グローバルインフォメーション
(画像=NET MONEY編集部)

【目次】
①️グローバルインフォメーションIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント(12/4更新)

会社名
株式会社グローバルインフォメーション
コード
4171
市場
JASDAQスタンダード
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役社長 小野 悟 /1947年生
会社住所
神奈川県川崎市麻生区万福寺一丁目2番3号 アーシスビル7階
設立年
1995年
社員数
45人(2020年10月31日現在)
事業内容
市場・技術動向調査レポートの販売、年間契約型情報サービスの販売、市場・技術動向調査の受託、国際会議・展示会の販売
URL
https://www.gii.co.jp/
資本金
21,500,000円 (2020年11月19日現在)
上場時発行済み株数
2,625,000株
公開株数
500,000株
連結会社
なし
スケジュール
仮条件決定:2020/12/03→1,110~1,210円に決定
ブックビルディング期間:2020/12/07 - 12/11
公開価格決定:2020/12/14→1,210円に決定
申込期間:2020/12/16 - 12/21
上場日:2020/12/24→初値2,580円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:エイチ・エス証券
引受証券:みずほ証券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
引受証券:松井証券 (松井証券の詳細記事はこちら)
引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
大株主
小野悟 41.62%
小野優子 27.14%
田野聡美 5.43%
樋口めぐ美 5.43%
(株)いちとせ 5.43%
(株)エルワイアール 5.43%
樋口荘祐 5.43%
杜山悦郎 1.77%
栗崎俊紀 0.36%
常岡理恵 0.29%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017/12 単体実績 
2,218,574 344,086 250,528 696,513
2018/12 単体実績 
2,363,832 321,376 219,606 790,606
2019/12 単体実績 
2,309,627 342,528 229,138 998,872
2020/09 第3四半期単体実績 
1,533,374 235,521 187,387 1,144,551
ロックアップ情報
指定された株主は上場後180日目の2021年6月21日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
6億500万0000円(500,000株×1,210円)
潜在株数(ストックオプション)
263,400株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
株式会社グローバルインフォメーション<4171>は市場調査・技術動向レポートの販売、市場・技術動向調査の受託、国際会議・展示会の手配などを手掛ける企業である。

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(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■事業概要
同社は1995年に設立され、海外の調査出版会社と提携し、世界の市場、技術動向に関する英文の調査レポートなどの情報商品を国内外の製造業、シンクタンク等の顧客に提供してきた。

同社設立以来25年以上に渡り培った知識や経験をもとに、販売契約を締結した調査出版会社及び会議等主催者の商品情報をWebサイト上に集約し、市場・技術動向情報商品のプラットフォームとして提供している。各商品の概要等の情報を原版の英語のほかに、日本語、韓国語、中国語の各言語に翻訳することで、アジア地域を中心とした顧客が同社サービスを活用している。尚、2019年12月期において、国内と海外の売上高構成比は約7:3であり、アジア地域の売上高が9割超である。


■取り扱いサービス
同社の取り扱う商品は下記4つに分類される。

・市場調査報告著
・年間契約型情報サービス
・委託調査
・国際会議・展示会

上記のうち年間契約型情報サービスは、年間単位で契約を締結し、継続的に市場・技術動向に関する情報を提供するサービスである。

また委託調査は顧客からカスタム調査を受託して実施するもので、提携する調査会社から顧客の調査ニーズに最適な会社を選定し、同社が進捗管理を行い調査完了まで顧客の委託調査実施をサポートする。

また同社の調査対象とカテゴリー別の売上高は下記となっている。

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(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●市場調査レポート
市場調査レポートは特定の調査項目について、調査出版会社のアナリストが市場・技術動向の調査・分析を行い、体系的にまとめたレポートを販売する事業である。市場動向分析、将来予測等の定性的な内容も記載されており、海外市場や新技術の調査の一環として活用されている。

また世界各国の調査出版会社と契約を結ぶことで、取扱商品数の増加に努めており、2020年11月19日時点で同社Webサイト掲載商品数は9万点を超えている。

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(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●国際会議・展示会
本事業は世界各地で行われる国際会議・展示会へ参加者を募集する事業である。同社は主催者が主催するイベントの英語版Webページを日本語、韓国語、中国語の言語に翻訳してサービスを提供している。同社Webサイトから直接申し込み、支払い手続きまで行うことができ、また会議等開催者への問い合わせも同社が窓口となることで、利便性の高いサービスが提供されている。


■2019年12月期サービス別売上高
2019年12月期 売上高23億円(対前年同期比▲2.3%減)
・市場調査レポート事業 18億円(同▲7.9%減)
・年間情報サービス事業 1.1億円(同3.7%増)
・委託調査事業 1.6億円(同40%増)
・国際会議・展示会事業 2.7億円(同23%増)

市場調査レポート事業が売上全体の77%を占める主力開業である。第2位売上の国際会議・展示会事業でも売上高は2.7億円に留まるが、他の事業はいずれも1億円以上の売上を計上している。また市場調査レポート事業は減収の一方で他の事業が伸びている。


■業績推移
2017年12月期 売上高22億円、経常利益3.4億円、当期純利益2.5億円
2018年12月期 売上高24億円、経常利益3.2億円、当期純利益2.2億円
2019年12月期 売上高23億円、経常利益3.4億円、当期純利益2.3億円
2020年12月期(予想) 売上高20億円、経常利益2.5億円、当期純利益2.0億円

売上高23~24億円、経常利益3.3億円前後での推移が続いており、黒字化し安定的な業績推移を見せている。

2020年12月期は対前年同月比で減収減益の予想である。2019年12月期に大幅な伸びを見せた国際会議・展示会事業が新型コロナウイルス問題の影響から大幅な減収(売上高0.5億円、対前年同月比▲81%減)となったことが響く。2020年12月期Q3(累計)は売上高15億円、経常利益2.4億円であり、通期予想達成に向けた進捗は順調である。


■財務状況
2019年12月期末時点で資産合計17億円に対し、純資産合計10億円、自己資本比率58%である。借入金なく現預金12億円を有しており、財務内容に対し特段の懸念事項はない。

資産合計17億円のうち、流動資産合計16億円であり流動資産が殆どを占めている。

キャッシュ・フロー計算書において、営業活動によるキャッシュ・フローは2018年12月期2.2億円、2019年12月期2.8億円と安定的にプラスで推移している。


■資金使途
IPOにより2.0億円の資金調達を行い、下記使途を予定している。

・事業拡大を目的とした人材採用費用 0.6億円
・Webチャンネルを活用した新たなマーケティング手法の探索及び導入費用 0.6億円
・社内の基幹システムへの投資及び顧客利便性の向上に資するWebサイトの改善費用 0.4億円
・子会社の運転資金 0.4億円

調達資金は人材採用費用及びWebを活用した新たなマーケティング手法の探索と導入を中心に投じられる。


■株主構成
小野社長が筆頭株主であり株式シェアの42%を保有している。また第2位株主(株式シェア27%)の小野優子氏は小野社長の配偶者である。小野社長の関係先で株式シェアの約7割が保有されており、安定的な株主構成である。

個人中心の株主構成であり、ファンドや金融機関などの株主参入はない。


■まとめ
市場調査・技術動向レポートの販売、市場・技術動向調査の受託、国際会議・展示会の手配などを手掛ける企業のIPO案件である。市場調査レポートはこれまでの蓄積により9万点以上がWebサイトで取り扱われており、市場調査レポート事業が売上全体の7割強を占めている。

1995年に創業され、売上高23~24億円、経常利益約3億円で安定的な黒字を計上している。2019年12月期は市場調査レポート事業以外の事業が伸びを見せた。ただし2020年12月期は新型コロナウイルス問題の影響を受け減収減益の予想である。

IPOを契機に調達資金を活用して新たな事業の柱が立ち上がるなどして、もう一段上の企業ステージに上がることができるのか、という点が今後の注目ポイントになると考えられる。
IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント
当社は、市場・技術動向調査レポートの販売、年間契約型情報サービスの販売、市場・技術動向調査の受託、国際会議・展示会の販売の事業を営んでる。売上はここ数年間20億円台の前半で推移しているが、今期に関してはコロナ禍の影響もあってかやや低調となっている。12月決算で期末配当として1株30円を予定している。上場市場は東証JASDAQ。

株価のバリュエーションは、公開価格時価総額が32億円、予想利益ベースのPERは15倍となっている。類似会社比較のPERは公開価格はディスカウントされているとはいえ、特殊な業態という希少性を鑑みると割安感がある。上場当日の株価動向は、資金吸収額が約7億円と少額となっていることから、需給はタイトで初値は後場に持ち越されると考えられるが、上場市場がJASDAQということで成長性の観点から初値が付いた後に大きく買いあげられるとは考えにくい。

セカンダリー市場においては、期末に1株30円の配当が出ることになっているが、あまりにも期末までの日数が少ないことから配当取りの買いは期待できそうにない。株価の動きが出て来るとしたら、決算発表後の2月中旬以降で、特に当社は季節柄第一四半期に売上が大きくなる傾向があるため、前期比で上期の業績予想が伸びれば、株価が動くきっかけとなりそうだ。