ヤプリ
(画像=NET MONEY編集部)

【目次】
①️ヤプリIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(12/11更新)
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント(12/2更新)

ヤプリIPOのスケジュール

ヤプリのIPOスケジュールは以下の通りだ。

仮条件決定 2020/12/02
ブックビルディング期間 2020/12/04 - 12/10
公開価格決定 2020/12/11
申込期間 2020/12/14 - 12/17
上場日 2020/12/22

ヤプリのブックビルディング概要と初値予想

ヤプリのブックビルディングの概要が次の通りだ。

仮条件 2,960~3,160円
公募価格 3,160円
当選株 5,572,000株
初値予想金額(※) 3,100円 ~ 4,000円
ブックビルディング期間 2020/12/04 - 12/10
狙い目証券会社 みずほ証券野村證券
※NET MONEY編集部での予想金額(2020年11月21日時点)

ヤプリIPOの幹事証券会社

ヤプリのIPOの幹事証券が以下の通りだ。

IPOに申し込むなら主幹事であるみずほ証券、前金不要の野村證券がおすすめだ。

証券会社 割当率 前受金
主幹事 みずほ証券 98.75% 必要
幹事 大和証券 1.07% 必要
野村證券 0.09% 不要
SBI証券 0.06% 必要
マネックス証券 0.03% 必要
※2020年11月21日時点

ヤプリ業績情報

業績推移(単位:1千円)

売上高 経常利益 当期利益
2018年12月期 1,021,809 -162,492 -205,671
2019年12月期 1,721,107 -798,928 -789,757
2020年12月期(予想) 1,701,357 -395,343 -399,002
※2019年2月期から連結決算

大幅な増収を続けているものの、赤字も継続している。2019年12月期には経常利益▲8.0億円の赤字を計上した。

ヤプリビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)

株式会社ヤプリ<4168>はノーコード(プログラミング不要)によるスマホ向けアプリケーション開発プラットフォームYappliシステムの企画・開発・販売を行う企業である。

IPOレポート1
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


Yappliシステムについて

Yappliシステムはノーコードでありながら、通常のコーディングでの開発に見劣りしない40以上の機能を搭載している。これによりノーコードでスマホアプリの開発・運営・データ分析などが可能である。

主な機能は下記となっている。

IPOレポート2
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


Yappliシステムは企業におけるアプリ開発、運営の多くの課題をSaaS型のアプリ開発プラットフォームの提供により解決している。クラウドを経由して、ノーコードでアプリの開発・運用・分析に関わる機能をワンストップで提供している点が特徴である。同システムを利用することで、顧客企業にアプリ開発技術が無くとも、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作でデザイン設計、変更、機能の追加、プッシュ通知の送信など、iOSとAndroidの2者でアプリ開発・運用が同時に可能となる。

●Yappliシステム提供によるソリューション
Yappliシステムで同社がパッケージ化して提供中のソリューションは下記である。

① Yappli for Marketing(実店舗やEC店舗の集客・販売支援・消費者のロイヤリティ向上などを支援)
・店舗・施設への集客支援
・ECサイトへの集客支援
・オウンドメディア運営
・金融機関向けの残高照会機能

② Yappli for Company(社内や取引先との情報共有やコミュニケーションの課題を解決)
・販売支援
・スタッフ教育支援
・バックオフィス支援

③ その他
・学生手帳や学内掲示板の情報をアプリを通じて電子化


ビジネスモデル及び契約アプリ数推移

Yappliシステムは1アプリ(iOS及びAndroidの両方を含む)1契約としている。主な収入源は導入時に同社が初期制作サポートを実施した対価として受領する「初期制作収入」と、システム利用料及び保守運営料として毎月受領する「月額利用料」から構成されている。

Yappliシステムの契約アプリ件数は2020年9月末時点で527件、累計アプリダウンロード数は約65百万ダウンロードであり、順調に増加している。

IPOレポート3
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


2020年12月期も大幅な増益の一方で赤字が継続。しかし対前年同期比で赤字額は減少の予想である。2020年12月期Q3(累計)で売上高17億円、経常利益▲4.0億円であり、通期予想に近い数字での着地が見込まれる。


財務状況

2019年12月期末時点で資産合計19億円に対し、純資産合計9.3億円、自己資本比率48%である。借入金7.4億円に対し、現預金10億円を有している。

資産合計のうち現預金が50%以上の比率となっている。

キャッシュ・フロー計算書では営業活動によるキャッシュ・フローが2018年12月期▲2.3億円、2019年12月期▲7.0億円とマイナスが継続中である。


資金使途

IPOにより20億円の資金調達を行い、下記使途を予定している。

・新規顧客獲得の促進のために要する広告宣伝費 16億円
・アプリ運営プラットフォームのサービス拡充及び技術開発のための人件費 4.1億円

調達資金の大半は新規顧客獲得のための宣伝広告費に充当される。

尚、公募株数350,000株に対し売出株数4,495,400株であり、売出株数が多数となるIPOである。売出はVC保有株中心に行われる。


株主構成

庵原社長が筆頭株主であり株式シェアの19%を保有している。また佐野取締役CTOが同率の株式シェアを保有する。更に黒田取締役が第6位株主(株式シェア6.6%)であり、庵原社長・佐野取締役CTO・黒田取締役で株式シェアの約44%が保有されている

第3位株主(同17%)のYJ1号投資事業組合以下、多数のVCが出資を行っておりVC比率は47%である。主要なVC株主は期間180日もしくは株価1.5倍のロックアップ契約を締結済み。


まとめ

ノーコード(プログラミング不要)によるスマホ向けアプリケーション開発プラットフォームYappliシステムの企画・開発・販売を行う、2013年設立のベンチャー企業のIPO案件である。増収を重ねているが赤字決算でのIPOとなる。

ノーコードのアプリ開発ニーズは高く同社も増収を続けているが、2020年12月期は売上高24億円、経常利益▲6.5億円の赤字決算の予想である。

IPOによる調達資金はマーケティング費用に充当される。IPO後のマーケティング活動により更なる増収を重ねて黒字化を果たし、本格的な黒字化まで至ることができるのか、という点が今後の注目ポイントになると考えられる。

POジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント

当社は、スマホアプリの開発・運用・分析をノーコード(プログラミング不要)で、ネイティブアプリを開発、運用できるクラウド型のアプリプラットフォーム「Yappli」の企画・開発・販売事業を展開している。

株価のバリュエーションは、公開価格時価総額が369億円、予想利益ベースPERは今期赤字のため計算できない。 上場当日の株価動向は、資金吸収額が176億円と大きく、初値は前場の早い時間帯に付くと予想する。

セカンダリー市場においての動きは、当社の上場前の株主で発行済株式の47%を保有するVCは約8割を売出しで市場に放出するが、上場後も2割は保有しており、ロックアップ明けには売りに出す可能性は高い。

そもそも上場後に先高観があれば、VCがここまで売り出す必要ないはずなので、VCは公開価格は相当高いと考えているのではないだろうか。12月決算なので、2月には来期の業績予想が出るが、株価が妥当であると考えられるほどの業績が出てくれば株価は動くかもしれないが、やっと黒字転換した程度だと失望売りもありえる。よって、手掛けるとしても、決算発表直後の市場の反応待ってからにしたほうが賢明と考える。

ヤプリ

会社名
株式会社ヤプリ
コード
4168
市場
マザーズ
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役社長CEO 庵原 保文 /1977年生
会社住所
東京都港区六本木三丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー41階
設立年
2013年
社員数
170人(2020年9月30日現在)
事業内容
スマホアプリの開発・運用・分析をノーコード(プログラミング不要) で提供するアプリプラットフォーム「Yappli」の運営
URL
https://yappli.co.jp/
資本金
1,472,402,000円 (2020年11月13日現在)
上場時発行済み株数
11,663,600株
公開株数
4,845,400株
連結会社
なし

大株主

庵原保文18.72%
佐野将史18.72%
YJ1号投資事業組合16.76%
Eight Roads Ventures Japan Ⅱ L.P.9.04%
グロービス4号ファンド投資事業有限責任組合8.87%
黒田真澄6.61%
原田智法5.98%
Globis Fund Ⅳ, L.P.5.32%
Salesforce.com, inc.3.35%
テクノロジーベンチャーズ4号投資事業有限責任組合1.43%

ロックアップ情報

指定された株主は上場後180日目の2021年6月19日までは普通株式の売却ができず(例外あり)

調達額(公開株数×公開価格)
153億1146万4000円(4,845,400株×3,160円)
潜在株数(ストックオプション)
1,230,000株