ネットマネー 2017年1月号より一部を特別公開!

不採算部門を切り、期待できる事業に経営資金を振り向ける「選択と集中」を行なう企業の株が買われる!そういう銘柄は外国人投資家に好かれる点もポイントです。

リストラではなく飛躍への一歩。後日、株価もアップへ

皆さんは、「選択と集中」という言葉をご存じでしょうか? 以前はやったことがありますが、最近再び株式市場で話題となっているキーワードのひとつです。選択と集中とは、事業再編によって不採算部門を切り離す一方で、成長が期待される事業に資源を集中する経営戦略のことをいいます。たとえば先日の報道で、電機大手の日立製作所がグループ内連結子会社の「工具」と「半導体製造装置」に関連する事業の売却を検討中と伝わりました。日立製作所は他の電機企業に先駆けて積極的に事業再編を行なってきましたが、選択と集中を一段と加速させることで収益力を強化する見込みです。

同じく電機業界ですが、富士通が、不振の続くパソコン事業の切り離しを検討しているようです。そのほか、セブン&アイ・ホールディングスが阪急阪神百貨店などを抱えるエイチ・ツー・オーリテイリングと資本・業務提携し、関西のそごう、西武の店舗を譲渡する方針とのこと。身近な業界でも選択と集中が話題となっています。 不採算事業からの撤退というと、リストラの後ろ向きなイメージかもしれません。でも、注目したいのは、事業の売却によって得た資金をいかに前向きに使うかです。前述の日立製作所は、あらゆるモノをインターネットでつなげるIoTという分野に注力しています。経営戦略としてはアリですね。

選択と集中は外国人投資家からの評価も高いです。最近、外国人投資家による日本株の売り越し基調が続いているのは、日本企業のROEの伸び悩みが原因のひとつ。そこで、限られた経営資源を有効に活用し、効率的に利益を稼げる体制を整える企業が買われるのです。

下の表には、上場している連結子会社を多く抱える企業(選択と集中を行なう可能性がある企業)と、上場企業が筆頭株主の企業(選択と集中の対象となる可能性がある企業)です。要注目!

株KABUサテライト
(画像=ネットマネー編集部)

岡三証券 投資戦略部ストラテジスト
小川佳紀さん
フィスコなどを経て、現職。相場概況から注目株まで日本株全般をウオッチし、本誌読者にオススメの銘柄を拾ってくれる貴重な存在。