ネットマネー 2017年3月号より一部を特別公開!

コスト激安の投信+ETF

資産運用の初心者は少額から投資可能な投資信託やETF(上場投信)がとっつきやすい。
そこで松井証券の佐々木さんに、投信とETFとの使い分けも含めて教わった。

松井証券から満を持して「投信工房」リリース

「かつての投資信託は信託報酬や販売手数料が高いものが多く、自信を持ってお客さまにおすすめできる投信は非常に限られていました」   こう語るのは、松井証券の投信&ETFナビゲーター・佐々木健吾さん。潮目が変わったのはここ数年のことで、信託報酬や販売手数料が低くシンプルな投信が充実してきた。そんな流れを受けて、松井証券が昨年11月28日にリリースしたのが「投信工房」だ。ロボアドバイザーがポートフォリオの提案からメンテナンスまで資産運用をサポートしてくれるのが特徴。ロボが対応することで人件費を大幅に削減でき、低コストでの提供が実現したという。

「投信は似たような商品がたくさんあり、どれを買うか迷ってしまう方も多いと思います。そんなときはロボアドバイザーの提案をぜひ参考にしてください」

時間のない投資家にもロボアドバイザーは強い味方になってくれそうだ。さらに、カスタマイズや運用の見直し、リバランス(資産配分の再調整)も簡単に行なえるので中級者にも納得のいく仕様になっている。

「投信工房では500円から積立投資ができます。さらに投資タイミングを毎週や毎日など自在に設定可能。資産運用は若いうちに始めたほうが断然有利ですから、まずはワンコインで積立投資をして、資産運用の習慣を身につけてほしいですね」

上級者はETFの短期売買で利ザヤ稼ぎ

「積極的に投資したい方は、ETFにも挑戦してみてほしい」と佐々木さん。ETFは、株と同様に市場で売買する上場投信だ。シンプルかつ透明性の高い商品設計でコストの低さも特徴だ。投信の信託報酬が安くなったとはいえ、コスト面ではまだまだETFに軍配が上がる。

「たとえば日経平均・レバレッジインデックスなら日経平均株価の変動率に対して2倍の値動きをするように設計されています。短期売買やスイングトレード(数日〜数週間の取引)で利益を狙うスタイルと相性がいいです。ダブル・インバースなら日経平均の変動率に対してマイナス2倍の値動きをする設定です。個別株投資をしている方は、保有株の下落時のリスクヘッジとして利用することも可能です」

ETFにも目を向けると、投資戦略に幅が出そうだ。

直球ストライク狙いの投信11

1万円程度で自由にどんなジャンルにも投資できる投資信託は少額資金を大きく増やせるチャンス満載。値上がり益重視の直球勝負で攻めるなら、優秀なファンドマネジャーが運用する好成績のアクティブ型や安定感抜群のバランス型がおすすめだ。

“勝てる”日本株アクティブ型

日本株ファンドでは、超優秀な独自運用で好成績が長年続くアクティブ型が豊富。インデックス型を圧倒する成績が見込める優良ファンドはこれだ!

“ガチで利益を狙う”インド株型

為替の影響をもろに受ける外国株ファンドはインデックス型が無難だが、投資対象次第では爆発的に上昇するアクティブ型もある。おすすめはインド株型!

“どうしても毎月分配金が欲しい”なら厳選毎月分配型

高額な分配金で元本を食いつぶして悲惨な成績が続く毎月分配型は数知れず。しかし分配金は少なくても安定運用重視のバランス型なら投資する価値あり。

※ファンドデータは2017年1月6日現在。

値上がり益重視ならアクティブ型で攻める

値上がり益重視で投資信託を選ぶなら、株価指数などに連動するインデックス型より、ファンドマネジャーが入念なリサーチで有望株を厳選するアクティブ型がおすすめだ。

「長期スパンでも非常に優秀な成績を収めている運用実績豊富なアクティブ型日本株ファンドは、最近のトランプ相場でも急上昇中。全体相場が悪くても、優秀な運用力でそれほど下落しない点が大きな魅力です」と語るのは楽天証券経済研究所のファンドアナリスト・篠田尚子さん。

〝爆発的上昇力〞で捨てがたいのが外国株ファンド。
「外国株ファンドは為替の影響を受けたり、有望株のリサーチにコストがかかるため、手数料が割安なインデックス型のほうが成績も優秀です。ただ、投資対象次第では大きな値上がり益が見込めるアクティブ型もあります。狙い目は年率7%超の経済成長が続くインドの株式ファンドです」

ここ5年間の上昇率が年率20%を超えているファンドも多く、成績度も折り紙付き!

「シニア層を中心に根強い人気の毎月分配型は、分配金の大盤振る舞いで現在は悲惨な運用状況になっているファンドが多いのも事実。それでも『分配金を毎月もらいたい』という人には為替ヘッジあり・なしをミックスしたり、金などにも投資するバランス型がおすすめ。分配金は1万口当たり40円程度ですが、安定運用に期待が持てます」

eワラントでボロ儲け2大作戦

昨年のトランプ大統領選出に続き、2017年も相場は荒れ模様の展開となりそう。 そんな、乱高下相場でボロ儲けしたいなら、eワラント。数千円という少額から始められる点が魅力だ。

乱高下相場のeワラなら800円で利益3万円も

トランプ氏が米国大統領に選出されて以降、人知れず価格が数十倍も爆上げした金融商品がある。それがeワラント。三菱UFJ FGのコールが38・5倍高など、狂乱のeワラント相場が展開されていた!

「政治・経済の一大イベント直前に買い、直後に売る取引で、少額資金を何倍、何十倍にも増やせるチャンスがあるのがeワラントの醍醐味です」

と語るのはeワラント証券投資情報室長の小野田慎さん。eワラントは相場が〝凪なぎ〞の状態だと、権利行使の満期日に向かって価格が下落してしまうもの。しかし、昨年のトランプ相場のような大波乱が起こり、ボラティリティー(価格変動率)がマックスに達すると、価格が数倍、いや数十倍に跳ね上がるeワラントが続出する。

「今年は米国に続き、欧州各国が選挙イヤーに突入。反EU勢力の台頭が鮮明になれば、金融市場は大混乱に陥るはず。また、トランプ大統領の政策が実際に実現するかどうかも相場の波乱要素といえます」

堅実な両建て作戦か、一発逆転「ガンマロング」

そうした相場急変を手堅く利益に変えられるのが、eワラントのプットとコールの両建て作戦だ。

「相場が大変動しそうなときに、たとえば日経平均株価のコールとプットのeワラントを同じ資金量だけ買います。イベント発生で日経平均が急騰して、コールの価格が倍以上になれば大成功。というのも、日経平均急騰でプットは逆に暴落しますが満期日までは0円にはならない。一方で倍以上儲けて、もう一方は0円にならないので、トータルで見ると着実に利益を残せるわけです」

もし資産の数倍から数十倍を一挙に狙いたいなら、「ガンマロング」という作戦がある。
「これは一大イベント発生直前に一方向へ大きな価格変動が起こることに賭ける投資法です。権利行使価格が現状の価格に近く、かつ満期までの期間が1カ月を切る価格がかなり低下したeワラントなら、予想的中で数倍から数十倍の値上がりに期待できます」

純金積立はスポット購入併用で

戦争や金融不安、財政破綻、インフレにめっぽう強いのが金(ゴールド)。月1000円からの 純金積立も普及し、長期的資産形成に欠かせない選択肢として確固たる地位を占めるまでになった。

4200〜4300円を狙ってスポット買い!

できる純金積立は、貯金感覚で月1000円から始められる貴重な資産形成ツールだ。

「世界各国の中央銀行が有事のための準備資産として保有していることからもわかるように、金はそれ自体に価値があるため信用リスクは皆無。株や通貨のように極端に価格が下がる危険性もありません。各国の政治・経済が不安定になって金融市場がパニックに陥ったときほど、金の価値は大きく上昇します。リスク分散効果が絶大なのが金の魅力です」と語るのはUFPFの代表取締役・西原憲一さん。

トランプ相場でドル高や先進国の株高が続く金融市場だが、トランプ新大統領が保護主義に走って戦争が起こったり、欧州各国で極右勢力が台頭してEUが崩壊するリスクも依然として高い。だとすれば、金の輝きにさらに磨きがかかることは間違いない?

「国内金価格は4年近く、高値4800円、安値4200円のレンジで安定推移しています。レンジ下限の4200〜4300円台まで下落したら、1万円程度のまとまった資金を投じてスポット買いも狙いたいですね。さらに下がるようなら、スポット購入で1万円ずつ買い増していけば、月々の平均購入単価を下げることができ、長期的な資産形成に役立ちます」と西原さん。

米ドル建てで取引される国際金価格は、米ドルの値動きと逆相関の関係にある。ただ、国内の金価格は円安・ドル高になれば上昇。ドル高に伴う金価格の下落が円安進行で相殺されることも、金の国内価格が安定推移する要因だ。

「金はインフレに強い資産としても知られ、米国ではトランプ新政権が打ち出す大型減税や財政出動といった政策からインフレ期待が高まっています。今後もしインフレが加速すれば、金に対する見直し買いが本格化する可能性が高い。そんな今は、月1000円からの純金積立&スポット購入を始める絶好の機会といえます」

消去法で国債。金利0・05%死守

最低金利0・05%が保証されているため、大人気となっている個人向け国債。
世界的なインフレ期待の高まりを考えると「『変動10年』が最善の選択肢」と西原さんは語る。

デフレにもインフレにも強い「変動10年」の特徴

「元本割れのリスクは絶対に取りたくない」という人に、消去法的におすすめしたいのが個人向け国債。

「黒田日銀がマイナス金利を導入したせいで、国債の利回りは10年物でも0%前後で金利がほとんどつかない状況です。ただし、個人向け国債の場合は最低でも0・05%の金利が保証されています。これは一般的な市中銀行の3〜5年物の定期預金金利よりも高い水準。各金融機関では『国債購入キャンペーン』を実施していて、100万円購入ごとに数千円のキャッシュバックを受けられる特典もあり、まとまった資金のある人には魅力大といえるでしょう」と西原さんは語る。

では、具体的にどの個人向け国債を買えばいいのだろうか。

「『固定3年』と『固定5年』は基準金利がマイナスなので、利回りは最低保証の0・05%で変わりません。そう考えると、『変動10年』が唯一かつ最も合理的な選択肢。インフレとデフレの両局面で資産価値を保全できる点が魅力です」

変動10年は基準金利に0・66を掛けた利率が半年ごとに適用されるため、10年国債の金利が0・076%を超えると最低保証の0・05%以上の金利がつく計算になる。2017年はトランプ新大統領誕生で世界的に長期金利は上昇傾向だろう。黒田日銀がマイナス金利政策の解除を宣言すれば、日本の10年国債の利回りが0・76%を突破する可能性は十分にある。

「ただし変動10年は当初1年間は中途換金できません。その後も中途換金する場合は直前2回分の利子の約8割が差し引かれます。当面使う予定のない余裕資金で購入するのが大原則ですね」