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ピタッ❶今月の「株主思いの孝行株」
「減益予想でも増配」と業績回復に自信のある企業は、上方修正に期待!

株主総会シーズンを迎え、ファンドなど〝もの言う投資家〞の存在が注目を集めている。彼らの圧力をものともしない企業価値向上策が描けていて、しかも個別の強烈な株価材料がある銘柄なら断然買い! 

2017年3月期はアベノミクス開始後として初めて、東証1部企業の営業利益合計で4%前後の小幅減益が見込まれる。ただ、10%を超える減益を予想しながら増配を打ち出す企業も少なからずあり、中長期的には業績回復への自信がうかがえる。こうした銘柄は4〜6月期の業績好調を確認できれば、上方修正候補として買われる可能性が大きい。

2016年3月期は期中からの円高が打撃となったが、営業利益ベースで8年ぶりに過去最高益を更新した。一方、今期は円高が期初からフルに響いて輸出企業の業績を圧迫するほか、マイナス金利政策で銀行の融資採算も悪化するため、東証1部全体では減益が見込まれる。

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減益予想でありながら増配や自社株買いを発表している企業の業績がこの先も悪化する一方なら、増配はキャッシュの流出を意味することになる。企業が経営の安定性を損ねてまで配当を増やしても、株主の利益にはならない。しかし、業績悪化が一過性で終わるなら増配は負担にならない。そのような企業が株主に分配する現金を優先的に確保する姿勢が市場に浸透すれば、株価を安定させる効果もある。

企業の慎重な業績予想の背景には、機関投資家に上場企業との対話を促す「スチュワードシップ・コード」の発効も影響している。株主の発言力が強まれば、下方修正を嫌って保守的な見通しを出す企業が増えるのは当然だろう。減益&増配予想の筆頭格は、アルプス電気。電機セクターのコア銘柄と位置づけられる村田製作所も、減益だが増配の見通しだ。しかし、商品そのものの競争力はまったく衰えていない。

一方、注意したいのは大幅減益予想を掲げながら、配当を据え置く予定のコマツ。円高に加え、大口販売先である中国景気の先行き不透明感、資源価格の低迷による鉱山での需要の低調など、業績悪化要因は多い。同社の今回の配当維持策は、これまでの配当性向の低さを是正しただけかもしれない。今期はトヨタ自動車のように、四半期ごとに業績予想を少しずつ上方修正してくる企業が多いとみられる。 (植草まさし)

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ピタッ❷今月の「立ち食いが絶好調」
「いきなり!ステーキ」のペッパーフードの業績がロケットスタート!

現在、3月期決算企業は決算発表 から株主総会へとシーズンが移行し ている。今年も決算発表によって株 価が「一喜一憂」する展開が見られ たが、同時期に 12 月期決算企業の第 1四半期業績も発表されている。実 は、この 12 月期決算企業の第1四半 期(1〜3月。以下、第1Q)業績 で、早くも通期業績を増額している 企業、また増額が今後期待される企 業がいくつも出てきている。  1〜3月に売上高と利益が集中す る特殊な収益構造を持つ企業を除け ば、 12 月期決算銘柄の場合、第1Q の動向で通期の見通しがある程度予測でき、通期で増額期待の銘柄を見 つけやすいというメリットがある。 また、目前に迫った中間期の6月末 の配当、株主優待の権利取りの参考 にもなるだろう。

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4月28日にいち早く第1Q決算を発表したペッパーフードサービスは、立ち食いスタイルの「いきなり!ステーキ」の出店が加速し、第1Q営業利益が前年同期比88.9%増の1億9900万円を記録し、早くも第2四半期(以下、第2Q)と通期業績を増額修正している。6月の第2Q末現在の300株以上保有の株主は、1000円の食事券3枚と1株5円の中間配当を得ることができる。株価も増額を評価して上昇したが、その後の調整も軽微だ。

このほか、第1Q決算で通期業績を増額した企業には新報国製鉄、ダブル・スコープ、ライオン、青山財産ネットワークスなどがあり、第2Qだけ増額(通期増額)した企業ではカンロ、星光PMCがある。スノーピークは第2Qと第3Q予想を増額。また、修正はしていないものの、第1Qの営業利益が第2Q予想をすでに上回っている企業としては、片倉工業、アイ・エス・ビー、コスモ・バイオ、共同ピーアール、興研などがある。(竹中博文)

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ピタッ❸今月の「進撃のロングセラー株」
カップヌードルの海外売り上げ拡大で日清食品HDが時価総額1兆円計画

日清食品ホールディングスは、新中期経営計画で2020年度に時価総額1兆円の目標を設定した。

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日清食品が成長の柱に据えるのは看板商品の「カップヌードル」。中所得層の増加が続く中国やインド、ロシア、ブラジルの4カ国を重点市場と位置づけ、グループ全体の営業利益に占める海外比率を現在の12%から2020年度には32%へ引き上げる計画だ。菓子類の売り上げも伸ばす方針で、5年で1000億円のM&A(企業の合併・買収)投資枠を予定。これらの計画が達成されると、時価総額は前年度の1.6倍に膨らむ見通し。そうなれば株価も7割上昇がターゲットに。中国・香港市場での現地法人の上場観測もある。足元の業績は堅調に推移。今期は増収減益、配当据え置きの見込みだが、期中に配当予想を上方修正する可能性がありそうだ。 (伊地知慶介)

株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ
消費者物価が基準改定


梅雨の季節は猫もグッタリ。猫はもともと砂漠周辺の乾燥地帯の生き物だから、湿気は苦手だにゃ。でもって、長期予報だと今年の関東地方は猛暑らしい。実は暑いのも苦手なんだにゃあ~。

ところで、今年の夏から消費者物価指数の算出基準が改定されるって、知ってたかにゃ? 総務省が5年に1回、物価を調べる品目を入れ替えていて、今回は8月26日朝発表の「7月の全国・8月の東京都区部」の指数から新基準が適用されるにゃ。

今回の調査品目の改定については、「物価の下がりそうな品目を除外した」なんて意地悪な見方もあるけど、確かに8月発表分からは物価が下がりにくくなりそうな雰囲気があるかもにゃ。物価が上がらないことに困ってモノサシを替えるとしたら、猫ダマシのような気もするけど……。

ちなみに消費者物価指数の算出対象には、すでにキャットフードが入ってて、分類上はなぜか「教養娯楽用品」。ドッグフードとも別項目で計算される。ペットの値段は計算対象外だから、猫はペットショップで買うんじゃなくて、拾うか、タダでもらうかがスタンダードなのかにゃ?

キャットフードの値段は2010年を100とすると、今は115くらいに上昇。デフレも困るけど、キャットフードだけは値上がりしてほしくないにゃあ。

ピタッ❹ 今月の「祭りだ! 祭りだ!」
シャープの東証2部銘柄格下げで採用される株に証券各社が注目!

シャープが前3月期末で債務超過に転落して東証1部から2部に格下げされ、日経平均株価を構成する225銘柄から除外される見通し。補充銘柄には、ヤマハ発動機かセイコーエプソンの採用が予想される。

野村、大和の国内証券ビッグ2は、ヤマハ発動機と予想。一方、鋭い分析で定評のeワラント証券はセイコーエプソン推し。採用が決まれば、ETF(上場投信)やオープン投信などの運用会社が一斉に買いを入れる。機関投資家の買いだけで2000万株が見込まれるほか、短期投資家の先回り買いも含めれば、文字通りの〝祭り〞状態か。 (森田陽二郎)

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

上場して約1年半のルーキー企業であるエクストリームは、ソフト会社に技術者を派遣して開発支援をするなど、スマホゲーム開発支援事業を展開している。

業績は前期・今期と約4割を超える増収ペース。前期はスマホや家庭用ゲームの受託開発が好調に推移し、営業利益は微増ながら売上高は44%増に達した。

続く今2017年3月期は、前期・今期と続く大幅増収による利益の収穫が実り、営業利益で73%増と、大幅な拡大ペースが見込まれている。特に、オンライン対戦麻雀ゲームの「桃色大戦ぱいろん」がヒットタイトルであり、前期に課金収入が拡大したことに加え、今期は同タイトルのシリーズ統合によって採算が改善されたことから大幅な収益拡大につながる見通しだ。さらに今期はスマホゲームの受託開発を増加させ、業績上ブレの公算も高い。

スマホゲームという成長分野を手がける企業でありながら、今期の大幅利益拡大でもPER(株価収益率)で18倍台と割安。株価2倍高にもかかわらず、いまだに過熱感はあまりない。昨年初めに株式公開後の最高値9670円まで急伸。その後、約1年以上も株価低迷が続き、今年の2月には一時1122円まで下落した。

だが、前述した利益の急伸を背景に、同安値を底に株価が再び動意づいてきている。5月26日高値4325円が天井だが、公開後最高値の奪回を想定するなら、底値1122円からの“テンバガー銘柄(10倍高銘柄)候補”として期待を持っていいだろう。

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ピタッ❺ 今月の「素早い反応が吉となる!」
早くも年末商戦の本命!仮想現実のVR関連銘柄が株式市場で現実的存在感!

VR(仮想現実)やAR(拡張現実)が相場テーマとしての存在感を高めている。3月に米国企業、4月に台湾企業がVRヘッドセットやゴーグルの出荷を開始、そしてソニーが今年10月の「プレイステーションVR」の発売と価格を発表した。ソフト開発会社も同時に公表され、今年の年末商戦の目玉商品となるムードが高まっている。

これを受けて株式市場も素早い反応を見せている。みずほ証券は4月に「株式市場で今年最も注目される商品になる可能性」をレポートで指摘し、注目投資テーマに「VR」を追加した。そして、野村證券も「バーチャルリアリティー」と題するレポートを発行し、「2016年はVR元年としての盛り上がりを見せ始めている」と解説しつつ、VR・AR関連10銘柄を参考銘柄としてピックアップしてきた。表の5銘柄のほかに、IGポート、gumi、ピクセラ、サン電子、イマジカ・ロボットホールディングスがその10銘柄だ。

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VRは過去にも相場テーマとして挙がったことがあり、医療分野などでの実用化が注目されたが、技術革新でゲームや商業施設のイベントなどでの需要が膨らむ方向となってきた。特にゲームは家庭用の据え置き型からスマホゲームに成長分野が移行している。 (大庭貴明)

今月の 噴火目前株3連発!

1. アシックス(東証1部・7936)
ブラジルの通貨レアルの下落などを理由に前期には下方修正を連発、これまで格好 のカラ売り対象になってきた銘柄だった。ただ、今12月期第1四半期の純利益が93億円と、通期予想に対する進捗率は50%。風向きの変化をかぎ取ったヘッジファンドによる買い戻し余地が大きそうだ。
2. ヤマハ発動機(東証1部・7272)
「ピタッ④」の記事でも取り上げたが、シャープは連結債務超過に転落で、8月1日付で東証2部に降格の見通し。日経平均の採用銘柄だったことで臨時の入れ替え銘柄発表は、7月中旬にも発表されるとみられている。同社で決まると賭けて動く向きの材料は、同社がシャープと同じ〝技術〞セクターであることだという。
3. カヤック(東証マザーズ・3904)
「VR関連の隠れ本命株は同社」との声。VR技術があり、実需が増えればゲーム制作の受託も増える。今秋に米国グーグルが「Android」を刷新し、新機能にVRコンテンツ対応の「VRモード」を搭載することも追い風だ。

ピタッ❻今月の「再デフレ化で出番到来!」
4期ぶりに最高益更新。しまむらの新規出店がどうにも止まらない!

物価が下落基調を強める一方、実質賃金は減少が続いている。低価格衣料品でデフレ期の看板銘柄となった、しまむらの出番が来そうだ。

しまむらの月次売上高は拡大を続け、2017年2月期は4期ぶりに最高益を更新する見通し。1347店舗(5月末現在)を展開する「しまむら」の新規出店が止まらないほか、新業態として始めたカジュアル衣料・靴の「アベイル」が今期中に300店を突破する見込みで利益率も向上中。ベビー用品店の「バースデイ」も西松屋チェーンを追う勢いを見せており、今後の成長エンジンとして期待できそうだ。

前期の配当性向は約30%と決して低くはない。しかし、業績成長と利益剰余金の厚さを考えれば、今後は株主からの増配圧力が高まりそうだ。

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また、しまむらと同じ衣料品販売店ではファーストリテイリングの利益率低下が懸念されている。このため、機関投資家による「ファーストリテイリング売り・しまむら買い」の流れが加速する可能性がある。

ちなみに、某欧州系証券は投資家向けレポートで、日本の再デフレ化の観点から大東建託の業績好調と株価上昇を予想している。デフレをキーワードとした銘柄選定を考える時期なのかもしれない。 (木島 隆)

ピタッ❼今月の「先に仕込んで◎!」
統合1年目の業績悪化は来年以降の株価上昇を約束してくれる?

伊藤ハム米久ホールディングスは、今年4月に伊藤ハムと食肉加工の米久が経営統合して発足。一般に経営統合した会社は統合初年度の業績が思わしくなく、業績改善効果が決算書に表れてくるのは2年目以降といわれている。そのため、今期の業績が伸び悩めば格好の買い場になる可能性が大きい。

物流や総務部門の統合、重複商品の整理などを本格化させる見通しで、特別損失が一時的に業績を圧迫する恐れはある。しかし、リストラ一巡後は損益分岐点が下がり、規模のメリットが効果を発揮しそうだ。

統合発表後のアナリスト説明会では営業利益率の引き上げに言及しており、そのための合理化策の発表を機に証券会社が買い推奨のレポートを出してくる公算も大きい。来年以降の株価上昇を見込んで仕込んでおけば期待できそうだ。(東 亮)

ピタッ❽今月の「商機到来!」
水不足が経済発展を阻害しかねない中国で、気になる重大政策が決定に…

中国の水不足は、経済発展を阻害しかねないレベルとして長らく問題視されてきた。中国は国土が広いため、降水量に地域差がある。人口集中エリアと水資源豊富なエリアが一致しないため、地域によっては水不足が深刻なのだ。

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そんな中国で、5月に重大な政策が決まっていることはあまり知られていない。中国財政部と国家税務総局が、「資源税改革の全面推進に関する通知」を発表したのだ。これは、水の消費が多い企業の税率を高くし、再生利用率の高い企業の税率は低くするといったもの。そこで、電子産業向けに水処理薬品、一般企業向けに水処理装置といった需要が、中国でこれから大きく伸びる公算が立つ。受注の獲得競争において中国でシェアを伸ばしている栗田工業のほか、オルガノ、メタウォーターなど、日本が誇る〝超純水〞関連株に商機到来だ! (真行寺知也)

トップの生セリフ BUY↑ or SELL↓

どんどん構造改革を進め、2018年度の当期利益は2015年度比2.3倍が目標。M&Aで5000億円を

2016年5月18日
日立製作所
代表執行役 執行役社長兼CEO
東原敏昭氏

日立製作所は新中期経営計画で、2018年度の目標売上高を10兆円と、2015年度比で横ばいに設定した。ただ、東原社長は経営方針説明会で、「どんどん構造改革を進めていく」と強調し、利益重視の姿勢を強く打ち出した。売り上げは現状維持でも、純利益は2.3倍増の4000億円と大幅増益を目指すという。東原氏は「苦手なところはやめる」と大胆なリストラに言及する一方、M&Aに5000億円の枠を設定。利益を生む事業に経営資源を集中投下する姿勢を示した。

市場が安定すればマイナス金利効果も。三菱・日産の提携は前向きに捉えている

2016年5月16日
三菱UFJフィナンシャル・グループ
代表執行役社長兼グループCEO
平野信行氏

三菱UFJフィナンシャル・グループの平野社長は決算会見の席上で日銀のマイナス金利政策について、一定の“副作用”を認める一方、「市場の安定化が進めば、政策効果が出てくる」との見方を披露した。日産自動車が三菱自動車を事実上傘下に収めることについては、「前向きに捉えている」と、両社の提携による将来的な三菱自動車の再生に期待感を示した。