財布に収まるコンパクトなサイズで、自由に買い物ができる便利なクレジットカード。近年では、ネットショッピングの支払いならば、手元にカードがなくても、カード番号さえあれば決済が可能です。

利便性の一方、セキュリティ面も気になるところですが、実はクレジットカードの表面には、セキュリティに関する重要な情報が隠されているのです。

今回は、セキュリティに対する意識を高めるためにも、クレジットカードの番号から読み取れる情報などについて詳しく解説します。

クレジットカード番号とは?券面の見方を知ろう

クレジットカード番号
(画像=PIXTA)

クレジットカードにはさまざまな情報が含まれています。カードの券面からどのような情報が読み取れるのでしょうか。

・クレジットカード番号

クレジットカード番号は、固有の数字の並びからできています。この数字の組み合わせは、世界中でどのカードとも一緒になることはありません。

カード番号の桁数は、カード会社によって異なります。VISAとMastercard、JCBは16桁表記、American Expressは15桁、Diners Clubは14桁です。

・クレジットカードの有効期限

クレジットカードには有効期限があり、カードの表面に記載されています。「月/年」の順に並んでいるので、勘違いしないようにしましょう。

・クレジットカードの名義人氏名

クレジットカードの名義人氏名は、カード券面にローマ字で記載されています。この名前が登録情報と異なっていたり、カードの裏面に記載する署名、支払い時のサインと異なっていたりすると、カードが使えなくなってしまうので注意しましょう。

・クレジットカードのセキュリティコード

カードの裏面に記載されている3桁の数字がセキュリティコードです。セキュリティコードは、カードの現物が手元にあることを証明するコードで、ネットショッピングでカードを利用するときに入力を求められることが多いでしょう。基本的には裏面にあるものですが、American Expressだけは表面にある4桁の数字がセキュリティコードです。

クレジットカード番号に込められた情報とは

クレジットカード番号は、単なる数字の羅列ではなく、カードの基本情報が組み込まれています。どんな情報が組み込まれているのかを知っておきましょう。

・識別番号

左端から6桁は発行者識別番号と呼ばれ、発行したカード会社や国際ブランドを識別するものです。VISAなど国際ブランドが同じカードであっても、カードの発行会社が異なれば番号は異なります。

発行者識別番号は、どのカード会社から発行されたカードなのかを識別するためにあります。例えば、ネット上でJCBでの支払いを選択したのに、入力したのがVISAのカード識別番号だと、エラーになってしまいます。

・個人を特定する口座番号

先頭から数えて7桁目から最後の1桁を除いた番号は、口座番号です。とはいえ、各金融機関の口座番号ではなく、個人を特定するために割り振られた番号です。ほかの人と同じ並びの番号になることはありません。14桁のカード番号であれば7~13桁目まで、16桁のカード番号であれば7~15桁目が口座番号になります。

・検査用の数字であるチェックデジット

最後の番号は、チェックデジットと呼ばれる検査用の数字です。特殊な計算方法でチェックデジットに合致しているかを確認し、カード番号が正しいかどうかを検査するためにあります。

・主要産業識別子はカード発行会社の分類

クレジットカード番号の1桁目は、「主要産業識別子」と呼ばれます。国際規格で決められたカード発行会社を識別する数字で、例えば「6」と「7」は、運送・石油関連産業会社の発行するカードということです。ちなみに、「6」や「7」はETC専用カードなどに見られます。

メジャーなのは銀行・金融関連・旅行・娯楽を表す「3」、銀行・金融関連を表す「4」と「5」でしょう。American Express・JCB・Diners Clubは「3」、Visaは「4」、Mastercardは「5」です。

クレジットカード番号が必要なときとは?

クレジットカード番号が必要になる場面は、大きく分けて3つあります。

・オンラインでのカード決済

店舗で支払う場合は、カードを機械で読み取れば支払いが完了する場合がほとんどですが、オンラインでのカード決済ではカード情報の入力が必要です。カードそのものを読み取らなくても必要な情報が番号に含まれているので、カード番号を入力するだけで照合してくれるというわけです。

近年では公共料金の自動引き落としや納税もクレジットカードで行えるようになりました。事前に書類かWebでの申し込みが必要ですが、この際もカード番号の記載が必要です。

・身分証明として

日本国内での身分証明は、運転免許証や健康保険証が大半ですが、ときにクレジットカード番号によって身分を証明するパターンもあります。例えば、レンタカーの申し込みでは、貸したまま車が返ってこないと困るため、ほとんどの場合カードの提示を求めてクレジットカード番号の控えをとるようにしています。

海外の場合、クレジットカードは身分証明として必須の場合があります。国際ブランドの記載があるため信用力が高く、渡航ビザの申請にカード支払いを必須とする国もあります。

・海外でのデポジットとして

海外においてクレジットカードの信用力が高いのは、その人に支払い能力があるとカード会社が認めた場合にしかクレジットカードが発行されないからです。そのため、海外では身分証明に加えて、信用力の証にデポジット(保証金)としてカード番号の確認を求められることがあります。特にホテルの宿泊などは、チェックイン時にクレジットカードの提示を求めることが多いです。

クレジットカード番号が流出するとどうなる?

前述したように、クレジットカード番号にはカード本体、あるいは契約者本人を特定する重要な情報が組み込まれています。万が一クレジットカード番号が流出してしまうと、オンライン決済で勝手に使用されるなどといった被害に遭う可能性があります。

クレジットカード番号の不正利用の手口

クレジットカード番号を利用した不正については、大きく分けて2つあります。

・フィッシング詐欺

偽装されたURLをクリックさせ、カード番号情報を読み取ろうとする詐欺を「フィッシング詐欺」といいます。主に金融機関や大手通販サイトを装った電子メールでURLが届くことが多く、うっかりURLをクリックすると架空のサイトに飛ばされて、「カードを有効化するために」と偽ってカード番号の入力を求めるのがメジャーな手口です。

・スキミング

「スキマー」という装置を使ってカード情報を読み取ろうとする詐欺です。ATMなどのカード挿入口にスキマーをセットする手口が目立ちますが、留守宅に忍び込んでカード情報を抜き出すという悪質な手口も報告されています。

クレジットカード番号が不正利用されたと気づいたら

まずは現状をしっかり把握することです。「クレジットカードが不正利用されたかも」と思ったら、利用履歴を確認しましょう。身に覚えのない履歴がある場合も、家族が利用した可能性もあるので確認すると良いでしょう。

履歴には、支払いに使用した会社名や店舗名が記載されますが、屋号と実際の店舗名が違っていれば自分の知らない名前になっている可能性も考えられます。いつどこで買い物したのかを履歴を見て把握できるようにしておけば、不正利用かどうかを判断しやすくなります。

クレジットカード番号が不正利用されたと判断できたならば、それ以上の被害を防ぐために速やかにカード会社に連絡して、カードを停止してもらうようにしましょう。

クレジットカード番号が不正利用されたら補償される?

クレジットカード番号が不正利用された場合、カード会社が損害を補償してくれます。不正利用があったことをカード会社に報告すれば、カード会社側で問題の取引について調査します。

基本的には不正利用であることが分かれば補償されますが、「セキュリティコードをほかの人に教えた」「ほかの人にカードを貸した」など、本人に落ち度があった場合は、補償の対象外となることもあります。

補償の対象は大抵、不正利用に気づいた60日前までの取引です。60日を過ぎてから不正利用による損害に気づいても、補償されないことがあるので注意しましょう。

クレジットカード番号は変更できる?

カード会社にクレジットカードの再発行を依頼する場合、クレジットカード番号の変更ができます。ただし、再発行には手数料が必要です。

公共料金の自動引き落としなどで登録していた場合は、そちらの番号を変更するのも忘れないようにしましょう。

クレジットカード番号の不正利用を防ぐには

クレジットカードの不正利用を防ぐための方法を以下にまとめました。

・メールや電話での問い合わせに注意

前述したフィッシング詐欺のように、メールでクレジットカード情報の更新を促したり、電話でカード情報を聞き取ろうとしたりする問い合わせには注意しましょう。カード会社や店舗からクレジットカード情報についての問い合わせが来ることはまずありません。

・URLに鍵がついているか確認する

カード情報の入力画面が正規のものかフィッシング詐欺による偽の画面かを判断するには、URLの窓の端に“南京錠”のマークがついていることを確認しましょう。鍵のついたURLはセキュリティ対策がされています。

カード情報を変更す際は、公式ページからログインして入力するように心がけていれば、不正にカード情報を読み取られる危険が軽減するでしょう。

・引き落としがリアルタイムで分かるようにする

近年ではアプリやメール通知で、引き落としがリアルタイムで分かるようになっているサービスが増えています。身に覚えのない利用や引き落としがあったとき、通知があればすぐに気づくことができ、速やかな対処も可能になります。

自分が利用した分を把握しておく意味でも有用と言えるでしょう。

クレジットカード番号の意味を知り、大事な情報を守ろう

クレジットカード番号の意味や見方、不正利用の可能性や対処法について解説してきました。

クレジットカード番号には個人を特定する重要な情報が組み込まれているため、番号の管理やセキュリティには十分に注意する必要があります。ぜひ普段から防犯対策として意識してみてください。