ネットマネー 2017年4月号より一部を特別公開!

誰にでも起こりうる相続・贈与のトラブル...。 いざというときに困らないために、知っておくべき旬の情報をお届けします!

今月のテーマ

納税資金の準備を始めよう!その1

相続税を納付しないとほかの相続人が納付責任を負うことに

相続したときは相続税の申告書を税務署へ提出し、税金は納付書を添えて税務署、金融機関や郵便局の窓口で納付します。相続税の申告は相続の開始を知った日(被相続人の死亡した日)翌日から10カ月以内に行ないます。

相続税の申告書の提出先は被相続人が死亡したときの住所地を所轄する税務署です。財産を相続した人の住所地を所轄する税務署ではないので間違えないようにしましょう。

相続税は現金一括納付が原則のため、財産を残す親か受け取る子のどちらかが事前に納税資金を用意しておく必要があります。納税資金は預貯金のほか、被相続人が加入していた生命保険金、被相続人が会社勤めなら死亡退職金、また上場有価証券で準備しておくこともできます。生命保険金、死亡退職金は現金で受け取れるし、上場有価証券であれば通常は一週間程度で換金できますから。

相続税の納付は相続人それぞれが行ないますが、自分の分を納付すれば〝終わり〞というわけではありません。相続税法では、相続税総額について相続人全員が連帯して納付する責任を負うことになっています。相続人が2人兄弟とすると、兄が自分の分を納付しても弟が納めていなければ、連帯責任により兄は弟の分の責任も持たなければなりません(自分が相続した財産の金額が限度)。とはいえ、まとまった財産を相続したのだし、相続税が相続財産よりも多いことはないのだから納税できないわけがないと思うかもしれません。しかし、たとえば兄が実家の不動産である家と土地を相続し、弟が現金を相続したケースでは、兄に現預金が用意できなければ、実家を売らない限り納付することができないということになるわけです。

そこで、遺産分割協議時にそれぞれの相続税を大まかに見積もって、納付が多額になりそうな人には現預金を多めに相続できるような工夫をしておきましょう。