かっこ
(画像=Net Money編集部)

目次

  1. かっこIPOのスケジュール
  2. かっこのブックビルディング概要と初値予想
    1. かっこIPOの幹事証券会社
  3. かっこ業績情報
    1. 業績推移
    2. 財務状況
    3. 資金使途
  4. かっこビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
    1. 事業内容詳細
  5. 事業内容
    1. 不正検知サービス「O-PLUX」
    2. 決済コンサルティングサービス他
  6. 2019年12月期サービス別及び顧客別売上高
  7. 業績推移
  8. 株主構成
  9. まとめ
  10. かっこ会社情報
    1. 大株主
    2. ロックアップ情報
    3. IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント

かっこIPOのスケジュール

かっこのIPOスケジュールは以下の通りだ。

仮条件決定 2020/11/30→1,860~2,020円に決定
ブックビルディング期間 2020/12/02 - 12/08
公開価格決定 2020/12/09
申込期間 2020/12/10 - 12/15
上場日 2020/12/17

かっこのブックビルディング概要と初値予想

かっこのブックビルディングの概要が次の通りだ。

統計的に値上がりしやすい「SaaS型事業」ということもあり、初値は高騰する可能性が高いだろう。

仮条件 -
当選口数 2,875口
初値予想金額(※) 3,500円~5,000円
ブックビルディング期間 2020/12/02 ~ 12/08
狙い目証券会社
※NET MONEY編集部での予想金額(2020年11月18日時点)

かっこIPOの幹事証券会社

かっこのIPOの幹事証券が以下の通りだ。

IPOに申し込むなら、主幹事であるSBI証券と、前受金不要の松井証券で申し込んで抽選に参加するのがおすすめだ。

証券会社 割当率 前受金
主幹事 SBI証券 7.97% 必要
幹事 SMBC日興証券 - 必要
松井証券 - 不要
マネックス証券 - 必要
楽天証券 - 必要
みずほ証券 - 必要
あかつき証券 - 必要
岩井コスモ証券 - 必要
岡三証券 - 必要
静銀ティーエム証券 - 必要
東洋証券 - 必要
水戸証券 - 必要
極東証券 - 必要
※2020年11月17日時点

かっこ業績情報

業績推移

売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017年12月期 700,406 42,858 50,023 295,675
2018年12月期 720,064 81,260 80,569 378,987
2019年12月期 745,680 91,499 114,488 494,266
2020年9月期 619,329 121,050 129,081 622,338
※単位 : 1千円
※全て単体実績

財務状況

2019年12月期末時点で資産合計8.9億円に対し、純資産合計4.9億円、自己資本比率55%である。借入金2.9億円に対し、現預金5.9億円を有しており、財務内容に対し特段の懸念事項はない。

尚、ソフトウェア及びソフトウェア仮勘定として無形固定資産1.5億円が計上されている。

資金使途

IPOにより5.0億円の資金調達を行い、下記使途を予定している。

・不正検知サービスにおけるシステムのアーキテクチャ刷新等に伴うソフトウェア開発 1.1億円
・決算コンサルティングサービスにおける後払い決済システムに係るソフトウェア開発 0.6億円
・借入金及び社債の返済 3.3億円

調達資金の大半は借入金及び社債の返済に充当される。

かっこビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)

事業内容詳細

データサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウェアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS 型アルゴリズム提供事業」

かっこ株式会社<4166>はECサイトの決済事業者などに対しSaaS形式でクレジットカード決済の不正対策サービスなどを提供する企業である。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

事業内容

同社はデータサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウェアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS型アルゴリズム提供事業」を展開する。具体的には下記サービスを提供している。

・不正検知サービス
・決済コンサルティングサービス他

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

不正検知サービス「O-PLUX」

不正検知サービス「O-PLUX」はECにおける注文データを分析することで、代金未回収となり得る注文をリアルタイムに検知する、SaaS型の不正注文検知サービスである。

同社のAI・統計学・数理適切化といったデータサイエンスの技術で独自の検知モデルを構築し、日本語独自の表記ゆれを名寄せする正規化機能などにより、単純なブラックリスト照会や担当者の目視による審査ではなしえなかった検知精度を実現した。

既に「O-PLUX」は日本国内のECサイトにおける有償の不正検知サービスの導入件数No1を獲得(東京商工リサーチの調査、2020年5月末時点)している。

また「O-PLUX」は定額課金である月額料金及び審査件数に応じた従量課金からなるストック収益と、初期導入料金等のスポット収益で構成されている。2019年12月期において、売上高全体に占めるストック収益の割合は70%となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

決済コンサルティングサービス他

決済コンサルティングサービスは、不正決済検知サービスとシナジー効果を発揮するサービスである。クレジットカード等を用いずに商品の受け取り後に支払いができる「後払い決済」を提供する決済事業者に向けて、システム提供及びコンサルティングを行っている。

また同社のアルゴリズムをEC分野のみならず、小売・流通業や製造業をはじめとした様々な分野で展開するべく、マーケティングや生産効率向上等に資するアルゴリズムを開発・提供する「データサイエンスサービス」も提供している。

2019年12月期サービス別及び顧客別売上高

2019年12月期 売上高7.5億円
・不正検知サービス 5.9億円(対前年同期比111%)
・決済コンサルティングサービス 1.1億円(同71%)
・データサイエンスサービス 0.5億円(同138%)

不正検知サービスが全体売上高の79%を占める主力事業であり、対前年同期比でも増収を果たしている。決済コンサルティングサービスは減収となったが、データサイエンスサービスは売上0.5億円規模ながら増収となっている。

次に主要取引先の売上は下記である。

・GMOペイメントサービス株式会社 1.6億円(割合22%)
・ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社 1.2億円(同16%)
・株式会社ジャックス 1.0億円(同14%)
・ヤマトクレジットファイナンス株式会社 0.8億円(同10%)

ネット決済事業者のGMOペイメントサービス株式会社との取引が、年間売上高の約2割で安定的に推移している。一方で取引金額全体ではジャックスグループとの取引が最多であり、2019年12月期は約3割である。

2019年12月期及び2020年12月期Q3(累計)はGMOペイメントサービス株式会社とジャックスグループとの取引で、売上全体の約半数を占めている。

業績推移

2017年12月期 売上高7.0億円、経常利益0.4億円、当期純利益0.5億円
2018年12月期 売上高7.2億円、経常利益0.8億円、当期純利益0.8億円
2019年12月期 売上高7.5億円、経常利益0.9億円、当期純利益1.1億円
2020年12月期(予想) 売上高8.1億円、経常利益0.9億円、当期純利益1.0億円

着実な増収増益を続けており、2019年12月期は経常利益1億円目前となった。尚、当期純利益は法人税等▲0.3億円の計上により1億円の大台に到達している。

2020年12月期も増収の一方で、社員数増加による人件費増加の影響から利益水準は横ばいの予想である。2020年12月期Q3(累計)は売上高6.2億円、経常利益1.2億円であり、通期予想の利益水準を既に超えるなど順調に進捗している。

株主構成

岩井社長が筆頭株主であり株式シェアの20%を有している。また第2位株主(株式シェア17%)のSymbolキャピタル合同会社は岩井社長の資産管理会社であり、岩井社長の関係先で3割以上の株式が保有されている。

また第4位株主(同8.6%)のSMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合以下、多数のVCが出資しておりVC比率は34%である。尚、VC株主はIPO後90日もしくは株価1.5倍のロックアップ契約を締結済み。

尚、主力取引先の株式会社ジャックス(同1.5%)、GMOペイメントゲートウェイ株式会社(同0.3%)も株主となっている。

まとめ

ECサイトの決済事業者などに対しクレジットカード決済の不正対策サービス等をSaaS形式で提供する企業のIPO案件である。GMOペイメントゲートウェイ株式会社とジャックスグループが主力取引先となっている。

2017年12月期に黒字化しており、以降は着実に増収増益を果たしている。2020年12月期は社員数増加を受けて利益は横ばいだが増収の予想である。

SaaS型のビジネスモデルであり、増収により増益幅の拡大が期待できるステージにある。IPOを機に増収を加速させ利益拡大を実現することができるのか、という点が今後の注目ポイントになると考えられる。

かっこ会社情報

会社名
かっこ株式会社
コード
4166
市場
マザーズ
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役社長CEO 岩井裕之 /1971年生
会社住所
東京都港区元赤坂一丁目5番31号
設立年
2011年
社員数
26人(2020年10月31日現在)
URL
https://cacco.co.jp/
資本金
100,000,000円 (2020年11月13日現在)
上場時発行済み株数
2,582,081株
公開株数
250,000株
連結会社
なし

大株主

岩井裕之19.66%
Symbolキャピタル(同)17.48%
中沢雄太9.31%
SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合8.61%
亀山誠8.48%
みずほ成長支援投資事業有限責任組合6.53%
関根健太郎5.18%
Fin Techビジネスイノベーション投資事業有限責任組合4.45%
中山勝史3.59%
MSIVC2012V投資事業有限責任組合2.98%

ロックアップ情報

指定された株主は上場後90日目の2021年3月16日まで
または、上場後180日目の2021年6月14日までは普通株式の売却ができず(例外あり)

調達額(公開株数×公開価格) 4億7250万0000円(250,000株×1,890円)
潜在株数(ストックオプション) 323,484株

IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント

当社は、データサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウェアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS 型アルゴリズム提供事業」を展開している。

特にEC分野において、不正検知サービス、および、クレジットカードを使わない後払い決済サービスなどを提供している。

株価のバリュエーションは、公開価格時価総額が52億円、予想利益ベースのPERが54.3倍となっているが、EC関連の決済やプラットフォームビジネスを営む上場企業のPERは軒並み100倍を超えており、公開価格ベースでの予想PERは決して割高感はない。

上場当日の株価動向は、資金吸収額が約6億円と少額であることから、需給はかなりタイトと言えそうだ。同日に4銘柄がIPOするが初値騰落率では最も高くなるのではないかと推測するが、翌日もIPOが控えているのことや、既存の株主にVCが50%超入っており、ロックアップ解除で売りが出る可能性があるので、デイトレするなら、飛び乗り飛び降りで利確を早めにやった方が良いだろう。

セカンダリー市場においては、業績は増収増益基調を維持すると考えられるが、利益が乗数的に飛躍するビジネスモデルではないので、上場後のラリーが終わっていったん株価が落ち着くまでは手掛けない方が良いだろう。大きな動きが出て来るとすれば、12月決算なので、2月中旬の決算発表明けにVCの保有状況を確認してからになるだろう。