ネットマネー 2017年5月号より一部を特別公開!

米国第一主義を掲げるトランプ大統領。就任後初の施政方針演説では、インフラ整備に1兆ドルの投資を表明。米国のニーズに貢献するインフラ関連株に植木靖男が注目!

今月の目のつけどころ
米国のインフラ整備に貢献する王道銘柄

米国第一主義政策で商機を見いだすには…

2月の東京株式市場は、気迷いから一進一退の値動きだった。年初の高値を超えられず、3月に入って高値1万9668円をつけたがいまだもみ合い中だ。

一方の日本が頼りとする米国株価は快調で、連日のように史上最高値を更新し、3月に入って2万1000ドルを超えた。

この違いは、トランプ大統領の政策にある。トランプ大統領は米国第一主義を掲げ、2月28日の米国議会での施政方針演説でも、大型減税や1兆ドル(約113兆円)にも上る巨額のインフラ整備、規制緩和を表明し、選挙公約を果たそうとしているからだ。

過激な発言が控えられていたこともあり、市場の安心感からか、演説後の日経平均株価は前日比275円高の1万9393円に上昇した。この状態が続けば、株価は米国株価を追いかける格好で上昇基調に入る可能性もある。

ところで、米国の新たな政策目標の中で注目されるのは、10年で2500万人の雇用創出、年4%の成長率が目標だ。これは、日本の製造業にとってはかなり手厳しい状況になるだろう。だが、こうした政策の下で商機を見いだすことも可能である。

とにかく雇用が第一義的であるから、米国に工場を建て雇用を増やす、あるいは金融などで投資を増やす。さらに、高い関税を払っても日本から買わざるをえない製品、つまり製品の優位性で勝負するといったことだ。

しかし、1980年代の貿易摩擦以降、すでに米国で巨額の投資を行ない雇用を守っている自動車メーカーや、中国の人件費高騰で多くの米国の製造業者は、国内回帰を強めている。また巨大な米国市場を頼りに開発、製造、販売を行なっている医薬品メーカーの存在も周知の通りだ。

ほかに、新たに米国に進出する、あるいは増産、雇用を増やす、ダム決壊の危機などから老朽化したインフラ整備を行なうなど、米国のニーズに貢献する日本企業は、株式市場ではとても魅力的であり、注目したいところである。

撮影●永井 浩