ネットマネー 2017年2月号より一部を特別公開!

過去を検証すると、各月ごとでさまざまな傾向が浮き彫りに

英国のEU(欧州連合)離脱を問う国民投票や、米国大統領選挙など、さまざまな外部要因に振り回された2016年の日本株市場。ここ最近の世界情勢は、投資家の予想をはるかに超えることが頻繁 に起こっており、リスク管理の重要性が問われている。

さて、一時は、「トランプリスク」といわれたトランプ新大統領の誕生は、今や「トランプノミクス」と呼ばれるまでになった。大統領就任は年明け1月20日だが、2017 年の相場は、果たしてどう動くのだろうか?

気の早い専門家からは、「アベノミクスの初期によく似ており、儲けやすい相場が再び到来した」との声も上がっている。

本特集では、2017年前半の各月ごとの投資戦略を紹介していく。各月の傾向と対策に加え、2016年はどのようなことが相場を動かしたのかをワンポイントで解説。さらに、各月に決算を迎える有望企業を足元の業績進捗率からピックアップした。

また、カレンダー内には、相場に影響を与えそうな国内外のスケジュールを掲載。

2016年相場でイマイチ儲けられなかった投資家は、ぜひ新年相場でスタートダッシュを決めていただきたい。また、株主優待に関しては、本誌別冊付録で注目銘柄を紹介している。こちらも併せて参考にして、2017年相場の勝ち組を目指してほしい。

1月 相場的には弱い月だが、押し目買い狙いには絶好のタイミング

2000年以降、過去17年間の1月の日経平均は、6勝11敗と負け越している。年明けには海外などから新規資金が入りやすく、「1月効果」という言葉があるほどだが、意外と相場的には弱い月となっている。しかし、2月と3月の株式市場は「上昇確率の高い月」となっており、裏を返せば「押し目買いの仕込み月」には格好の時期ともいえる。

また、前半は〝おとそ気分〞が残り、企業発表も少なく材料難に陥りやすいことから、小型株が躍動することも多い。イベント的には、トランプ新大統領の正式就任による「一般教書演説」が注目材料か。

2月 「節分天井」とは程遠く、2月相場は上昇傾向。好業績銘柄に注目

過去17年間の2月の日経平均は、12勝5敗と大幅勝ち越し。株式市場では「節分天井彼岸底」という格言があるものの、実際にはその逆で2月は上昇特異月ともなっている。

物色的にも3月決算企業の第3四半期決算発表が1月下旬から始まっており、2月期本決算銘柄とともに、好業績買いが本格化する一方、配当や株式分割、株主優待の各種権利取り確保による買いが盛り上がりやすくなるシーズンにもあたる。さらに、1月に召集された通常国会(会期150日)審議が本格化して、政策関連の新たな物色テーマが関心を集める特徴もある。

3月 年度末に向け株価上昇。新興株や小型株が乱舞する時期

過去17年間の日経平均は、2月に続き12勝5敗と上昇特異月となっている。特に、2012年以降は唯一、月間で5年連続高を記録している。メジャーSQが3月第2金曜日にあるほか、3月の年度末決算を控える機関投資家が決算対策を本格化させる月だ。

一方、個人投資家は配当、株式分割、株主優待の各種権利取り確保のために、売り圧力が意外と弱まる傾向がある。「年度末のお化粧買い」という言葉も聞かれるようになる時期だ。相場に安定感があることから、新興市場やIPO(新規株式公開)など小型株人気も高まりやすくなる。

4月 決算発表がスタート。好業績銘柄や中小型株に物色の矛先が向かう

過去17年間の日経平均は9勝8敗と勝率はほぼイーブン。新年度入りとなり、新たな資金配分を確定させた国内機関投資家は動きやすい時期となるため、好需給が注目される。一方、2〜3月の強調相場の反動から、利益確定売りが出やすい月ともなっている。

月後半から3月決算企業の本決算が始まり、今後1年間の企業業績動向のイメージがつかめるタイミングともなる。ただ、月後半はゴールデンウイークを意識して薄商いとなりやすくなり、中小型株に関心が向きやすくなる特徴もある。基本的に好業績、中小型株物色の流れが強まりやすい。

5月 ヘッジファンドの決算で米国の格言では、「5月に株を売れ」

過去17年間の日経平均は4月同様に9勝8敗。なお、直近3年間は連続高となっている。米国株式市場では「セル・イン・メイ」(5月に株を売れ)という格言があるが、これは5月からヘッジファンドの決算が本格化するため売りが出やすく、米国の各種経済指標も季節要因から軟調な数字が出やすい傾向が強いからだ。外部要因に注意する必要がある月でもある。

一方で、3月決算企業の通期業績予想が月半ばに出そろうことで好業績銘柄の人気が高まる傾向もある。月前半は大型連休のため、市場エネルギーが低下しやすい特徴も。

6月 5月相場の反動から個人投資家好みの材料株物色が始まる。

過去17年間の日経平均は10勝7敗と、軟調な5月相場の反動から勝ち越し確率が高い月。6月第2金曜のメジャーSQを通過し、ヘッジファンドの6月決算対策も終了すると需給が好転。欧米で早いところでは夏のバカンスに入るところも出てくる。

国内要因では、3月決算企業の株主総会が月後半に控える中で、企業サイドからも明るい材料が発信されやすくなるという傾向もある。3月期決算企業のデータが出そろった『会社四季報・夏号』の発売、6月のボーナスを得て、個人投資家による材料株物色も盛り上がることが多い。