連載第35回 資本主義の未来を見据えて「経済脳」を磨きなさい!この秋の相場を左右する、 日米の重要政策について
(画像=ネットマネー)

日本は消費税増税を予定通り実行できるのか、米国の量的緩和縮小の行方は…という課題はあるが、私は、株式市場が上向く気配を感じている。

イメージ撮影●村越将浩 人物撮影●永井 浩

来春からの消費税増税をめぐって、予定通り行なうのか否かという議論が活発になっています。いま問われているのは、日本経済の最優先課題「デフレからの脱却」がいまだに不十分な段階で増税を断行するのか否かということであり、いわゆる「アベノミクス効果」により日本経済が多少上向いてきているとはいえ、その部分は非常に慎重を期して判断すべきではないかと思います。

そういう中で、内閣官房参与・エール大学名誉教授の浜田宏一氏が言及した、段階的な消費税増税をそれぞれ1年先送りする案や、あるいは内閣官房参与・静岡県立大学教授の本田悦朗氏が指摘したような「税率引き上げは毎年1%ずつが最善」といった議論も出てきているようです。

他方、諸外国は世界経済の不安定要素のひとつは日本の財政危機だという認識を持っており、IMF(国際通貨基金)などはずっと増税の必要性を主張し続けていますから、仮に消費税増税を実施しなければ「外国人勢は日本国債を叩き売る」と盛んに言っている人たちもいます。国債の外国人保有比率は1割に満たず、外国人投資家が売ったとしても大きな影響はないという見方もあるようですが、実際にはカラ売りしてくる可能性もあって結構なボリュームになるかもしれないということは常に頭に入れておかねばなりません。

日銀の黒田総裁も「脱デフレと消費税増税は両立する」と述べ、消費税増税の修正論議にクギを刺しているわけで、彼は増税を今回実施しなかった場合に外国人投資家がどういう行動に出て国債金利にいかなる影響を与えるかとか、日本人勢でも日本国債の保有比率が圧倒的に高い機関投資家(銀行=約4割、生損保=約2割、年金=約1割)が提灯ちょうちんをつけるような形で、あるいは外国人勢の売りに誘発されるような形で出てくるかもしれないといったことを考え、ある種の金融のシステミックリスクというものが生じる可能性を恐れているのだろうと思います。

消費税増税が経済成長に対してマイナスに作用することは間違いないのですから、予定通り実施に踏み切るのであれば、それによる悪影響をできるだけ最小化すべくさまざまな手を打っていかねばなりません。

そのひとつが、安倍首相が関係省庁に検討を指示したと報じられた「法人税の実効税率引き下げ」というところだろうと思います。あるいは、住宅金融支援機構が手がける長期固定型の住宅ローン「フラット35」で、住宅購入額の9割としている融資の上限を2014年度から一時的に撤廃するというアイデアも国土交通省が検討に入ったとされています。今後はそういう政策をコンビネーションで実施していくことが重要にな