ネットマネー 2017年7月号より一部を特別公開!

北朝鮮問題やEU(欧州連合)の存続に関わるフランス大統領選挙など、世界を大きく揺るがす出来事が続いた4月。この状況はいつまで続くのか? 今月も外国株投資にまつわるホットな話題を盛りだくさんにお届けします!

朝鮮問題と仏大統領選の影響で軟調相場に

4月の外国株は、北朝鮮の核ミサイル問題や23日に第1回投票が行なわれたフランスの大統領選挙など政治要因の影響で神経質な相場となった。

主なインデックスの4月の騰落率は、米国のNYダウが1.3%高、中国の上海総合指数が2.1%安、ブラジルのボベスパ指数が0.6%高、インドのSENSEX指数が1.0%高と、いずれも小幅な値動きにとどまっている。

NYダウは、化学兵器を使用したとみられるシリアの空軍基地に米軍が攻撃を行ない、トランプ大統領が核・ミサイル実験を続ける北朝鮮に対して武力による問題解決をちらつかせたことなどから4月中旬以降、大幅に下落。4月13日には終値で2万500ドルを割り込んだ。

その後、北朝鮮に対する緊張はやや緩和され、フランス大統領選挙の第1回投票で極右政党・国民戦線のルペン党首が2位となり、決選投票で敗れる可能性が濃厚となったことなどからNYダウは急反発。4月26日には一時2万1,000ドル台を回復した。
しかし、同日発表されたトランプ大統領の減税政策が具体性に乏しかったため、月末にかけて売りが優勢となった。

中国株は、中国政府が北京近郊に新たな経済特区「雄安新区」を設置するとの報道を受けて、4月上旬からインフラ株が急騰。上海総合指数は4月11日に3,288ポイントと1年3カ月ぶりの高値を記録した。
また4月17日に発表された中国の今年1~3月期の実質GDP(国内総生産)成長率は前年同期比6.9%増と前の期の伸びを上回ったが、さほど材料視されず、むしろ投機規制の強化などが嫌気されて月末の上海総合指数は前月を割り込んだ。

東南アジアでは、インドネシアのジャカルタ総合指数が好調な企業業績に支えられて過去最高値を更新。フィリピン株も高値で推移した。

外国株情報 国策で指数格上げへ!好調が続くベトナム株

韓国資本の流入で工業団地株が上昇?天然ゴム株も狙い目

昨年末以来、好調を続けるベトナム株相場。主要インデックスであるVN指数は2016年12月の安値650ポイント台を底値に、今年2月には700ポイントの大台を突破。4月中旬には730ポイント台と、およそ9年ぶりの高値水準まで急上昇した。

「好調の背景にあるのは、ベトナム政府が推し進める資本取引の大胆な規制緩和です。上場企業の外国人持ち株比率制限が撤廃され、優良企業を中心に外国人の持ち株比率を引き上げる企業が増えていることなどが好感されているようです」と語るのは、日本アジア証券の今井正之さん。

以前はベトナムの外国人持ち株比率の規制は厳格でした。特に銀行は厳しい出資上限で保護されていましたが、「グエン・スアン・フック首相は金融機関に対する制限も緩和する意向を示しています。積極的な規制緩和で株式市場を盛り上げようとしているのです」(今井さん)。

現在、金融機関からはベトナム=「フロンティア」と位置づけられているが、ワンランク上の「エマージング」に格上げされることをベトナム政府が目標としているという。
たとえば、機関投資家などがベンチマークとして利用するMSCI指数には、先進国、新興国といった市場の発展ステージごとの指数もあるが、アフリカなどが組み込まれたフロンティア指数よりも、中国やインドなどで構成されるエマージング指数のほうが資産が大きく、投資家からも注目されやすい。

あの手この手の取り組みによって、世界中のマネーを株式市場に呼び込もうとするベトナムの本気度がうかがえる。

「約9年ぶりの高値圏にあるといっても、インドやほかの東南アジア市場と比べればベトナム株は依然割安。上昇する余地は残されているといえるでしょう」(今井さん)

そんなベトナム株の中でも、今井さんが特に注目しているのは工業団地などを開発・運営するデベロッパーのキンバックシティーグループと、天然ゴム製造のフオックホアゴムだ。
「ベトナムでは昨年から韓国メーカーの進出が盛んで、工業団地の需要が高まっています。THAAD(高高度防衛ミサイル)配備を巡り、韓国と中国の関係が冷え込んで以降、韓国企業が製造拠点をベトナムにシフトする動きが強まっています」と今井さん。
ハイエンドの工業団地を運営するキンバックには大きなチャンスだ。

一方、フオックホアゴムは、天然ゴム価格上昇が利益押し上げ要因になるとみる。

外国株情報 外国株を買わないのは、なぜですか?

ネットショッピングの増加によりクレジットカードによる取扱金額は年々増加傾向にある。今回はクレジット会社で日本のセゾンと世界トップのビザを比較した。

日本のクレジット会社 vs. 米国の世界トップ

ビザはチャートが強烈な右肩上がりで現在も上昇中

今や多くの方がクレジットカードをお持ちかと思いますが、日本では保有率が85%程度で実は年々少しずつ減っています。
しかし、ネットショッピングの普及とともに取扱金額は増加傾向です。今回はクレジットカード会社で比較してみました。

米国の代表はビザやマスターカードがあり、日本でも国際ブランドとして広く知られています。

なかでもビザはカード自体の発行はしておらず、あくまで決済システムを整備している「決済機構」で、各提携会社がカードを発行する仕組みです。
決済高は世界トップで日本でも多くの提携会社が取り入れてますね。

一方、日本ではJCBやクレディセゾンが有名です。JCBは未上場なので流通系カードで日本首位のクレディセゾンを選びました。

2009年からの株価の変化率チャートを見ると一目瞭然で、ビザのほうが上です。ただ、直近データを見ると、PER、PBRが割高ですね。

過去5期平均の指標でもやはりビザは非常に魅力的で、調整局面があればうまく拾って長期上昇トレンドに乗りたいところです。価格変動には注目ですね。

外国株情報 スパイシ~・マ~ケットの歩き方

成長期待と不安定な経済...激変する新興国事情をリサーチ

中国 習近平主席の肝いり事業 "新特区"構想は中国経済の新たな起爆剤となるか?

さっそく期待が先行し、発表直後に関連銘柄が軒並みストップ高に

今年3月下旬ごろから4月上旬にかけて、中国の上海総合指数がにわかに上昇する局面がありました。4月7日には約1年3カ月ぶりの高値をつけています。

上昇した背景のひとつが中国の「新特区」構想です。「雄安新区」と呼ばれるこの特区は、今年4月1日に中国政府が計画を発表しました。

その具体的な場所ですが、北京から南西に約100キロ離れた河北省の3県(雄県、安新県、容城県)にまたがるエリアで、天津と北京をそれぞれ線で結ぶと、ちょうど三角形(下の図)のようになります。

雄安新区は、今後20年間で4兆元もの資金が投じられる予定で、習近平主席による肝いりの事業です。
また、深セン経済特区や上海浦東新区に並ぶ、国家級の新区であると位置づけられており、その本気度が感じられます。

特区開発の狙いは、北京が抱える問題(人口集中や大気汚染、交通渋滞、水不足、住宅価格高騰など)の問題を緩和させるとともに、非首都機能の移転や企業の誘致を積極的に行ない、三角形の頂点(北京、天津、雄安新区)が連携しながら発展、一大経済圏を形成していくことです。

また、雄安新区の建設にあたって掲げているテーマは、

  1. 環境に配慮したスマートシティー
  2. ハイテク産業の発展
  3. 質の高い公共サービスの提供
  4. 効率的な交通網の整備
  5. 改革の推進で公正な市場の役割強化
  6. 美しい生態型都市の建設
  7. 全面的な対外開放

の7項目です。

壮大な計画であるためか、さっそく期待が先行し、株式市場では発表直後に関連銘柄が軒並みストップ高となりました。
ただし、ほぼゼロからの都市建設であることや、具体的な計画内容とスケジュールがまだ固まっていないことを踏まえると、中国経済に影響を与えるほど育つのは、まだ少し先になりそうです。

しかも中国には現在、18カ所の国家新区と7カ所の経済特区が存在していますが、なかには計画倒れで本格的な発展に至っていないところも存在しています。

雄安新区は国家的プロジェクトとして位置づけられているため、あまり心配はいらないと思われますが、本格的に始動するタイミングが待たれます。