ネットマネー 2017年6月号より一部を特別公開!

パッとしない保有株式の動きに業を煮やした清水は、運頼みのIPO(新規公開株式)の抽選に挑んだが…。

倉庫火災で話題になったアスクルを100株購入

日経平均株価は3月に入ってからも、2万円を超えるでもなく、1万9000円を割り込むでもなく、相変わらず1万9300円のプラスマイナス300円のレンジをウロチョロしている。ボクが買っている銘柄も大して利益が増えもせず、減りもせずという、膠着状態が続いていた。

3月3日アスクルを100株購入

「アスクルを買おう!」

埼玉県・三芳町にある倉庫が火災になったことでアスクルが話題になっていた。ニュース映像を見ると、派手に倉庫が燃え、何日間も燃え続けていたから、被害は甚大だろう。ただ、アスクルは便利だから、一度使った顧客がこの火災を理由に他社に乗り換えるとは思えない。アスクルの物流システムはすごいという趣旨の記事を読んだ記憶も頭の片隅にあった。

親会社はヤフーだし、個人向けネット通販「LOHACO(ロハコ)」も急成長しているようだから、大きなネガティブニュースで下がったところを買っておくと、今後に期待できると思った。手持ち資金が少なくて購入できるのは100株が限度。3月23日時点では、マイナス圏に沈んでいるが、もう少し保有してみようと思う。

3月14日インベスコ・オフィスを売却

ところで、買ってから右肩上がりに上昇を続けてきたインベスコ・オフィス・ジェイリートは、買値から一時25%を超える上昇だったが、上昇が止まったような気がしたので売却した。8万2715円で買ったのが10万1800円で売れたのだから悪くはないのだろうが、利益は手数料やら税金を差し引くと約1万5000円ほど。「もう1ケタ多い資金で株を動かせれば15万円の利益か……」と無意味な皮算用をして、「やはり世の中は金持ちが儲かる仕組みになっているんだ」とわが身の現状を嘆くのであった。株式でお金を増やすのは難しい。そのことをまざまざと実感させられ、自信がなくなってしまいそうだ。

3月はIPOラッシュその波に乗りたいが…

そうなるとすがりたくなるのが神頼み、運頼み。

3月は毎日のようにIPO(新規公開株式)がある、いわばIPO祭り状態。著名コピーライターの糸井重里氏が社長を務めるほぼ日や、人気ラーメン店「一風堂」を運営する力の源ホールディングスが話題になったが、この2銘柄は上場初日に初値がつかず、前者は公開価格の約2・2倍、後者は同3・7倍で初値がつき、好調な滑り出しを見せた。

ボクが利用しているネット証券はそもそもIPOの取り扱いが多くない。それでも取り扱いがあれば積極的に申し込んだ(ちなみに、ほぼ日と力の源ホールディングスの取り扱いはなし)。

そのIPOの申し込みは、需要申告(ブックビルディング)に申し込んでも申し込まなくても、購入申し込みができるという、ほかの証券会社とはやや異なるシステムで少しややこしい。ホームページの説明を熟読すれば理解できるのだろうが、そもそもボクは家電を買っても説明書を読む前に電源を入れるタイプ。理解するのが面倒なので、やみくもに申し込んだ。

そうしたら自社開発ERPパッケージソフトウェアの提供・保守、およびウェブを活用したマーケティング支援事業とするオロという銘柄が「優先申込」になった。

“ERPパッケージソフトウエア"といわれても、正直チンプンカンプン。目論見書も難しくて、よくわからなかった。目論見書なんてものは頭のいい人向けの文書なのだろう。

事業内容を理解できない会社の株を買うのはいかがなものかと、われながら思ったものの、とりあえずIPO購入資金を用意することにした。

ちなみ、「優先申込」は当選したのではなく、あくまでも優先的に申し込みを受け付けるという意味でしかない。

オロの公募価格は2070円。最低の100株を買おうとしても20万7000円が必要になる。しかし、ボクの買い付け余力は15万円ほどしかなく、IPOに当選しようと思うなら、申込期限までに何か売却しなければならない状況だった。

3月24日いちごホテルリートを売却

そこで、値動きが鈍くなり、約3000円の含み損が発生していた「いちごホテルリート」を売却。ただし、2017年1月期の配当3137円の権利は確定しているから、ほぼトントンだ(それにしても利益も損失もショボイ金額にしかならない)。

当選が発表される日を待った。しかし、そこには「落選失効」の文字が……。

この原稿を書いている3月23日現在、回転すしチェーン「スシロー」の運営会社を傘下に持つスシローグローバルホールディングスも「優先申込」になっている。

ボクが住むエリアにも「スシロー」があり、週末のランチ、ディナータイムに行くと、いつも大行列。あれを見る限り、業績は悪くないだろう。

そこで「株主優待ないかな」と調べてみた。100株で1500円分の食事券が年2回もらえるが、公開価格3600円だから、36万円に対して年3000円の食事券。これはちょっとショボイ。

しかも申し込むには資金不足で、また手持ちの株式を売却しないといけない。だから、どうしようか迷っている。

なんだか怪しい雲行きになってきたような…

相変わらずはっきりしない日本株相場だが、3月22日に日経平均はトランプラリーが始まってから最大となる400円以上の下げ幅を記録した。

個人的には少し前までのアゲアゲな感じから雰囲気が変わってきたような気がするのだが、どうなんだろう。

その日の新聞に掲載された専門家の意見を見ると、目先の相場は上昇余地がないというし、翌23日に日経平均が反発すると、米国経済は堅調だから上昇に転じる可能性が高いと書いてある。ちなみに、2月の中旬から外国人は日本株を売っている気配だ。

ボクはいずれにしろ、今後の相場予想などできないと思っているので、上がるとか、下がるとか決めつけずに、その時々の雰囲気で売買しようと改めて決意した。

今月のまとめ

楽して儲けたいIPOに当選したいと思っても、世の中、そんなに甘くない

3月はIPOラッシュで、多くの銘柄が新たに上場することになった。そのおこぼれにあずかかろうと思ったが、みんなが欲しいIPO株。そう簡単には当たらない。

IPO株に頼りたくなるのは、保有銘柄の毎月の値動きがほとんどないから。ここまで値動きが小さいのは、連載を続けるうえでも少し困った問題だ。ボクとしては「すごく儲かった!」「大負けしました!」みたいな感じにしたい気もするのだが、全然そうならない。とはいえ、ガチで自腹でやっているので、あんまり減ってしまっては困るのだが……。

とりあえず、ボックス相場になっている日経平均が、上に抜けるか、下に抜けるかに注目しながら、運頼みのIPOにはできるだけ参加していくつもりだ。でも現金余力があまりないので、当選してもそんなに買えないのが今の素直な悩みだ。