ネットマネー 2017年7月号より一部を特別公開!

●次世代IT技術のある有望上昇株

よく聞くAI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)。この違いを知っているだろうか。画像認識・音声入力などのAIを支えるのがIoTで、後者はあらゆるものをネットにつなげてビッグデータを提供し、そのデータを分析するのがAIという役割になっている。

今回は次世代のIT技術を有する上昇期待株を株プロたちが選んだ。




アイリッジ 東マ・3917

スマホの位置情報サービスを提供。利用者数5,500万人超

同社は次世代の「O2O」(オンライン―ツー―オフライン。オンラインからオフラインへの誘導、または両者の相互連携)を実現する位置連動型プッシュ通知サービス「popinfo」を中心に各種スマホ、インターネットサービスの開発・提供が中核。

ジー・ユー、東京急行電鉄、トリンプ・インターナショナル・ジャパンなど多くの企業の公式アプリを企画・開発している。インターネットを通じて世の中に新しい価値をつくり続けていくことをビジョンにO2Oを中核に成長してきた。

企業のスマホ活用による実店舗への集客・販促は拡大中。企業を中心に300アプリ以上に導入されており利用ユーザー数は5,500万人を超える。
同社の技術のファイナンス系機能への転用を想定すれば、アプリ決済や地域通貨などが視野に入る。

すでに全国の金融機関等に向けて、電子地域通貨のプラットフォーム開発をスタート。サイバーエージェント「AIR TRACK」との機能連携に期待感大だ。




クリーク・アンド・リバー社 東1・4763

VR分野に積極注力中の映像の制作会社。今が押し目買いの好機

同社は、テレビ、ゲーム、ウェブ等の映像関連の制作代行および、制作者の派遣を展開している。

4月に発表した前2月期決算では、営業利益が16億1,000万円(前期比36.7%増)、純利益が8億9,200万円(同42.4%増)と大幅な増収増益を達成。今期の見通しも、2ケタの増益を見込む。

同社は、VR(仮想現実)関連分野に積極的に投資しており、関連機器の販売に注力している。
長崎の「ハウステンボス」のVRアトラクションに導入されたことで認知度が急上昇しており、企業向けや個人向けに需要が高まっている。
足元の既存事業が堅調に推移している中で、VR事業が新たな収益の柱として成長する期待が持てそうだ。

また、VR事業を手がける子会社の新規上場にも意欲的であり、何らかの株価材料が出る期待も持てそうだ。

直近の株価は、相場全体の調整にツレ安しているが、同社の成長性の高さを考慮すると、押し目買いのチャンスと判断した。




CRI・ミドルウェア 東マ・3698

独自の音声・映像技術を持つソフトを開発。株価見直しの可能性大

ゲーム機・家電向けなどで音声・映像関連のミドルウェア製品を提供する国内唯一の企業。同社の製品を使うことで開発効率が高まるほか、スピーディーで豊かな映像表現が可能となる。

同社は3月末に2017年9月期の業績見通しを下方修正した。ゲーム分野の海外展開の立ち上げや、新規分野における受注獲得に想定以上の時間を要したことが理由だ。

しかし、中長期的視点での収益変貌期待は依然大きい。逆張りで投資時期を探りたいタイミングだ。

開発者不足は恒常的に続くとみられるほか、VR関連製品への需要は着実に高まっている。独自の音声・映像圧縮技術により要求を可能とする同社の存在感は、今後ますます高まるだろう。

株価は昨年9月の戻り高値4,985円から調整局面にあるが、2,000円近辺ではチャート面のみならず株価指標面からも割安感が強まってくる。2,400円を超えてくれば2,800円まで一気に戻りそうで、株価の見直しが急速に進む局面があるだろう。




サン電子 東1・6736

AR・VRなど次世代の技術を複数持つデパート。爆発力に期待

サン電子は、もともとはパチンコホール向けの情報システムやパチンコ機向けの制御基板などが主力だった。しかし、事業の多角化を進めており、AR(拡張現実)市場にも参入し、次世代技術への展開が進む。

これはAR技術を用いて、業務支援ソフトウエアとスマートグラスをトータルソリューションで提供し、産業用機械メーカーに向けて販売していこうというものだ。
今年の後半市場への投入、事業化においてはFA(工場自動化)大手の安川電機とも提携した。

ARは、VRとは異なり、実世界から得られる知覚情報にコンピューターで情報を付加する技術で、ARを使用することにより必要な情報を必要なときに空間上に表示させることができる。

ほかにもサン電子では、モバイルデータトランスファー機器事業、インターネット上でユーザーと企業などを結びつけるインターネットソリューションシステム、関連機器の開発などの事業にも踏み出しており、その次世代技術の開花に期待がかかる。




新日鉄住金ソリューションズ 東1・2327

自動車・電機・金融向けにシステムサービスを提供。配当利回り高く優待もあり

情報システムの企画・設計・開発・構築・運用などを行なうシステムインテグレーター。鉄鋼だけでなく自動車、電機、精密機器、機械など多様な分野の製造向けソリューションを中心に、流通・サービス向け、金融向け、中央官庁などの公共向けも展開している。

現在は産業向け、流通・サービス向け、金融向け、官公庁向けなどが好調という。

業績は堅調で、2017年3月期の業績予想は、前期比で増収増益。業界観測では2018年3月期も増収増益との予想が出ている。

中期チャートからすると、昨年7月につけた安値1,478円から反発し、上下動を繰り返しながらも下値を切り上げる上昇トレンドとなっている。短期的には調整局面にあるが、押し目の拾い時とみていいだろう。

現在の株価でPER約16倍、PBR約2倍と、特に割高感もない。

配当利回りはIT企業にしては例年やや高めで、株主優待もある。長期保有でインカムゲイン(配当)をじっくり取るのも一手か。




ピクセラ 東2・6731

PC向けチューナーを生産。セットトップボックスの開発で好材料あり

2015年8月に306円まで急騰後、相場らしい相場のない同社株をAI関連の出遅れ株として狙いたい。

同社はパソコン向けチューナーや回線事業者向けのチューナーを中心に、ケーブルテレビなどを見るために必要な機器・セットトップボックスの製造を展開。
昨年8月に大手通信事業者向けに4K映像対応のセットトップボックスの開発を受注し、3億円を開発資金として受領している。

大手通信事業者のセットトップボックスに関しては、4K対応への切り替わりが東京オリンピックに向けて本格化。カメラ画像による顔・表情の認証サーバーやIoTビッグデータ分析サーバーなどの開発にも注力している。
すでにマイクロソフトのAI「Cognitive Services」を活用し、動画などから見たい場面だけをAIの自動認識で自動的に検出する機能を開発した。

AI以外にもIoTなど切り口が多く、2018年9月期の黒字化も視野に。長年の赤字体質から脱却すれば、株価の本格上昇も期待できる。




日新電機 東1・6641

「iPhone8」で採用か。有機ELディスプレーの生産に必要な装置を開発。

同社は住友電気工業が株式の過半を保有する、100年の歴史を持つ電気機器メーカーだ。

電力流通関連設備や太陽光発電関連製品、半導体製造装置等を手がけ、電力会社向けの電力用コンデンサーでは国内シェア100%近くを占めている。

同社は「有機EL関連」として注目したい。有機ELパネルは次世代ディスプレーとして注目されているが、製造コストの低減によりテレビやスマホなどに活躍の場が広がっている。2019年にも同市場は2016年比約2倍となる約300億ドル強に拡大するとの予測もなされている。

また、「iPhone」登場から10周年の節目の発売となる「iPhone8」での採用観測が広がっている。その中で、有機ELディスプレーの製造に不可欠な重要装置であるFPD製造用イオン注入装置を手がける同社に関心が向かうことも想定される。

業績面でも、2017年3月期は、上ブレが期待されている。100周年の記念配当にも期待したい。

プロ推奨のアノ株は今どうなった?

※騰落率は発売日前日の終値に対するもの。
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