ネットマネー 2017年4月号より一部を特別公開!

質の低下がささやかれてきた新規上場銘柄だが、2017年はどうなる? 上場社数、企業の規模、上場後のパフォーマンスを昨年の動向から占う。

 今年も注目度が高まりそうなIPO(新規株式公開)市場。今回は2016年の動向から、今年を簡単に占ってみたいと思います。

 昨年の新規上場社数は83社で、2015年の92社を下回りました。前年を下回るのは実に7年ぶりです。上場社数はリーマン・ショック以降、順調に増加していましたが、昨年は「上場審査の厳格化」を理由に一服。108〜109ページで岡村氏が「東証マザーズ株の質の低下」について執筆していますが、 IPO市場でもここ数年は質の低下が見られます。上場直後に業績予想を下方修正する企業もチラホラありましたし……。

 でもこれからは、上場審査の厳格化によって、質が少しずつよくなっていくことが予想されます。今年は新規上場社数こそ横ばい程度になるかもしれませんが、〝量よりも質〞に注目の1年となりそうです。

 次に上場企業の規模を見てみましょう。昨年の最大規模のIPOは10月に上場したJR九州、次は7月に上場したLINEでした。それ以外は小粒の案件が増えている印象です。今年も小型案件が増えると思います。回転ずし最大手の「あきんどスシロー」、博多ラーメン店の「一風堂」を展開する各企業などの上場も取りざたされていますから、皆さんの身近な企業が市場デビューする可能性も大ですね!

 上場後の株価のパフォーマンスを見てみると、二極化しています。上場後の数カ月で大きく上がるか下がるか、明暗がくっきり分かれているのです。上場後に、株価が上がりやすい企業の特徴は何か?

 これはやはり、独自のビジネスモデルによる成長期待ではないでしょうか。今後の成長イメージが湧きやすい企業、ニッチな分野でも独自性を生かして業績を伸ばしている企業は、上場後も中長期的に評価されています。

 上の表には、昨年上場した企業の中から、上場後の株価パフォーマンスが良好な企業をピックアップしてみました。公募価格、初値に対して株価が強いままの銘柄は安心して保有できますね。