ネットマネー 2017年3月号より一部を特別公開!

わかりやすい解説で個人投資家の支持を広げている植木靖男氏が、今年の株式展望と注目銘柄を ズバリ予想!
トランプ米国大統領の誕生で、防衛力強化が市場テーマに浮上してきた

今月の目のつけどころ
米国孤立主義で浮上する防衛関連王道銘柄

金融株の後継銘柄で防衛関連株が表舞台に

米国大統領選挙でトランプ氏に決定した後、にわかに世の中が騒然、キナ臭くなってきたようだ。トランプ氏は米国第一主義、孤立主義を掲げ、"世界の警察官"であることを放棄した。このため米国に自国の守りを依存していた多くの国が、「自らの国は自らが守らなければならない」ことを自覚し始めたのだ。

わが国を取り巻く東アジアの安全保障環境は不安定要因が増し、先鋭化しつつあるだけに、事は深刻である。

このことから2017年の市場テーマとして「防衛力強化」が欠かせなくなってきた。こうした中、トランプ大統領は沖縄の在日米軍駐留経費負担増とも絡み、わが国の防衛力の強化を求めているという。

安倍政権は2017年度予算案で、防衛費を過去最大の5兆1000億円程度とする方針を掲げた。5年連続の増額だ。とはいえGDP(国内総生産)比では約1%。主要先進国では、1~2%が常識といわれている。中国ではこの10年間で防衛費は4倍に達しており、ロシアの軍事費は5・8倍、お隣の韓国ですら2倍だ。日本の防衛費が10年間で0・9倍というのは、周辺国に比べれば少ないほうといえるだろう。

防衛費の中身を見ると、地上から迎撃する地対空誘導弾パトリオットミサイルや、日米で共同開発中の新たな海上配備型迎撃ミサイル、艦船への対処能力を高めた地対艦ミサイルの開発にも取り組む。いずれにしてもミサイルが中心になるもようだ。これからの戦争は、これまでの形態と大きく異なりミサイル主導となることが明白である。

株式市場に目を向けると、昨年12月の米国金利引き上げを受けて円安が進展、米国大統領選挙後、株価は上値を追っている。金利上昇を受けて金融株が牽引役として展開していたが、市場全般の値動きからすると、トランプラリーの第1弾は昨年末で終了したとみて大過なさそうだ。新春から動きだす第2弾では、金融株の後継銘柄として、防衛関連株が表舞台に躍り出る局面を迎えることだろう。