カードローンを返済するにあたって、「借り換えをすれば、支払いが楽になる」と聞いたことがある人もいるでしょう。借り換えをすることで、どうして返済が楽になるのでしょうか?

今回は、借り換えの仕組みや返済が楽になる理由、そのメリットやデメリットをまとめて紹介します。カードローンの借り換えを検討している人は、参考にしてみてください。

カードローンの借り換えとは?

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(画像=PIXTA)

カードローンの借り換えとは、簡単に言えば、今利用しているカードローンから別のカードローンに乗り換えることです。しかし、それを行うためには、それぞれのカードローンのメリットやデメリットを正しく把握する必要があります。

金融機関や商品によって、カードローンの限度額や金利(実質年率)などは異なります。そのため、現在利用している商品より、状況に応じて良い条件の商品に乗り換えることで返済の負担を楽にできる可能性があるのです。

一般的には、金利が高く設定される傾向の消費者金融から、低金利の銀行カードローンへと借り換えをするケースが多くなります。

「借り換え」と混同される言葉に「おまとめ」があります。こちらは複数の会社のカードローンを1社にまとめて返済の効率化を図ることが目的になるため、少し意味合いが変わってきます。借り換えとはメリットが違うので、きちんと区別しておきましょう。

「借り換え」と「おまとめ」は何が違うのか

では、「借り換え」と「おまとめ」はどのような点が違うのでしょうか。

借り換えとおまとめの基本的な違いは、対象となる貸金契約の数です。カードローン契約が1社の場合は「借り換え」、複数のカードローン契約を1社にまとめる場合は「おまとめ」です。

借り換えローンは金利が低いローンへの切り替えが目的です。おまとめローンについても、金利が低いローンへの切り替えを行うという点では変わりません。しかし、おまとめローンについてはもう一つ、複数の債務を一括にして支払いを簡略化するという目的があります。

借り換えローンの目的は金利を低くすることにあるので、対応する金融機関は主に銀行や日本政策金融公庫、信用保証協会などになります。一方、おまとめローンは一部の銀行で対応していますが、ノンバンクが中心です。

カードローンの借り換えをするメリット

借り換えは、新しくローンを借りることで現在のローンを完済し、新しいローンのほうで返済を続ける方法です。設定する金利は金融機関によって違うので、たった1%違うだけでも、月々の返済額や返済総額は大きく変化します。

カードローンの借り換えをすることで、どんなメリットがあるのかを見てみましょう。

・金利を下げられる可能性がある

カードローンの借り換えをする最大のメリットは、金利を下げられる可能性があることです。消費者金融の場合、多くのカードローンの上限金利は年18%程度です。一方、銀行カードローンの上限金利は年15%程度となるため、消費者金融から銀行に乗り換えることで3%ほど金利を下げられる可能性があります。

50万円を借りて36ヵ月で返済する場合でシミュレーションをしてみると、実質年率18.0%と15.0%では、最終返済額に約2万円の差がでます。

・返済額を減らすことが期待できる

月々の返済額を減らすことは、利息を減らすことと同じようにも思えますが、意味合いは少し異なります。

月々の返済額は、借りている金額(元金)と金利(実質年率)によって決定されます。同様に50万円を借りた場合、月々の返済額も1000円ほど変わるので、その分早めに返済すれば最終返済額はさらに差がでる可能性もあります。

カードローンを扱う金融機関によって、返済方式や毎月の返済額の設定が異なるため、同じ借入額と金利であっても月々の返済額や返済総額が変わってきます。少しでも金利が低ければ、返済額をシミュレーションしてみる価値があると言えるでしょう。

カードローンの借り換えで気をつけたいこと

カードローンの借り換えにはメリットだけではなく、注意するべき点もあります。借り換えた後で元のカードローンに戻ることが難しい場合もあるので、次に紹介する注意点はしっかりチェックしておきましょう。

・借り換えの審査はハードルが高い

カードローンを借り換える際にも、もちろん審査があります。借り換えたいと思う有利な利率のローンが見つかったとしても、必ず借り換えを実行できるわけではありません。一般的に、借り換えのほうが新規で借り入れるときよりも審査が厳しいといわれています。

・金利が下がらないケースがある

借り換えをすると金利が下がることがあると説明しましたが、必ずしも金利が下がるとは限りません。金利はカードローン会社によって幅を設けて設定されていますが、審査の結果によっては高い金利になる可能性もあります。

また、金利が低くなるからといって、必ず返済額が少なくなるわけでもありません。カードローンの利息は日割り計算で算出されるので、完済までの期間が長くなると利息も増加します。そのため、最終的な総返済額が借り換え前よりも高くなってしまうケースもあるのです。

・返済期間が伸びてしまうことも

カードローンの種類によって、毎月の最低返済金額が違います。借り換えの際に毎月の返済金額を小さくすることは可能ですが、その分返済期間が延びてしまいます。毎月の返済は楽になりますが、最終的な返済総額が大きくなる可能性があることを意識しておきましょう。

借り換えができないケース

デメリットの項目でも紹介したとおり、カードローンの借り換えには審査があります。希望するカードローンに借り換えをしたくても、その希望は叶わないかもしれません。

例えば、返済できる見込みが低い無職のときに借り換えを申請しても、審査に通過できないでしょう。借り換えをする際は、ローンを借りるために少しでも良い条件のタイミングを選ぶことも重要です。

また、現在のカードローンの返済が遅れていたり、長期延滞したりしているなどのケースも借り換えは難しくなります。まずは現在のローンをきちんと返済することが大切です。

借り換えができないときの対処法

借り換えができない場合は、ほかの対策を考える必要があります。

消費者金融のカードローンの金利を決める利息制限法では、元金が10万円未満の実質年率は20.0%まで、100万円未満では18.0%まで、100万円以上なら15.0%とされています。そのため、限度額を上げることで金利を下げることができる場合があります。

どうしても借金の返済が厳しい状況になったら、債務整理をすることで返済の負担を小さくする方法があります。いくつか方法があるなかで、よく利用されるのが任意整理です。任意整理は、弁護士などの専門家に金融機関との交渉を依頼し、借金の減額や支払いの猶予を可能な状態してもらうことです。

カードローンの借り換えに必要な準備

カードローンの借り換えに必要な書類は、カードローンを新規に契約したときと基本的には変わりません。本人確認書類と収入証明書類の2つです。インターネットや無人契約機から申し込みができる会社も多数あります。

一点注意しておきたいのは、最初は少額しか借り入れできないので、収入証明書類を提出していないケースもありますが、借り換えでは必要になる場合があることです。念のため、源泉徴収票などの書類を用意しておくと安心です。

ほかに、カードローンの利用状況を把握するために契約書などの提出が求められるケースもあります。金融機関によっては、借り換えで借りたお金を現状のカードローンに返済して完済したことを証明する「解約証明書」の提出を求められる場合もあります。

借り換えをしやすくする条件とは

借り換えの審査は、新規の申し込みに比べて厳しいことが多いようです。その理由は、すでに借り入れしている状態で、新たに審査を受けるからです。

借り換えの審査に通りやすくするには、既存のカードローン残高をできる限り減らしておくことがポイントとなります。なぜかというと、借り換えの審査を行う際に、既存のカードローン残高が大きく審査結果に影響するからです。

特に、現在の契約で総量規制枠のギリギリまで借り入れしている人は、借り換えの審査に通るのは難しいと考えられます。借り換え先として借り換え専用商品以外の消費者金融カードローンを利用する場合は、総量規制の対象となるためです。

借り換え先を選ぶときのポイント

このように、カードローンの借り換えはなかなかハードルの高いものです。そのため、失敗しないためのポイントもチェックしておきましょう。

最も重要なのは、今よりも良い条件の金利で契約できるかどうかという点になりますが、申し込みをしてみないことには分かりません。

現在、実質年率18.0%程度の消費者金融のカードローンを利用しているなら、上限金利が15.0%程度の銀行のカードローンに借り換えれば、金利を確実に下げることが可能です。このように、元々の上限金利ができるだけ低いところを選ぶことが重要です。

返済に困っている状況での借り換えなら、総量規制の例外となる消費者金融の借り換え専用ローンを含めて検討してはいかがでしょうか。

借り換え前にはシミュレーションが大切

ここまで説明してきたように、借り換えをするときには入念なシミュレーションが必要です。せっかく借り換えをしても返済額が変わらないどころか、逆に増えてしまってはかえって苦しい状況になってしまいます。

どのように計算するか分からない場合は、借り換え先候補の金融機関のサイトなどで返済をシミュレーションしてみましょう。さまざまなケースを把握しておくことで、より良い選択ができるでしょう。