ネットマネー 2017年4月号より一部を特別公開!

株カルテ

買ったはいいけれど、どこで売ればいいのか、もう少し保有したほうがいいのかわからない...。 そんな疑問にプロがお答えします。 投資アドバイス付きの超親切連載です! ※株価は2017年2月8日現在。チャートは日足。

日産自動車 東証1部・7201/100株 1132.5円

Q トランプ新政権誕生の追い風に期待して、同社に投資しました。買値は1000円台だったので、株価は今のところ順調です。売値の水準の目安と今後の展開について教えてください。

A ルノー傘下で、最近は資本業務提携による三菱自動車への支援が話題です。自動車株を取り巻く環境として、プラス面は為替の円安。トランプ大統領はドル高を牽制しているものの、政策は景気拡大を打ち出しているので、金利差からドルが買われやすい状況です。ただ、自動車に関しては米国車が日本で売れていないのは不公平としています。また、メキシコからの輸入には高い関税をかけると明言。日産自動車もメキシコに工場があるので、影響が出る可能性はあります。

グローバル企業である日産は、円安のメリットのほうが勝ると思います。今期予想の営業減益も、増益に転じることが有望です。中期的にはEV(電気自動車)やアジア市場の開拓で、三菱自動車との連携も期待できます。売値の目安は、まず昨年末の高値1220円、次に2015年6月の高値1350円。急速な円高がない限り、下値不安は限定的でしょう。

ブルボン 東証2部・2208/100株 2623円

Q 昔からなじみのある会社に投資してみたいと思い、昨年12月にブルボンの株を2200円で買いました。まずは目先の売り場が知りたいです。また、同社の将来性についてはどうでしょうか。

A 同社の株価は、短期・中期・長期のすべてで上昇トレンドを形成しており、年初来高値を更新し続けています。きわめて強い上昇トレンドを形成していることから、トレンドが崩れるまではホールドをお勧めします。目先の売り場については、株価が高値を更新し続けていることから判断が難しいです。売り場の具体的な株価を決めてしまうと、悔しい思いをしてしまう可能性もあります。よって、終値が25日移動平均線を割り込み、下降トレンドに転換してから利益確定するといいでしょう。

なお、同社の将来性についても、大きな期待が持てます。同社の人気菓子「ルマンド」をアイス化した「ルマンドアイス」を北陸3県で限定発売したところ、販売が一時休止するほどの人気に。同商品が全国販売されれば、大ヒットする可能性が高く、同社の新たな収益柱となる期待も持てることから、中長期での業績拡大が期待できるでしょう。

ラクーン 東証1部・3031/100株 513円

Q 独自のビジネスモデルが魅力で、ラクーンに550円で投資しました。最近の値動きは芳しくなかったのですが、復調の兆しが感じられます。このままホールドでも大丈夫でしょうか?

A ラクーンについては、「戻ったら売りたい」と思っている投資家がたくさんいます。ラクーンが最も人気化したのは昨年1月。このときの高値は、現在よりはるかに高い879円でした。当時買った投資家の動機は、「フィンテック関連だから」のはず。同社が手がける企業間決済代行サービス「Paid(ペイド)」のフィンテック協会加入が材料になりました。

当時の株式市場では、聞き慣れない「フィンテック」というキーワードが大流行。結果、昨年1月の月間出来高は3億株を超えました。これは、たとえば昨年12月の月間出来高約501万株の62倍に相当。塩漬け株を処分したい投資家の戻り売りを、人気が一巡した今の出来高で吸い上げることは困難です。また、フィンテックを材料に買っているため、足元の業績には収益として表れません。そのため、四半期決算を発表するたび、失望的な反応が出てしまうのも弱点です。

モルフォ 東証マザーズ・3653/100株 6020円

Q 事業内容に将来性を感じ、同社の株を4200円で買いました。昨年に引き続き、今年もAI(人工知能)は注目のテーマということなので、長い目で様子を見てもいいでしょうか?

A ホールドをお勧めします。同社は東京大学発ベンチャーの画像処理ソフト会社で、市場では、AI(人工知能)関連銘柄の一角として高いテーマ性を有しています。デンソーと資本業務提携しており、ディープラーニング(深層学習)による画像認識技術の電子ミラーへの応用などを共同研究開発中です。

そして、AIは引き続き今年も注目テーマになると思われます。政府はAI研究について、2017年度予算案の概算要求で前年度比9倍の924億円を計上。予算の大幅増は、成長戦略の柱として政府が重要視しているという証左だと考えています。

株価は、昨年4月に高値1万1080円まで上昇した後、4000円割れまで調整し、現在は6000円水準にあります。短期資金の流出入で一喜一憂するかもしれませんが、将来性を重視し長期投資でいきましょう。4000円台であれば買い増しも手かと思います。