ネットマネー 2017年6月号より一部を特別公開!

株価が〝噴火〞する銘柄には、マーケットが次に注目するであろう材料・テーマが必ず備わっている。政策と経済トレンドを先読みすれば、その兆候はキャッチできる。今月の噴火株を見逃すな!

米国経済の先行きへの懸念が高まってしまうと荒れ模様の相場展開が…

今後の相場展開については、トランプ大統領が最重要政策のひとつと位置づけてきた、オバマケア(医療保険制度改革)代替法案を3月下旬に取り下げた影響が気になります。

税制改革や巨額のインフラ投資などの重要政策が本当に実行できるのか、世界中のマーケットから疑問符を持って見られることになってしまったからです。オバマケアは米国の中小企業の経営負担が大きい制度で、中小企業経営者たちはオバマケア廃止を唱えたトランプ氏の重要な支持基盤。彼らから失望されたことは大きなダメージです。

米国では暫定予算が4月28日に期限を迎えます。トランプ政権がそれまでに何らかの打開策を打ち出さないと、米国経済の先行きへの不安が高まり、「ゴールデンウイーク危機」を招きかねません。日本の株式市場は新年度に入り、新規資金の流入に期待できますが、リスク管理を怠らない姿勢が大切です。しばらくは、トランプ氏の政策に強い体質の企業や海外の影響を受けにくい内需系で業績好調な企業に絞って物色するのが賢明でしょう。

1つ目の先読み噴火株は、米国に工場を運営しており、トランプリスクが比較的小さいと思われるフコク(東1・5185)です。同社は、ワイパーやブレーキなど自動車用ゴム製品の大手企業。配当性向がやや低めなため割安に放置されてきたのですが、トランプ氏の大統領決定以降、株価が底打ちして右肩上がりを描き始めています。

2つ目の先読み噴火株からは、内需系の業績好調企業に絞りましょう。まず、ドラッグストア向けなど日用品や化粧品の卸売りを手がけるハリマ共和物産(東2・7444)。同社は物流のアウトソーシングを一括で請け負う事業も行なっており、ヤマト運輸の値上げ問題に関連して受託が急増するのではないかと市場関係者の注目を集めています。

3つ目の先読み噴火株は、工場や空港など大型施設の空調自動制御設備の建設・施工・メンテナンスを行なう企業、オーテック(ジャスダック・1736)。再開発を中心に受注が高水準で、素晴らしい利益成長を遂げています。すでに増配を表明するなど、2017年3月期業績の上方修正が楽しみな銘柄です。

今回最後の先読み噴火株は、横浜市東部の13社が統合してつくられた運送会社、東部ネットワーク(ジャスダック・9036)です。キリンなど神奈川県の優良企業が荷主で関東圏で活躍していますが、今後は関西への本格展開も目指しています。

山本 伸●やまもと・しん
マネーリサーチ代表。
1962年生まれ。1985年より、株式評論家、経済ジャーナリストとして執筆活動および講演活動を行なう。
経済情報誌『羅針儀』を主宰するなど幅広く活躍中で、確かな選択眼による銘柄推奨が個人投資家から絶大な人気。