ネットマネー 2017年1月号より一部を特別公開!

ピタッ1 今月の「休み明けで体力モリモリ!」

中国の状況が変わり、供給過剰は解消方向へ。鉄鋼株の大逆襲が始まる!

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鉄鋼株の不人気が続いている。東証の鉄鋼株指数は、昨年6月から今年2月にはほぼ半値に落ち込み、その後も出遅れが著しい。しかし、業績や株価を圧迫してきた鉄鋼の供給過剰は解消の方向に動き始めたほか、株価チャートでも理想的な底値確認の形状を描いている。

鉄鋼は海運と並んで銘柄選択の圏外に置かれてきた。共通しているのは重厚長大産業であることのほか、株安の原因が中国発のデフレ輸出という点だろう。

中国メーカーの高炉稼働ラッシュで低価格の鋼材が世界中に輸出され、日本の鉄鋼企業勢は慢性的な値下げ競争に巻き込まれてきた。

そして海運も同様で、中国で無秩序に貨物船が増えた結果、船賃が下落し、韓国では倒産する海運会社まで出たほどだ。

そんな中国では、政府系の大手鉄鋼メーカーである東北特殊鋼が倒産。中国政府は過剰生産能力の調整をG20(20カ国・地域)首脳会合で世界公約したこともあり、救済の手を差し伸べない方針を表明した。今後も中国の製鉄会社の経営破綻が続くとみられ、世界的な供給過剰は解消に向けてようやく動き始めたと考えていいようだ。

一方、国内では建設用鋼材の在庫が減少している。自動車用鋼板の値下がりも止まったようだ。円高はマイナス材料だが、鋼材市況の回復が進めば、円高デメリットを吸収してお釣りがくるだろう。

株価チャートでは鉄鋼株指数が今年2月と6月の2回にわたって380ポイント台まで下落した。これは週足で見ると絵に描いたようなダブル底で、今後は戻り高値の540ポイント付近をクリアできれば、鉄鋼株指数はさらに上げていく可能性が開けてくる。

本命銘柄は新日鐵住金、JFEホールディングスの高炉大手2社。高炉の耐火レンガを製造する品川リフラクトリーズも、得意先である高炉大手の業績回復が受注増につながる。いずれも休養は十分な銘柄だ。鋼材卸売業者のほか、大手商社では鉄鋼の比率が大きい住友商事に注目したい。 (植草まさし)

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ピタッ2 今月の「義務づけで新規需要発生」

建設現場の仮設トイレを水洗洋式にすることで女性の活躍を後押し!

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インバウンド(訪日外国人)需要と訪日中国人の爆買いはブームが一服した感があるが、その象徴のひとつとなったのが日本の温水便座を含めたトイレ文化だ。清潔感、快適性は海外で高く評価されている。

そうした中、国内でもトイレ需要を新たに喚起する政策が動きだした。2016年度第2次補正予算が10月11日、参院本会議で可決、成立。今年8月に閣議決定された事業規模28兆円超の「未来への投資を実現する経済対策」の経費を計上したことが特徴だ。今後は来年度予算の審議も始まる。

そのポイントは「1億総活躍社会」で、女性の社会参加推進や成長戦略のための予算は約4兆円規模に上り、さまざまな施策が打ち出され始めている。その中で、国土交通省がスタートさせた「快適トイレ」の導入が注目されているが、これは建設現場で女性を働きやすくするため、仮設トイレの水洗機能付き洋式便器化を義務づけるというもの。10月以降の入札工事から、この快適トイレの設置が原則義務づけられる。この結果、和式便器が主流だった仮設トイレを洋式に改めなくてはならなくなる。

トイレでは、TOTOを筆頭にLIXILグループのINAX、パナソニックが大手を形成。仮設トイレの便器では名証2部のジャニス工業が強く、清潔感向上のための「臭い逆流防止機能製品」はアサヒ衛陶、ネポンが手がけている。建設現場向けレンタルではコマツ系のカナモトなどが取り扱いを開始している。

また、ネポンは農業IT化に絡む「植物工場」事業の展開が株式市場で注目されたばかり。その相場テーマに続く材料が浮上したことで、業績浮上にも期待がかかっている。ちなみに、同社の筆頭株主は東証1部の佐藤商事だ。(竹中博文)

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ピタッ3 今月の「日比谷エリアに注目」

次の都心再開発ラッシュのカギを握るのはNTT都市開発

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東京都心部は再開発ラッシュ。不動産業界関係者に聞くと、次の大型開発地として千代田区南西部の日比谷・内幸町エリアの名前が挙がる。カギを握るのはNTTグループだ。東京駅前・丸の内地区に建設中の大型ビルが2018年に完成した後は、日比谷エリアに散らばるNTT系企業が集められる公算が大きい。NTTグループの不動産管理全般はNTT都市開発が仕切っており、大事業となりそうだ。

注目は旧・電電公社の本社ビルだったNTT日比谷ビル。現在はNTTコミュニケーションズが本社を置く物件である。9階建てで安定感のあるビルだが、築55年とかなり古いので解体は避けられそうにない。霞が関の官庁街に隣接しているNTT霞ヶ関ビルも老朽化が進んでいるとみられ、土地の高度利用の観点からも建て替えが予想されている。(伊地知慶介)

株業界の番猫・みけこさんの兜町キャッツアイ

第103回 日経平均予想、なぜ一致

激動の2016年も残り1カ月と少し。今年も早かったにゃあ。 猫の寿命は15歳とも20歳ともいわれてるにゃ。猫の年齢を人間に換算する方法はいろいろあるけど、どれもこれも計算式を考えた人が猫の意見を聞かずに無理やり決めた感じがするにゃあ。だって、世界最長寿猫の38歳って、人間では200歳近くになるし……。

身近にいる猫の年齢換算でも議論が分かれるくらいだから、株式市場の先行き予想はもっとバラツキが出るはず。でも、株価に関しては分析する証券会社が違っても、なぜかだいたい似てくるんだにゃ。

12月になると証券各社が来年の見通しを発表するけど、どうやら高値は今の株価プラス2000円、安値はマイナス500円くらいに落ち着くみたい。

某大手証券のアナリストさんが「プラス3000円とか4000円だと高すぎて信じてもらえないし、プラス1000円だとお客さんが株を買ってくれないから、2000円高がちょうどいい」って笑ってたにゃあ。

年末になったら去年の暮れに発行された投資レポートの山をひっくり返してみて、今年の日経平均株価を正しく予想できたアナリストさんの番付表を作ってみたいにゃ。優勝した人には、カツオ節1年分をプレゼントしてあげようかにゃ。

ピタッ4 今月の「統合効果」

めぶきフィナンシャルグループの中期経営計画に上ブレ余地が

足利銀行と常陽銀行を傘下に収める、めぶきフィナンシャルグループが10月の発足後、初の中期経営計画を公表した。2019年3月期の収益目標は2016年3月期比で1割減益だが、有価証券売却益を除いた保守的な見積もりとみられる。今後は統合効果が発現してくるとみられ、超過達成の余地は大きいだろう。 注目は足利銀行のスポンサーだった野村・オリックス連合の動向。優先株の配当で投資は回収できたとみられ、あとは売却のタイミング待ちだろう。野村などが売却した株が自社株買いで消却されれば、株価へのプラス効果は大きい。 (森田陽二郎)

河合ウォッチャー達憲の そのとき株は動いた!

●かわい・たつのり カブドットコム証券投資ストラテジスト。毎週火曜のネットセミナーが大人気。テレビやラジオにレギュラー多数。大阪国際大学で講師も務める。著書に『株の五輪書』(マガジンハウス)。

スマホ向けニュース配信アプリを運営するGunosyはメディア事業に特化。ニュース配信アプリは今やスマホユーザーの生活に密着しており、同社の広告収入料の利益ラインは堅固なものになっている。

同社はニュースアプリの累計ダウンロード数の伸長で、今2017年5月期は売上高が約4割増収、経常利益で5割増益が予想される。続く来期の2018年5月期も4割強の経常増益ペースを維持するもようで、まだ分母の水準が低いとはいえ利益成長のステージが持続するだろう。

同社が運営する「情報キュレーションメディア」とは、ネット上にあふれる情報をカテゴリー別に整理し、スマホ読者にニュースとして配信するもの。ここ数年で成長した新しい情報配信スタイルだ。ただし、利益の源泉はいわゆるネット広告。今年度はKDDIと開発したアプリの提供もスタートし、ダウンロード数ではさらなる拡大が期待されるだろう。

株価は、今6~8月期決算が順調なスタートで前期比52%の経常増益の通期予想に対してほぼ計画通りの進捗を示した安心感から、急騰体制に入った。決算発表直前の終値928円からわずか6営業日で高値1472円と約6割高を実現。昨年5月の上場来高値2140円奪回の期待が増してきた状況だ。バリュエーションは、ネット関連銘柄としては予想PER(株価収益率)40倍程度とさほど過熱感のある水準ではない。目標株価は、高い利益成長性を背景にまずは上場来高値2140円の奪取。さらに同高値を抜けた後は、今年2月の安値383円からのテンバガー(10倍高)狙いもある。

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ピタッ5 今月の「セカイボンサ〜イ!」

来年、世界盆栽大会の28年ぶりの日本開催で園芸関連株に先回り!

株式市場ではそろそろ来年開催のイベントを意識した物色テーマ探しが始まる。そうした中、2017年4月に「世界盆栽大会」が埼玉県さいたま市で開催される。1989年に第1回が旧・大宮市で開催され、その後は4年に1回の参加国の持ち回りで米国、韓国、ドイツ、プエルトリコ、中国などで開催されてきたが、28年ぶりに日本に帰ってくる。

日本食やアニメなど「クールジャパン」を代表する日本文化が海外でブームとなっているが、ファンが増加しているのは盆栽も同じ。プロ野球のイチロー選手、芥川賞作家で芸人のピース又吉さん、フリーアナウンサーの田中みな実さんも盆栽ファン。今回の開催では、大会参加者1200人、来場客は7万人と、約5億1000万円の経済効果が期待されている。

株式市場で「盆栽」といっても関連株は浮上しにくいテーマだが、比較的高額な金額が動くことから、その連想は「園芸」「造園」などに働く可能性がある。名証単独上場としては7カ月ぶりのIPO(新規株式公開)となった岐阜造園が11月1日に登場したというタイミングでもある。

園芸需要は団塊世代のリタイアで需要が見込まれる分野で園芸資材メーカー、ホームセンター、種苗会社などを狙うのが得策だ。 (大庭貴明)

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今月の 爆上げ株3連発!

1 東宝(東証1部・9602)

映画『君の名は。』が驚異的な大ヒット。通期の純利益予想も一転、最高益に上方修正した。ただ、東宝といえば慎重予想を出す性格で有名。「下半期は12月の『海賊とよばれた男』が目玉。これが不調に終わるとも想定したくらい控えめな業績修正」との指摘も。再増額に期待!

2 トーカロ(東証1部・3433)

ノルウェーが政府系ファンドの株式保有割合を6割から7割へ引き上げる検討に入った。世界最大の政府系ファンドであり、6兆円もの日本株を持つ有力年金である。保有割合の引き上げが実現すれば、保有する銘柄の買い増しが起こるだろう。思惑も交えて噴火が続出か!?

M&Aキャピタルパートナーズ(東証1部・6080)

M&A(企業の合併・買収)の成約案件が国内で急増。高齢化を理由に、企業経営者の事業承継が後を絶たないためだ。類似会社の日本M&Aセンターが中間期業績を大幅上方修正、東証マザーズのストライクは人気化して株価急騰。M&A関連の出遅れ株としては割安だ。

ピタッ6 今月の「隠れデフレ銘柄」

あの世界的なスポーツイベントも!?ヒビノに見直し買い

デフレ脱却を掲げ、高い支持率を維持する安倍政権だが、実際にアベノミクスの恩恵を受けている人は少ないのかもしれない。その証拠に、新生銀行が行なった「2016年サラリーマンのお小遣い調査」では、男性会社員の小遣い額は3万7873円と、1979年の調査開始以来、過去3番目に低い金額であった。

株式市場でも、デフレ関連銘柄が人気化している。〝280円均一〞の焼き鳥チェーンを展開する鳥貴族は、連続最高益更新で株価は9月に入ってから右肩上がりだ。

一方、10月中旬から株価が動意づいているのが、コンサートやイベントの音響・映像をサポートするヒビノ。同社は1日平均21件のプロジェクトを手がけ、担当するアーティスト数は472組にも上るという。

あまり知られていないが、実はデフレになると年間のコンサート数や来場者数は増える傾向にある。そういった意味では、ヒビノはデフレ関連銘柄の本丸といえそうだ。

10月開催の同社IR(投資家向け情報提供)イベントには、著名株式評論家と女性投資家が集まった。「注目されるイベントに数多く関わっている同社だが、黒子ゆえ、自ら情報発信できない歯がゆさ」があるのだという。 (三枝裕介)

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ピタッ7 今月の「手がかり、足がかり」

熊本城大規模修繕など文化財保護の本格化で構造計画研究所の出番だ

今年4月に震災に見舞われた熊本県では、損壊した熊本城の大規模修繕が大きな課題。株式市場では、構造計画研究所が一役買うとの見方が広がっている。熊本城の修繕で実績を上げれば、全国の文化財保護もビジネスの対象に入ってきそうだ。

熊本城は1960年に天守閣復元などの大工事を実施した。その前年に設立された構造計画研究所は、構造設計業務を担当した縁がある。今回の震災後は素早く協力を申し出ており、今後本格化する工事には欠かせない存在となるだろう。

全国的に、城や寺院など歴史的建造物の保護が行政課題となっているが、外観を維持したまま工事を進めるのは難度が高く、業者を選定する自治体には重圧がかかる。構造計画研究所にとって熊本城補修は、全国の文化財保護に参画する足がかりとなる可能性を秘めている。 (東 亮)

ピタッ8 今月の「インパクト大!」

新バージョンの日銀ETF買いでかなり恩恵を受ける銘柄は?

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日銀が続けているETF(上場投信)買いの中身が変わった。1回当たり700億円強を買うとき、9月末までは「日経平均型54%、TOPIX(東証株価指数)型41%、JPX日経400型5%」の比率で購入していた。それが10月に入り、それぞれ「28%、70%、2%」に変化した。これは、日銀が9月会合で「年間枠5・7兆円のうち2・7兆円はTOPIX型を買い、残り3兆円は従来通り買う」という新方針を打ち出していたためだ。今後は市場全般が買われるわけで、東証1部の流動性が極端に低い銘柄にとっての需給効果はかなり大きくなる。たとえば、モリ工業、尾家産業、日東富士製粉、高圧ガス工業など。普段、多くの投資家が売買しない銘柄ということは、売る人が少ないということ。そこに日銀ETF買いを通じた買いインパクトが発生するのだ。 (真行寺知也)

トップの生セリフ BUY OR SELL

2番目の空港店舗を開設。狙いは出張ビジネスマン。ポテンシャルを感じると社長は新店開設に意欲的

三越伊勢丹ホールディングスは中部国際空港にスーツや靴を扱う紳士用品専門店「イセタン セントレア ストア」をオープンした。出張するビジネスマンや旅行客をターゲットに伊勢丹ファンを増やす戦略である。空港への出店は羽田に次いで2番目。開店セレモニーの後、大西洋社長は「空港には大きなポテンシャルを感じている」と述べた。三越伊勢丹は中小型店舗の展開を急いでおり、成田や福岡など他の基幹空港への出店が予想される。

大型客船事業から撤退。コスト的に成り立たない。今後は他社とも提携し、日本勢の競争力高める

三菱重工業は大型客船事業からの撤退を決定。宮永俊一社長は沈痛な表情で記者会見に臨み、「欧米向けの大型客船はコスト的に成り立たない」と述べた。「日本の造船事業の競争力を高めたい」と、ライバル社との提携にも言及した。国産中型ジェット機「MRJ」の開発も遅れており、モノづくり体制の抜本的な見直しが急がれる。

MONTHLY ピタッと当たる株ニュース満載 株ピタッBLACK

「一運、二金、三度胸」を持つ大人向けR指定ページ。思惑株、裏ネタなどハイリスクな情報を凝縮した。兜町をさまよう黒い噂、その真意は…。株ビギナーと心臓の悪い人は読まないでね!MONTHLY ピタッと当たる株ニュース満載

深夜の監査人変更で週明けにストップ安

東証マザーズ上場のオークファンが監査人の変更を公表した。情報を開示したのが10月14日金曜の午後11時45分と週末の深夜だったため、週明けとともに大量の売りが殺到し、株価はストップ安まで急落した。

オークファンは、大手のあずさ監査法人との契約を解除し、新興の監査法人のアリアを一時会計監査人とした。オークファンによると、あずさ監査法人から特定取引について追加監査の申し出があり、全取引担当者のヒアリングなどを提案されたという。

これに対してオークファンは取引規模に比べて負担が過大だと判断し、あずさとの契約を打ち切った。新興企業が大手監査法人との意見の相違を埋められず、しかも発表が真夜中では、投資家の動揺を誘うには十分だった。

ちなみに東証での記者会見はなかった。深夜の発表だったこともあるが、監査人の変更は発表文の配布だけで、情報開示を済ませてしまう企業が多い。このためオークファンについても、株価が急落するまで何があったのかを知らなかった投資家は多かっただろう。

甘い監査法人など単なる都市伝説…

あずさからバトンを引き継いだアリアは11月1日付で上場廃止となったサハダイヤモンドの監査を請け負っていたことでも知られる。かつて「中小監査法人は大手より監査が甘い」との見方が市場関係者の間に広がった時期があった。しかし、アリアはサハダイヤに今年6月、監査意見の不表明を宣言。サハダイヤはその後、持ち直すかに見えたが、結局は株価が上場維持基準を割り込んで市場を追われることとなった。「問題企業の監査で、特定の監査法人が手ごころを加える」という話は都市伝説だったようだ。

そもそも監査人を変更したからといって、業績が急回復するわけではない。監査先企業と命運をともにしてまで監査を甘くする理由は監査法人にはないのである。

優良表彰の常連だったPCデポが…

パソコン量販店を展開するピーシーデポコーポレーションが8月、高齢顧客に過剰なサポート契約を結ばせたうえ、解約の申し出に対して高額な手数料まで要求したとして、ネット上で強烈なバッシングを受けた。その後もネットで炎上が続き、利益至上主義的な体質に疑問が投げかけられたが、実は同社はIRの優良企業として数々の表彰を受けている。

2009年度に大手証券系のIR業者2社からそれぞれ表彰されたのを皮切りに、その後は毎年必ず表彰を受けてきた。会社情報サイトの見やすさや内容の充実ぶりをプロが高く評価したのである。

同サイトでは決算短信をはじめとする法定開示書類のほか、アナリスト説明会の資料や動画も迅速にアップしており、幅広い情報提供に努めていた形跡がうかがえる。こうした努力が認められ、昨年10月には日本証券アナリスト協会のディスクロージャー研究会が「優良賞」を授与した。

アナリスト協会などが表彰したのは、あくまでIRサイトの出来のよさであって、営業スタイルにお墨付きを与えたわけではない。しかし、企業取材のプロであるアナリスト協会の表彰企業とあれば、問題ある手法で利益を積み上げてきたことに個人投資家が気づくのは難しくなる。結果として不適切な営業スタイルをとる企業を株主として応援してしまった個人投資家は少なくないだろう。

ネットでの炎上過程では、従業員を名乗る人物による厳しいノルマの告発もあった。ずばぬけて高い利益率の裏側で、従業員は何をして稼いでいるのか、投資家は自分の目で確認せよというのが今回の教訓かもしれない。

若林史江の10万円株バク上げカウントダウン

今年前半は閑散相場が続いた東京市場でしたが、ようやく10月20日に日経平均株価が大幅上昇。重かった節目の1万7000円をズバッと抜いて膠着相場に終止符を打ったかのような展開に。では、その相場の牽引役は誰だったのか……?

後追い解説のような気もしますが、世界最大級といわれるノルウェーの政府系ファンドが株式比率を高めたからだとか。真偽のほどはともかく、これから年末相場に向けて強気になれる材料にはなりそうです。さて、個別株ですが……。

●エムティーアイ(9438)
「music.jp」「ルナルナ」といったスマホ向けの人気コンテンツを展開するなど、有料会員数国内最大規模の同社。現在はヘルスケア事業への拡大を進めており、遠隔医療関連の成長に期待。
●フュートレック(2468)
日英、アジア系言語を中心とした多言語音声認識ソリューションを提供する同社は、AI(人工知能)の分野において話し言葉に対する高い認識精度を持つNTTアイティとの業務提携を展開中だ。業績の上方修正を発表しており、今後に期待。
●エスケーアイ(9446)
ソフトバンク色の強い携帯電話販売。保険コールセンターや葬祭事業なども手がけており、なかでも太陽光発電が売り上げに貢献している。今後は和歌山、東広島、宮崎川南のエリアが稼働予定で業績に寄与。

わかばやし・ふみえ●
株式アドバイザー、徳山大学経済学部特任講師。10代から培ってきた株の相場観を生かし、“爆上げ候補"の低位株を紹介していきます!