ネットマネー 2017年5月号より一部を特別公開!

トランプ氏は本気で “損” と思っている。安倍首相も “独立国日本” の方向

戦後最大の防衛費5兆円はさらに増額傾向へ

経済評論家の新田さんが考えるトランプ銘柄の本命は、ズバリ防衛関連株だ。選挙中は日本に在日米軍駐留費用の全額負担を求めていたトランプ氏だが、2月の日米首脳会談では日本側の負担増や在日米軍の撤退などはまったく議題に上がらなかった。

「とはいえ、トランプ大統領の言動をチェックしていると、彼は『自国にとって損なことは一切やらない』と本気で考えているようです。2月の日米首脳会談では表立った議論はなかったものの、今後、日本に防衛力強化を求める可能性があります」 

日本の防衛予算は安倍政権誕生から5年連続で上昇が続いており、2017年度予算案では戦後最大の5兆1251億円に上る。

「中国の軍事力に対抗するため、安倍首相自身も防衛予算をさらに増額させたいはず。そこにトランプ大統領という “外圧” が加わったわけですから、悲願の自主防衛に向けて心置きなく突き進めるはず。三菱重工業、川崎重工業、IHIといった防衛関連株は一躍、成長産業になるでしょう」

SACO・米軍再編経費って??

在日米軍に関係する経費の一部。SACO(沖縄に関する特別行動委員会)関係費は土地返還や騒音軽減などのための事業費で、2016年度予算は28億円。米軍再編経費は沖縄にいる米国海兵隊のグアムへの移転費、沖縄米軍基地の再編費用など、2016年度予算は約1700億円。

防衛といえば実は商社!戦闘機に強いのは伊藤忠

米国の貿易赤字縮小にも役立つ一石二鳥効果

防衛関連では、日本の防衛費増加だけでなく、トランプ氏による米国製武器の売り込み攻勢も十分考えられる。

「米国の貿易赤字解消が最終目的である以上、トランプ氏は防衛面でも『バイ・アメリカン』を必要以上に打ち出してくるはずです」と語るのはマネックス証券の広木さん。

つまり、米軍駐留費用の全額負担を声高に訴えた背景には、ロッキード・マーチンなど米国製の戦闘機やミサイルをもっと買えという圧力が暗に存在しているということ。

「そう考えると、防衛分野で最も恩恵を受けるのは、米国からの兵器輸入の仲介役を務める伊藤忠商事や三菱商事といった商社になります。安倍政権としても、トランプ大統領が求める貿易赤字縮小のほこ先が、自民党の支持母体である農業分野の完全市場開放に向かうのは何としても避けたい。一番買いやすいのは武器ということで、今後は米国製武器の輸入に拍車がかかるはずです」

狙い目は1機当たり数百億円と金額がケタ違いの戦闘機輸入に強い伊藤忠商事。とにかく商社株とトランプ相場の相性は抜群といえるのだ。

為替動向が読めない…ならばペアトレードか乱高下歓迎のFX株

トランプ氏の為替発言でFX関連株に投資妙味

「トランプ大統領がドル高牽制発言を続ける以上、2017年の為替相場は大荒れの展開になりそう。円高進行なら輸入品に頼るニトリHDや吉野屋HD、逆に円安ならトヨタ自動車など輸出株と、為替動向に応じたペアトレードが有効でしょう」と語る新田さん。当然、取引高拡大でFX会社の収益も伸びるはず。

「トランプ大統領のドル安政策で一番買えるのは、マネーパートナーズグループやGMOクリックHDといったFX関連株かもしれません」