ネットマネー 2017年1月号より一部を特別公開!

中間決算で事前予想を上ブレ。
好業績銘柄こそ、 買い!

注目株リストから激お宝株を抽出せよ

3月決算企の中間決算発表が一巡した。本誌編集部に集まった株好き3人が今回の決算を振り返って、注目銘柄をピックアップ。どの銘柄も期初の中間期予想を上回ってきた有望銘柄だ。

好業績銘柄
(画像=ネットマネー)

自動車部品の業績絶好調。半導体関連株も狙い目に

●ロン隊長●円高の打撃が心配された中間決算だったけど、終わってみれば予想以上に堅調だったね。発表集中日の10月31日には、180銘柄が一斉に年初来高値を更新した!

●竹内●事前予想が悲観的だった分、増益のインパクトが大きくて、株価が大幅に上がったんでしょうね。

●芦田●でも、東証全体で見れば円高はマイナスなんでしょ? 秋の日銀短観でも、今期の想定為替レートは電機も自動車も1ドル=107円台だったし……。

●竹内●真菜美ちゃんの言う通り、円高を受けて業績予想を下方修正する企業が続出しました。でも、日銀短観よりも保守的に1ドル=100〜102円に設定する企業が目立ったので、105円を超えて円安が進めば、上方修正の可能性さえ出てきます。

注目は外需、それも自動車部品や機械セクターですね。日立建機のような中国関連株の株価も悪くありません。中国政府の強力な景気対策が効いたのか、経済指標も景気の底入れを示しているから、投資家の間で安心感が広がったんでしょう。

●ロン●自動車部品は力強いよね。業界トップ2社でトヨタ系のアイシン精機やデンソーも想定為替レートを円高に再設定したのに、業績予想はしっかり上方修正した。豊田自動織機も売上高は全社ベースでは据え置きだったけど、自動車部門に限れば上方修正だった。デンソーの有馬浩二社長が記者会見で「生産性を上げる投資にエンジンをかけていく」って、積極的な設備投資を宣言していたくらいだから、下半期から来年度の業績には自信があるんだろうね。

●芦田●北米と中国の自動車販売がすごく好調なのよね。為替や米国株市場でFRB(連邦準備制度理事会)の12月利上げが織り込まれてきたってことは、米国は金利引き上げを急ぐほど景気がいいってことだよね。

●ロン&●竹内●その通り!

取引時間中でも決算発表。産油国ファンドが買いか

●竹内●半導体関連企業も市場の心配をいい方向に裏切ってくれました。ロームは決算発表の3週間前に早々と上方修正を発表したし、東京エレクトロンや信越化学工業といった半導体業界のコア企業も、9月中間決算は期初計画を上回る着地を見せました。半導体市況の回復トレンドはまだ続くと思いますよ。

●ロン●そういえば、取引時間中に決算発表する企業がやや増えたかな。発表集中日の10 月31日は、後場に三菱電機が減益幅縮小を発表して年初来高値を更新。東芝も上方修正を受けて新高値と、気持ちのいい値上がりだった。対照的に、三菱重工業は大幅下方修正で売りが殺到した。

ひと昔前だったら、取引時間中に業績を開示するのは増益企業で、株を売られたくない企業は週末の大引けに決算発表っていうのがお約束だったけど、今は取引時間中の発表でもグッドニュースとは限らないね。

●芦田●東証が決算発表の迅速化を指導しているから、当然よ。と・う・ぜ・ん。

●竹内●そうそう、日本電産も注目したい銘柄です。この会社は永守重信社長の強いキャラもあって、外部環境に左右されずに業績を伸ばしてきました。〝稼ぐ力〞が格段に違いますね。自動車に使う電子部品は増える一方なので、今後の業績も株価も楽しみです。

●ロン●業績好調な銘柄が見えてきたら、あとは強力な買い手が出てくる番だな。

●芦田●キーワードは原油価格ね。原油が下がると、国家予算の足りなくなる産油国が、日本を含めて世界中で株を売ってきたけど、最近は一時1バレル=50ドルの大台を回復したから、産油国の売りは終わりかも。財務省の統計でも、10月に連続売り越しから脱却したんだよ。

それに、世界最大級の政府系ファンド「ノルウェー年金基金」が株式の投資比率を6割から7割に引き上げるよう専門委員会から勧告を受けたんだよ。ノルウェー年金は日本株だけで約6兆円持っているから、1兆円くらいの買い需要が生まれるってわけ。すごいでしょ?

ノルウェーも中東も産油国の政府系ファンドは安定配当にこだわるから、銘柄選びは「上方修正+高配当利回り」が基本ってわけね。

●ロン●真菜美ちゃん、中学生がそんな話をどこから聞いてくるんだ?

好業績銘柄
(画像=ネットマネー)

「年末は株上がりやすいから…」このジンクスは本当?

適正株価から超ハイスコア株を発掘せよ

市場関係者の多くが年末の株高には期待目線だ。ただ、昨年の〝悪夢〞を忘れてはいけない。同じ轍を踏まないためにも落とし穴の存在は意識しておきたい。

株価は買い注文と売り注文がぶつかり合って成立します。その注文は、ざっくり分けると2種類! ひとつが私たち人間の注文です。「割安だから買おう!」「有望なテーマ性があるから買おう!」「下げすぎているから買おう!」など、頭で考えて投資行動を決めます。

そして、もうひとつがアルゴリズム(以下、アルゴ)。決められたプログラムの通りに、感情を入れず機械が売買してしまう注文です。どちらが有利なのでしょうか?

株ビッグデータ攻略!!
(画像=ネットマネー)

人間の弱点は思い込み。アルゴの弱点は…

落月●熱井が買い推奨してたネット株、利益が伸び悩んでるからずっと売られてるね。

熱井●何を言ってんだ! これからよくなる。社長のあの本気の目を見たらわかる!

落月●ほかにも競合のネット企業はあるだろう。銘柄はたくさんあるのに、なぜ同じ銘柄に執着してるの? データあげるから分析してみなさい。

岡村●それは一理ありますよね。「好きだから」「待ってれば戻るから」って自分に言い聞かせて持ち続けるのは、典型的な負けパターンでは?

落月●その通り。アルゴが増えたのだって、思い込みを排除するためだろう。銘柄だって、業績情報を抜き出してスクリーニングにかければいい。もちろん、需給も大事。過去の値動きパターンの分析も組み合わせてスコア化すればいい。そうすれば必然的に買うべき銘柄は浮上してくる。

熱井●だから……それで落月はこないだ痛い目みたじゃん!

落月●あれ(ブレキジット=英国のEU〈欧州連合〉離脱のこと)は事故みたいなものでしょう。

熱井●ブラックスワン(予測不可能なことが起こって大きな衝撃を与える事象)に弱いんだよ、機械的に決めると。統計的に予測できないことが突然起こると売買プログラムが壊れちゃうでしょ。

岡村●なるほど! データに頼ってる機関投資家は、驚くほどリスクが上がったらみんな売りに回りますもんね。そのとき、スコアの高い株ほどパニックになっちゃうということですね。

熱井●そうそう! そういうときこそ、データには出ない本質っていうのかな、「いい会社」が強いんだよ。理由はわからないけど(笑)。

岡村●テールリスク(低確率だが起こると大きな損失になるリスク)を考えておくことは大事。地合いがすごく悪くなる仮説も立てておいて、それを理解したうえで銘柄を選ぶということですね。

熱井●岡村さすが、理解力あるじゃん!

落月●まあ、その仮説が杞憂に終わったときには、理屈的にはハイスコア株を買うほうが有利に決まってるがね。

12月は上がりやすい!はずだけど…あれ?

株ビッグデータ攻略!!
(画像=ネットマネー)

岡村●例年、12月は株が上がりやすいといいますよね。証券会社の人たちも日本株のセールスに力を入れるかもしれません。

落月●それはジンクスじゃなく、実績として証明できる話。 最近10年の中で、月間騰落率プラス10%以上が2回もある。下がったのは3回だけだから勝率も7割。優秀なデータだよ。

岡村●でも、最近2年間は下げてますね。しかもパフォーマンスが一番悪かったのが昨年……ここが気になります。

落月●昨年は異例。年末の米国FOMC(連邦公開市場委員会)で、10年ぶりの利上げが決定されたから。

熱井●でもあのタイミングでの利上げは、市場では完璧に織り込んでたでしょ。統計データだけじゃなく、あの当時の市場の声を振り返るべきじゃないかな? 

岡村●確かに。市場関係者はほとんど、「米国は利上げするから、日米の金融政策の方向性の違いで円安になる」と言ってましたよね。でも、今年はすごい円高……。

熱井●だろ〜? 教科書通りのシナリオを描けば、米国の利上げで円安になる。で、円安になるから株高になる! 多くの人がそう言ってたけど、そうはならなかった。マーケットは理屈じゃ動かないってこと!

岡村●そう考えると、今年の12月も追加の利上げが有力視されてますよね? 

熱井●FRB(連邦準備制度理事会)が少しでも利上げをしておきたいのにも理由はある。それは、一度上げておけば「下げる余地」ができるから。そう考えると「FRBのメンバーは何か将来のリスクを気にしているのかも……」と想像してみることはできるよね。

落月●裏ばかり読み始めたらキリがない。

岡村●ハイスコア株を仕込んでおいても、利上げの有無とその後の海外市場の動向は絶対に見ないといけませんね!利上げ後に「リスクオフ」に傾いたら即座に撤退……、そういう心の準備は忘れないように! ですね。

株ビッグデータ攻略!!
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