ネットマネー 2017年3月号より一部を特別公開!

中古住宅購入は住宅ローン+リフォームローン vs リフォーム一体型住宅ローン

金利も借入期間も有利なリフォーム一体型住宅ローンに軍配!

教えてくれたのは、ファイナンシャル・プランナー 金子千春さん(CHIHARU KANEKO)
日本長期信用銀行(現・新生銀行)を経て、2003年に独立。保険の見直しや住宅ローン、資産運用の相談、セミナー講師として活躍中。

中古住宅を購入、リフォームする人が増えている

 消費税率の引き上げが2年半延期、住宅ローンの金利も史上最低レベルにあり、今がチャンスと住宅取得を検討している人も多いでしょう。

 そんな中、中古住宅流通市場やリフォーム市場を活性化しようという国の政策もあり、マイホーム選びのひとつの考え方として中古住宅購入という選択肢が見直されています。

 価格面から手ごろな中古住宅を買ってリフォーム、既存の建物を大規模に改装し、性能の向上や資産価値を高めるリノベーションという選択をする人が増えているのです。

 この背景には、価格面のメリットだけでなく、優良な中古住宅の増加、リフォーム技術の向上といったさまざまな要因があるようです。

 中古住宅リフォームをマイホーム選びの選択肢に加えることで、対象物件の数は格段に増えます。特に首都圏エリアでは、立地条件、物件価格、間取り、広さなどが希望通りの新築一戸建てやマンションを見つけるのは難しく、結果的に一部の条件については妥協しなくてはなりません。

 しかし、中古住宅のリフォームであれば、間取りや内装、設備機器については、変更すればいいのであまり気を使う必要はありません。条件を価格や立地などに絞れるので物件の選択肢が広がり、希望通りのマイホームを見つけられる可能性も高くなります。

 一般的に新築の一戸建てやマンションの価格は、築後10〜15年間で大きく下落し、その後は景気動向に応じて緩やかに上下動する傾向があります。価格が大きく下落した後の中古住宅を購入することで、住宅価格が大きく下落するリスクを避けられる点もひとつの魅力といえるでしょう

購入時か購入後かで大きく違ってくる中古住宅リフォーム

 では、中古住宅をリフォームする場合、資金計画はどう考えればいいでしょうか。今回は住宅ローンを利用して中古住宅をいったん購入し、後でリフォームするケースと、中古住宅を購入する際に同時にリフォームを行なってしまうケースを比較しながら考え てみます。

 中古住宅を購入し、後でリフォームをする場合には、まず中古住宅を住宅ローンで購入し、その後リフォームするときに改めてリフォーム資金の借り入れをしなければなりません。

 この場合、既存の住宅ローン返済に加えて、リフォーム資金の借り入れ余力があるかどうかが改めて審査されるので、希望通りの借り入れはできないことがあります。

 また、リフォームローンは返済期間が短く、無担保で借りる場合には借入金利が高くなりますし、有担保の場合には抵当権設定の関係上、住宅ローンを組んでいる金融機関以外での借り入れは、基本的には難しいでしょう。

 一方、中古住宅の購入と同時にリフォームも行なった場合にはどうなるのでしょうか。実は、最近では、住宅購入時にリフォームを行なう場合に限り、物件の購入代金に加えてリフォーム資金も一緒に住宅ローンで借り入れることができるリフォーム一体型住宅ローンを扱う金融機関が増えています。

 この場合には、物件の購入代金に加えてリフォーム資金も一緒に住宅ローンと同じ金利、同じ期間で借り入れられますし、一括で借り入れができれば、審査も総額で受けられ、抵当権の設定などの手続きも一度で済むことになります。

物件探しと同時にリフォーム会社探しもしなければならない

「物件購入費用とリフォーム費用を一本化する際には、物件探しと同時にリフォーム会社探しをしなければならない点には要注意です」とアドバイスするのは、FPの金子千春さんです。

 一般的には、欲しい中古物件が見つかった場合、売り主に対して購入申し込みを行なうと同時にローンの事前審査の申し込みをしますが、その際にリフォームの見積書が必要になります。

 また、場合によっては、売買契約後にローンの本申し込みをする際に、リフォームの工事請負契約書が必要になるケースも出てきます。住宅ローンの申し込みまでに工事請負契約を済ませておくためには、物件探しと同時にリフォーム会社探しもしなければ間に合わないのです。

「中古住宅リフォームを視野に入れるのであれば、最新の設備機器などの情報収集のためにも、住宅展示場やリフォーム会社も参加している住宅イベントなどに足を運ぶといいでしょう」(金子さん)

 今回は、金利も借入期間も有利なリフォーム一体型住宅ローンに軍配です。