ココペリ
(画像=NET MONEY編集部)

【目次】 ①️ココペリIPOの基礎情報 ②ビジネスモデル解説(12/2更新) ③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント(12/2更新)

ココペリIPOのスケジュール

ココペリのIPOスケジュールは以下の通りだ。

仮条件決定 2020/12/01
ブックビルディング期間 2020/12/03 - 12/09
公開価格決定 2020/12/10
申込期間 2020/12/11 - 12/16
上場日 22020/12/18

ココペリのブックビルディング概要と初値予想

ココペリのブックビルディングの概要が次の通りだ。

仮条件 1,400~1,600円
公募価格 1,600円
当選株 1,244,700株
初値予想金額(※) 2,400円 ~ 3,400円
ブックビルディング期間 2020/12/03 - 12/07
狙い目証券会社 大和証券
※NET MONEY編集部での予想金額(2020年11月21日時点)

ココペリIPOの幹事証券会社

ココペリのIPOの幹事証券が以下の通りだ。

IPOに申し込むなら主幹事である、みずほ証券で申し込んで抽選に参加するのがおすすめだ。

証券会社 割当率 前受金
主幹事 大和証券 89:0% 必要
幹事 SBI証券 8.0% 必要
香川証券 1.0% 必要
丸三証券 1.0% 必要
マネックス証券 1.0% 必要
※2020年11月21日時点

ココペリ業績情報

売上高 経常利益 当期利益
2018年12月期 1.1億円 ▲0.6億円 ▲0.6億円
2019年12月期 1.9億円 ▲1.0億円 ▲1.0億円
2020年12月期(予想) 4.1億円 ▲0.2億円 ▲0.2億円
※2019年2月期から連結決算

増収を続けているが2020年3月期まで赤字が継続している。

2021年3月期は大幅な増収そして黒字化を予想。売上は対前年同期比2倍以上の伸びの予想である。期末時点での「Big Advance」の導入金融機関数54社(対前年同期比28社増)、会員企業数38,487社(同200.9%増)との予測で予想は作成されている。ただし人員増の影響から増益幅は限定的となる。

2021年3月期Q2(累計)で売上高3.8億円、経常利益0.5億円であり、通期予想達成に向けた進捗は順調である。

財務状況

2020年3月期末時点で資産合計3.5億円に対し、純資産合計2.4億円、自己資本比率69%である。借入金0.3億円に対し現預金2.5億円を有しており、財務内容に対し特段の懸念事項はない。

尚、資産の部における最大の科目は現預金となっている。

キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローが2019年3月期▲0.9億円、2020年3月期▲0.1億円であり当期純利益並の数字となっている。

資金使途

IPOにより6.5億円の資金調達を行う。5.0億円を「Big Advance」の機能強化や新機能の開発等を行う際に必要な人材確保のための、エンジニア、営業、顧客対応等の人件費・採用費に充当する予定である。(2022年3月期1.7億円、2023年3月期3.4億円)

株主状況

筆頭株主は近藤社長であり株式シェアの32%を保有している。

第2位株主(株式シェア9.4%)のAT-Ⅱ投資事業有限責任組合以下、多数のVCが出資を行っておりVC比率は約25%である。株式シェアの高いVCの3ファンド(AT-Ⅱ投資事業有限責任組合9.4%、SV-FINTECH1号投資事業有限責任組合5.6%、FinTechビジネスイノベーション投資事業有限責任組合5.1%)中心に、IPO後90日もしくは株価1.5倍のロックアップ契約を締結済み。

また事業会社としてTIS株式会社(大手SI会社3626:同2.5%)、日本ユニシス株式会社(大手SI会社8056:同1.8%)、株式会社アドウェイズ(2489:同1.7%)などが出資している。

ココペリビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)

株式会社ココペリ<4167>はSaaS型の中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」を提供する企業である。提携する各地域金融機関を経由して「Big Advance」の提供を行っている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

Big Advanceについて

同社は日本全国の地域金融機関を通じて、SaaS型の中小企業向け支援プラットフォーム「Big Advance」を提供している。導入金融機関の取引先の中小企業はオンラインによるでの会員登録でサービスの利用が可能である。

「Big Advance」は中小企業のニーズが高い下記機能が集約されている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

会員企業数は年平均305%(2018年9月~2020年9月)で増加しており、2020年9月末時点で27,914社である。

尚、会員企業の解約率(チャーンレート)は1.64%(2019年10月~2020年9月の平均)であり、殆どの会員は契約を継続している。

地域金融機関と協業したビジネスモデル

「Big Advance」は金融機関毎にサービスを提供しており、中小企業のサービスニーズに応えるだけではなく、金融機関の収益確保にも寄与するサービスである。尚、2018年4月に横浜信用金庫をパイロットユーザーとしてサービスを開始しており、「Big Advance」の商標権は横浜信用金庫との共同保有となっている。

同社は中小企業の顧客網を持つ金融機関とパートナーシップを結ぶことで、会員企業の効率的な集客を可能としている。また収益は金融機関からのサービス導入時の初期費用と月額固定の保守費用、中小企業から受領する月額利用料に対するレベニューシェアで構成され、積み上げ型による収益確保が可能である。

「Big Advance」を導入する金融機関の数は着実に増加しており、2021年3月期Q2時点での導入金融機関数は42社となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

AIモジュールのFAIについて

同社では地域金融機関が保有する、取引先に関する各種ビッグデータなどを元にしたAI(人工知能)の研究を行っている。企業のビッグデータから意味や妥当性を抽出し、最適な結果を分析・予測するAIモジュールを開発し、モジュール毎にAPI(※)利用を可能としている。本APIモジュールの総称が「FAI」であり、既に「FAI」は「Big Advance」のプラットフォーム上でも一部利用されている。

※API(Application Programming Interface)はソフトウェアが互いにやり取りするために使用するインターフェース使用を指す。APIを活用することで、ソフトウェアの機能の供給が可能となる。

今後の取組み

同社は今後下記3点を注力する。

  • ユーザー基盤の更なる拡大
  • データ活用による高付加価値化と機能拡充
  • 収益力向上とオープン戦略

収集したデータをAIモジュール「FAI」で分析してより価値あるアウトプットへ変換、APIを公開し他社サービスとの連携など、「Big Advance」導入先の拡大を軸に付加価値の高いサービス提供を目指す考えである。

まとめ

SaaS型の中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」を金融機関経由で提供する企業のIPO案件である。「Big Advance」は金融機関毎にサービス提供しており、中小企業のサービスニーズに応えるだけではなく、金融機関の収益確保にも寄与するサービスとなっている。

着実に顧客を積み上げており、低い解約率で推移しているが、2020年3月期は若干の赤字となっている。ただし2021年3月期は大幅な増益並びに黒字転換の予想である。

2021年3月期の黒字化後も提携先金融機関を増やし顧客基盤の拡大により利益額の拡大を果たすことができるか、という点に加え、付加価値の高いAIモジュール「FAI」を活用したビジネス展開をどのように行うのか、という点が今後の注目ポイントになると考えられる。

IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント

当社は、日本全国の地域金融機関に対してSaaS型の中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」を提供する事業を展開している。導入金融機関の取引先がオンラインで会員登録することにより、「Big Advance」のサービスを月額3000円で利用することができる。

株価のバリュエーションは、公開価格時価総額が116億円、予想利益ベースのPERは150.5倍となっている。PERの水準はかなり高いが、ユーザー会員が1年間で2万件以上増えていることからすれば、1年後の売上は今期予想の2倍近くに達することになり、クラウドサービスであることからコストはさほど増えることがないので、利益は今期予想の数倍になることが予想されることから、公開価格は割高とは言えない。

上場日の株価動向は、業績の伸びを投資家が認知していれば、初値は当日に付くことはなく、翌日に持ち越されると推測する。但し、初値が付いた後は、VCの売りに押される可能性もあるので、初値天井の可能性もありえることも念頭に置いた方が良いだろう。

セカンダリー市場においては、当社のKPIとして、導入金融機関とユーザー数は少なくとも四半期ベースで開示されるので、その数字の伸びと株価が連動するように動くと考えられる。但し、ユーザー数の伸び率に陰りが出てきたら、株価も要注意となるので気を付けたい。

ココペリ会社情報

会社名
株式会社ココペリ
コード
4167
市場
マザーズ
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役CEO 近藤 繁 /1978年生
会社住所
東京都千代田区二番町8番地3 二番町大沼ビル4階
設立年
2007年
社員数
37人(2020年10月31日現在)
事業内容
中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」及びAIモジュール「FAI」の開発・提供等
URL
https://www.kokopelli-inc.com/
資本金
469,756,000円 (2020年11月13日現在)
上場時発行済み株数
7,243,380株
公開株数
1,082,400株
連結会社
なし

大株主

近藤繁32.15%
AT-Ⅱ投資事業有限責任組合9.37%
森垣昭 7.17%
(株)東広 6.25%
SV-FINTECH1号投資事業有限責任組合5.57%
FinTechビジネスイノベーション投資事業有限責任組合5.14%
近藤正武3.67%
近藤淳3.67%
松尾幸一郎3.51%
TIS(株)2.47%

ロックアップ情報

指定された株主は上場後90日目の2021年3月17日まで、または上場後180日目の2021年6月15日までは普通株式の売却ができず(例外あり)


調達額(公開株数×公開価格)
17億3184万0000円(1,082,400株×1,600円)
潜在株数(ストックオプション)
643,720株