FX取引を始めるにあたって、「シストレ」という言葉を聞くこともあるでしょう。シストレは、システム(機械)にトレードを任せることができる画期的なツールで、FX取引をする際に知っておくと便利なシステムです。

この記事では、FX初心者のために、シストレの定義ややり方、おすすめのシステムを紹介します。

FXにおけるシストレとは何か?

シストレ,おすすめ
(画像=PIXTA)

シストレとは「システムトレード」の略で、FXの自動売買システムのことです。システムが機械的にFXトレードを行ってくれるため、取引を最初から最後まで手動で行う時間がない人でもFXに取り組みやすくなります。

機械にFX取引を任せることができる

シストレとは、事前に決めたルールに基づいてシステムがFX取引を行うもので、「自動売買ツール」という呼ばれ方をすることもあります。

FX取引には、通貨を購入する新規注文と、 持っている通貨を売却する決済注文があります。シストレは新規と決済両方の注文を自動で進める仕組みです。寝ている間でも機械が取引を行って、利益を上げる可能性もあります。

手動売買である「裁量取引」との違いは

シストレは、手動で注文を行う「裁量取引」といくつかの違いがあります。

FXの注文というと、自身で購入する通貨の数量や価格を設定して買売するやり方をイメージするでしょう。しかしシストレは、最初に設定したルールに基づいて機械が取引を行います。以下に裁量取引との違いをまとめました。

   自動売買  裁量取引
 取引方法  ユーザーの設定に応じて機械がトレード  ユーザーが最初から最後まで注文内容を決めてトレード
 取引コスト  やや高い  低い
 勝敗の決め手  市場の状況にシストレの設定がはまっているか  ユーザー独自の投資戦略や、目先の相場に振り回されない考えの実践

裁量取引を行う中で価格の上げ下げに一喜一憂し、予定外の取引を重ねて損をしてしまうというFXトレーダーも多いと言われています。しかし自動売買はユーザーが決めた設定に忠実な取引を繰り返すので、ユーザーのメンタルの影響を受けません。

最初の設定がはまっていれば、裁量取引よりも安定した利益が期待できる点がシストレの強みと言えるでしょう。

シストレのメリットは?

自動で取引を進められるシストレには、さまざまなメリットがあります。ここでは忙しい人でも取引を進めやすいこと、感情に流されないことなどのメリットについて解説します。

忙しい人でもFXの取引を進めやすい

シストレを利用すれば、取引に十分な時間を割けない忙しい人でも取引に参加しやすくなります。機械が自動で売買してくれるため、仕事をしている間や寝ている間でも取引に参加できるからです。

機械にトレードを代わってもらえるので、状況を確認するためにチャートをチェックしたり、注文を決めたりする時間は不要です。最初にルールを設定するだけなので、FX初心者でも簡単に使いこなすことができます。

感情に流されずに計画的な取引ができる

シストレを利用すれば、感情に左右されずに取引ができることもメリットと言えます。特に初心者の場合、目先の相場変動に影響されやすい傾向にあります。

例えば、買った通貨が下がっているのを見て、「これ以上損をしたくない」と焦って売った後に、相場が急上昇したらどうでしょうか。損失が確定し 、利益を逃したことになるため、売ったことを後悔するでしょう。

こうした感情的なトレードをして後悔しないために、シストレは有効です。もっと利益が出るはずだという欲や感情に流されない方法として、機械にトレードを任せられるシストレはおすすめと言えます。

相場の急変動に対応しづらいのがデメリット

シストレを行う際の注意点は、不安定な相場の動きへの対応には限界がある点です。最初にユーザーが設定した取引を忠実にすることしかできないので、通貨の暴騰や暴落の影響を防げない場合があります。

シストレの設定では、ユーザーが取引する通過ペアや売買する金額の範囲を決めます。しかし、こうした設定にも限界があり、裁量取引のように臨機応変な対応はできません。初期の設定に不十分な点があったり、不安定な相場状況だったりした場合は、マイナスが続く可能性もあるでしょう。

機械にFXトレードを任せたからといって、必ず成功するとは限りません。不確定要素も加味して、シストレに任せる金額は調整するようにしましょう。

FXのシストレにおける3つの形式

FXのシストレにもさまざまな形式があります。リピート系、売買一任系、自作系の3つが主流とされています。それぞれの特徴や違いを見ながら、自身に合ったものを選びましょう。

短期トレードで細かく利益を積み上げたいならリピート系

短期トレードで細かい利益の積み上げを想定しているなら、リピート系は有力な選択肢の一つです。

リピート系は短期トレードを何度も仕掛けることで、着実に利益を積み上げる形式です。新規注文から決済までの利益目標は数円程度と小さい場合がほとんどです。

例えば、1ドルを100円で買って102円で売るような、小さな目標をベースにした注文パターンを何度も仕掛けるのが特徴です。この繰り返しにより、最終的な収支がプラスになることを目指します。

シストレの設定では買い注文と売り注文が入る基準相場を設定できます。そして一度決まった設定をシステムが何度も繰り返します。

リピート系は、初心者でもシンプルな設定で利益を重ねられる可能性があります。

忙しくてもFX取引を進めたいなら売買一任系

FX会社が提供するシストレには、ユーザーが注文価格を指定しない形でトレードを任せる形式もあり、「売買一任系」と呼ばれます。

あらかじめプログラムが決まっており、ユーザーは設定などの手間をかけないでプログラムを丸ごと採用できるため、忙しい人でも使いやすいでしょう。売買一任系の中には、プロFXトレーダーの戦略を後追いするフォロートレード型もあります。

売買一任系はユーザーが手軽に採用しやすい形式であるうえ、最近はプロトレーダーの戦略に従うものもあるなど、進化を続けています。FX初心者にとってはこちらも選択肢の一つになるでしょう。

機械に慣れた人なら自作シストレも

シストレ向けのプログラムは、自身で完全にオリジナルなものを作成することもできます。豊富なプログラミング知識がある人が、自作のシストレを使って、FXの売買を任せることも可能です。

代表例はMT4で、シストレの中でも設定の自由度が高いと言えます。FX初心者はMT4対応の自動売買システム「EA」を購入でき、良質なプログラムを組むことができれば利益を上げられるかもしれません。MT4をはじめとしたオリジナルのシストレも、使い方次第で役に立ちます。

FXのおすすめシストレ5選

FXのシストレでおすすめのものを5つ紹介します。あらかじめ決まった設定から成績のよいものを選べたり、シンプルな設定で始めたりできるなど、さまざまな便利機能があります。

この記事で紹介するおすすめのシストレを参考に、利用を検討してみてください。

設定別の成績から選べる「新トライオートFX」

インヴァスト証券が開発した新トライオートFXでは、取引画面から自動売買システムを直接選ぶことができます。

相場を見ながら最適な自動売買を選択可能で、切り替えもしやすくなっています。また、プログラムごとの収益率も公開されています。設定別の成績から選べる点は初心者にとって頼もしいでしょう 。

コツコツ利益を積み上げるのが「トラリピ」

「トラリピ」は、「トラップリピートイフダン」の略称です。新規と決済の注文を自動で同時発注できる強みがあり、コツコツと利益を重ねたい人に向いているでしょう。

トラリピでは新規と決済の同時注文を決める「イフダン」を25本までまとめて行います。リピート機能により、同じ内容で新規注文から決済までのパターンを繰り返せるのが特徴です。

トラリピは株式会社マネースクエアが特許を得たシステムで、初心者でも安心して使うことができます。大量の注文を同時にこなせるクオリティに注目しましょう。

シンプルな設定で始めたいなら「ループイフダン」

ループイフダンはアイネット証券が開発したシストレです。設定内容が少ないので、すぐにシストレを使いたい人におすすめです。

アイネット証券の公式サイトでは利用者の80%以上が利益を出しているとされています。相場の上げ下げに合わせて自動売買を繰り返すのが特徴です。

ユーザーが想定の値幅を決めたら、ループイフダンは新規注文から設定値幅分動いたことに反応して自動で決済してくれます。1000通貨単位で取引できるのでコストも抑えることができます。

初めてシストレを使いたいと思ったら、ループイフダンも選択肢に入れるべきでしょう。

デモ口座でも自動売買を試せる「iサイクル2取引」

iサイクル2取引は、外為オンラインが開発したシストレです。無料デモ口座でもiサイクル2取引を試せるので、実際に入金しなくてもシステムを試すことができます。

FX会社側が設定内容を利益に応じてランキング化しており、ユーザーはそこからお気に入りを選んでスタートする仕組みです。シミュレーションに基づいた投資戦略のサポートも充実しています。

少ない設定で自動売買を楽しめる「みんなのシストレ」

「みんなのシストレ」も少ない設定で自動売買を楽しむことができます。みんなのFX側がプログラムをランキングで並べており、ユーザーはプログラムのランキングを参考にできます。

設定が少ないので、相場に合ったものを即座に選びやすいでしょう。シストレの動きを通して、相場の勉強もできるため、FXを始めたばかりの人にとって有力な選択肢の一つになるでしょう。

シストレの注意点は?

当然のことですが、シストレを採用しても損をするリスクはあります。事前に設定をよく考えることとや採用予定のプログラムに対する入念な理解が重要になります。 以下で、シストレの注意点を2つまとめました。

設定をよく考えないと利益が出せない

シストレを利用しても、設定をよく考えないと儲けられません。欲望に負けて値幅を広くとりすぎたり、シストレで得たポジションを自力で決済したりすることで、手に入るはずの利益を得られないというリスクがあります。

シストレの設定をよく考えながら、一度決めたら過剰に調整したり、余分な裁量取引を交えたりしないように注意しましょう。

シストレのプログラムは入念に理解しよう

シストレを使うなら、プログラムを入念に理解しましょう。プログラムによって設定値幅や必要予算が違うからです。内容を理解せずに使うと、想定以上の資金を投入することになったり、計画と異なるトレードをシストレが繰り返したりするおそれがあります。

自身の目的にあったシストレを

シストレはFXにおける取引方法の一つです。ユーザーがプログラムを選び、必要な設定を行うことで、24時間いつでも機械に取引をまかせることができます。

シストレはFX初心者でも使いやすく、機械に判断を委ねることで、目先の相場に流される心配もありません。自身の利益目標や戦略を決めながら、まずは実現してくれそうなプログラムを選びましょう。