ネットマネー 2017年3月号より一部を特別公開!

優待・配当など3月権利確定の有望株

2016年の年末は、米国の利上げによって円安が進み、為替相場は118円台に突入。日経平均株価は2万円が目前の状態だ。海外に目を向けると今年は、フランスやドイツの選挙が控えている。

さて、そんな強気の相場でプロに注目してもらったのが、3月の権利確定銘柄。優待や配当を狙うこともでき、投資妙味がある企業を選んでもらった。

クイック

カジノ関連で人材派遣会社に需要増の見込み

原稿執筆の時点で、1月20日予定のトランプ大統領就任式に出席するのは、トランプ氏の金主の一人といわれるラスベガス・サンズ経営者などカジノ人脈といわれている。

また、トランプ陣営に入閣するメンバーはオバマケア反対者、地球温暖化石油説に懐疑表明者、日本の外務大臣に相当する国務長官にプーチン氏とじっこんの石油会社 の元経営者だ。

どう考えても石油の値上がりを期待したいメンバーに見える。石油価格が上昇すると燃費コスト軽減と減税措置から電気自動車への乗り換えが進む。しかし、安倍首相が補助金を撤廃するようなら、トランプ施策に大迎合。ならば外資カジノが設営されて、最も恩恵を受ける人材派遣会社に注目だ。

クイックの今期予想EPS(1株当たり利益)は65・9円。株価が998円ならPER15・1倍、27 円配当予定で配当利回り2・71%。株数でランクアップの優待制度あり。信用倍率は4・9倍で急騰しても利益確定が出やすく押し目を狙える点でもオススメ。

リゾートトラスト

会員制のリゾートホテルで国内のトップ企業。米国など海外でも展開へ

会員制リゾートホテルの国内最大手。ホテルの会員権、特に都市型会員制ホテルが伸びている。また、高精度の検診を行なう会員制メディカル施設「グランドハイメディック倶楽部」の新拠点を東京湾沿いや名古屋、京都に開設。国内だけでなく、外国人富裕層の「医療ツーリズム」需要にも対応し、ガンなどの早期発見につなげる。これは、インバウンド(訪日外国人)需要をひきつけるだろう。

また、中国・杭州市で富裕層向けに、で会員制のガン検診サービスを展開。治療も現地病院で行ない、企業経営者などの需要を見込んでいる。

海外では、米国ハワイ州ホノルル市の高級リゾートホテル「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」を約300億円で買収。初めての海外ホテル経営となるが、国家元首クラスが宿泊するホテルでもあり、企業ブランドを高める好機だ。

株価は8月10日に史上最高値3800円をつけた後は長期下落。だが、ここに来て反発し、底入れの可能性大。優待も充実しており、ここは狙い目と判断する。

ヤクルト本社

食品セクターの逆張り有望株。医薬品事業の材料もあり

乳酸生菌飲料メーカー。女性訪問販売員による販売網を有しているのが特徴。「ヤクルト」を中心とした乳製品は、国内・海外で毎日3500万本以上が販売されている。医薬品事業では、化学療法抗ガン剤「カンプト点滴静注」を中心に世界のガン医療に貢献している。

 業績面は、2017年3月期の第2四半期決算発表時に通期の営業利益予想を従来の365億円から340億円に下方修正。国の後発医薬品の使用促進施策の影響で、先発医薬品の販売が苦戦中だ。

一方、株価は底固めの局面にある。特に9月以降では底打ち感が強く、トランプ・ショックで形成した日足の大陰線でも直近安値の手前で下げ止まり、二番底に準ずる動きとなっている。

これからは25日移動平均線を意識して下値を切り上げる可能性が高く、業種別でも、株価上昇に出遅れ感の強い食品セクター内の逆張り候補銘柄として有望だろう。2015年4月に9030円の高値をつけており、26週線以下の水準は値ごろ感がある。

一蔵

着物の販売やレンタルの和装事業に加えて、ウエディング事業を展開

着物の販売・レンタルの和装事業とウエディング事業が2本柱。和装事業においては、従来の返品可能な委託取引ではなく、返品不可の買い切りを行なう流通革命による低価格と消費者ニーズを反映した商品力、徹底した接客研修による販売力、徹底したマーケティングに基づく企画力の3つの力が強みだ。

女性ウェブコミュニティー「SAKURA学園」や学園祭・サークル活動支援などで、若年層の開拓による知名度向上を図っている。また、低価格の実現にも取り組み中だ。

ウエディング事業は、思い切ってコストをかけた本物感のあるゲストハウスでのウエディングが人気。衣装、美容、撮影などを内製化しており高い利益率を確保している。今年8月には、山梨県でM&A(企業の合併と買収)で譲り受けた結婚式場をリニューアルオープン、また2018年には沖縄でホテルを含めた滞在型リゾートウエディングを開業予定。

PERは10倍割れと割安感があり、優待権利確定に向けて地合いは堅調だろう。

アートネイチャー

女性向けウイッグや中国への進出など新規事業で攻勢中

オーダーメードかつら事業を中心に、増毛、育毛ケア、理美容(アフターケア)などの事業も行なっている。

業績を見ると、今9月中間決算は期初予想を下回り、前年同期比減収減益となった。期中に通期業績予想の下方修正を行なったものの、売上高、営業・経常利益は前期比微増、純利益は20億5000万円(前期比18・4%増)としている。また、女性向けファッションウイッグ、オンラインショップ、中国市場への進出など、新規事業・成長戦略を実施し、堅調な収益を見込む。

チャートは2015年10月につけた直近高値の1224円から反落し、続落トレンドだ。しかしながら2016年11月に年初来安値585円をつけて以降は反発の兆しが出ている。このままジリ高といきたい。

配当金は中間と期末で年間28円を予定。株価が安値圏にあり、現在、期末配当だけでも約1・9%の利回りの計算となる。インカムゲイン(配当)とキャピタルゲイン(値上がり益)の二兎を狙う。

日産自動車

小型車が新車販売数で月間トップに。利回り4%で今が買い

 3月期末の配当シーズン狙いでも、2017年のホールド銘柄としても日産自動車は有利な投資対象だ。昨年の日産は、まさに「〝やっちゃえ〞NISSAN」の宣言通り。驚くほど躍動した。改めて整理してみたい。

まず、車が売れている。国内では小型車「ノート」が月間の新車販売台数で約30年ぶりにトップとなった。定番のミニバン「セレナ」には自動運転技術を搭載。中国での新車販売台数も年間トップだ。

続いて、株主還元の大幅増強。円高の影響で上半期は最終減益だったが、それでも年間配当予定を6円増配した。5年ぶりに自社株買いまで実施。そこに為替の円安進行が起き、通期の上ブレまで期待できる環境にある。

最後に系列企業を解体したこと。伝統的サプライヤーのカルソニックカンセイの持ち分を売却。硬直化してきた関係を崩し、次世代自動車に経営資源を投下する姿は快活だ。そして、三菱自動車も安く買って傘下に入れた。この株が、自動車株唯一の配当利回り4%超で買えるわけだ。

東武鉄道

名門ホテルの買収など沿線観光の開発を積極化。営業利益は上ブレへ

関東私鉄で路線最長を誇る同社の株に注目したい。株数に応じて割り当てる電車全線優待証のほかに、東武動物公園や東武ワールドスクエア、東武博物館の割引券など、優待内容は充実。今年の春導入予定の新型特急500系「リバティ」は、100系の特急「スペーシア」が乗り入れなかった野岩鉄道やアーバンパークラインを運行。夏には下今市駅から鬼怒川温泉駅まで12・4キロを走る蒸気機関車C11形207号機「大樹」でSLを復活させるなど、集客能力の高そうな車両が相次いで登場した。

2016年9月には、栃木県の名門ホテルを手がける金谷ホテル(栃木県日光市)の買収を発表。2020年には米国のホテル大手と組んでザ・リッツカールトンを日光に開業するなど、沿線観光地の積極開拓によりレジャー部門の収入増が期待できそうだ。

2016年4〜9月期営業利益は前年同期比1・6%増も、下半期はマンションの販売が多いことから2017年3月期営業利益計画650億円は小幅に上ブレしそうだ。

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※騰落率は発売日前日の終値に対するもの。発売日が市場休業日の場合は直前営業日の終値を採用し、株式分割が実施された場合は株価修正後のデータで算出。▲=マイナス。