クレジットカードを発行する際は、必ずカード会社による審査が実施されます。審査の内容や基準はカード会社ごとに異なるものの、多くの審査で共通している部分もあります。

この記事では、クレジットカードを発行するまでの流れや審査情報、審査に落ちる要因、必要書類などについて解説します。

クレジットカードの審査に必ず通る方法はない

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(画像=PIXTA)

クレジットカードの審査に絶対通る方法は存在しません。なぜならクレジットカードの審査基準はカード会社ごとに異なっているため、明確な内容を知ることができないからです。

審査基準が明示されていない以上、絶対的な攻略法はありません。しかし勤続年数や年収などは多くのカード会社で審査材料となるのは事実でしょう。とはいえ、カード会社が勤続年数や年収の数値基準を公開していることはなく、「これなら大丈夫」と言い切ることは困難です。

クレジットカードの契約に審査が必要な理由

クレジットカードは、「個人」の信用を担保することで支払いを後払いできるシステムです。契約者が店舗での支払い時にクレジットカード払いを選択することで、カード会社が一時的に商品代金を肩代わりして支払います。そして契約者は、契約時に決めた支払期日に肩代わりしてもらった利用額分を支払うのです。

カード会社と店舗、契約者の3者間で、互いの「信用」を担保にして、支払いの約束を遵守することでクレジットカードは成り立っています。よって、その根幹となる「個人の信用」に対して、必ず事前の審査が必要になるのです。

クレジットカードの審査で最重要となる情報

クレジットカードの審査で最重要とされる情報が2つあります。それぞれの内容について確認していきましょう。

・本人の支払能力に関する情報

クレジットカードの審査対象となる情報に「本人の属性情報」があります。属性情報とは、申込者本人の支払能力を推察する情報です。

会社員の場合、勤務先名や企業規模、勤続年数、年収などが該当します。また家族構成や扶養家族の有無、住宅ローンや家賃なども属性情報となるでしょう。

・本人の借り入れや返済に関する情報

本人の信用情報も審査の対象です。ローンやクレジットカードの利用、他社での借り入れ、返済に関する情報などが該当します。

また、クレジットカードの審査では、過去数年間の利用履歴なども参照対象です。

クレジットカードの審査に落ちる代表的な原因

クレジットカードの審査に落ちる代表的な原因についても見ていきましょう。

・信用情報に傷がある

クレジットカードやキャッシング、ローンの利用履歴のことを「信用情報」といいます。過去の支払延滞などの情報が残されていると、審査に落ちる可能性が高まります。

信用情報は、各カード会社が保有するのはもちろんのこと、カード会社が信用情報機関に提供した情報も記録され、ほかのカード会社からでも照会できます。登録された情報は内容ごとに保有期間が異なります。信用情報機関として有名なCICでは、契約期間中および契約終了後から5年間保有することになっています。

保有期間が終了した情報は抹消され、信用情報に「傷」を作ってしまったとしてもリセットされます。ただし、問題を起こしてしまったカード会社には情報が残っているので再度審査に通ることは難しいでしょう。

・年収や勤続年数、雇用形態の問題

クレジットカード審査の重要なポイントは、勤続年数や年収、雇用形態などです。しかし、前述のとおり、カード会社では勤続年数や年収の基準を公開しておらず、カード会社や種類によって基準は異なります。

以前に比べて年収の重要度は低くなったとされてはいるものの、ハイステータスのクレジットカードでは、それに応じた年収が求められるようです。自社の基準に満たない年収と判断された場合、審査に落ちる可能性は高くなるでしょう。

とは言え、審査に通りやすくしようとして、実際の年収よりも多い額を申告した場合は、虚偽の申告として見抜かれる可能性が高いです。そうなれば、余計に審査に落ちる可能性を高めてしまいます。当然のことですが、実際の年収を正しく申告するようにしましょう。

・自分以外の家族の信用情報

クレジットカードには、学生専用や女性専用などのカードもあります。この場合、学生個人の信用を審査するのではなく、家族の信用を審査することとなります。

親が保有するクレジットカードの家族カードを発行する場合は、審査されるのは親の信用となります。また主婦の場合、夫の信用に対して審査がなされ、主婦自身が本会員となるクレジットカードが発行されることもあります。

家族の信用に関する問題がある場合は、審査に落ちる可能性は高まると言えるでしょう。

・差し押さえる資産を保有していない

差し押さえる資産を保有していないことも、審査に落ちる原因の一つとなりえます。例えば、個人が保有する資産としては「持ち家」が該当します。

クレジットカードの審査では、「持ち家」がプラスに働くとされています。なぜなら持ち家の住宅ローンを遅れることなくきっちり返済していれば、長期間でローンを滞りなく返済してきたと見なされるからです。

また金融機関での預貯金はクレジットカードの支払いが延滞しても回収が難しいのに対し、持ち家は差し押さえることも可能なことから、収入に多少課題があってもカードの審査は通りやすくなるとされています。

もちろん、住まいが賃貸だからといってクレジットカードが作りにくいわけではありません。あくまでも賃貸は、持ち家と比べると低く評価される可能性があるというだけです。賃貸契約の際にも審査があるため、家賃を支払い続けてきた実績が信用につながるケースもあります。

・高齢を理由とした課題がある

クレジットカードは、一般的に高校生を除く18歳以上から申し込むことができます。一方、65歳以上の人はクレジットカードを作りにくいとされています。

なぜなら65歳以上になるとすでに退職している人が多いからです。たとえ年金が支給されて生活が安定していたとしても、実際に働いていた頃と比較すると収入が減少していることが多いと考えられます。また死亡のリスクも高くなるため、審査では不利に働く可能性があります。

クレジットカードの審査の一般的な流れ

クレジットカードの審査は一般的にはどのような流れで行われるのかも確認しておきましょう。

  1. まずは申込者本人が申告した内容を確認し、勤務先名や企業規模、勤続年数、年収などの属性情報をチェック
  2. 運転免許証などの申込者の本人確認書類をチェック
  3. 過去に申込者とカード会社との間で交わされた内容や取引の履歴などをチェック
  4. 信用情報機関に照会し、銀行や消費者金融などからの借り入れや支払い状況、遅延の有無、過去の返済状況などをチェック

細かな部分はカード会社やクレジットカードによって異なるものの、おおまかな流れは変わらないでしょう。

クレジットカード審査で求められる書類

クレジットカードの申し込みにあたっては、2種類の書類の提出を求められることが一般的です。どのような書類があてはまるのか解説します。

・氏名や生年月日などが分かる本人確認書類

クレジットカード審査では、本人であることを確認するための書類として、申込者の氏名や生年月日、現住所などの記載がある書類の提出が必要です。本人確認とされる書類には、以下のようなものがあります。

● 運転免許証
● パスポート
● 健康保険証
● 住民票の写し

このうち運転免許証とパスポート、健康保険証は、有効期限内のものであることが必須です。住民票の写しを提出する場合は、発行後6ヵ月以内のものでなければ無効となるので注意しましょう。

・申込者の収入状況を確認する年収証明書類

申込者の収入状況を確認できる年収証明書類も必要になることがあります。ただし、年収証明書類は、クレジットカードの審査時にすべての人が必要なわけではありません。ほかの会社での借り入れが多くある場合などに提出を求められます。

年収証明書類に該当するのは、次のようなものです。

● 源泉徴収票
● 支払調書
● 所得証明書
● 年金証書
● 年金通知書
● 給与支払明細書
● 確定申告書
● 納税通知書

源泉徴収票や確定申告書などは直近の情報が必要となるので、事前に確認することをおすすめします。

審査が甘めのクレジットカードの特徴

どのカード会社においても審査の基準は公開していません。しかし、審査が比較的甘いカードも存在します。審査が甘めとされるクレジットカードの特徴について紹介します。

・流通や小売系の企業が発行している

スーパーマーケットやショッピングモール、コンビニ、大手ECサイトなどの流通や小売系企業が発行するカードがあります。この提携カードは一般的に、「流通系クレジットカード」と呼ばれています。

流通系カードの目的は、顧客の囲い込みであり、その分審査のハードルは低く設定されていることが多いようです。

・申し込み条件のハードルが低い

申し込み条件は、カード会社によって異なります。「申し込み条件=審査基準」ではないものの、記載された条件の難易度が低い場合、審査基準も比例して低くなる傾向にあります。

次のような事項が申し込み条件となっていない場合は「甘め」と見てもよいかもしれません。

● 収入や定職の有無に関する記載がない
● 年齢条件に18歳以上とだけ記載されている

このような条件なら、審査の基準自体も低めに設定されていると考えられます。

・入会を目的としているため年会費が無料

年会費を無料とするクレジットカードは、有料の場合に比べて申し込み条件が低く設定されていることが多く、審査基準も甘い場合が多いでしょう。

なぜなら、カード会員をより多く集めるために、年会費を無料としているからです。会員を増やすことを目的としているので、あまりにも審査基準が厳しすぎると会員拡大が難しくなることから、比較的甘めの審査になると考えてよいでしょう。

審査に落ちたら次の審査はいつから可能?

クレジットカードの審査に落ちてしまった場合、次に申し込むタイミングはいつが最適なのかと悩む人も多いでしょう。結論としては、半年以上経過した後に申し込むのがおすすめです。

クレジットカードの審査に落ちた事実は、半年間記録されます。その情報は各金融機関で共有され、記録が残る期間中は次の審査も落ちやすくなる傾向にあるのです。

焦って何度も申し込みを重ねるより、審査に落ちた理由や要因を考察し、対策を立てたうえで半年後に再度申し込むのが無難でしょう。

審査が不安なら事前のWeb診断がおすすめ

消費者金融が発行するクレジットカードでは、審査の通過可否を事前に簡易チェックできる「Web診断」を利用できる場合が多いです。カード会社の公式サイト上で年齢や年収、他社の借り入れ状況などを入力するだけで、簡易的な診断を受けることができます。

審査に落ちたことが、その後の信用情報に影響を及ぼすことは前述のとおりです。クレジットカードの審査に不安を感じる人はまず「Web診断」を受けてみることをおすすめします。

審査前に悩むよりもまず申し込んでみよう

クレジットカードの審査に通るかどうかを事前に知る完璧な方法はありません。審査は、年収や勤務状況だけでなく、あらゆる情報を総合的に判断して可否が決まります。

「審査に落ちたらどうしよう」と悩むよりも、まずは審査の内容や流れ、審査が甘めのカードなどを知ったうえで申し込んでみてはいかがでしょうか。