ネットマネー 2017年1月号より一部を特別公開!

●注目のビッグイベント ●為替先読み塾(主要通貨編) ●為替先読み塾(その他通貨編)

米国利上げ、日本は金融緩和。日米当局が12月に動く!

米国が利上げに踏み切れば、日米の金利差拡大から、米ドル/円相場はドル高(円安)に動くはず。 さらに、12月の日銀・金融政策決定会合次第では、一気にドル高のチャンス。為替相場から目が離せない。

日銀は「長期戦」と「後出しジャンケン」の2段構え戦術か

「修正もありうる」――。 黒田東彦日銀総裁が衆議院財務金融委員会で述べた弁だ。

「2017年度中」としている2%の物価上昇目標の達成時期についてである。「2017年度中」とは「2017年4月から翌年3月末まで」が一般的な解釈だが、先送り修正となれば、黒田総裁の任期中(2018年4月)には達成不可能ということだ。

6月に安倍晋三首相は、消費税率の引き上げを2019年10月に延期すると表明した。しかし、安倍首相の総裁任期は2018年9月。そうした中で自民党では、総裁任期を「連続2期6年」から「連続3期9年」に延長する動きが伝わっている。これにより、安倍政権は2021年9月まで継続してデフレ脱却と向き合うことになるわけだ。

足元の消費者物価指数はマイナスでの足踏み状態。しかし、直近の日銀「経済・物価情勢の展望」では、2017年度の物価見通しは平均1%台前半から半ば程度。デフレ脱却の旗を降ろせない安倍首相は、黒田総裁との “二人三脚体制" でゴール時期を延期したのではないか。もっとも、“二人三脚体制" の持続性が強まっても効果は懐疑的だ。

外為予報
(画像=ネットマネー)

日銀の金融政策にも限界説がささやかれ、逆に現策のメカニズム劣化が浮き彫りになる可能性もある。そうなると「永久債」も含めた “新策のカード" を切るタイミングも問われるはずだ。

効果的なタイミングのヒントとして、浜田宏一内閣官房参与が「日銀はFOMC決定前の追加緩和は控えるべき」と示している。確かにタイミングを誤ると効果も埋没しかねない。過去、市場が相応の反応を示したのはFOMCが何らかのメッセージを出した数日後内の日銀会合だった。

言うまでもなく、2016年は12月19〜20日の金融政策決定会合が最後のチャンス。米国が利上げに踏み切れば、日銀は今年最後の後出しジャンケンに出る可能性は高い。

外為予報
(画像=ネットマネー)

テクニカル指標の合わせ技で 見た円安継続シグナル!

ストキャス&カイ離率のシグナル同時点灯で米ドル/円の天底がわかる!

外為予報
(画像=ネットマネー)

為替相場の天底を見極めることができれば、天井で売り、大底で買い、大きな利益を上げられます。その際、よく利用されるのがRSIやストキャスティクス(以下、STC)といったオシレーター系の指標です。

STCは過去のある期間の最安値を0%、最高値を100%としたとき、現在の為替レートが何%の水準にあるのかを数値化したもの。過去9日間の安値が100円、高値が110円、現在レートが105円なら、STCの「%K」は50%に。この%Kを移動平均化した「%D」も計算し、両者のクロスで相場の天底を判断します。

ただし、30%以下や70%以上ではクロスを繰り返すケースも多く、ダマシを排除するには移動平均カイ離率などを併用すべき。シグナル点灯は素早いもののダマシも多いオシレーター系は単独では使わず、別の指標と組み合わせるのが的中率アップの近道です。

下の上の図はここ半年の米ドル/円の値動きに20日移動平均線とそこから上下に2%カイ離した線を描き、下にSTCを示したもの。図のケース1ではSTCが30%以下でゴールデンクロスし、移動平均カイ離率もマイナス2%を下回っており、両指標で底入れサインが点灯。

外為予報
(画像=ネットマネー)

格好の底値買いシグナルになりました。ケース2では、カイ離率はマイナス2%を下回っていますが、STCは50 %の中立ゾーンで横ばいに推移しており両方のシグナルがそろっていません。ケース3や4でカイ離率がプラス2%を超え、STCが70%より上でデッドクロスし、両者の過熱サインが同時点灯。円安がピークアウトする絶好のシグナルになりました。

なお直近の動きですが、STCが先に70%以下に低下しており、両者のサインが必ずしもそろっていません。今後も1ドル=105円を超えるような円安に振れる可能性が残っている状況でしょう。

EU離脱でも英ポンドの 買いが熱い。その理由とは?

原油価格安定で、英国の未来は意外と明るい!?

外為予報
(画像=ネットマネー)

米国の景気が悪化しているようです。民間の設備投資が芳しくなく、年内の利上げも確定とはいえない状況です。

一方、不動産価格の高騰が止まりません。サブプライムローン問題が起きたリーマン・ショック前の不動産バブル期よりも、さらに2〜3割程度上昇しており、このまま低金利状態が続くと再び不動産バブルが起きてしまうという意見がある一方、いま利上げをすると民間の設備投資が進まなくなるという懸念もあり、米国の金融政策は身動きがとれない状況に陥っています。

こうした金融面でのファンダメンタルズが読みにくい状況では、市場の注目はほかの材料へと向かいがちです。

11月30日に開催が予定されているOPEC(石油輸出国機構)総会では、非公式ながら、ロシアの協力を得て減産合意の方向で話が進んでいます。

これが実現すれば、原油価格は1バレル=50ドル前後で安定することが予想され、産油国にもお金が回り始めるでしょう。

外為予報
(画像=ネットマネー)

そこで、注目したいのが英国です。英国=産油国というイメージは薄いかもしれませんが、北海油田を持つ英国は実は産油国。メイ英国首相は10月2日、EU離脱に向けた交渉を来年3月末までに始める考えを示しましたが、欧州市場を完全に失ってしまうかもしれないというリスクはあるものの、原油価格の下落に歯止めがかかれば、状況はそんなに悪くないのでは? と考えることができるのです。

さて、そうした視点で英ポンド/円の月足チャートを見ると、120円近辺で底堅いことがわかります。英ポンドを買うときは、対ユーロでの強弱がわかるユーロ/英ポンドの月足チャートも併せてチェックしましょう。現在はユーロが買われていますが、このトレンドが反転し、かつ英ポンド/円が120円台前半まで売られてきたところで買いを仕込んでみると、おもしろいかもしれません。