株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ 第41話 増資NOの影に財務省?

今月のご成婚系
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兜町も涼しくなったにゃ。10月には中間決算発表があって、昨年も一昨年も増資発表が多かったけど、今年は増資できる企業とそうじゃない企業のニ極化が進みそうな雰囲気。

業績のいい企業は株価が安いのさえ我慢すればいつでも増資できる。でも、何年も業績が悪くて株価の低い企業は増資がかなり厳しくなるみたい。

本業で純利益が出ないのに、資金が底を突く寸前で大量の新株を発行して生き残ってきた企業が新興市場には多いけど、今年は何件か増資計画が空中分解したんだって。

どうやら、監査法人や証券会社が財務省の指導を警戒して、問題企業の増資サポートから手を引いているらしいの。ケイマン諸島籍のペーパー会社への第三者割当とか、新株引受権の大量発行とかの得意ワザが使えなくなると、おカネに詰まった企業は債務超過で上場廃止になるのを待つだけ。倒産株価企業が猫の手を借りに来るのも時間の問題だけど、悪い会社には貸したくないにゃ。

財務省は秋から、たとえ優良企業であっても増資発表後のカラ売りには新規制を適用するから、問題企業の増資阻止もたぶん本気だろうにゃ。でも、10円株が好きで売買しまくってるネット投資家さんには、ちょっと寂しいかも。

はみだしピタピタ

その2●万年○○銘柄の昭和ゴムの持ち株会社である昭和ホールディングス(5103)が黒字のウェッジホールディングスを買収したことで、持ち株会社全体としての損益は急速に改善している。株価が低位で1円抜きが好きなネット投資家に人気の銘柄だが、株価の居どころが本格的に変わる可能性を秘めている。もっとも、過去の増資で株数が多いので「株価は簡単には上がらない」といった冷めた見方もある。