ネットマネー 2017年4月号より一部を特別公開!

トランスジェンダーの友人に話を聞いて、無垢なマキオを生きることが出来ました。

昨年は紅白に出場することもできて、とてもいい年でした。あのステージで歌うのは緊張しましたけど、めちゃくちゃ楽しかったです。

この2月25日には、『彼らが本気で編むときは、』が公開されます。心と体の性が一致しないトランスジェンダーのリンコ役を生田斗真くんが演じ、僕はその恋人役。

見どころをひと言で言うのは難しいんですけど、ただ、僕はこの映画を観て泣きました。決して音楽がワーッと鳴って、「ハイ、ここ泣くとこです」みたいな、涙を誘うような映画ではないんです。穏やかで、あったかくて、空気を味わうような作品。気がついたら涙があふれている、みたいな。

撮影の待ち時間には、斗真と僕としてしゃべることもありましたけど、撮影中はあくまでリンコさんとして接していました。とてもキレイだったし、違和感がありませんでした。

僕が演じるマキオは、すごく優しくて、包容力のある男性。父が出ていった後、母親と姉と暮らしていく中で、女性の怖さ、弱さを知り、だからこそ、女性をそっと触れるように支えるということを本能的に感じながら生きてきた男性だと思うんです。だから子供を置いて家を出てしまう姉を怒鳴ったり罵倒したりしない。それはきっと、姉の痛みをどこかでわかるからだと思います。

難しい役どころでしたけど、単純に「大好きな人のそばにいたい」とか「愛する人を支えたい」って思う気持ちは僕にもありますから、そういう気持ちを自分の中で大切に醸成していって、100%無垢なマキオになりきるのが一番だと思いながら演じました。

僕は、台本を読んで仕事を選ぶということはしないんです。事務所を信頼しているので、社長やマネージャーから受けた仕事をまっとうしようというスタンス。今回のお話をいただいたときも、まずざっくりと内容を聞きますよね。

「育児放棄をした姉の子供の面倒を見るんだけど、一緒に住んでいるのは、もとは男性だったけど女性の......」って説明されて、「ん?どんな話や?」と一瞬、思いました(笑)。

でも僕は東京に出てきたときトランスジェンダーやゲイの人たちと仲良くなって、すごくよくしてもらったんです。だから、違和感なく世界観に入れました。今回もその友人に電話をして、いろいろと教えてもらいヒントを得ました。改めて出会いに感謝です。

この作品は僕にとって、ターニングポイントというより、新たなステージへ行ける〝ゴーイングポイント"になればいいなと思います。

普段の僕は、物欲もあまりなく、お金に関してはあまり「無駄遣いしたな~」って思ったことはないタイプ。ただ、お金って、自分だけでなく、人のために気持ちよく使ったら、いい感じでまた自分に回ってくるんじゃないかって思いますね。