ネットマネー 2017年6月号より一部を特別公開!

誰にでも起こりうる相続・贈与のトラブル…。

いざというときに困らないために、知っておくべき旬の情報をお届けします!

〝家族内ドロボー〞はあなたの身近にも潜んでいる!

預貯金をATM経由で毎日50万円ずつ盗まれることも

〝家庭内ドロボー〞とは、家族の財産を盗み取るドロボーのこと。親の預金を勝手に引き出したり、不動産の名義を黙って書き換えたり、無断で不動産に担保を設定してお金を借りたりする行為を指します。被害者が親とは限らないのですが、ここでは親の財産を狙う家族とします。ドロボーが発覚するのは財産を整理することになる相続発生時が多いのですが、相続特有の問題ではありません。

ドロボーに狙われやすい財産として、まず親が家の中に置いている現金や銀行などに預けている預貯金が挙げられます。親の長期入院や老人ホームへの入所をいいことに、現金を盗んだり、預貯金を勝手に引き出したりするドロボー行為は珍しくありません。

現金はともかく預貯金は銀行が管理しているので、口座の名義人である親以外は引き出せないはず。しかし銀行員は上表にあるような疑わしい取引であれば警戒しますが、家族が親からキャッシュカードの暗証暗号を聞き出してATMから引き出している場合などは気づきにくいでしょう。

しかもドロボーは、ATMを使って毎日50万円(一般的なATMの引き出し限度額)ずつ引き出します。そのため〝犯行〞が発覚しづらく、口座名義人が死亡すれば闇に葬ることもできそうです。口座名義人が死亡した事実を銀行が把握すると、口座は凍結されますが、それまでは自由に引き出せるのです。

また、生活費用の普通預金口座とは別に貯蓄用の定期預
金口座を作っていたり、複数の銀行に分けて預けていたりする場合などは発覚が遅れがちです。代理で引き出してもらう必要がある口座以外のキャッシュカードを渡さない(暗証番号を教えない)、定期的な記帳やネットでの残高確認をすることでドロボー行為を防ぎましょう。

「疑わしい取引」と判断されるのは以下のようなケース!

  1. 顧客の収入や資産に見合わない多額の現金による入出金を行なう取引
  2. 短期間のうちに頻繁に行なわれる取引で、入出金総額が多額である場合
  3. 夜間金庫への多額の現金の預け入れ、または急激に利用額が増加した取引
  4. 架空名義口座または借名口座であるとの疑いが生じた口座を使用した入出金
  5. 口座名義人である法人の実体がないという疑いが生じた口座を使用した入出金
  6. 住所と異なる連絡先にキャッシュカードなどの送付を希望する顧客、または通知を不要とする顧客の口座を使用した入出金
  7. 多数の口座を保有していることが判明した顧客の口座を使った入出金
  8. 当該支店で取引をすることについて明確な理由がない顧客の口座を使用した入出金
  9. 口座開設後、短期間で多額または頻繁な入出金が行なわれ、その後、解約または取引が休止した口座に関わる取引
  10. 多額の入出金が頻繁に行なわれた口座に関わる取引
  11. 口座から現金で払い戻しをし、直後にその現金を送金する取引(特に、払い戻した口座の名義と異なる名義を送金依頼人として送金を行なう場合)
  12. 頻繁な貸金庫の利用
  13. 公務員や会社員がその収入に見合わない高額な取引を行なう場合
  14. 取引の秘密を不自然に強調する顧客および届け出を行なわないように依頼、強要、買収などを図った顧客が行なう取引