ネットマネー 2017年4月号より一部を特別公開!

NYダウが2万ドル乗せ。足元の米国景気は着実に上向いている

 NYダウが2万ドルを突破した。同指数は昨年12月中旬以降、大台を目前に足踏みを続けていたが、トランプ大統領の相次ぐ大統領令発令により政策推進期待が高まったことや、複数の米国主力企業が好決算を発表したことなどが節目突破を後押しした。

 米国景気が政策発動前から拡大基調にあることも、投資家に一定の安心感を与えている。堅調な雇用市場が安定した所得につながり、株高による資産効果も期待されるため、底堅い個人消費は継続しそうだ。また、ISM製造業景況感指数やNFIB中小企業楽観指数など企業の景況感の持ち直しも鮮明だ。企業サイドで米国経済の先行きに対する楽観が広がっている証左だとすれば、今後の企業による設備投資拡大の可能性も高まる。

 目先は10〜12月期の企業決算が一巡し、入国制限令や保護主義的な通商政策などトランプ大統領の掲げる政策のリスク面にも目が向きやすくなるため、相場の不安定化に注意したい。米国景気が堅調なだけに、FRBがタカ派発言を強める可能性もありそうだ。

 もっとも、トランプ大統領は就任直後から100日間のハネムーン期間に巨額減税を柱とする経済再生策を断行する構えでいる。米国株の先行きは米国大統領の政治運営手腕がカギを握っているが、大統領権限のみで実行に移せる政策は限られる。法案化のためには議会との調整が必要なものが多いため、今後いかに早期に議会と協力体制を築けるかがポイントだろう。

 就任後100日間で法案化を目指す減税などの政策に進展が見られれば、再度、市場がトランプ政権の政策期待を高める局面が訪れそうだ。なお、トランプ大統領は2月28日に議会で施政方針演説を行なう予定で、政策優先順位を見極めるうえで注目される。

 こうした中、大統領と下院議長が早期のインフラ投資加速に前向きな姿勢を示したことからインフラ関連株に注目したい。1つ目が建機レンタル大手のユナイテッド・レンタルズ。北米レンタル建機市場シェア1位となるため、米国内のインフラ投資の拡大による需要増加の恩恵を受けやすそうだ。また、米国内売上高比率が約9割と高いため、 中長期的にドル高基調に向かいつつある中でも為替の悪影響を受けづらい企業である。

 2つ目が鉄鋼メーカー大手のニューコア。トランプ大統領は就任後まもなく大統領令にて原油パイプライン建設推進を指示したが、その際に自国の鉄鋼製品の使用を要請しており需要増への期待がかかる。また、中国に対して高い関税をかけると牽制することにより、不当に廉価な鉄鋼製品の価格が少しでも是正されれば、それも米国鉄鋼メーカーにとっては追い風だ。