ネットマネー 2017年4月号より一部を特別公開!

独自ランキングから考える

就任早々、傍若無人な振る舞いのトランプ大統領だが、当選直後から彼の政策に対する期待が高まってトランプラリーが発生したのも事実。今回は、その波に乗り遅れた投資家のために逆襲期待銘柄をランキング!

全体相場が上昇中にもかかわず、派手に売られていた銘柄が!

 現地時間の1月20日、ついに就任したトランプ大統領。その直後にはTPP(環太平洋経済連携協定)離脱を表明する一方、日本の自動車貿易が不公平だと文句をつけ、為替市場や株式市場がトランプ氏の一挙手一投足に翻弄される展開が続いています。

 こうして年明け後の相場は予断を許さない状況となりましたが、昨年11月上旬の大統領選挙直後から今年の大発会まではほぼ一本調子で急激な右肩上がりを描いていました。いわゆるトランプラリーです。この間に日経平均株価は3000円以上も上昇を遂げ、多くの銘柄が急騰しました。

 トランプラリーが発生したのは、彼がビジネスマンであり、企業経営に優しい政策を打ち出すことへの期待が高まったからです。しかしながら、トランプ氏当選に対するショックのほうが大きかったせいか、大半の個人投資家はこの強気相場に完全に乗り遅れ、外国人投資家だけが株価急上昇の恩恵を享受した格好。

 そこで、そのリベンジの意味も含め、今回注目したのは「トランプラリーの蚊か帳やの外だった銘柄」です。言い換えれば、全体相場が上昇する中で逆に売り込まれていた銘柄で、足元で信用取引の売り残が膨らんでいた銘柄をランキングしてみました。「(信用売り残-信用買い残)÷直近10日間の平均売買代金」という式で算出した数値の高さで順位づけしています。就任直後はTPP離脱をはじめとする過激なリーダーシップばかりが目立ったものの、株式市場が切望している法人減税などの策も明らかになってくるはず。そうなると、相場全体の上昇が再び顕著となる可能性が高まるでしょう。

 そして、トランプラリーのさなかに売り込まれていた銘柄に物色が向かうという展開も考えられそうです。信用売りのポジションを建てていた投資家が株価の反発に驚いて慌てて決済し、その買い戻しがいっそうの上昇を誘うという〝踏み上げ相場〞のパターンが十分に起こりうるのです。

地銀やインバウンド、資源・エネルギーのランクインが目立つ

 トランプラリーで上昇が顕著だった銘柄は、就任式後に若干売られたとはいえ、上値余地が限られている可能性が考えられます。その点、ずっと売られ続けてきた銘柄は、かなりの勢いで反発するエネルギーを秘めているといえるでしょう。しかも売り残が多いことに伴って、株価がそれ以上、下がりにくくなっている点にも注目すべきです。

 ランキングを見渡してみると、3位の九州フィナンシャルグループ、6位のめぶきフィナンシャルグループ、8位の広島銀行といったように、地銀が数多く入っているのが特徴的です。また、同じく金融セクターでは14位にかんぽ生命保険がランクイン。いずれも国内展開のみでトランプ大統領の政策とはほぼ無関係ですが、その多くが割安な水準まで売り込まれています。

 また、2位の近鉄グループホールディングスや5位の京浜急行電鉄、10位の京王電鉄、13位の京阪ホールディングスと、関東や関西の大手私鉄も多数入っています。11位の日本空港ビルデングや18位のヤマダ電機とともに、インバウンド(訪日外国人)関連としてひとくくりにできそうです。一時は市場のテーマとして大いに注目が集まっただけに、ひそかにトランプラリー下において調整が続いていたということなのでしょう。さらに、1位の丸紅や9位の商船三井、19位の三菱ガス化学、20位の出光興産といった具合に、資源・エネルギー関連も売られすぎの様相を呈しています。それらの巻き返しにも期待したいところです。