ネットマネー 2017年7月号より一部を特別公開!

ピタッ⑥ 今月の「目指せ利益5倍!」

工場向け人材派遣が主力のアウトソーシングが官公庁や米軍基地へ進出

人材派遣・請負を手がけるアウトソーシングの業績が、主力である工場生産ラインへの人材派遣を中心に好調に推移している。また同社は、支払利息、減価償却など特殊要因を除いた本業の利益で2020年に2016年実績比のほぼ5倍に躍進させる計画をしている。

工場内の製造業務の請負は過当競争気味で、しかも工場の海外移転を考えると長期的な成長力には疑問符が付く。しかし、同社が掲げる今後の拡大戦略の柱は製造業以外に活路を求めるというもの。

その成長エンジンは、官公庁と米軍基地。世界的に公務員を削減して業務を民間委託する流れが強まっており、日本でも中央省庁、地方自治体で外部委託が増えつつある。同分野は工場作業より人材確保が容易というメリットも大きい。

また、米軍基地向けの人材派遣は景気や環境による変化を受けにくく、究極のディフェンシブ分野ともいえそうだ。日本政府による「思いやり予算」の増額観測もプラス材料となる。

ほかにも、同社はM&Aによる規模拡大や自己資本比率の引き上げなど前向きな目標を掲げている。足元の業績は計画に沿って上向いており、目標達成に期待大だ。(木島 隆)

ピタッ⑦ 今月の「イメチェン」

ポンプの世界的企業、荏原が新中期経営計画で経営体質刷新に着手!

荏原は98年目に入る名門企業。ポンプ類で世界首位クラスの実力企業だが、一方ではよくも悪くも日本的な経営体質が色濃かった。
そんな同社が、新中期経営計画に年功序列型人事の廃止や株主還元率の引き上げなど社内改革プランを盛り込んだ。変化を掲げた内容にアナリスト説明会の反応は上々だった。
主力のポンプ事業は売上高営業利益率を現行の2倍超の8%に高め、全社業績を大幅に向上させる。品目が多すぎる非効率さに対しては、4月からさっそく品目を絞り込んでいるもよう。

全自動化工場の建設計画が披露される一方で、人員適正化にも言及があり、今後数年のうちにコスト削減が急速に進みそうだ。
株主還元は、これまで配当性向25%程度としていたが、自社株買いを含めた総還元率30%に改め、株主重視の姿勢をはっきりさせた。(東 亮)

ピタッ⑧ 今月の「働き方の〝救世主〞」

2030年代には市場規模10兆円!在宅ワーク提供企業の業績拡大に注目

市場規模が2013年の215億円から、2030年代には10兆円を超えると試算された市場がある。それは、企業がクラウドを活用して業務を外部委託する「クラウドソーシング」。委託先はネットでつながる幅広い一般人だ。家事をしながら主婦がライターになれるなど、時間や場所を選ばない働き方の提供は今の日本に適合している。

たとえば、競売、空き家情報の収集はAI(人工知能)では不可能。人間が目視で入力することでしか集められない貴重な情報は山のようにある。これを在宅ワーカーに任せるプラットフォームを提供する企業が登場し始めた。まずクラウドワークス。また、3月にマザーズに上場したうるるも有望株だ。同社の「シュフティ」では官公庁の入札案件を在宅ワーカーが入力する。同社の今期業績は驚くような増益との見方も。(真行寺知也)

はみだしピタピタ
その4●NTTデータ(9613)は2019年3月期に会計基準をIFRS(国際会計基準)に変更する。変更によりのれん代の償却が不要になるので、営業利益が200億円も増加するのだ。国内では、官公庁や金融機関向けの超大型案件で他の追随を許さない競争力を維持している。海外では買収による拡大戦略をとっており、今後は収穫期入り。課題であるROE8%クリアの道筋も今年度後半には見えてくるだろう。