一進一退を続ける日本市場。売買のかなりの部分を占めるアルゴリズム取引が、大型優良株の下方修正により下げを加速する事態も…。でも、一時164円まで下げたシャープなんか、実は買い時だと思うのだが?

イラスト●ナンシー小関 チャート協力●楽天証券

今月の「王道株」 2大巨頭の新OS投入!上流の電子部品と下流の量販店が儲かる

 今年の秋は、マイクロソフトの「Windows8」、アップルの「iOS6」と更新が重なる。今回もこの新OS(オペレーティングシステム)の登場に合わせて、パソコンやスマホなどの新機種投入が予定されている。

 これまでの例を振り返ると、IT産業は上流と下流の両端だけが儲かる構造になっている。上流とは、マイクロソフトに加え、インテルやTDKなどの電子部品メーカーであり、下流とは消費者に最も近いヤマダ電機をはじめとする家電量販店である。一方、富士通やNECといったパソコンの組み立てメーカーは毎度のことながら、「利益少なき繁忙」を強いられる可能性が高い。

 この種のわかりやすいテーマでは、中小型の穴株を探すよりも、幅広い投資家層からの買いを集めやすい大型銘柄を選びたい(左の表参照)。

 注目度ナンバーワンは村田製作所。京セラと同じくセラミックコンデンサーで高いシェアと技術力を持つほか、通信関連部品でも強さを発揮し、証券アナリストによる各種レポートでも定番銘柄になっている。

 太陽誘電やTDK、イビデンも、電子部品の需要拡大期には決まって買いが入る。イビデンはなぜか(特に)外資系証券の評価が高く、ユーロ不安の沈静化と重なれば、海外勢主導の思わぬ急騰も期待できそうだ。

 古い相場格言ではないが、「人の行く裏に道あり花の山」である。円高長期化で輸出企業株から人気が離散している今が、買いのチャンスかもしれない。

 あえて大穴株を探すとすれば、シャープだろう。経営不振が続き再建の道筋もはっきりしていないが、パニック的な株の投げ売り局面はいったん終わったと考えていい。新OSで小型ディスプレーの需要が増えれば「液晶のシャープ」の出番になる。大型テレビ向けと違ってスマホなど小型端末向けは、要求される画質レベルがはるかに高く、シャープが韓国や台湾などアジア勢を大きくリードする分野でもある。

 小型端末向けの液晶ディスプレーは、1台当たりの価格はテレビほど高くないため、経営再建を一気に成功させるほどの規模にはならない。しかし、下がりに下がった株価を持ち上げるには、インパクトは十分とみられる。 (植草まさし)

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(画像=ネットマネー)
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今月の「お墨付き株」 東証発表の「テーマ銘柄」リスト第2弾は「特許価値」がキーワード

 8月23日に東証による大証TOB(株式公開買い付け)の成立が発表され、来年1月には日本取引所グループの発足が正式に決まった。この新取引所スタートに向けて、相場が盛り上がってほしいもの。東証も“アノ手、コノ手”で個別株式売買の活性化に向けて動いている。そのひとつが、日本経済応援プロジェクト活動の一環としてこの7月から始まった「テーマ銘柄」の発表。第1弾のテーマは「ESG」(環境、社会、ガバナンス〈企業統治〉)で、SRI(社会的責任投資)調査専門の独立系投資顧問会社と東証1部から15銘柄をリストアップした。だが、その銘柄が出光興産、コマツ、日産自動車、伊藤忠商事など、あまりにも大型すぎて話題にならなかった。

 しかし、8月に発表された第2弾は“ひと味違う”として注目されている。銘柄は東証2部、マザーズが対象だ。QUICK社とも提携している工藤一郎国際特許事務所と共同で、同事務所が開発した特許の独占排他性の強さを測る「YK値」を使い、「特許価値」にポイントを置いた10銘柄をピックアップした。化学、機械、情報・通信業、食料品、電気機器の各業種ごとに、YK値が高く株価が割安(PER〈株価収益率〉が業種平均以下)な企業を各業種から2銘柄ずつ選定。新田ゼラチン、ソフト99コーポレーション、黒田精工、マミヤ・オーピー、JFEシステムズ、駅探、日本食品化工、ヱスビー食品、戸上電機製作所、指月電機製作所がその銘柄だ。

 この切り口だけで飛びつくのは危険だが、東証のホームページで紹介されている個別企業の紹介文には意外な投資ヒントも隠れている。たとえばJFEシステムズは「競争力を生み出す特許としてはコールセンターに関するもの」、日本食品化工は「医薬関連特許も」といった具合。新田ゼラチンは「特に発酵乳飲食料に関する技術が競争力の源泉。近年は医療用製品に力を入れており、医薬系の特許も多く保有」と紹介されている。(竹中博文)

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今月の「最終案件」 今年最大の親子上場解消?自社株購入枠を設定したキヤノン

 キヤノンが最大500億円の自社株購入枠を設定し、証券関係者の注目を集めている。自社株買いは市場に出回る株数が減るので買い材料になるのだが、今回は買った株式の使い道が関心の的。会社側発表では、株の取得理由を「資本効率の向上とともに、将来の株式交換など」と説明している。自社株は消却したり「金庫株」として眠らせておくのではなく、他社買収に使うというのだ。

 金融庁は親子上場を禁止する方向とみられるが、キヤノンには、キヤノン電子とキヤノンマーケティングジャパン(以下、MJ)という2つの上場子会社がある。

 なかでもMJは時価総額が1600億円超と大きいため、キヤノングループ再編の最大の課題とされているが、手持ちの自社株と新規取得の自社株を合わせれば、完全子会社化が可能になる。買収となれば、時価プラス3割程度のプレミアム(上乗せ価格)が一般的だ。(伊地知慶介)

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今月の「波紋」 シャープ絡みで振り回される株は東芝とパイオニア。デンソーが買収

 経営難の続くシャープは来年9月の転換社債2000億円の償還が完了するまで、何かとニュースになりそうだ。銀行はシャープへの追加融資の条件として不動産など資産売却を求めている。シャープの保有している銘柄には要注目だ。

 シャープは東芝やパイオニアと株式を持ち合い保有中。東芝やパイオニアは自社株買いとしてシャープ保有株を買い取る可能性が高く、この場合、東芝とパイオニアは買い。ただ、東芝とパイオニアが自社株買いに応じなければ、シャープ保有株は市場に出回り、株価は下がる。ただ、需給悪化は一時的なので、買い場になることが多い。ウルトラCの超大穴シナリオだが、トヨタ系のデンソーがシャープの一部事業を買収するとの観測も。 (森田陽二郎)

今月の「ある意味、海外関連」 ダイナムが香港上場、実はパチンコ関連のマースエンジがアツい

 8月6日、パチンコホール店舗数で国内最大を誇るダイナムの持ち株会社・ダイナムジャパンホールディングスが、香港証券取引所にパチンコホールオペレーターとして初の株式上場を果たした。日本で株式を公開していない企業が香港取引所に単独上場するのも初。公募価格と同じ14香港ドル(約141円)の初値をつけた後は換金売りが先行し、8月下旬には12香港ドル台で推移している。今後、現地での知名度が上昇し、日本からの買い注文も増えれば、株価の水準も切り上がるだろう。ダイナムジャパンの香港取引所への上場は、パチンコ・パチスロ関連、特にホール周辺機器の設備投資関連銘柄のメリットとして働きそうだ。

 ダイナムジャパンは上場にあたって日本円で約158億円を市場から調達したが、この資金は2015年3月までに、日本国内に75店舗を新規にオープンするために活用される。店舗や会社のM&A(企業の合併・買収)ではなく、純粋に新設されることから、最新機器へのの投資が図られるわけだ。同社と取引額が多く親密な企業は、マースエンジニアリングとユニバーサルエンターテインメント。この2社のほか、ダイコク電機なども第1四半期決算は高い業績変化率である。リズム時計工業も増額発表組だが、同社の筆頭株主のシチズンホールディングスは、100%子会社にマースやダイコクと同業の非上場会社・シルバー電研を持ち、その関係も注目される。業績絶好調組として株価は一段高へ。(大庭貴明)

今月の「内需株代表」 保険比較サイトのウェブクルーが絶好調。東証1部昇格期待も!

 保険代理業のウェブクルーが業績を伸ばし、株価も上昇トレンドに乗っている。内需の成長株を探す今の投資家ニーズにも合致しており、息の長い上げ相場が期待できそうだ。

 ウェブクルーの収益モデルはわかりやすい。保険などの比較サイトで集客して「保険見直し本舗」などの有人店に誘導し、契約したら保険会社から手数料をもらう。契約先の生損保は20社もあり、たいていの顧客が納得してもらえる保険プランを見つけるようだ。

 主力である保険のほか、住宅ローンや自動車買い取りの比較サイトも運営しているのがポイント。1件の取扱額が大きいため、手数料収入も大きくなる。さらに、保険や住宅、自動車は営業マンによるアタックが激しいが、こうした営業攻勢を苦手とする人に、比較サイトでじっくり検討できるウェブクルーの仕組みが受けている。

 最近は、保険見直し本舗の数が増えている。特にイオンなど大型スーパー店舗内の出店に力を入れており、安定した集客に向けて着々と布石を打っていることがわかる。

 売上高も営業利益も右肩上がりで増えており、相場全体の下げにつられて売られる場面があれば、格好の買い場となるだろう。マザーズ銘柄だが、東証1部昇格期待も大。(木島 隆)

今月の「逼迫」 「TOPIXコア30」の銘柄入れ替えで、除外はソニー、採用はユニクロ?

 東証は10月5日、「TOPIX(東証株価指数)コア30」指数の銘柄入れ替えを発表する。コア30は単に時価総額や売買代金の上位銘柄というだけではなく、海外の機関投資家が日本株ポートフォリオを組む際に、絶対に外さない銘柄といわれる。日経平均の銘柄入れ替えと同様、採用銘柄は買われやすくなる一方、除外銘柄には売り圧力が増すことになる。

 今年の除外候補の代表はソニー。株価にも業績にも、20世紀に東京市場の代表銘柄だった面影は薄く、コア30からの脱落は時代の流れだろう。代わって採用候補筆頭は、ユニクロのファーストリテイリング。日本の小売業の代表企業に育っただけに、コア30入りは投資家にとって違和感はなさそうだ。

 このほか、関西電力の除外が予想される一方、JR西日本や三井不動産が採用されるとの観測も。採用候補がいずれも内需銘柄というのは、円高長期化の今の相場を的確に反映しているといえる。 (東 亮)

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今月の「リスク株」 順調すぎるソフトバンク、ユーロ円建てCBの繰り上げ償還にご用心…

 ソフトバンクの株価が順調で、最近6年間の高値圏で推移している。しかし、順調な株価が災いし、一時的に株価が下がるリスクをはらんでいる点には注意。リスクの発端は、ソフトバンクが発行しているCB(転換社債型新株予約権付社債)の存在にある。ソフトバンクは来年3月末償還のユーロ円建てCB500億円を発行しているが、現時点での転換率はわずか0・02%で、ほとんど転換されてない。

 このCBには「繰り上げ償還」条項が付いている。具体的には、株価が転換価額の1・5倍(3246・75円)を30営業日連続で上回った場合、発行体の判断で株に強制転換できるというもの。株式に転換すれば自己資本が増加するし、支払利息も減らせる。この条件をクリアした段階で即刻、償還宣告する可能性が高い。実際、昨年5月に別のユーロ円CBを繰り上げ償還し、1株当たり利益の希薄化を理由にソフトバンク株は急落した。"激強"のソフトバンク株だが、むやみに買うのはご用心!?(真行寺知也)

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MONTHLY 怪情報&兜町の噂株 株ピタッBLACK

「一運、二金、三度胸」を持つ大人向けR指定!?コーナー。 ここでは思惑株、裏ネタなどハイリスクな情報を凝縮した。 兜町をさまよう黒い噂、その真相は…。 株ビギナーと心配性の人は読まないでね!

京都本社の任天堂、移転説が不安を増幅。悪業績企業が移転するとさらに…

 業績不振が続く任天堂をめぐって、ある不穏(?)な噂が流れている。京都市内の本社ビルの移転説だ。

 会社側からは本社移転の話は一切出ていないが、証券関係者がこの話に不安視するのは理由がある。業績に問題のある企業が本社を移転すると、さらに業績の悪化が進むというジンクスがあるためだ。

 任天堂はこのところ、株価を急騰させる大ヒット商品を出せない。それどころか、海外売上高比率は8割に迫るため、円高の長期化で海外事業収益が圧迫され続けている。任天堂社内では「花札の時代に戻るわけにはいかない」と、幹部が若手社員にゲキを飛ばしているという。ゲーム専用機の購入を前提とした任天堂のビジネスモデルはグリーなどのSNS(交流サイト)ゲームやスマホの普及で揺らいでいるのが現状だ。

 2013年3月期は予想最終利益が200億円と黒字回復の見通しを公表しているが、上半期の赤字200億円を下半期の黑字400億円で埋める急回復シナリオが大前提。円高がさらに進めば、黒字化どころか2期連続赤字さえあり得る。リスク管理のため、連続赤字銘柄をポートフォリオに組み入れない機関投資家もあり、株価は不安含みといえそうだ。できれば古い本社で……。

特例扱い廃止の方向に政府誘導。電力債無担保化の改革で誰がトクする?

 政府が突然、電力会社の社債発行ルールの見直しに言及してきた。電力会社はこれまで特例的に、会社の資産全体を担保にして社債を発行できたが、早ければ2014年度にも、一般企業と同じように無担保での社債発行に切り替わる可能性がある。一般企業の社債が無担保なのと比べると、電力債は担保が付く分だけ信用力が高まる。電力会社は低い金利で社債を発行し、資金調達できた。

 仮に電力債の特例扱いが廃止になっても、社債には買い手がつくとみられるが、今まで通りの大量発行は難しくなりそうだ。さらに、電力会社は従来よりも高い利回りを提示しなければならず、金利負担は巡り巡って電気料金の引き上げの形で利用者に転嫁されることになる。唯一、プラスになりそうなのが銀行。電力会社が社債で資金調達しきれない分は、銀行融資に頼らざるをえなくなるからだ。それにしても、誰のための「一般企業並み」なのか……。

株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ

第53話 消えそうだった「外資系注文」

外資系証券の売買動向って、知ってるかにゃ?

 欧米大手証券9社から、東京を拠点に入ってきた日本株注文を朝8時現在で集計したデータのことなんだにゃ。「外資系証券が大幅買い越し」だったら、その日は株高になる可能性が高いから、プロも個人投資家も猫も注目している重要指標!

 それが危うく8月で終わりになるところだったにょ。

 データは東証の公式発表と思われているようだけど、本当は各社の自己申告を信用して、有志がまとめているだけ。全然、公式じゃないにゃ。テレビ局やネットの投資情報業者は毎朝、証券会社の人からデータを教えてもらって、外資系注文状況として流している。

 ところが、窓口になっていた人が所属先の証券会社の都合なのか、8月で急に退職しちゃったんだって。マスコミ各社は、一時は情報がなくなると覚悟していたけど、今は別ルートから情報をもらって情報発信を続けているんだにゃあ~。よかったにゃ。

 証券関係の人って、会社が違ってもお互いに知り合いってことが多いから、こういう非公式な情報交換が成り立つんだにゃ。夜になると、所属先の証券会社の枠を超えて、あちこちでアルコールの香りがする「集会」があるみたいだし、猫と似たところがあるのかも。

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

今月の出世株
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●かわい・たつのり カブドットコム証券チーフストラテジスト。『夕刊フジ』と『ネットマネー』の共同企画、推奨銘柄の上昇力を競う「株-1グランプリ」第1回で、みごと優勝。相場診断力と銘柄選定力は抜群!

携帯コンテンツ主体の収益構成でソーシャルゲーム開発に強みを持つ、クルーズ。株価は、8月3日の年初来安値4万1600円から急反発し、8月28日の戻り高値7万2200円まで、わずか3週間ほどで約1.7倍強も上がった。同社の昨年来高値は15万8900円。コンプガチャ問題で8月の安値まで約4分の1に落ち込んでいた。ただ、利益の成長性が途絶えたわけではなく、コンプガチャ問題のあおりを受けての下落なら、ここからの本格反騰を捉えたいところだ。

 コンプガチャ廃止問題は収益にマイナス要因だが、今期は主力の「くにおくん」シリーズ以外でもヒット作が増えそうだ。特にソーシャルゲームではスマホ向けのタイトル投入を加速させ、新たな課金システムを構築し、マイナス分を吸収させるとみられる。2013年3月期は、売上高23%増・経常利益2%増。業容拡大によるコスト増により純利益は微増にとどまるが、最高益予想だ。来期も10%増益で連続最高益更新が見込まれる。

 PERは7倍台と割安圏。コンプガチャ問題の収益懸念により約4分の1に落ち込んだ株価の反発を狙う投資戦略がベースになる。収益の圧縮度がさほど大きくないという想定で下げ幅の半値戻しの10万円、または同0.618倍戻しの11万4000円が目標株価である。

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今月の 噴火目前株3連発!

①コーナン商事(東証1部・7516)

小売株に新高値銘柄が続出する中、違和感があるほど出遅れている銘柄。PBR(株価純資産倍率)0・4倍台、PER(株価収益率)3倍台は明らかに異常。東証の「空売り残高情報」では発行済み株式数の5%以上のカラ売りポジションがある。買い戻し時のインパクトは甚大!

②京成電鉄(東証1部・9009)

内需株人気の波に乗る鉄道株。上方修正期待が高く、機関投資家が外せない銘柄だ。今期予想は据え置きだが、第1四半期で経常利益進捗率は通期予想の33%。持分法適用会社のオリエンタルランドが業績好調で、オリエンタルランド自体も12年ぶりの高値で含み益増大!

③ヤマハ発動機(東証1部・7272)

悪材料を織り込みに織り込んだ底値圏からの噴火を狙いたい。株価は今年の高値から半値近くまで売られたが、その背景にインドネシアでの売り上げ減があった。ただ、足元でV字型に回復しているとの観測が浮上し、海外勢が安値圏で仕込んでいるとも。

WEB連動企画 向後はるみの7日間で上がる株!+1

●こうご・はるみ 黒岩アセットマネジメント所属。値動きのいい中小型株の情報&分析に強い。テクニカルアナリストでもある。

【この連載は…】 現在「WEBネットマネー」では、向後はるみが毎日1銘柄、“1週間で上がる株”というテーマで紹介中。その成績を誌面で公開します! さらに毎月1銘柄、“1カ月で上がる株”をガツンと掲載!!! WEBネットマネー www.netmoney-web.com

コレで上がります!!!

大手企業向け基幹システムの再構築案件や、技術的要求の高い案件の受注好調が寄与して、今2013年3月期の第1四半期営業利益は、第2四半期計画に対し75%と高い進捗率でした。また、今期通期業績予想は2ケタの増収・増益の見込みです。この事業の好調ぶりと今後の業績上方修正を期待させる高い進捗率が魅力です。

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若林史江の株単ゼミナール

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●わかばやし・ふみえ 株式アドバイザー、徳山大学経済学部特任講師。この連載では経済を背景に移り変わる金融用語を、できるだけわかりやすく紹介していきます♪

今月注目!株の言葉 見せ玉

後を絶たない「株価(=相場)操縦」。先日も岡山県在住の40代男性が金融庁から135万円の課徴金納付命令を言い渡されたばかり。また、福岡地裁に昨年、告発されていたホームページ制作会社の28歳男性には、今年5月に懲役3年、罰金300万円、追徴金は求刑通り約1億8700万円の実刑判決が言い渡されました。執行猶予なしの大変厳しい判決に市場関係者からも驚きの声が聞こえましたが、その額から確かにそれ相応の悪質性をうかがい知ることができますよね。しかし、悪質性や不正金額に違いはあるものの、実はこの両者は同じ手法を用いて犯罪に手を染めていました。それが「見せ玉(ぎょく)」という手法。

 見せ玉とは、売買の意思がないにもかかわらず、大量に市場に注文を出すことをいいます。たとえば、全然上がりそうになかった現値100円の銘柄に、現値より下の90円とか80円で大量に買い指値注文を入れたらどうなると思いますか?

 注文板を見ている投資家は「あれっ、何か好材料でも出るのかな?」「値動きがおかしいぞ?」=「とりあえず買っておこう!」といった具合に上がるかもしれないと買ってしまいます。こうした投資家心理を欺き、上手に利用するのが見せ玉の手法です。過去に私が見たケースでは、寄り付き前のある銘柄の板にいきなり2000万株の買い気配……。「何かある!」と驚いた投資家たちから次々と莫大な量の買い注文が入りました。それが「高値で寄った!」と思った瞬間に2000万株の買い注文が消え、後から入った投資家たちは高値つかみをさせられただけの結果に……。相場操縦ではこの見せ玉が主流ですが、他にも「仮想売買」といわれる、何度も何度も同一人物が同時期に同じような価格で売買を繰り返し、あたかも相場に出来高があるように装うものなどもあります。また、「風説の流布」なども相場操縦にあたるとされています。知らずに巻き込まれている可能性もありますから注意したいものです。

はみだしピタピタ

その1●秋風が吹くと、大学3年生は就職を意識しだす。学情(2301)は昨年度、「就職博」で13万人の学生を集め、リクルート(非上場)と業界トップを争う。日本企業のアジア進出に合わせて、アジアでの人材確保にも乗り出し、4年後の売上高倍増を狙っている。リクルートが早ければ年明けにも東証に上場するとの観測報道も出ており、株価の刺激材料が次々と出てきそうだ。

その2●アニコムホールディングス(8715)はペット保険を専門とする唯一の上場企業。ペット向け医療は高度化する一方で、飼い主の負担は重くなるばかり。このため、ペット保険は右肩上がりの成長が続いている。4~6月期には黒字化し、機関投資家の見る目が変わってきた。「金融、ディフェンシブ、新興企業」という顔を持つ内需の成長企業はほとんどないからだ。

その3●今年度下半期の業績回復を予想する企業は多いが、中身は半信半疑の会社も。その点、JUKI(6440)は下半期反転のシナリオがしっかりしている。日本企業の進出が増えるバングラデシュやカンボジアで事業を開始し、下半期から収益に貢献してくる見通しだ。日本企業は中国の人件費の上昇や尖閣諸島をめぐる反日ムードに頭を痛めており、カンボジアなどへの脱出が加速するにつれて、JUKIも受注増加か。

その4●ハニーズ(2792)は福島県に本社を置き、女性向け服飾店チェーンを展開している。国内市場は飽和気味だが、中国に200店舗の出店を計画しており、アジアでの事業拡大を今後の急成長分野と位置づけている。競争の激しい服飾業界にあって、ユニクロのような超低価格品でもなければ、高級ブランドでもない分野で成長する数少ない注目企業といえる。

その5●耐火レンガを製造するヨータイ(5357)は、知名度こそ低いが震災復興関連株として早くから注目されてきた銘柄。耐火レンガは復興事業が本格化するにつれて、セメント工場向けが急伸しているほか、この先も高水準の受注が予想される。市場に出回る株数の少ない品薄銘柄のため、動きだせば値上がりに弾みがつきそうだ。特定の投資家グループが仕込み済みとの噂が8月ごろから出ている。