ネットマネー 2017年6月号より一部を特別公開!

中小型株相場はまだまだ継続濃厚

ジャスダックが21連騰するなど、過熱感を警戒する声が上がる新興市場。だが、日経平均に比べてその上昇は緩やかだった。

上昇スピードは決して速くないジャスダック

ロン●中小型株がアツいね。

竹内●いいえ、まだそれほどアツくありませんよ。

芦田●どうしたの?

ロン●日経ジャスダック平均が3月10日までで21連騰したんだ。13年ぶりの大記録だよ。アツいだろ、真菜美ちゃん?

竹内●確かに21連騰ですが、データを見ると株式市場はさらに一段高が予想されるのです。アツくなるのはこれからですよ。

芦田●マザーズ指数は11連騰で史上最多タイ記録! 東証2部指数も2月に史上最高値を更新したから、中小型株が元気なのは間違いないわね。

ロン●楽天証券のテクニカルアナリストの土信田雅之さんに聞いたら、「新興市場は過熱ってほどでもない」って言っていた。アベノミクス相場が始まった2012年11月から見て、日経平均は2015年夏に2・3倍。でも、日経ジャスダック平均は今年3月までかかってようやく2・3倍だから、ゆっくり上げた印象だ。

芦田●これから、中小型株はどうなりそう?

ロン●「ひと休みした後に上昇トレンド復帰」がアナリストやファンドマネジャーたちの平均的な見方だよ。

ITバブル期の新興株ブームではIT株が爆騰して、ライブドア騒動のときはライブドアと株式分割銘柄が業績も配当も無視して上げたでしょ。明確な材料や中心銘柄のある相場は強いけど、好材料が織り込まれたら株高はそこで終わりなんだ。でも、今回ははっきりした材料もないし、主役銘柄も不在だ。こんな相場のほうが長続きするものだよ。

竹内●ジャスダックの21連騰を分析してみました。株価の上昇も下落も同じ確率で起こるなら、21連騰は210万分の1、8500年に1回の奇跡ということになります。

芦田●すご~い。生まれてきてよかった。

ロン●真菜美ちゃんは、いつもポジティブだね。

竹内●大事なのはここから先です。ジャスダックの21連騰は8500年に1回のはずが、今年3月で2回目。最長記録は1989年の22 連騰で、こちらは計算上、1万7000年に1回の偶然です。何か気づきませんか?

芦田●それって偶然じゃなくて、株価の上げ下げは確率50%じゃないってことね。

新興株は一方通行。確率は50%ではない

ロン●正解! 中小型株が一方向に動きやすいことは経験則としても知られている。過去の連騰局面と同じように、今回も利益確定売りを消化した後は、また上昇相場に戻りそうだよ。

大型株と違って、中小型株は個人投資家が多くて信用取引も少ないから、いったん上昇トレンドに乗ると連日のように上がる習性がある。割高圏に入ったら大型株ならすぐにカラ売りをぶつけられるけど、中小型株はカラ売りが少ないから上がりやすいんだ。

竹内●ロン隊長の説明を補足すると、中小型株が大きく上昇するのは、株価と企業価値のズレが大きいからです。

トヨタ自動車のような超大型株は企業の実力に見合った株価に落ち着いているケースが多いものです。秒未満で売買するコンピューターファンドから超長期投資する海外年金まで投資家層が幅広く、何十人ものアナリストが必死で分析するためです。

ところが、中小型株は投資家層が個人など特定の層に片寄っているから、アナリストがカバーしていない銘柄も珍しくありません。

ロン●だから今回の特集ってわけ。業績や配当などのデータから割り出した適正株価と現在株価を比べて、上昇余地のある銘柄を発掘したんだ。現在株価と適正株価の差が大きいほど、上昇余地が大きいってわけ。

芦田●中小型株が大人気になる条件は?

ロン●東証1部のもみ合いだね。昨年暮れから日経平均は2万円手前で足踏みしているでしょ。企業業績が上向いて先高期待が盛り上がっているのに、東証1部の大型株が足踏みしているときは、新興株に投資家の目が向くんだ。

芦田●ってことは、新興株ファンのロン隊長にとってはオイシイ相場ってことね。

ロン●そうそう。で、日経平均が2万円を突破した後は、大型株に銘柄を乗り換えて資産倍増が目標さ。

芦田●3月には日経平均が1万9000円を割り込む場面があったし、まだまだ中小型株相場が続きそうね。

竹内●では最後に、適正株価に比べて現在株価が下方カイ離しているジャスダックとマザーズの上位5銘柄をピックアップしておきましょう。

芦田●うわー、適正株価に戻るだけでずいぶんと値幅が期待できるんだねえ。

竹内●その通り!