株,グラフ
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株式市場はこれから今期(2017年3月期)業績の進捗率に注目する状況に移っていく。主力株への原油安や円高の影響は読みづらくても、個別に強烈な株価材料がある個別株なら断然買いに行ける!

ピタッ!!と当たる株ニュースに注目だ。

ピタッ❶今月の「円高抵抗力獲得株」
為替の動きが、メリットにもデメリットにもならない企業が買い!

株式市場は為替に一喜一憂する展開が続いている。特に円高局面での株価下落のピッチは速いため、輸出株から円高メリット株に乗り換えるのも手だが、そもそも為替の動きを読み当てるのは至難の業である。そこで、為替の動きがメリットにもデメリットにもならない「為替中立銘柄」に注目したい。

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アベノミクス相場は円安で業績が上向く輸出株や、金融緩和で潤う銀行・不動産株を主役としてきた。ただ、今年に入って為替市場で円買い圧力が強まったり、マイナス金利導入で銀行株が下げたりと、ここ数年の投資手法が通用しなくなっている。

一方的な円高進行を予想すれば、円高メリット株が投資先になる。

エービーシー・マートやニトリホールディングスのような輸入品販売が得意な業態を筆頭に、円高で燃料・原料代が下がる空運や電力、製紙業界が昔からの円高メリット株の代表例だろう。西松建設や東鉄工業といった建設株も、円高局面での下げ相場に逆行して買われやすい。

ところが、実際にはこの4月、為替が一時107円から109円台へと円安に動き、輸出株が息を吹き返した。今後も円相場は不安定な動きが長引くとみられ、円安か円高かの二者択一で銘柄を選ぶと、為替の動きを読んだつもりが、余計なリスクを抱えているだけということになりかねない。ならばいっそ、為替に連動しない銘柄を選んでみたい。

たとえばNEC。村田製作所のように商品に抜群の競争力があり、円高でも受注が減りにくい企業もあるが、NECは財務上の工夫で円高抵抗力を獲得した。

NECは、輸出で得たドルはでき るだけドル建ての支払いに回し、グループ内で外貨の需給を相殺。過去に円高で深刻な業績悪化に見舞われてきた反省から、為替の動きに左右されない経営体制をいち早くつくり上げ、大手電機株では円高耐性の強い企業のひとつになった。その代わり、円安になっても為替差益はかなり薄く、円安時の相場上昇に取り残されやすいのが難点だ。

表には為替に振り回されにくい5銘柄を挙げた。 (植草まさし)

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ピタッ❷今月の「株価号砲」
テイツーは株価3倍増!VRがゲーム業界成長の新たな切り札になる

ゲーム業界では「2016年はVR(仮想現実)元年」だという。VR対応ヘッドマウントディスプレーとして1月にフェイスブックが「オキュラスリフト」を、4月に台湾の宏達国際電子(HTC)が「バイブ」を発売し、10月にはソニーから「プレイステーション(PS)VR」が売り出されることが価格とともに発表された。米国マイクロソフトも続くとみられ、ゲーム業界はさながら「VR合戦」の様相。そもそもVRはバーチャル・リアリティーの略語で、コンピューターの中につくられた仮想的な世界を現実のように体験させる技術。しばしば混同されるAR(拡張現実)は、人が知覚する現実環境をコンピューターにより拡張する技術。近年の技術革新で、VRが新たなゲーム業界成長の切り札となってきているのだ。

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さっそく株式市場でも、ネットカフェにPOS(販売時点情報管理)システムを納入するインターピアが、「VRシアター」でVRコンテンツを体験できると発表。インターピアに出資し、役員を送り込んでいるテイツーが4月に短期間で株価3倍増と大化けしたことがVR人気の号砲となった。米国ロサンゼルスで6月14〜16日に世界最大級のゲーム見本市「E3」開催が控えているというスケジュールも、テーマ性を刺激することになりそうだ。

すでにVR対応ゲームを発表しているバンダイナムコHDやカプコンのほか、ピクセラ、ジグソー、そして相場的な関連有力企業として左上の表の銘柄が関心を集め始めている。なかでもコロプラは、3月に新作VRゲーム2本の配信を開始し、米国フェイスブックのグループ企業向けゲームで世界中のユーザーとオンライン対戦が可能だ。いち早く海外でのVR開拓に乗り出したことが注目されるだろう。(竹中博文)

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ピタッ❸今月の「マイナス金利恩恵株」
名古屋鉄道、収益力が増したうえにホテル事業も好調。最高益更新へ!

名古屋鉄道は本業の鉄道事業の収益が向上。ホテル事業も利益成長に貢献し、グループ全体で業績は拡大期に入ったようだ。今後数年は最高益更新と増配が予想される。

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本業の鉄道部門はトヨタ系企業の雇用者増加が地道に効いている。発着料金の安い中部国際空港と名古屋市内との直通特急列車を運行しているほか、ホテルの新設を急いでおり、業績の成長は続きそうだ。また、リニア中央新幹線開業に備えた名古屋駅前の再開発も着々と進んでいる。JRの駅ナカ開発を再現する形で、不動産事業の高付加価値化や名鉄百貨店の集客力アップにも期待できるだろう。

2017年3月期は、最高益を更新する見込みの前期に続いて増益予想。有利子負債が4800億円超と多く、マイナス金利による社債発行コストの低下も経常利益の改善要因に。 (伊地知慶介)

株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ
第97回 東証近くの快適な場所

昼間の猫の居場所で季節の移り変わりがわかるって知ってるかにゃ? 

日だまりで丸くなって寝ていれば、季節は秋から春。日陰で涼んでいれば、夏。猫は一番快適な場所を知っているんだにゃ。

東証の近くで快適に休めそうな場所は、証券会館ビル1階のカフェ「サルバドル」。地下鉄東西線の茅場町駅の真上にあって、東証まで猫の足で歩いて3分くらいの近さなんだにゃ。

もともとは日本証券業協会の資料室だった。有価証券報告書とか企業資料の無料閲覧スペースをカフェに改築したんだにゃ。

喫茶スペースはコーヒー1杯380円の小ぎれいな喫茶 店。それとは別に、1時間600円でフリードリンク制の滞在スペースがあって、なかなかの人気。全席で電源が使えるカフェは、東証周辺でここだけだから、簡単な打ち合わせとかパソコン作業とかで使う人も多いみたい。猫用に爪とぎとか砂トイレがあると、言うことにゃし。

店内には開店祝いのお花が飾ってあって、三井不動産や三菱地所の社長さんからのお花テンコ盛りバスケットも。すごいにゃあ。

そういえば、東証周辺では取り壊しを待ってる古いビルが増えてきた。大手の不動産会社が中心になって、兜町周辺を国際金融センターにする計画が進んでるって、本当だったんだにゃあ。

ピタッ❹ 今月の「経営改善圧力」
みずほグループの不動産2社にくすぶる経営統合観測

不動産大手はメインバンクとの結びつきが強い。みずほグループの母体のひとつである旧富士銀行系列では、東京建物とヒューリックの2社が並び立っている。上場企業としては後発のヒューリックが時価総額で東京建物を大幅に上回っており、市場関係者の間では、両社の経営統合観測がくすぶっている。

統合すれば両社の時価総額合計は1兆円超と、三菱地所や三井不動産に次ぐ。ただ、東京建物の2016年12月期業績は売上高も純利益も前期比横ばいの見込みで、今後は銀行など大株主による経営改善圧力が強まりそうだ。 (森田陽二郎)

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

境を越えてインターネットでEC(電子商取引)を展開することが、「越境EC」として株式市場での大きなテーマに育ってきている。アジアを中心に国境を越えてネット販売することは、やはり圧倒的な人口パワーによる購買力の次元が異なってくるからだ。

ジェネレーションパスは、インテリアや家具、衣料品などのネット通販サイト「リコメン堂」を主体に多数の通販サイトを運営するネット企業。

今2016年10月期は、サイト出店と各店の取扱商品を増加し、会社側は売上高が前期比75%増収、経常利益でほぼ倍増を予想。同社は前期に決算期を変更しているが、それらを修正のうえで試算した決算でも明らかに今期から売上高・利益ともに急伸する見込みだ。今期はさらに中国向けの日本の売れ筋商品の販売の伸びに加えて、ビッグデータの活用による通販支援策が伸長する見通しで、業績上ブレ期待も高まっている。

同社の株価は、今年1月の安値1280円を底値に2000円まではジリ高歩調をたどっていた。しかし、4月に入って同水準を上に抜けたあたりから急伸態勢へ。4月15日にはわずか9営業日で高値5350円まで2.7倍高を実現。ここからは、需給面とテクニカル分析による空中戦が繰り広げられそうな様相だ。

100億円以下という時価総額の超小型株で PERなどの指標による適正な株価水準の計測は難しいが、昨年の高値から今年の安値までの下げ幅の倍返しが株価4800円近辺となる。同水準を念頭に置いて冷静に売買に参戦すれば、さらなる利益獲得が目指せそうだ。

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かわい・たつのり
カブドットコム証券投資ストラテジスト。毎週火曜のネットセミナーが大人気。テレビやラジオにレギュラー多数。大阪国際大学で講師も務める。最新刊『株の五輪書』(マガジンハウス)。

※ジェネレーションパスの前期は、決算期変更による10カ月の変則決算(2015年1~10月)。

ピタッ❺ 今月の「〇〇と△はタダ?」
水道料金の値上げ相次ぐ。水道管の老朽化関連と民間委託に注目!

「空気と水はタダ」というのは昔の話。4月1日に千葉県君津市で16%強、静岡県富士市で約32%、京都府宇治市で14%強、大阪府吹田市は今年度と来年度で計10%と、水道料金の値上げが相次いで実施された。日本の水道システムは水質のよさや漏水率の低さなどで世界トップクラスとされているが、さすがに水道管の老朽化で漏水問題、そして耐震問題が高まっている。現在の水道管の12.1%が耐用年数を超えているという試算もあり、更新需要は待ったなしで、水道料金の値上げが必要となっているのだ。

水道関連企業となれば、水道の鋳鉄管2強のクボタと栗本鐵工所で、これに続くのが腐食に強いダクタイル鉄管を扱う日本鋳鉄管だろう。水道管関連ではキッツ、前澤工業などがある。ただ、水道事業者は厳しい財政事情を抱えているところが多く、設備更新が進みにくいのも事実。そのため、更新を進めるためにも、事業の効率化は不可欠だ。効率化のために事業の民間委託などが求められるが、日本では対応できる企業がほとんど見当たらない。こうした中、フランスの水処理大手のヴェオリアは広島市、松江市、埼玉県、千葉県などの上下水道事業の受託実績を持つ。このヴェオリアと提携しているのが日立製作所、昭和電工、タケエイだ。 (大庭貴明)

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今月の噴火目前株3連発!

  1. カドカワ(東1.9468)
    4月に斬新な通信制高校「N高等学校」を開校した。単位取得で高校卒業の資格が得られるが、授業は主にネット経由で、ネット部活やネット遠足といったイベントもある。今後はメディアで取り上げられる機会が増えそうで、某日本株ファンドがいち早く大量取得した形跡も。

  2. カネカ(東1.14118)
    蓄電池市場の拡大が見込まれる中、独自の有機材料を使ったリチウムイオン電池を開発。その充電速度は100倍以上だそうで、車載用やスマホ用での実用化が期待される。これは、同社の長期的に展望するのに十分な材料。業績は堅調でPBRが約1倍のバリュー株(割安銘柄)である点でも買いやすい。

  3. 荻原工業(東1.7856)
    政府が2016年度予算の前倒し執行を指示したことで、公共事業がまた活性化しそうだ。その恩恵を被る〝盲点株〞がブルーシート製造大手の同社。コンクリートに混ぜる独自の繊維を手がけており、サビ防止の効果などから引き合いが多いもよう。

ピタッ❻今月の「原油安が追い風」
日本板硝子が長い低迷から不採算事業整理で復活か。株価は素早い上昇も?

日本板硝子は不採算事業の整理を進めているが、未定としていた前2016年3月期の最終利益が赤字になるとの予想を1月末に公表し、3月末には赤字幅の拡大を発表した。ただ、足元の板ガラス事業は販売価格の上昇で利幅が厚くなりつつある。同社は数少ない株価2ケタの大型株でもある。人気を集めるとマネーゲーム的な買いが入って素早く上昇していきそうだ。

売上高は6000億円台で、ガラス業界2位。英国ガラス大手のピルキントンを買収して完全子会社にしたものの、収益貢献には程遠く、業績の低迷と無配が続いている。

株価はこうした悪材料を織り込んで、2月につけた64円を底に反転している。今2017年3月期以降は、不採算事業の縮小・撤退が進んで利益が出やすくなっているほか、原油安による生産コストや輸送費の低減も同社には有利に働く。

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今期業績が黒字に復帰しても配当再開はまだ先になりそう。ただ、有利子負債が5000億円近くある過重債務企業ながらマイナス金利による金利負担の軽減メリットがあることから、株価の上昇余地は大きいとみられる。本業の収益力回復が定着するにつれて、復配が株高材料として意識されてくるだろう。(木島 隆)

ピタッ❼今月の「法改正で特需」
6月改正の建築基準法でシャッターや防火扉の点検が義務づけへ

この6月に、改正建築基準法が施行され、シャッターや防火扉には、専門資格者による点検が義務づけられる。当然、点検で故障や異常が見つかればビル保有者の責任で、修理や交換をしなければならない。文化シヤッターや東洋シヤッターに特需が訪れそうだ。

法改正を機に、法定講習を受けた国家資格の「防火設備検査員」が誕生。6月以降、煙感知機などと連動させた電動シャッターなど防火設備の動作を定期的に確認することになる。これまで統一した点検項目がなく、出費を惜しむビルオーナーが放置している設備は多そうだ。

シャッターメーカーは今回の法改正を顧客と接触する機会と受け止めている。顧客のビルを巡回する従業員には積極的に資格を取得させ、老朽設備の更新を中心に需要を掘り起こしていく方針だ。(東 亮)

ピタッ❽今月の「さらに深掘り」
仮想が現実をもたらし実需に…。ソニーのプレステVRに期待集中

VRは、近未来的テーマが乱立するテーマ株物色の中でも「いち早く現実の収益になりそう」という声が聞かれる分野。異業種からの参入が増えており、商社の双日はVRの機器販売に乗り出す。

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ある著名ファンドマネジャーは「ゲーム発のVR普及で実需が急速に生まれる可能性がある」と指摘。見据えるゲームは、ソニーが今年10月に発売する「PSVR」だ。ソニーは 参入するゲームソフト会社を公開。その中にはカプコン、スクウェア・エニックスHDなどのゲーム大手のほか、サン電子、カドカワも名を連ねている。さらに、ゲーム開発者を支援するツール等を作製するCRI・ミドルウェア、シリコンスタジオも参入。仮想現実の仮想(成長期待)が現実に……。業績インパクトの疑似体験が株式市場で繰り広げられそうだ。 (真行寺知也)

トップの生セリフ BUY↑ or SELL↓

アパレル業界に根本的な変化が起きている。ネット販売を3倍に拡大、消費の機会を増やしたい

2016年4月11日
オンワードホールディングス
代表取締役社長 保元道宣氏

アパレル大手の同社は4月、2018年度の営業利益100億円などを掲げる中期経営計画を発表した。説明会で保元社長は国内の人口減少などの逆風に言及。そのうえで利幅の厚いネット販売を2015年度比3倍に急拡大し、有力な販売ルートに育てていく方針を打ち出した。中国や欧州にも力を入れ、国内市場縮小を新規分野でカバーする姿勢が鮮明に。地方百貨店の店舗網整理については雇用やテナント契約の問題があるため今回は触れなかったとみられるが、いずれ再編の手が入る可能性も。

2017年2月期は最高益更新の見通し。中国は今後も成長、インドでも新規出店

2016年4月12日
良品計画 代表取締役社長兼執行役員
松崎 暁(さとる)氏

中国景気の底割れが懸念される中、同社は2016年2月期に東アジアの営業利益を倍増させ、連結業績を押し上げた。2017年2月期も増収増益で最高益更新の見通しと、連続最高益ランキングの常連企業らしい前向きな業績予想だった。松崎社長は中国の成長持続を説くとともに、インドでも今夏、現地資本との合弁で新規出店する方針を示した。